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2012年10月1日

9/28 一般質問報告〜地域の交流拠点について〜

9月28日の一般質問の質問と答弁です。
最初に私からの質問、その後に、区長からの答弁を掲載します。

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<地域の交流拠点について>
1 高齢者支援の視点から
2 子育て支援の視点から
3 生活保護者の自立支援の視点から
4 住民自治の視点から
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通告に従いまして、一般質問を行います。
今回は、地域の交流拠点の必要性を提案しつつ、4つの視点から質問をさせて頂きます。

1 高齢者支援の視点から
現在、板橋区では、生きがいづくりや介護予防、引きこもり防止の観点から、ふれあい館やいこいの家、かくしゃく講座等、取り組まれています。
しかし、前回の一般質問でも指摘しましたが、区は、一体、高齢者全体の何%が利用しているのかすら把握していません。
介護予防、引きこもり防止の施策としての効果を利用者の分析をせずに、どのようにはかっていらっしゃるのでしょうか。見解を求めます。

また、ふれあい館、いこいの家の利用者の分析について、前回の一般質問において区長は、「現状においては、施設の入退館の全体的な管理を手作業によって行っているために、利用者の詳細な分析は難しい状況であること。システムの導入については多額の経費が必要であるため、今後、必要がある場合におきましては、サンプル調査等、検討したい。」と回答されています。

「必要がある場合にはサンプル調査を検討する」とありますが、どれだけの高齢者の方に利用して頂いているのか分からずに、効果の検証は出来ないと考えます。行財政改革を進めるならば、まずは現状分析を求めます。

また、H24年度の行政評価でも、ふれあい館、いこいの家については「改善」という評価となっており、運営改善が求められており、真摯に受け止めることが必要です。

さらに言えば、多額にお金をかけてシステム導入をしなくとも、現状でも受付けに利用者を記入する仕組みになっていますし、分析は出来るはずです。利用者の分析を再度求めますが、区長の見解を求めます。

 介護予防やひきこもり防止を目的とするふれあい館やいこいの家ですが、遠くまで動き回れる高齢の方には良いですが、体力が衰えてきている高齢者、例えば、本来介護予防が必要とされる方にに来て頂くには、徒歩圏での交流の場が必要と考えられます。

また、高齢者の社会参加促進として、区は老人クラブへ助成も行っていますが、加入率はわずか10%程度と低い状況にあります。
現在では、高齢者の生きがいづくりの為に活動する活動は老人クラブでなくとも数多く存在しますが、加入率が低下する今、老人クラブに毎年決まって助成をする妥当性をお示しください。

こちらについても、H24年度行政評価で「改善」の評価となっており、高齢者の生きがいづくりをする助成団体を公募し、助成するという流れへ転換するなど見直しが必要ではないでしょうか。見解を求めます。

 高齢者の生きがいづくり、介護予防の事例として、私は7月に兵庫県稲美町に視察へ行ってきました。
稲美町での取り組みは、高齢者がサービスを受け取る側ではなく、何かをしてあげる側になれるよう工夫する事で、出来るだけ長く、元気でいてもらうという視点から、「すぐ近くに集う場所があること」「住民自身が企画・運営が出来る環境にすること」「役に立てる喜びを感じてもらう事」を大事にしながら地域の人の出番や役割づくりを進めています。
この取り組みを始めてから、全国平均を上回っていた要介護認定率が平成21年度には全国平均16.2% のところ稲美町では14.7%と全国平均を下回る結果が出ています。この取り組みは、NHK等報道でも取り上げられております。

板橋区でも、生きがいづくりや介護予防については、区や指定管理業者が福祉サービスを高齢者に与える、という一方通行の福祉サービスは全面的にとりやめ、運営を地域の人たちやNPO・ボランティア団体などに託し、利用者の特性を活かして企画したり出来るよう住民参加型で双方向の企画提案が出来るものへ転換が必要ではないでしょうか。
行財政改革を進め、区の事業の見直しをする今、稲美町の事例を参考にし、地域単位、参加型、柔軟性、継続性、のポイントをふまえ、転換していくチャンスではないでしょうか。区長に見解を伺います。

2 子育て支援の視点から

 次に、子育て支援の視点から質問します。
地域のつながりが持ちにくく、住まいの移動も多い都心部では、居住地の移動の多い若手世代では、子育てが孤立しがちです。

昨年の決算質問でもご紹介しましたが、東京都武蔵野市にて、NPOやボランティア団体が運営しているテンミリオンハウスという施設がありますが、その中の1つJR武蔵境駅から徒歩7分のテンミリオンハウス花時計では、高齢者向けのミニデイサービスとあわせ、喫茶、乳幼児親子のひろばや、児童を対象とする講座を実施するなど、世代間交流ができる活動を行なっています。
ここでの特色は、地域で仲間が増える工夫が見られる事です。世代が限定されていないので、高齢の方との知り合いも出来、地域での子育てがしやすくなるでしょう。
今ご紹介をしました武蔵野市の事例では、施設をNPOが柔軟性のある形で、運営をしています。また、同じく武蔵野市のテンミリオンハウスくるみの木では、地域の人たちが特性に合わせて先生役になり、編み物教室をするなど学び合い教室が展開されています。

 施設運営のポイントを再度、整理しますと、地域単位、参加型、柔軟性が高い、毎日の運営、継続性、が挙げられると思います。
従来の行政においては縦割りに予算や施策を打ってきていますが、横断的な施策が可能となる地域の交流拠点は、子育て支援にも有効ではないでしょうか。
まずは、児童館を障がい者や高齢者にも解放し、世代間の交流の場とし、地域からの活動について提案を受けられる場に活用できないでしょうか。
区長の見解をお伺いします。

3 生活保護者の自立支援の視点から

次に、生活保護者の自立支援の視点から質問します。
生活保護費の予算は毎年、増加傾向にあります。

特に障がいもない、稼働年齢層への自立支援については、甘やかし過ぎだとの声もある一方で、厳しくすると場合によっては医療費が本来必要とされる以上に増えてしまうこともあり得るという観点からも、自立支援の充実は生活保護者の根本的な課題解決としてより充実していくことが必要と考えています。

 北海道釧路市の生活保護の自立支援についての取り組みを健康福祉委員会にてさせて頂きました。特色は、自尊心の回復に焦点があてられている事です。家とハローワークの往復をするだけの毎日から、もう1つ行ける場所として居場所づくりを行ったり、生活保護の人も、そうでない人も一緒に学べる子どもの学習会を運営したりしています。

板橋区にて行っているインクルージョンセンターも視察させて頂きました。生活保護者同士の交流の場であり、大変素晴らしい取り組みをされていると思います。
高齢者にも子育てにも言えることでしたが、生活保護者の自立支援にも居場所作りが求められています。生活保護者同士の居場所インクルージョンセンターも境遇を共にする人の輪として大事ですが、さらに、生活保護者もそうでない人も、一緒に学び合える場づくり、地域での居場所づくりとして、地域の交流拠点が果たせる役割があると思いますがいかがでしょうか。見解を伺います。

板橋区では社会参加のきっかけとして、生活保護者にボランティア活動を推奨していますが、地域の交流の場を設置した場合、地域の多様な世代や国籍の人がいる中で、ボランティア活動を出来る環境となったり、運営についてのスキルや企画力を養える場として貢献していけるのではないでしょうか。

そして、積極的に有償ボランティアとして働ける機会を生み出すことも大事だと考えています。また、貧困家庭の子どもは自身の可能性を十分に引き出せない可能性が高いと言われています。生活保護世帯に限らず、様々な家庭環境の子どもたちが、地域に交流の拠点がある事で、自分の家庭以外に、地域の大人との出会いができ、人脈が広がり、視野が広がることの出来るきっかけづくりができるのではないでしょうか。

地域単位、参加型、柔軟性、継続性を鍵にすることで、場を最大限活かす事ができると考えますが、区長の見解を伺います。

4 住民自治の視点から

 最後に、住民自治の視点から質問します。
一昔前とは違い、現在では、地縁団体以外にも福祉や障がい者支援や外国人支援、まちづくりの分野でも様々な団体がありますが、区のまちづくりのパートナーは自治会町会に実質限られている印象があります。

また、古くからの地縁組織と、新しく出現しているNPOとの相乗効果が計れていないジレンマがあるように思いますが、このジレンマの解決にも、地域の交流拠点は機能すると考えられます。

例えば、ボランティアセンターでの集まりに参加させて頂く事がありますが、ボランティア活動をしたいというときや、文化交流をしたいというとき、いつも言われるのは、地域の場が必要だと言う事です。やりたい!ということを達成できる場があると、市民が公的活動をしやすくなります。これこそが新しい公共の担い手の発掘にもなるのではないでしょうか。

 毎日の交流の場にて、行政、町会自治会、NPO、福祉団体等の取り組みを行ったり、紹介する。区が直接場の運営をすると、硬直的になってしまう場合がありますので、柔軟性を持たせるために、運営団体を公募し、コーディネートしていく必要があるでしょう。

ここでも大事なポイントは、地域単位の拠点、参加型、柔軟性、継続性です。
地域単位で身近なものへ、参加型だから自治が育ち、柔軟性が高いので、個々の対応が出来る。そして、日々の活動だから、継続性があり、発展していく。

 ここで、東京都中野区での始まっている事例をご紹介します。
東京都は、新しい公共支援事業として、中野区を第3回モデル事業の公募で、「コミュニティカフェ開設支援事業」が採択されました。中野区において、NPOなど市民団体によるコミュニティカフェの開設を区が支援するのです。
私も中野区のコミュニティカフェ開設支援事業の説明会へ参加してきましたが、300人が集まる盛況ぶりでした。新しい住民自治を育むきっかけになるのではないでしょうか。
是非、板橋区でも検討してはいかがでしょうか。見解を伺います。

これからは、老人クラブへの助成への助成のように、毎年ほとんど同じ額予算をつけていくと新しい活動に光があたりにくい場合もあり、平等に公募したり、住民からの企画に区が予算をつけていく必要があるのではないでしょうか。自治を育てる住民提案型へのシフトです。

区長の見解を伺います。

 以上、今回の質問において、高齢者、子育て、生活保護、住民自治の視点からの地域の交流拠点の役割について提案しつつ質問させて頂きましたが、初期段階の課題解決として各事業で共通していたのは、場づくり、居場所づくりが求められているということです。

 他にも、障がいのある方、外国の方から見る地域の交流拠点の可能性もあります。ちょっとした困った時に、立ち寄れる場所、文化交流の場所として機能出来るでしょう。

それぞれの課で交流拠点を企画する事は予算が難しいかもしれませんが、各課を越えて、課題を総合化することで、効率化&効果的に取り組めるのではないでしょうか。もちろん、交流の拠点といっても、既存施設の活用するといった形で可能と考えます。見解を伺います。

ここから言える事は、それぞれ縦割りでなく、例えばフューチャーセンターのように、分野を横断して共通する課題解決をしていく区の政策策定の仕組みづくりが求められていると思いますが、いかがでしょうか。

以上で一般質問を終わります。ありがとうございました。

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区長答弁です。
それでは、井上温子議員の一般質問にお答えいたします。
まず最初は、いこいの家、ふれあい館のサービスに関連をいたしまして、効果測定についてのご質問であります。
効果測定までは行きませんけれども、いこいの家、ふれあい館とも、月ごと、年ごとの利用者統計をとりまして実態を把握しているところでございます。いこいの家につきましては常設の利用者アンケートで、また、ふれあい館につきましてもモニタリングのときに利用者アンケートを実施いたしまして、利用者の声を管理運営に反映をしているところでございます。
次に、続いて利用者分析についてのご質問であります。
以前にも申し上げまして、繰り返しのご説明になりますけれども、現状におきましては、施設の入退館の全体的な管理を手作業によって行っているために、利用者の詳細な分析は難しい現状であります。また、システムの導入には多額の経費が必要でもあります。現在、利用者分析調査につきましては、現在実施をしております利用者アンケートに属性の項目をつくるなど、その具体的方法を検討中であります。
続いて、老人クラブの助成についてのご質問であります。
老人福祉法第13条に基づき老人クラブに対して自治体には支援が求められておりまして、都と区、それぞれ公費助成を行っております。また、老人クラブは高齢者の知識や経験を活かした生きがいと健康づくりなど、多様な社会活動を通じて生き生きとした高齢社会の実現の一翼を担う団体であるとも認識をしております。区は老人クラブ連合会と連携し、魅力あるクラブづくりを支援するとともに、さらなる会員増強に積極的に取り組んでいく予定であります。
続いて、高齢者の居場所づくりについてのご質問であります。
現在、区には高齢者の居場所の施設として、いこいの家が14箇所、ふれあい館が5箇所ございます。さらに高齢者の身近な距離にある居場所といたしまして、社会福祉協議会が森のサロンを展開しております。区としてさらに新たな拠点施設を整備することは、厳しい財政の中、困難であると考えております。
次は、子育て支援の観点からのご質問であります。
これからの児童館につきましては、在宅子育ての支援拠点として位置づけ、様々な機関と連携して事業を展開することを考えております。その具体的な事業内容につきましては、現在、「児童館のあり方」の検討の中で協議を進めております。その検討の中で、子どもたちが世代や障がいの有無を超えて多くの人と交流し、命の大切さを知り、情緒豊かに育っていくという経験も、重要な目標として位置づけていく予定であります。子育ちの支援拠点とする児童館において、障がい者や高齢者を含め地域の多くの人々と子どもたちがどのようにかかわることができるか検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、生活保護の自立支援の視点からのご質問であります。
就労意欲の減退している方に対する自立支援策の一環として、今年度から就労意欲喚起等支援事業として、就労準備支援及び社会参加支援に取り組んでいるところであります。既に予定していました100人を上回る108人の方が登録をしておりまして、各種セミナーの参加をはじめ地域における清掃等のボランティア活動にも参加をしていただいております。自立支援に当たりましては、それぞれの方が抱える様々な課題に対し丁寧な支援を行う必要があることから、本事業の今後の展開について、地域の交流拠点のあり方も含めて検討を深めてまいりたいと考えております。
次は、コミュニティカフェ開設支援についてのご質問であります。
中野区のコミュニティカフェ開設支援講座につきましては、東京都の新しい公共支援事業の助成を受けた団体が主体となって実施をしているものであります。中野区はその団体の一員として加わるとともに、その講座の区民への周知や会場提供などの支援を、あるいは協力をしているところでもあります。東京都の新しい公共支援事業につきましては、平成24年度末までの時限つき事業でありまして、既に募集が締め切られているところでもあります。板橋区といたしましては、このコミュニティカフェ開設支援講座の実施状況や、あるいはその効果等について注視をしてまいりたいと考えております。
次に、区民提案を予算化する仕組みへの転換についてのご質問であります。
自治力アップにおける「新しい公共」の考え方に基づき、行政と地域の多様な主体が役割分担を改めて見直し、新たな協働関係を構築しながら、「地域の課題は地域自ら解決していく。」このことが最も望ましい姿であると考えます。板橋区では、いたばし総合ボランティアセンターでボランティア基金を活用し、ボランティア・NPO活動に関して公募事業を行っております。この手法を多くの分野に拡大することにつきましては、既存団体との予算配分のあり方を含めて様々な課題もございますし、今後十分研究を重ねていく必要があると考えております。
次に、それぞれの分野の交流拠点についてのご質問であります。
地域コミュニティや高齢者の生きがい推進、子育て支援などのための施設が一定程度地域には整備をされており、各施設で行われる様々な交流事業や活動を通じて成果を上げているものもございます。分野を越えて各事業や活動を有機的に連携させるなど、社会環境の変化を見据えつつ、既存事業の目的の整理や施設の有効活用を図っていく中において、交流拠点のあり方について研究を進めてまいりたいと考えております。
最後のご質問でございます。各課を横断した政策づくりのできる仕組みづくりについてのご質問であります。
現在、庁内には各部を横断した課題に対応するための各種検討本部が設置をされているほかに、必要な都度、検討組織を立ち上げることとしております。さらに昨年度より、区政の重要課題や特命事項に対する全庁的な検討や調整を行うことなどを目的として「政策会議」を設置し、共通の課題解決に向けた仕組みを整えているところでもあります。今後もこれらの仕組みを活用しながら、迅速かつ的確に実効性がある対応ができるよう取り組んでいく決意でもございます。
頂戴をいたしました答弁につきましては、以上でございます。

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