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2011年7月8日

新河岸水再生センター視察報告

5月12日にリンク先(http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110512/dst11051222320038-n1.htm)でも取り上げられているように、新河岸水再生センターにて、4月25日に採取した焼却灰より、24,000ベクレル/kgの放射能が検出されたことをうけ、新河岸水再生センターへ視察に行って参りました。
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●施設内の説明(概要)
施設では、下水と雨水を処理している
23区の18%を処理している
1日あたり、約70万トン。
工場排水を処理する目的で昭和41年にでき、
49年から下水処理を開始。
新河岸処理場という名称から、
H16に新河岸水再生センターとなった。
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センターに流れてきた下水、雨水は下記のように処理されます。
(頂いた資料から抜粋)
①沈砂池
大きなごみを取り除くために土や砂を沈殿させる。
②第一沈殿池
2縲怩R時間かけて下水をゆっくり流し、下水に含まれる沈みやすい汚れを沈殿させる。
③反応槽
微生物の入った泥を加え、空気を送り6縲怩W時間ほどかきまぜる。
下水中の汚れを微生物が分解。
細かい汚れも微生物に付着して沈みやすいかたまりとなる。
④第二沈殿池
③で出来た泥のかたまりを3縲怩S時間かけて沈殿させ、
処理水と汚泥とで分離をする。
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上記過程の中で出て来た汚泥は下記の様に汚泥処理され埋め立てられます。
①濃縮槽
汚泥を静かに沈殿させて上澄みと濃縮汚泥に分ける。
②脱水機
濃縮汚泥の水分を脱水。
このように脱水されてものを「★脱水汚泥」という。
脱水しものを、そのまま捨てては膨大な量なので、③にあるように焼却処理をしている。
③焼却炉
脱水した汚泥を焼却し灰(★汚泥焼却灰)にする。
焼却炉からでた排ガスは、水洗いをしてから煙突へ。
☆使用した水は再度、水処理工程へかけられる。
☆煙突からでる煙の測定はされていないとのこと。高熱なので難しいとのことでしたが、他区で実施したデータがあるとのことで、資料を頂きたいと話しました。また、板橋区でも測定するかもしれないとのことです。
④踏めたて処分
焼却灰は、セメントと混練後、埋め立てをする。
☆福島原発の事故前は、7割をセメント利用などでリサイクルをしていたが、現在は、全量をセメントと水を入れて飛散しない形で東京湾の中央防波堤の外側に埋め立て処分をしているとのこと。
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●測定方法は?
専門業者に委託し測定をしている。
●測定頻度について
事故前は年に1度、簡易な放射線の測定をしてきた。
その際の数値は、検出限界だった。(検出されなかった。)
現在は、
敷地空間・・・週1回
焼却灰や脱水汚泥・・・2週間に1回
放射能の測定結果は http://www.gesui.metro.tokyo.jp/oshi/infmenuoshi.htm に掲載されています。
●3月震災直後14日の測定値、3月末のデータの公開は?
また、事故前の測定値は?
後日、お渡し致します。
●測定値についてどう考えているか。
何十万トンから濃縮しているので、比較的高い放射線が検出されている。
適正に作業員が管理し、回りの方に迷惑をかけないようにしたいと考えている。
また、周囲の空中放射線を測定しているが、高い値は検出されないので、害を与えていないと考えている。
●元となった物質、原因をどうとらえているか
雨が大部分ではないか。
食べて排水したもの?
●セシウム134 セシウム137の違いについて
半減期がちがう。
放射能の強さが137が30年で半減になるが、134は2年で半減する。
●従業員に対する処置
マスクをし、手袋をしている。
焼却灰は安全なものではないが、
常に作業員がいる訳ではなく1日数分しかいないので、危険はないと考えている。
●3月下旬の測定値公開が遅れた理由
5月12日に国から基準が出たので公開した。
●今後、再び同じことがおこった際は、すぐに公開し対策をとるなど考えているか?
国との調整をしながら、対策を考えていっている。
●国からの指導を待つだけでなく、対策は考えられないのか。
独自で考えて行けるものではない。
●周囲の土壌調査も必要ではないでしょうか?測定頻度をあげるべきでは?
土壌については、周囲の空間放射線を測定し、異常が確認されないため、必要ないと考えている。センターの責任範囲の測定は既にしていると考えている。
また、頻度については、空間線量を調べ、周囲の方に悪影響を与えるものではないという結果が出ているので、毎日することは考えられない。
●埋め立てた所は検査しているのですか?
検査していない。
埋め立て後、将来、森をつくるという話もあるそうです。
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色々とお伺いしましたが、
安全面にきちんと気を使い、対策をとっていらっしゃる印象を持ちました。
焼却灰については、高い数値が検出されていますが、飛散しないような対応がなされていました。
今回、時間が足りなすぎた、というのが正直な感想です。
まだまだ、お聞きしたい事がありました。
引き続き、疑問点など、問い合わせをしてみたいと考えていますので、何かあればご連絡ください。
また、たくさんの方から不安だというお声を頂きながら、視察に行くのが遅くなってしまい申し訳ありません。
1人会派で、個人で多方面に渡る調査を瞬時に実施していくことは、なかなか難しい部分もございますが、逆に、無所属であることを活かして、しがらみにとらわれずに、出来る限り頑張って行きたいと思います。

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