2012年2月16日
女川の災害廃棄物の受け入れについて
「女川町の災害廃棄物は44万4千トンで、まちの115年分」
到底、女川町だけでは処理がしきれない量だと改めて感じました。
災害廃棄物については、受け入れを反対されていらっしゃる方が多いのは十分承知しておりますし、
私も、もちろん好んで受け入れたいものと思っている訳ではありませんが、受け入れざるを得ないと考えています。
(前提として、危険なものを受け入れるということではなく、安全確認をきちんとし、チェックを十分行った上でです。)
現段階の状況を下記に簡単にお知らせいたします。
(担当課のヒアリング結果です)
東日本大震災での災害廃棄物の量は、約2300万トン。
女川の災害廃棄物は、約44万4千トン。
そのうち、燃やすものは、約10万トン。
23区ではそのうちの5万トンを受け入れる予定とのこと。
板橋区では、一日に約600トンのゴミを焼却することができ、
ゴミの量に増減があることから、15%は焼却量に余裕をもっていて、
その中の10%程度を女川の災害廃棄物を混ぜていくとのことです。
焼却の際は、空間線量を計測を頻繁にするなど徹底していく。
さて、よりによって、東京で受け入れなくてもいいじゃないか!と思っていらっしゃる方も多いと思います。
私自身も、長くこの課題については悩みました。受け入れたくないという方の気持ちも分かるし、受け入れるべきという気持ちも分かります。そして、被災地の復興についても考えていました。
被災地に焼却場をつくったら?とか、被災地で埋め立てたら?というご意見もお聞きし、その可能性についても検討しました。
まず、焼却場をつくる場合。
焼却場が出来る迄に何年もかかるそうです。
焼却場は、被災地にも必要でしょうからつくるとしても、出来てからがれき処理をするのでは、その分、復興は遅れてしまいます。
被災地で埋め立てる場合ですが、被災地のがれきは、もちろん分別をするので、鉄などリサイクルできるものはリサイクルへ、コンクリなど埋め立てるものは埋め立てへとなっているそうです。今回、東京が受け入れとなっているのは、燃やして処理するごみということです。
選挙公報に放射線測定を掲げ、また5月に議員になってからもすぐ、板橋区議会でまだ話題となっていない時に、放射線対策に声をあげ始めた私ですが、進めてきた中で、ずっと抱いていたのは、区民のことを想うとともに、被災地のことも真剣に考えていきたいということでした(多くの方がもちろん同じかと思うのですが・・)。色々と自問自答の繰り返しでしたが、情報を隠さず、行政が安全だと言い張るのではなく、放射線測定などきちんとした対応をすることが、結果としては被災地の支援にも繋がると考え進めてきました。
また、今回、災害廃棄物の受け入れについては、東京都が決定したことですので、板橋区議会でYes,Noについて問われることでは本来ありません。ですので、正直、私も批判されたくないと思えば黙っていれば良いことではありますし、今回のように「受け入れざるを得ない」という発言をすれば、批判を受けるのも分かっていました。
しかし、行政に情報を隠さず透明性を!と言いながら、私自身が批判を恐れて乗り過ごしていては情けないなと思いますし、1つひとつきちんと向き合いたいと思い、私自身の考えを書かせて頂いております(私は政党に所属していませんので、私の判断で発信していますし、地方議会は二元代表制ですので、本来は政党政治ではありません。一応、補足です)。
また、前に書いたブログでもお伝えしましたが、私の担当する区民環境委員会で、検討する案件(20日(月))にもなっているので、その前に、今回のように私自身の考えを伝えることで、違ったご意見やご提案があればお聞きし、その分、改めて熟考させて頂き委員会に望ませて頂きたいとも考えています。
2月29日 女川町の災害廃棄物の受け入れについての説明会 ↓
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_oshirase/042/042289.html