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2014年12月3日

11月28日(金)の区議会本会議(一般質問)についてご報告です!

こんにちは!先日11月28日(金)に開かれた本会議でおこなった、
一般質問の内容をご報告します♪
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平成26年第4回東京都板橋区議会定例会会議事録(11月28日)
<子どもの貧困とキャリア教育について>
■井上温子
まず、はじめに、「子どもの貧困とキャリア教育について」とりあげます。
来年度から生活困窮者自立支援法が施行されます。
この法は、これまで制度のはざまに置かれて来た生活困窮者に対する支援を強化するものです。また生活困窮については、全国的に血縁や地縁の希薄化が進んでいる中、今や誰もが生活困窮に至るリスクを持っていると定義しています。
さらに、生活困窮者の多くが孤立し、支援が必要な人ほどSOSが出しにくいため、アウトリーチを行うことや、相談窓口という「入り口」の整備だけでなく、働く場や参加する場といった「出口」をつくっていくことが鍵だとしています。
「地域づくり」が制度の目標の1つとされていることも、この法の大きな特徴で、地域のさまざまな社会資源に働きかけ、支援のネットワークを構築し創造することとしています。
私は、今年6/9の一般質問において、区市町村の任意事業となる生活困窮家庭の子どもへの「学習支援事業」「その他生活困窮者の自立の促進に必要な事業」について実施するのか否かを質問したところ、区長は「貧困の連鎖を防止するための子どもへの学習支援事業」については、「来年4月から実施する方向である」と答弁されました。
そこで、具体的に質問です。
1(1)コミュニティスペースを利用した学習支援事業について
板橋区では、学習支援事業については、社会教育会館や地域センターの集会所等を活用し、勉強会を開催していくといった方針のようですが、それでは、地域資源を活用し、地域づくりを進め、生活困窮者を孤立させず、人間関係を構築し地域参加を進めていくといったことが達成できないように思います。
私としては、現在区内10ヶ所ほどにまで増えて来ているコミュニティスペースを利用して、地域の中で多様な人が集う場において、こういった学習支援事業やその他生活困窮者の自立の促進に必要な事業を行うべきだと考えます。
そうすることで、学習をしない時にもふらっと立ち寄れる場所となったり、勉強が終わった後に地域の人たちと一緒にごはんを食べたりといった関係が築けると考えます。子どもたちの中には、自宅で手料理をあまり食べたことがない子や、1人きりでごはんを食べている子がいるので、一緒に食卓を囲むことは貴重な機会となると思います。
貧困連鎖は、勉強が出来る出来ないということも要因の1つではありますが、人的ネットワークとチャンスがなくて引き起こされることもあり、是非、コミュニティスペースでの学習支援事業やその他生活困窮者の自立の促進に必要な事業を実施していく方向での検討を頂きたいがいかがでしょうか。
□区長
来年4月からスタートする生活困窮者自立支援制度におきましては、生活困窮者支援を通 じた地域づくりを目標の1つに掲げております。コミュニティカフェやサロン活動などは、学習支援事業での子どもの居場所づくり、あるいは孤立しがちな生活困窮者の社会参加の場 として期待ができると考えます。
地域の実情に即した取り組みを進める中において、地域におけるインフォーマルな社会資 源と連携をした事業展開についても視野に入れながら、生活困窮者自立支援法に基づく各事務事業を展開をしてまいりだいと考えています。
■井上温子
次に、義務教育期間中における職場体験についてお伺いします。
日本の教育はそのカリキュラム構成や内容が実社会から乖離している現実があります。生徒の「何のために勉強するのか」という認識が希薄です。そのため、目的を持たないまま、小学校、中学校を卒業し、高校へ、大学もしくは専門学校へと進学するケースもしくは就職するといった子どもが多いと考えます。
3年間程、大学の職員をしていましたが、良く考えずに大学まで来てしまった学生たちは、就職で大きな壁にあたっていました。就職できなかったり、就職出来ても短期間でやめてしまったりといった人たちが多いのも現状としてありました。もちろん、みんなが夢を持ち、やりたいことをするというのは難しいことですが、世の中の中には、どういった社会課題があるのか、それぞれの仕事がどう社会に役立っているのか、社会の中で自分がどういう役割を担っているのか、もしくは担っていきたいのか、就職や進路を決める前に、実際の「社会」を体験していくことで、自ら考え、表現できる子どもを育てる必要性があると考えます。
そのためには、現在も板橋区で行っている職場体験をさらに充実させていくことが重要だと考えますがいかがでしょうか。また、年に数日の職場体験という学校内のカリキュラムだけで対応するのでは不十分であり、地域社会においても、子どもたちの社会活動やボランティア活動の機会を増やしていくべきだと考えるがいかがでしょうか。
□橋本正彦教育長
職場体験を地域で実施することは、家庭や地域における自分の立場について考え、社会の 一員としてのよりよい生き方を考える機会となるものでございます。長期休業中における職場体験の受け入れにつきましては、地元の企業などからの情報があれば、来年4月に開設い たします教育支援センターの教育支援人材コーディネート事業の一環として、各学校に情報提供してまいりたいと考えております。 いただきましたご質問の答弁は以上でございます。
■井上温子
子どもたちへの職場体験を充実させていこうと考えますと、現状把握が重要となります。現在、板橋区において、子どもたちを職場体験で受け入れてくださっている企業の数、業種の数はどのくらいあるのでしょうか。そして、子どもたちはどういった業種にどのくらいの人数が参加したのでしょうか。まずは、分析をして頂きたいと思いますが、いかがでしょうか。
□橋本正彦教育長
職場体験は、それぞれの生徒の就労希望先を体験する活動ではなく、子どもに職業観や勤労観等を育む教育活動でございまして、学校が行う職場体験につきましては、教育委員会が 全ての職場体験先を把握していない状況にございました。
今年6月、板橋法人会と教育委員会とで職場体験の実施に関する協定を結び、各学校にお ける職場体験学習の機会の確保、拡充する体制を整えたところでございます。さらに来年4 月に開設いたします教育支援センターでは、教育支援人材コーディネート事業として、地元の企業や大学などと連携を図り、多様な就業体験先と出会えるようなネットワークを充実してまいりたいと考えております。
■井上温子
子どもへのアウトリーチについて
私がいつも思うのは、子どもたちのために、様々なチャンスを与えようと多種多様なことを考えやっていっても、その想いが「その子」に届かなくては意味がないということです。
特に、貧困や暴力等に直面している生活に余裕のない保護者にとって、子どもに目が向けられなかったり、支援の情報を集めたりすることは難しいこともあり、支援が必要な子ほど、支援が受けられていないこともあります。
そのような時に、保護者向けへの発信ではなく、子どもへ直接働きかけることも必要になってくると考えます。子どもにとって必要なのは、余裕のない保護者に変わって、自分目線に立って一緒に考えてくれる人の存在、つまり「準保護者」のような存在です。家での生活相談から学校のこと、キャリア教育までを一貫して子ども目線でのサポートをする取り組みが出来ないでしょうか。行政サービスだけでなく、遊びや社会体験についても、その子の話を聞き、その子にあったもの見つけ、それをつないであげる準保護者のような人の存在が必要です。見解を伺います。
□区長
生活困窮者自立支援制度において、お子さんのいる世帯については、俣護者と子どもを一体として支援を行うこととなります。まず、自立相談支援事業において、多様な問題を抱え る対象世帯の困窮状況からの脱却を図りながら、さらに学習支援事業により、子どもの高校進学と卒業に向けた支援を包括的に行うことになります。
ご提案のサポーターにつきましては、学習支援事業の学習相談支援員や、あるいは学習指導を行うスタッフが継続的に伴走型の支援を行う中において、同様の役割を果たせるものと考えています。
<介護保険制度の改正について>
■井上温子
次に、介護保険制度の改正について伺います。10月の決算総括質問の答弁を元に、12点質問します。
1点目、2(1)新しい総合事業の開始時期についてです。
地域に置ける住民等が運営する介護予防に必要な活動をする場合、コミュニティカフェ等へ支援を行うとの答弁がありましたが、板橋区が新しい総合事業を始めるのはいつからなのか伺います。
厚生労働省からのガイドラインが正式に示されていないから具体的に進められないと聞きますが、ガイドラインを待たずに、率先して進めている自治体もあります。板橋区は、A 来年度から実施し、先進自治体となるのか、B 平成28 年度から実施し、平均点で行くつもりなのか、もしくは C 平成29年度から実施し、遅れてついていくのか、伺います。
□坂本区長
新しい総合事業の多様なサービスのうち、住民主体による通所型の自立的な通いの場につ きましては、区からの助成によって事業を行うことになっております。現行の給付に相当す る専門的なサービスや多様なサービスから構成される新しい総合事業につきましては、ご指摘の助成も含めて、平成28年4月から開始する方向で現在検討を進めているところであり ます。
■井上温子
2点目です。地域資源を活用したケアプランの作成についてですが、要介護者のケアプランに、多様なサービスを入れいくことについては、いつ頃からの開始で検討するのでしょうか。
区長:国の現在示している見解におきましては、自立的な通いの場の利用は、要支援者等が利用 の中心となることが原則でありますが、それ以外の方の利用を妨げるものではないとしております。
要介護認定者がケアプランに基づいて自立的な通いの場を利用することは、今後、 示されるガイドラインも踏まえ、制度移行後の要支援者等の利用状況なども検証しながら研 究していきたいと考えています。
■井上温子
3点目です。NPO・ボランティアを活用した基盤整備について、新しい総合事業では、NPO・ボランティアの活用を推進していくこととなるが、どのように基盤整備をしていくのか。調査方法や、NPO・ボランティアへの説明、公募方法、連携方法等、基盤整備についてお伺いします。
□区長
新しい総合事業の多棟なサービスは、NPOやボランティアなどが担うこととなっていま す。このため、区内のNPOやボランティアを対象に意向調査を行ったところ、38団体から多様なサービスへ参入する意向が示されております。
今後示されますガイドラインを踏まえ、これらの団体や社会福祉協議会、シルバー人材センターなども対象に説明会を、また、 必要な団体には研修などを実施し、多様な主体によるサービス提供が可能となるように基盤整備を進めていきたいと考えています
■井上温子
4点目です。高齢者施設について、NPO やボランティアの育成の場として活用していく方針との答弁が決算総括質問であったが、それはいつ頃からを予定しているのか。お伺いします。
□区長
憩いの家の施設の一部を使って通所サービス等の担い手を育てることを検討しておりまし て、新しい総合事業につきましては、平成28年4月からの実施を予定しているため、それ に向けて憩いの家の活用の時期の検討も含め、準備を現在進めているところであります。
■井上温子
5点目です。生活支援コーディネーターは、いつ頃からどこに、誰を配置する予定でしょうか。伺います。
□区長
国のガイドライン案におきましては、生活支援コーディネーターの配置について、第1層 を区市町村に1名配置し、第2層として、生活圏域に1名ずつ配置するとしておりまして、 まず、第1層の配置から着手し、平成29年度までに第2層目の配置を目指すとしておりま す。
板橋区としましては、国の方針に沿いまして、.早期に第1層である板橋区への配置を行い まして、平成29年度までに各生活圏域への配置を目指していきたいと考えます。コーディ ネーターに必要な資格は求められておりませんが、幅広い層と連携、調整を行うことが求め られることから、区民の活動への理解、活動の経験や実績、公平、中立性等総合的に考慮しながら、どのような人がふさわしいかを検討してまいりたいと考えています。
■井上温子
6点目です。新しい総合事業への移行後、現在、要支援者が受けられているサービスが受けられなくなってしまうことはあるのでしょうか。伺います。
□区長
新しい総合事業におきましては、従来と同等の専門的サービスに加えまして、緩和した基 翠によるサービス、住民主体による支援等の多様なサービスが提供されます。サービスの利 用に当たりましては、地域包括支援センターによるケアマネジメントが実施されまして、心 身の状態にふさわしいサービスを提供することとなります。
このため、心身の状態が改善することによって、利用するサービスが減ることはありまし ても、新しい総合サービスに移行することにより利用できるサービスが減ることはないと考えております。
■井上温子
7点目です。ボランティアや NPO が担う生活支援サービスにおいて、担い手が確保出来ず、サービスを受けられない人が出て来てしまった場合、区はどう対応するのか。最終的にはどこが担うのか。伺います。
□区長
新しい総合事業の多様なサービスには、指定事業者の緩和した基準によるサービスとボラ ンティア・NPOの住民主体による支援がございます。新しい総合事業のガイドライン案におきましては、ボランティア・NPOの活動について、区が定める基準に基づき必要な従事者数を確保することになっております。また、万が一、ボランティア・NPOによるサービ スが受けられない場合におきましては、地域包括支援センターのケアマネジヤーにご相談を いただき、その調整によって指定事業者のサービスをご利用いただくようになると考えています。
■井上温子
8点目です。新しい総合事業の一翼を担うボランティアの育成には、コミュニティスペースなどの場づくりから始めていくと、自然と支え合いの活動が生まれていくため、場づくりから始めるべきであると考えるがいかがでしょうか。
□区長
新しい総合事業におきましては、ボランティア・NPO、地域住民が主体となる取り組み が重要な役割を担っていくことになると考えます。住民が主体となって運営するコミュニティカフェやサロン活動につきましては、高齢者をはじめとする地域住民が、サービスの担い 手や受け手として幅広く参加し、支え合うことができ、同時にボランティア育成の場として も有効だと考えますも高齢者の通いの場の充実と、ボランティアの育成に効果的な研修、講座座の実施方法などにつきましては、今後検討してまいりたいと考えています。
■井上温子
9点目です。ボランティアや NPO で担っていくサービスの質を確保していくための対策、また、万が一事故がおこった際の保証・対策は、どのように考えているのか伺います。
□区長
新しい総合事業のガイドライン案におきましては、ボランティア等に対しましては適切なサービス提供ができるよう、区市町村が研修を行うことが望ましいとされております。
この ため、区では担い手となるボランティアを対象に、介護技術、緊急対応などの研修を実施す ることを現在検討しております。
また、ガイドライン案におきましては、区が定める運営基 準の中に、ボランティアに対しましても指定事業者と同様、事故発生時の対応を定めること になっておりますも事故発生時の対応が適切になされますよう、ガイドラインを踏まえ、運営基準を検討してまいりたいと考えています。
■井上温子
10点目です。サービス付き高齢者向け住宅は、費用がかかり、低所得者が入ることが難しい現状もあります。 集合住宅や街の中にコミュニティスペースと生活支援サービスがあれば、自分の住まいや町全体がサービス付き高齢者向け住宅になると考えます。自宅に住み続けながら必要なサービスが受けられるまちづくり進めるべきであると思いますが、見解を伺います。
□区長
高齢者が、介護などの支援が必要となった場合におきましても、自宅や身近なところで多 様で必要なサービスを受けることができれば、自宅での生活をより長く続けることが可能と なりますbこうした地域社会を実現する地域包括ケアシステムの構築によって、高齢者が自宅で安心して暮らすことができるまちづくりを進めていきたいと考えます。
■井上温子
11点目です。板橋区では、認知症カフェ、ケアラーズカフェは今後どのように整備していくのか伺います。
□区長
認知症の家族介護者の支援として、身近な地域の中において、認知症の方々や家族が気軽に立ち寄れる場所をつくり、地域の支援者によるさまざまな応援の輪を広げていく必要があ ります。
板橋区では、平成26年4月に、遊座大山商店街の一角にオープンしました板橋家族の会 ネットによるケアラーズカフェおれんじについて、その開設を支援したところであります。 今後につきましても、区内の身近な場所で認知症の方々や家族が安らげる認知症カフェの設 置について支援を進めてまいりたいと考えています。
■井上温子
12点目です。若年性認知症は高齢者に比べて進行が早く、本人もその家族も、その後の仕事や生活に対し様々な不安を抱えていらっしゃいます。高齢になってからの認知症とは違ったケアが必要にもなります。しかしながら、現在、板橋区のホームページを検索しても若年性認知症についての情報がない状況です。現在、板橋区には若年性認知症患者は何人いるのか。また、サポートの充実を図るべきであると考えるがいかがでしょうか。
□区長
区内の若年性認知症について、人数の正確な把握は困難でございますけれども、平成26年4月1日現在、40歳から64歳の要介護認定を受けている方のうち、医師の意見書によ る認知機能の低下が見られる方が約200名となっております。
板橋区では、現在、板橋区医師会の協力を得まして、若年性認知症に関する知識の普及啓 発を目的に、区民向けの講演会を年1回開催をしております。今後も東京都の若年性認知症 支援策における取り組みを活用しながら、お年寄り相談センターなどで個別に相談に応じる ほか、若年性認知症の方々や家族を支える事業について、さらに検討を進めてまいりたいと 考えています。
<高島平グランドデザインについて>
■井上温子
次に、高島平グランドデザインについて伺います。板橋区では、誰もが住みたい、住み続けたい、訪れてみたいと共感し、実際の行動につながる都市再生モデルとなる『高島平地域のグランドデザイン』を策定するとしていますが、現在の検討状況について、まずお聞かせ下さい。
□区長
グランドデザイン策定の検討状況については、今年7月から本格的に検討を開始し、9月には高島平地域を評価、分析した分析報告書を作成をしたところであります。現在、設定したテーマ別の基本方針やエリア別の整備方針、 公共用地の再整備に関する民間活力の導入方法について検討を進めているところであります。
今後は、年度末に向けてより具体的な内容をまとめた素案作成を目指しているところであ ります。
■井上温子
次に、住民参加型のまちづくりで進めるつもりはないのかお伺いいたします。
高島平グランドデザインについては、平成27年の素案完成まで、住民からの意見を聞くことはしないとしていますが、区長の言う、「誰もが住みたい、住み続けたい、訪れてみたいと共感するまちづくり」をするためには、住民参加型でまちづくりをすることが欠かせない視点です。
今後、住民参加型で高島平のまちづくりを進めるつもりはないのか。また、住民というと、今まで町会役員や青健の人が呼ばれ、地域の新しい担い手や若者はまちづくりの会議に参加出来ずに来ています。例えば、現在、高島平には、コミュニティスペースが7ヶ所まで増えて来ていますが、メディアでの放映や他自治体からの視察があっても、板橋区との恊働は進んでこなかった現状があります。
ぜひ、こういった新しい団体や多様な人たちの声も活かしたまちづくりを進めて頂きたいと思いますが、見解を伺います。
□区長
グランドデザインは、来年7月末ごろの策定を目指しております。その後は、地域全体の都市機能と配置をマネジメントする組織と拠点が必要と考えられ、分析報告書でも言及いた しました民・学・公の連携を基本とするアーバンデザインセンターの設置を検討しております。
<荒川生物生態園について >
■井上温子
荒川生物生態園の今までの課題・改善点について
平成8年度に整備を行った荒川生物生態園ですが、整備には、378,899,920円かかりました。観察デッキを設置する一方で、一般開放をしたことはないという矛盾を抱えている生態園は、ほとんど活用されてきませんでした。一般公開されてこなかったことへの課題は何であったのか。改善すべきは何であったと考えているのか。伺います。
□区長
荒川生物生態園造成当初は、生物の定着を促すために立ち入りを禁止しておりました。その後、水面に向かう土の斜面の傾斜が急なことや、草木が繁茂し、見通しが悪くなったことによって、危険 との判断から一般公開を断念したところであります。区内の荒川で、低水謹岸を切り込んで 施設を造成したのは初めてでありまして、当初想定をしていたよりも、干潮、満潮の影響を 受けて、土壌の侵食が激しかったところであります。また、ヨシなどの草やヤナギなどの樹 木の生育も早かったことから、今後の一般開放に向けた整備や管理に当たっては、これらの点に十分注意をしながら進めてまいりたいと考えています。
■井上温子
柵の近くで魚が死んでいる要因について
堰に設けた柵の周辺で、魚が大量に死んでしまっている様子を区民から写真を見せて頂きました。増水し、堰をこえていってしまった魚が、水が減って来たときに柵を通れずにそのまま死んでしまったことが要因として予想されますが、今年5月23日に資料要求をしたところ、「平成25年度に生物生態園で魚が死んでいる状況を確認しました。原因については、柵を設けたことによるものかどうかは不明です。」という回答でした。魚が、柵よりも大きいので、柵を通れずに死んでしまったと考えるのは当然のように思うのですが、再度、伺います。魚が死んでしまったのは、柵が要因の1つであったとは考えていないのですか、伺います。
□区長
荒川の本流から流れ込むごみを小さな流れに入れないため、堰に柵を設けております。堰の柵は、すき間が狭く、そのままではコイが通れないので、雨で荒川が増水し、河川敷に水があふれたときなどに、堰のわきからコイが小さな流れに入り込んだものと考えられます。
コイが死んだ理由につきましては、酸欠など幾つかの理由が考えられますが、堰の柵が障害になって本流に戻れなかったことも理由の1つとして考えられると判断をしております。
■井上温子
柵が要因の1つであると認める場合、5月に増水する前に柵を取り外す等の改善をする必要があると考えるがいかがでしょうか。生物生態園が、生物の生態を考えない構造になってしまっていては、区民に説明出来ないと思います。見解を伺います。
□区長
柵のすき間を広くしますと、大きなごみが流れ込む可能性が高まるところでございますけれども、コイが通過できて、なるべくごみの流れ込みを防げるような幅の柵に改修できるか どうかを検討してまいりたいと考えています。
■井上温子
今後の荒川生物生態園については、区民とのワークショップを開催しながら改修計画を進めており、改修後も住民参加型での運営を目指されていらっしゃる点については期待をしています。
今まで生物生態園が活用出来てこなかった反省を踏まえ、どうやって地域の人たちに活用してもらえる形にしていくのか、また、管理人を設置しない方針のようですが、どうやって一般公開をしていけるように進めたいと考えているのか、伺います。
□区長
昨年度、ワークショップ方式で区民と一緒に知恵を絞って整備計画を策定し、今年度、水 辺に親しめる空間づくりを目指し、実施設計を進めてきているところであります。また、これを受けまして、荒川市民会溌において、区民、国土交通省及び専門家と話し合いを重ねながら、管理の方策について検討をしております。
荒川生物生態園につきましては、一定の安全性を確保しながら、自然観察会や清掃活動な どを通じまして、市民に親しまれる施設へと再整備し、一般開放に向けて進めてまいりたいと考えております。
議長
以上で、井上温子議員の一般質問を終了いたします。
以上

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