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2014年7月30日

7/27 あつ研・教育(報告):生活保護世帯への就労支援の取り組みと、学習支援事業の展望について

こんにちは!
あつ研「キャリア形成と教育制度」、前回のご報告です。
前回は、板橋区を拠点に、生活困窮者や高齢者を対象として、
実際に就労支援、生活支援などをおこなっている、
特定非営利活動法人インクルージョンセンター東京オレンヂさん
をゲストにお呼びして、
お話をうかがいました。
日時: 2014年7月27日(日)16-18時
ゲスト: NPOインクルージョンセンター東京オレンジ 三浦さま
内容: 生活保護世帯への就労支援の取り組みと、学習支援事業の展望
参加者: 7人

20140727あつ研教育東京オレンヂ
 
東京オレンヂさんは、2011年に設立され、
2012年には、板橋区から就労意欲喚起等支援事業をNPOとして受託していました。
2014年には、生活困窮者に対応した次世代教育支援「インクルネットNEXT」を開始しています。
この事業の経緯として、
・ 板橋区が23区内 で3番目に生活保護世帯が多く、
負の連鎖が今後も発生していく可能性があること
・ 区では生活保護世帯は塾代の給付が受けられるなど、
他区に先駆けた施策を講じてきたが、キャリア相談を提供する支援団体や施策はなかったこと
・ 区の生活保護世帯で塾代給付を希望しない世帯があり、
その世帯では都立全日制への進学が34.6%にとどまっていること
(給付を受けている世帯では、高校進学率は一般的な数値と同じくらい)
などの状況があったそうです。
板橋区では、生活困窮者の自立支援プログラムを、
ケースワーカーさんがつくっています。
福祉職で採用した職員を、きちんと活用している点で、
板橋区の就労支援は、「福祉行政が行う就労支援」であることが
明確に打ち出されていると言えます。
また、板橋区にある教育関連の事業は、下記のようなものがあるそうです。
みなさんご存じでしたでしょうか。
東京オレンヂ(板橋区の教育資源)
ただ、既存の事業では、事業内容が、学力向上のみのものや、
メンタルケアのみ、生活相談のみのものなのど、問題に対して部分的な
取り組みにとどまっているという課題があるそうです。
東京オレンヂさんは、この点に注目して、生活相談からキャリア教育までを
一貫して取り組む事業を準備しています。
このようなお話を受けて、下記のような意見や質疑応答がありました。
・ 塾代の給付を受ける生活保護世帯は全体の何割か、また受けない理由とな何か
→あるデータでは、150人のうち給付を受けたのがだいたい半数ほど。理由は明らかではない。
・ 生活保護を受けてはいなくても、家計が苦しい家庭はある。それに対する支援も充実させてほしい。
・ 生活困窮家庭の子どもたちすべてが勉強が苦手なわけではない。塾に行かなくても勉強はできる。
・ コミュニティカフェのように子どもたちが気軽に遊びに立ち寄れる場所で、
学校や家庭以外で大人と交流し、いろんな大人が子どもの面倒を見られる場所が必要だ。
さまざまな人と接することで、子どもの意識も広がるのでは。
みなさんは、どんな意見をお持ちでしょうか。
あつ研では、引き続き、特に生活困窮家庭の子どもたちの生活実態、
保護者の教育に対する意識などを調べていきます。ご興味ある方はぜひご参加ください!

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