2014年11月14日
10月28日(火)の決算調査特別委員会の総括質問についてご報告です!
こんにちは!先日10月28日(火)に開かれた、決算調査特別委員会で行った、総括質問の内容をご報告します♪
平成26年東京都板橋区議会決算調査議事録(仮)(10月28日)
<共生型デイサービスグループホーム>について
■井上温子
まず、共生型デイサービスグループホームについて取り上げさせていただきます。 私は、ことし富山型デイサービスヘ視察に行ってまいりました。
普通のデイサービスは高齢者の方のみが通われますが、富山型デイサービスの場合は、障がい者や障がい児、子どもが共生して一緒に通う場所となっております。 私自身、大変すばらしい取り組みだなと思っていますが、実は平成25年度の健康福祉 委員会の皆さんが富山型デイサービスを視察されています。
視察経費として、44万4,270円かかっていますが、残念ながら委員会や、その後議会で富山型デイサービスについて議論がなされている状況ではありません。 一緒におとしより保健福祉センター所長も同行されており、先進事例を一緒に議員と学び、区政に生かしていこうということで同行されたと思います。
おとしより保健センターの所長は平成26年4月で異動され、新しい所長になっていますが、この富山型デイサービスについて引き継ぎや共有がきちんとされているのか、また、板橋区としては富山型デイサービスについてどのように受けとめているのかをお聞かせいただきたいと思います。
□健康生きがい部長
富山県を中心に導入されている共生型のデイサービスやグループホームにつきましては、 高齢者、障がい者、障がい児に対して同一施設内で福祉サービスの提供を行うものでございます。
事業者にとりましては、初期投資の軽減や経営の安定化などにするものでございまして、また利用者にとっては、異世代交流により心身両面によい影響を与える効果も期待できると聞いております。 富山の共生型施設につきましては、国の規制緩和に伴う先進的な事例として把握をしているところでございます。
また、視察時における情報につきましては、おとしより保健センターの新規の所長間で話がなかったようでございますけれども、部内では諸課長会等で、この議論の共有に努めたところでございます。
■井上温子
この富山型デイサービスなんですけども、全国に最初は平成5年に始まったころは、制度として認められていなかったものなんですけども、徐々に障がい者が通うことに対して、給付対象になったり、障がい児が通うことも可能になったりしながら、全国に今1,427か所に増えていっています。
部署内ではきちんと共有されていたということなので、ぜひ進めていただきたいと思っています。 これがもともとは富山県や特区だけが、知的障がい者、障がい児が受け入れられていたものが、平成18年以降はどの知的障がい者でも、障がい児でも通えば給付対象になるような仕組みでして、板橋区でもぜひ進めたいものと思っています。 これは小規模多機能型施設についても同様のことが言えます。
グループホームについても、板橋区が条例を制定することによって、共生型のグループホームというのが実現可能になっています。 よく皆さんが言う複合型とは違って、複合型というのは保育園とデイサービスが近くにあるという、同じ施設にあるということだと思うんですけども、それは左側のことですよね。
共生型というのは、玄関が共有されていたり、食堂が共有されていたり、お風呂、トイレが一緒っていうことなんですね。私としては、やっぱり子どもとか、障がい者とか、高齢者というのが別々の施設にいるというのは違和感があって、やっぱり共生していくという考え方が大事だと思っております。
これは全国展開をされているものなので、板橋区のやる気次第、グループホームについては条例制定することが必要になりますけども、事業者が共生型デイサービスグループホームをやりたい、となったときに、板橋区としてはきちんと応援してくれるというような意向があるのか、そのあたりもあわせて聞かせていただきたいと思います。
□健康生きがい部長
認知症対応型のデイサービス、認知症対応型のグループホームなどの事業所は、介護保険事業計画に基づき公募を行っておりまして、その際は認知症対応型デイサービスなども必須の施設に加え、事業者の自由提案による施設もあわせて提案してもらい、選定委員会におきまして提案内容を審査の上、事業者を選定しているところでございます。
公募による、例えば旧若葉小跡地への特別養護老人ホームの整備では、事業者の提案に基づき共生型とまでは いきませんけれども、障がい者通所生活介護事業所、障がい児放課後等デイサーピス事業所が併設されることになっております。
共生型のデイサービス、グループホームにつきましては、事業者の動向や導入自治体の状況も踏まえながら、研究してまいりたいと思ってございます。
■井上温子
併設と共生型というのは、根本的にやっぱり違うんですよね。その辺をもう少し検討して いただきたいなと思っております。
これはまだ富山県内のみの特区の事例なんですけども、共生型デイサービスにおいて、障がい者が就労するということも可能になった例でして、障がい者がデイサービスに有償ボランティアとして就労しながら事業所スタッフによる支援を受けていて、福祉作業所を設置するとすごくコストがかかるわけですけども、デイサービスに障がい者が人と触れ合いながら就労できるっていうような新しい制度も生まれていて、これは今まだ富山県だけですが、きっとこれも全国展開されていくものだと思うんですよね。
板橋区においてはまだ共生型デイサービス、グループホームすらできていない 状況なので、今、それと似たような併設型のものはつくっていきますよという話がありましたけども、きちんと共生型のデイサービス、グループホームを板橋区として推薦していっていただきたいなと思っております。
<地域資源を生かしたケアプランの作成について>
■井上温子
次にいかせていただきます。地域資源を生かしたケアプランの作成についてお伺いいたします。
介護保険の給付費は年々増加していて、その例としてデイサービスを取り上げますけども、通所介護で平成23年から平成25年で4,624万円の増額、予防通所介護で1,385万円の増額となっております。
デイサービスの利用というのは、月幾らと定めて利用するので、1回当たりの利用額が決まっているわけではないのですが、通所介護の給付費を平均利用回数9.5回で割ると、およそ1回のデイサービスを利用するに当たって8,389円の給付費がかかっている計算になります。
地域活動をしていると、デイサービスに通われている方が、毎月週2回デイサービスに通っていたのが、週3回に増えたんだよ、とおっしゃったりするわけですよね。そうすると、 週1回ふえるってことは、3.2万円月に対して給付費が増えているというような話になるわけですよ。
介護度が上がったら、デイサースの利用がふえるというのは当たり前ですし、もちろん必要な方が利用できるというとは、もちろん大事だと思っているんですけども、その方がたまたまコミュニティカフェを利用されている方でして、コミュテイカフェを利用しながら地域で移動するのが大変な状況ではない場合というのもありまして、 私自身はそういった地域の要介護者に関して言っても、多様な行き場所、選択肢があれば、介護保険の給付対象のデイサービスの回数をただ増やしていくということではなくても、解決できる手段があるんじゃないかなと考えています。
私が言いたかったのは、地域資源を把握していただいて、例えば音楽好きな方がいらっしゃったら、金曜日はこのサロンで過ごしてみたら、というケアプランをつくったり、その高齢者の方の特性に合わせてケアプランをつくることで、もっともっと生きがいがある生活にやっていけるんじゃないかなと思っています。
要支援者に関していうと、新しい総合事業に移っていくので、そういう多様な通いの場というのを利用してもらうという風になってくるわけですね。 なので、板橋区としても多様な通いの場というのを把握するようになってくると思います。
そうすると、要介護者に関しても、きっと通いの場として有効になってくる場合もあると思うんですけども、その点、地域資源をケアプランに入れてはどうかという回答をいただきたいんですが、いかがでしょうか。
□健康生きがい部長
今回の介護保険制度改正におきまして、新しい総合事業を区市町村が実施することとなりますけれども、その多様なサービスの中に、地域のボランティアを担い手とする自主的な通いの場が挙げられてございます。 国の示した見解によりますと、地域資源を活用した多様なサービスの利用は、現行の要支援者等が利用することが中心となることが原則でございますけれども、それ以外の方の利用を妨げるものではないというふうにしてございます。
新しい総合事業のガイドラインは、今後示されることになっておりますけれども、これが出ましたら、そのガイドラインを踏まえまして、要介護認定者がケアプランに基づいて地域資源を活用した多様なサービスを利用することにつきまして、新しい総合事業開始後の要支援者等の利用状況や使用できる財源なども検証しながら、研究したいというふうに考えてございます。 井上:ぜひお願いしたいと思います。
ただただデイサービスの利用を増やす、といったことではなくて、その方の生き方というのをやっぱりケアプランでもっともっと考えていかなければならないと私自身は思っておりますので、よろしくお願いいたします。
<コミュニティカフェについて>
■井上温子
次に、コミュニティカフェについて取り上げさせていただきます。 今回のその介護保険の新しい総合事業のところで、通所型サービスにおいてそういったサロンや、コミュニティカフェというのが注目され始めています。
公明党さんの一般質問に対して区長が、そのコミュニティスペースへの支援を検討されるとおっしゃっていましたので、期待しているところなんですけども、具体的にコミュニティカフェの支援としては、場所の支援だとか、人の育成支援、またノウハウ提供、勉強会など があると思います。
最初の、場所の支援なんですけども、何度もずっと言ってきているんですけども、例えば集会所の使用率が低いところ、例えば30%未満の集会所利用率のところが17か所、20%未満だ6か所、また最近気づいたんですけども、高齢者住宅けやき苑の集会所というのもあって、平均の利用率が26%で、しかも10か所しかない高齢者住宅なんですけども、利用率ゼロ%の集会所が4か所もあるんですよね。
こういった場所というのを、新しい総合事業のコミュニティカフェだとか、高齢者に限らず、世代間交流の場所だとか、子育て支援の場所として有効に活用していくということが必要だと思うんですが、見解を伺います。
□健康生きがい部長
新しい総合事業におきましては、コミュニティカフェなど住民が主体的に運営している通いの場の活用につきまして、高齢者への有効な支援策として位置づけております。
また、こ のような場におきまして、支援が必要な高齢者を中心とした通所型サービスや高齢者を中心とした地域における住民等が運営する全体の介護予防に必要な活動を実施する場合につきましては、必要な支援を行うことにしてございます。
なお、地域に根ざしたサービスの創出や担い手の要請につきましては、区及び生活圏域ごとに設置する生活支援コーディネーターを順次配置し、研修や講座の開催などを計画的に実施することになっております。 活動の場の支援につきましては、公共施設整備に関するマスタープランにおける個別整備計画の検討の中で、その活用方法の一つとして検討していくつ もりでおります。
このような住民主体の活動を新しい総合事業の柱の一つとして考え、板橋区として育成支援していこうと考えているところでございます。
■井上温子
ちょっと長くてわからなかったんですけども、集会所とか、高齢者住宅の集会所、利用率が低いところ、いこいの家もそうですけども、そういったところをこういったコミュニティカフェとか、そういった通いの場として活用する方針はあるのかないのかというところを端的にお願いします。
□健康生きがい部長
今直接的に検討しておりますのは、高齢者のいこいの家につきまして、こういった新しい総合事業における養成施設、NPOやボランティアの養成施設として使っていこうというところは、私ども今検討しているところでございます。
■井上温子
わかりました。いこいの家については、そういう方向でということでよかったと思います。 ぜひほかの施設についても、順次対応していっていただきたいと思います。 あとコミュニティカフェの人材育成と開設講座についてもお伺いしたかったんですけども、 ちょっと飛ばさせていただきます。
<福祉園について(赤塚ホームの事例より)>
■井上温子
次に、赤塚ホームについてお伺いいたします。赤塚ホーム、緊急一時保護施設ですけども、障がい者の親御さんたちから何人かお話をよく聞くんですけども、赤塚福祉園に通っていらっしゃる方の場合は、エレベーターで赤塚ホームにそのまま通うことができて、赤塚ホームで泊まることができると。
例えば、1週間赤塚ホーム利用していたとしても、日中は赤塚福祉園に行って、夜は赤塚ホームに泊まるというような利用ができるって聞くんですね。 ただ、ほかのA福祉園、B福祉園、C福祉園とかいろいろありますけども、その場合は1週間赤塚ホームに障がい者の方が通っている場合、なかなかその送迎が難しくて、本当は赤塚ホームに1週間預けていても、日中はいつもと同じ環境の福祉園で過ごさせてあげたいなとおっしゃっているんですよね。
その辺、不公平じゃないかっておっしゃってて、赤塚福祉園はエレベーターでそのまま行けるのにどうするん だっていうお話があって、1つは福祉園それぞれの2階に赤塚ホームみたいなものを全部つくってくれよと。
もう一つBの選択肢としては、福祉園のバスがあるわけだから、それで赤塚ホームと福祉園の間を送迎してくれないかと。
Cの選択肢としては、その赤塚ホームに行くとき、いつもタクシー券を使われているそうなんですけども、そのタクシー券を使わなくても増額の補助ですよね。赤塚福祉園に通っていたら、そんなタクシー券は要らないわけだから、ほかの福祉園に行っていた場合でも、それができるようにしてくれという要望があるわけですけども、ご見解を伺います。
□福祉部長
赤塚ホームの利用についてのお尋ねでございますが、緊急保護を実施している赤塚ホームは、法律に位置づけられている短期入所事業がまだ不十分で不足していました平成5年度に 短期入所事業を補完するため、板橋区の独自事業として赤塚福祉園に併設で設置したものでございます。
その後、短期入所事業が充実してきましたため、その後つくりました平成9年 度開設の徳丸福祉園にも、平成13年度開設の小豆沢福祉園にも、平成23年度の三園福祉園にも、どの福祉園にも緊急保護施設を併設しませんでした。
現在、区内には、5か所、また周辺の自治体にある多くの施設に障がい者の短期入所事業を実施しておりますが、さらに障がい者の緊急保護の対応にするため、板橋キャンパスの整備に当たり障がい者の短期入所の整備を要望しています。短期入所事業は、今やっております障がい者福祉計画の第4期に位置づけて充実を入れさせていただく予定になっています。
それから、タクシー代の負担のお話がございましたが、このような障がい者の特有な事業に対するものは、高齢者福祉ではないんですが、全額一般財源を投入して、福祉タクシー券を他区より多目の1人年間5万4, 000円、10の方は年間6万円を支給していますので、今後 もタクシー券については福祉タクシー券を効果的に利用して対応していただきたいと思っております。
■井上温子
答えになっていなかったのかなと思うんですけども、赤塚ホームみたいな場所がもう一つできるように要望してくださっているということはうれしいです。
それはいいんですけども、送迎困難ですよという状況に対してどうされたらいいんですか。今、私AとBとCの選択肢を言ったと思うんですけど、どうすればいいのでしょうか。
タクシー券ではなくて、例えば赤塚福祉園、通常使っている福祉園のバスを日中使えるようにするだとか、送迎に利用できるようにするという選択肢というのがないんでしょうか。
□福祉部長
法内に移動支援サービスというのがございまして、その方が一緒に送迎することは可能でございますので、それで対応していただきたいと思います。
■井上温子
移動支援は使えない方も結構いるので、ぜひ考えていただきたいと思います。以上です。
以上