2019年2月25日
子どもの貧困対策調査特別委員会<最終回>でした。
今日は、子どもの貧困対策調査特別委員会<最終回>でした。
以下、2点について審議し、そのあと委員会としての提言案について検討しました。
①いたばし子ども夢つむぐプロジェクト〜子どもの貧困対策〜
・来年度、子どもの貧困対策の予算は83事業91億円。事業数も事業総額も大きくなりましたが、既存事業の寄せ集めがベースとなっていることは前回指摘しました。既存事業も大事です。それを、どう貧困対策として新たな工夫をして取り組むか、が大事。
以前お願いしていた各事業別、事業評価と計画について、各所管にアンケートをとるなど、実施していただいたとのことで、資料が近くいただけそうです。
・来年度新規で始まる「児童養護施設卒園者住まい応援プロジェクト」をクラウドファンディング型ふるさと納税で実施する事業設計について質問しました。(福祉の事業は、一般財源で実施できるようにしていきたいです。)
②児童相談所設置に向けた検討状況について
・調理、警備、清掃スタッフの雇用形態について(委託にすると、「清掃だけすれば良い」という形になりがちなため、雇用し、児童相談所にいる大人たち全体で子どものことをサポートできるようになったら良いのでは)
・子どもへの説明や意見を聞く必要性について
・保護だけでなく、虐待を受けた子たちが大人になったとき、「虐待の連鎖はおきる」を打ち破れるためのサポートを考えて欲しいこと
そして、そのあと、特別委員会としての活動報告について審議。
提言やその他の意見を取りまとめました。
私から、主に提案し、提言に入ったものは以下になります。
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<新たに提案し、提言となったもの>
※「提言」は、各会派が合意したものしか入りません。
(1)要保護児童対策協議会の個別ケース会議について
要保護児童対策協議会の個別ケース会議に、既存団体だけでなく要保護児童とつながりのある地域活動団体を守秘義務を課した上で入ってもらい、子どもたちのサポートにつなげること
(2)子どもの居場所の設置数について
将来的に子どもたちの生活圏域の小学校区に子どもの居場所があるまちを目指し支援を進めること
<前回12月に提案した以下の4つについて、文面が調整されて、入ることになりました^^>
(1)小学校における子ども食堂の実施について
地域や子ども食堂の活動団体と連携し、学校で朝食を提供する取組みが全国的に広がり始めており、本区においても学校の家庭科教室を開放するなど、朝ごはんを提供する取組みについて検討すべき。また、夕食を提供するのが遅くなってしまう家庭や孤食になってしまう家庭の児童・生徒に向けた、学校での夕食の提供についても検討すべき。
(2)ひとり親家庭に対する養育費立替パイロット事業について
ひとり親家庭の貧困率が高い要因として、養育費の不払い問題がある。離婚によって親子が経済的不利益を被ることがないよう、官民が連携して取り組んでいる明石市の養育費立替パイロット事業を参考にするなど、行政が主体となった養育費の保証制度の実施について検討すべき。
(3)貧困家庭の子どもの学習機会拡充について
経済的に困難な状況にある家庭の子どもは、一般家庭に比べ習い事や学習塾などの学校外教育にかけられる費用が少ないため、教育の格差が発生している。他自治体のクーポン事業など貧困家庭が学習環境を選択することが可能となる取組みを参考にし、塾に限らず子どもの将来に向けた機会の拡大に資する取組みの実施を検討すべき。また、全ての児童・生徒に学ぶ機会が保障され、学力向上がなされる支援が必要である。
(4)学校地域支援本部の地域コーディネーターについて
学校支援地域本部で活動している地域コーディネーターが今後、学校を支援するという立場だけではなく、貧困家庭の子どもや課題を抱えている子どもたち等を支援する役割を効果的に担えるよう、人材の育成や体制整備を進めるべき。
<他にも、こんな提言文を残すことができました。>
(1)居場所への区独自補助について
子どもの居場所が持続的に運営できるよう、区独自の補助制度をつくるなどの財政的な支援策の検討すること
(2)公共施設等の活用について
子どもの居場所づくりの活動場所として、公共施設等の活用を検討すること
(3)事業評価について
「いたばし子ども夢つむぐプロジェクト」の実施事業ごとの評価を行い、実績については事業により得られた成果・効果までを検証し、課題を抽出したうえで対応策の検討を行い、次年度の事業につなげるべき。