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2019年5月8日

「平成30年第4回の定例会」の答弁 ぜひお読みください♪

こんにちは。
政策スタッフの若林です。少し時間が経ってしまいましたが、平成30年第4回の定例会の答弁を簡略化してまとめたので、ぜひ読んでみてください♪

※平成30年第4回区議会定例会は、11月27日から12月13日まで会期17日間にわたって開かれました。今定例会では、条例案、意見書、陳情などを審議し、議決しました。
本会議初日と2日目(11月27日、28日)は、14名の議員が一般質問に立ち、区政の直面する課題について、区長などの考えをただしました。(区HPより)

 

【平成30年第4回定例会(第2日)議事録まとめ】

Q.(井上温子)
地域共生社会に向けて、多様な人たちの接点を生み出す場として、まずは多世代交流・多機能型福祉拠点について質問いたします。
先日、高知県のあったかふれあいセンターを視察してきました。このセンターは、デイサービスのように制度化されていない、制度外のサービスの集約拠点となっています。集ったり、買い物支援をしたり、体操をしたりといった居場所になっています。高知県内に48拠点まで広がっており、地方創生の観点からもモデルとして取り上げられています。
板橋区では、自助と互助を基本に自助・互助では難しい課題には共助、そしてそれらでも難しい課題には公助が担うスキームを示していますが、自助・互助力を生み出し、高めていくためには、地方創生で言われてきた小さな拠点の福祉版、多世代・多機能型福祉拠点は板橋区などの都市部においても有効と考えます。多様な人が場を共有する、はかり知れない価値について、地域共生社会の柱とすべきでしょう。多世代交流・多機能型の福祉拠点の必要性についての認識を伺います。

A. (坂本 健区長)
誰もが集える地域の福祉拠点は、地域課題を受けとめる場の一つであると認識しています。

Q.(井上温子)
地方においては、担い手不足もあり、委託で当該事業を実施しておりますが、板橋区においては、住民主体による多様な活動が行われております。実施する際は、住民や地域団体の力を生かした補助事業として実施する必要があると考えますが、見解を伺います。

A. (坂本 健区長)
区にはさまざまな地域活動主体がございまして、さまざまな地域福祉活動拠点が存在をしております。地域福祉拠点のあり方や実施方法については、区の実情に即したものにするために、まずは活動実態や課題を整理する必要があると考えます。

Q.(井上温子)
また、場の多機能化だけではなく、多様な人が拠点に訪れた際、多様な課題と可能性に対応できるよう、人の多機能化、包括化に向けた研修・理解促進を求めます。最初にケアありきではなく、人生100年時代を念頭に、個々人の特性を生かし、福祉サービスの受け手から、時には担い手としての役割を持つこと、また、多様な人が場を共有するためには、場にいるコーディネーターの人材育成が必要です。見解を求めます。

A. (坂本 健区長)
区民が主体的に地域課題を把握し解決していくために、支援にかかわる方々について、さまざまな研修の場を活用して人材の育成を図っていきたいと考えています。

Q.(井上温子)
次に、障がいのある人もない人も分け隔てられることなく、共生する社会の実現を求め質問します。
まず、地域活動支援センターについてです。板橋区で開設するには、10人が最低定員となっていますが、他市では、5人定員で開設をできる自治体もあります。元気高齢者がボランティアをしたり、子どもが参加したりといった、共生の拠点とするためには、最低定員を下げることが重要と考えますが、いかがでしょうか。

A. (坂本 健区長)
地域活動支援センター事業については、障害者総合支援法の地域生活支援事業に位置づけられております。区における地域生活支援事業については、国及び東京都の補助を受けて実施をしておりまして、定員につきましても基準がございます。川崎市では、独自の条例を定め、定員について緩和していると聞いております。直ちに緩和することは難しいところではありますが、先進事例について引き続き調査をしていきたいと考えています。

Q.(井上温子)
次に、医療的ケアが必要な成人の方の支援についてですが、場につく支援だけではなく、人につく支援の検討を進めることが重要と考えます。
なぜなら、デイサービスや施設ができても、一対一でなければ、ほとんど寝たきりの状態が続いてしまうことがあります。たとえデイがなくても、一対一の支援が実現したら、きょうは買い物に行こう、あしたは、ボランティアしに行こう、そうやって日々、通う場所を選択できます。
このような人につく支援、個別支援の拡充を図るためには、研修等を行い、重度訪問の担い手養成が不可欠です。喫緊の課題だと考えますが、見解をお聞かせください。

A. (坂本 健区長)
医療的ケアのある方へのサービスの提供につきましては、看護師等の人材の確保が課題となっております。現在、喀痰吸引等の一部の医療的ケアにつきましては、一定の条件を満たした介護職員等が実施できるようになっております。今後も、東京都と連携をしながら人材の育成を進めていきたいと考えています。
次は、医療的ケアの担い手についてのご質問であります。
医療的ケアのある方へのサービスの提供につきましては、看護師等の人材の確保が課題となっております。現在、喀痰吸引等の一部の医療的ケアにつきましては、一定の条件を満たした介護職員等が実施できるようになっております。今後も、東京都と連携をしながら人材の育成を進めていきたいと考えています。

Q.(井上温子)
次に、多文化共生に向けて質問します。
ことし9月、東京都教育委員会は、英語で学ぶ体験型英語学習施設TOKYO GLOBAL GATEWAYを開設しました。木下都議にお誘いいただき、視察させていただきましたが、施設に入るとまるで異国で本格的なつくりでした。グローバル社会で活躍するには英語力は欠かせません。すべての子どもたちを留学させてあげることは難しいですが、すべての小・中学生に同施設のプログラムに参加させてあげることは、予算的にも実現可能ではないでしょうか。前向きに検討を求めます。

A.(中川修一教育長)
初めに、多文化共生に関しまして、TOKYO GLOBAL GATEWAYの授業での活用についてのご質問ですが、TOKYO GLOBAL GATEWAYは、児童・生徒が英語を使う楽しさや必要性を体感し、英語学習の意欲向上を目的とし、東京都教育委員会がことし9月に開設した施設でございます。本年度、本区では小学校3校、中学校1校が活用予定であります。区教育委員会としては、まずは本区で取り組んでいる板橋区版英語村の充実を図り、児童・生徒が英語に触れる機会を充実させ、英語学習への意欲向上を図っていきたいと考えております。

Q.(井上温子)
次に、日常的な活動として、外国人の子どもなどを主人公とした国際交流活動について伺います。英語村で関心を高めた気持ちを次につなげられるよう、学校での日常的活動が重要です。外国人の児童・生徒、その親、地域に住む外国人等を主体に、定期的に文化交流や学習の機会を設けることで、異文化理解を促進してはいかがでしょうか。また、異文化を知ることで、日本文化についても考え、伝えていくことで、グローカル人材の育成を進めていただきたいと考えます。
次に、外国人の人権についてですが、板橋区においても、この5年間で外国人の人口は9,000人ふえ、平成30年4月1日時点で約2万5,000人となっています。
区内在住外国人が、国保・年金など日本の社会保障制度について十分な説明を受けられていないことがあります。権利と義務について、十分な説明なしに保険料や税金を請求することは人権問題ではないでしょうか。ほかにも、住宅や就労相談など、外国人居住者の課題に寄り添い人権意識に基づいた支援体制の拡充を求めますが、いかがでしょうか。
次に、参加型社会へ向け、質問いたします。

A. (坂本 健区長)
区では、外国籍住民のための生活情報について、国保・年金など8分冊からなる多言語リーフレットを4か国語において作成し、窓口等で配布をしております。制度ごとに必要に応じて多言語による説明を行っているほかに、文化・国際交流財団においては、月に1回、外国人相談会を実施しております。今後も、板橋区多文化共生まちづくり推進計画2020を着実に推進し、外国籍住民の人権に配慮しながら、コミュニケーションと生活支援の充実に努めていきたいと考えています。

Q.(井上温子)
最初に、いたばし総合ボランティアセンターについてです。
当初、基本構想において、ボランティアセンターの事務局は板橋区社会福祉協議会とNPO法人の2者となっていましたが、平成22年の公募よりNPO法人1者に変更されましたが、理由を伺います。

A. (坂本 健区長)
平成23年度からのボランティアセンター事務局の公募に際しまして、平成22年度のボランティアセンター役員会において、公募のあり方について協議がなされました。その結果、将来的にボランティアやNPOの自主的な運営を掲げる基本構想を踏まえれば、この際、NPOに任せた方がよいとの判断を行ったことから、公募をNPOに限定したものであります。

Q.(井上温子)
すべての基本構想において、その理念は尊重されるべきものであり、再設定をする際は、その構想にかかわる人たちに周知し議論される必要があります。
先ほどの質問に適切にお答えいただけるかわかりませんが、8年間という長い歳月をかけられてつくられた基本構想の理念を尊重し、当初2者での運営からNPOが担う方向へと平成22年にNPOの公募を行ったことが平成23年の区民環境委員会の議事録からわかります。しかし、平成27年の公募からは、社協を含む社会福祉法人も公募に参加できるように要件変更がされています。この変更は基本構想の理念から逆行しています。平成27年6月区長答弁においても、「将来的に区内のボランティアやNPOの自主的な運営を目指している」と区長が述べられているにもかかわらず整合性もありません。
決算総括質問で、この点について適切な回答がなかったため、再度、質問いたします。どこに基本構想を変える正当性があるのでしょうか。

A. (坂本 健区長)
ボランティアセンター事務局の公募のあり方については、基本構想に基づき、区民、NPO、社会福祉協議会、区の4者による役員会において協議を行っております。役員会では、将来的にボランティアやNPOの自主的な運営を目指す上であっても、基本構想の枠組みの中において適正な公募のあり方について協議をし、決定をしているものであります。

Q.(井上温子)
平成27年度の公募要件の変更は、いつ、誰が、どこで、どのように変えたのか伺います。
そもそも、ボランティアやNPO法人の自主的な運営とすることを目指し、区はどのような努力をしたのでしょうか。また、現在、板橋区は、総合ボランティアセンターのあるべき姿をどう考えているのでしょうか。
また、基本構想によると、社協は板橋区とともに、ボランティアやNPO法人の自主的な運営に向けて、サポートすることが役割ではなかったでしょうか。認識を問います。
板橋第三小学校跡地に、社協の事務所が移転するという案があります。社協とボランティアセンターを同じ場所にし、ボランティア拠点にしていくとのことです。さきに述べてきた現状も踏まえて考えると、社協と現在のいたばし総合ボランティアセンターの一本化を目指しているのではないかという疑念を抱いてしまいます。一本化するということはないという理解でよろしいでしょうか。
板橋区は、市民活動については、どう定義しておられるでしょうか。市民活動やNPO団体は、社会的な使命を達成することを目的に活動し、政府の支配に属さない民間の活動であることが重要です。事務局長・事務局次長が元区職員という官製組織の社協が、自主自立の精神で活動を進める市民活動の支援を担えるのでしょうか。また、社協は予算がなければ事業をしませんが、市民活動は予算の有無にかかわらず行うものであります。その感覚の相違からも、社協が、市民活動の支援を本質的に担うことはできないと考えますが、区の認識を伺います。
また、区から社協への天下りをやめ、官製中間支援組織の体制を改めるよう、区が支援すべきと考えるが、いかがでしょうか。

A. (坂本 健区長)
平成28年度からのボランティアセンター事務局の公募に際しまして、平成28年度の役員会において、今後の公募のあり方について協議を行いました。役員会では、平成22年度の役員会決定を踏まえつつも、平成22年度の公募においてNPO法人1者の応募しかなかったことから、競争性の担保について話し合いがなされました。その結果、NPO法人だけではなく、社会福祉法人、社団法人、財団法人、学校法人まで公募要件を拡大することが決定をされたものであります。
次は、自主的な運営についてのご質問です。
ボランティアセンターのボランティア・NPO法人の自主的な運営につきましては、区だけではなく、四者設置のセンター役員会で協議・検討してきたところであります。センターのあるべき姿につきましては、引き続き役員会で協議するとともに、今後、旧板橋第三小学校跡地活用基本構想にあわせてセンターのあるべき姿を検討する予定でありまして、その中において運営方法についても検討を進めていきたいと考えています。
次は、社会福祉協議会の役割についてのご質問であります。
社会福祉協議会は、社会福祉法に基づき設立された法人でありまして、この法律にのっとり、定款を定め、運営を行っており、独立した団体と認識をしております。

Q.(井上温子)
次に、高島平地域グランドデザインについて伺います。
まず、高島平プロムナード基本構想についてです。構想で描かれたプロムナードを目指すことと思いますが、実現に向けたスケジュールや予算を伺います。

A. (坂本 健区長)
プロムナード整備については、旧高七小跡地の活用方針など、他の施策とともに戦略的に進める必要があるため、スケジュール等を示す時期ではないと考えます。当面は、緑地内の安全性の向上や、環境整備として危険樹木の伐採と植栽を計画的に行っていく考えであります。

Q.(井上温子)
次に、水辺についてです。現在の高島平の水辺は汚く、衛生上、早目に対応していく必要があると考えます。横浜の江川せせらぎ緑道は水がきれいで、ザリガニ、ドジョウ、メダカなどたくさんの生き物がいて、子どもたちも集まる場となっております。こういった水辺を参考に、子どもたちが、水辺で遊んだり、親しめるような空間づくりに取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

A. (坂本 健区長)
高島平プロムナード基本構想においては、せせらぎ等の既存の水景施設を生かして、魅力的な空間を創造していくとしております。一方、水景施設については、利用者の安全確保や水質の管理などのほか、清掃や水道使用料金など、維持管理に伴う課題も多いと聞いております。高島平緑地の水辺の整備につきましては、維持管理に配慮をしながら、水と親しめる居場所となるように、今後、検討していきたいと考えています。

Q.(井上温子)
次に、アーバンデザインセンターの役割と位置づけについて明確にお示しください。どこまで決定権があり、意向が反映されるのでしょうか。住民や地域団体には、何を期待し、高島第七小跡地や全体のまちづくりについてはどのように意見を反映していこうと考えていらっしゃるのでしょうか。

A. (坂本 健区長)
次は、アーバンデザインセンターの役割と位置づけについてのご質問であります。
アーバンデザインセンターとは、民・学・公の各関係組織の主体的な参画と資源を持ち寄る共同運営組織でありまして、区が発起人という立場から事務局を務めているものであります。UDCTakは、大学や企業等との連携によって、先進的な技術や知見を活用しまして地域課題に取り組むため、区と連携をして地元での社会実験などの活動を行っておりまして、十分に機能していると考えています。今後、UDCTakから報告される研究成果等についても、まちづくり施策の検討に活用する考えであります。

Q.(井上温子)
また、まちづくりの外部委託化を改め、自主的なまちづくりを求めたいと思います。グランドデザイン策定の際の高島平地域の調査は、委託で行われ、調査と実行が別部隊となっています。私は、さまざまな調査やまちづくりを外部委託化するのは板橋区政の未来が危ういと思っています。職員は、調査結果しか見ず、現場を知らない人材になってしまいます。外部に委託して、お金で丸投げしてしまうより、人材に投資し、先進事例をどんどん若手職員に視察してきてもらったり、調査やファシリテートできる能力を身につけていただいた方が、未来は明るいと思います。
また、地域に予算をつけられない区政ほどだめな行政はないです。地域の団体よりも、外から呼んで、予算をつける板橋区。私でしたら、高島平の資源を生かして、高島平の地域団体が企画を上げたり、まちの予算をどう使うか議論し、執行するということを進めますが、なぜできないのでしょうか。地域住民や団体は、アイデアを無料で提供し、人材も無償で出しているのに、大事なところは区や一部の人が決めてしまう。やる気があったのに、結果何にもつながらないので疲弊する。優秀な人は去り、不信感は増大します。この悪循環を見ているととても悲しくなります。
そこで伺います。区職員や地域を信頼して、自主的なまちづくりをやってみてはいかがでしょうか。小さな団体でもこういった機会に、育っていけば、地域活性化にもつながります。

A. (坂本 健区長)
高島平で進めるアーバンデザインセンター事業は、地域内外の多様な主体が連携したり、空間デザインに軸足を置き、専門性を必要とするなど、従来型の協働まちづくりと異なる点も多いと考えております。現在のUDCTakは、アーバンデザインの概念等を理解し、他都市での運営実績も得た専門的な知見を有しておりまして、最適な運営が図られていると考えております。

Q.(井上温子)
次に、高島平七小跡地についてです。結局のところ、区が方針を決めるのでしょうか。今までの意見や住民の想いはどうなるのでしょうか。今、何を区長が提案しても、批判を浴びるように思います。
高七小跡地の活用案については、私は、責任を全体で負ったまちづくりを進めていくことを提案します。今までのワークショップの意見を生かしつつ、住民からも、地域団体からも、企業、UR都市機構、議員、区職員からも、跡地活用案を出してもらい、アイデアの統合化をしていってはいかがでしょう。最終的には、コンペティションが必要になると思いますが、みんなで参画して、将来像を定めるのです。批判だけでなく、提案する、提案だけでなく、対話、そして統合していく。最終的には、徹底的に議論を重ね、最終案を決められたら、すばらしいと思います。無理だと言われそうですが、住み続けたくなくなるし、希望がなくなってしまいますので、問います。いかがでしょうか。

A. (坂本 健区長)
旧高七小跡地を含む公共用地の再整備は、都市再生を誘導する役割を担っておりまして、区が将来も見据え、活用方針を示していく必要があると考えます。今後、高島平の魅力を高める方針を打ち出していきたいと考えているところであります。

Q.(井上温子)
次に、これからの介護予防・生きがいづくりについてです。
板橋区の介護保険事業計画2020によれば、介護保険料は2025年に8,500円程度と推計されています。区長は、今後の急激な介護保険料増に対してどのような方策をお持ちでしょうか。
これまで区が主体となって介護予防と生きがいづくりを行ってきましたが、これからは、区が主体となって取り組む必要があるのでしょうか。私は、住民の自助・互助に全面的に委ねるべきと考えますが、いかがでしょうか。

A. (坂本 健区長)
高齢化に伴って要介護認定者が増加をし、今後も介護給付等に係る介護保険事業費の増が見込まれるために、介護保険料についても上昇が予測されております。必要な方に必要なサービスを提供しながら介護保険事業費の上昇を抑制していくためには、要支援・要介護認定者の増加や重度化を抑えていくことが必要と考えます。板橋区版AIPの構築を進め、介護予防に注力するとともに、元気高齢者をふやすことなどによりまして、介護給付等に係る経費を縮減し、介護保険料の急激な上昇を抑制していきたいと考えています。

Q.(井上温子)
次に、通所型サービスAについてです。従来のデイサービスよりも基準が緩和された通所型サービスAは、専門職は要らず、雇用労働者とボランティアによって担うことができ、人材不足にも対応できる緩やかな制度設計となっていましたが、板橋区は、独自の基準として専門職を置くこととしています。研修等で担い手を養成することも可能でしたが、このような発想では、人材不足は永遠に解消されません。専門家主導から住民主導への意識改革・価値観の変換が必要ではないでしょうか。

A. (坂本 健区長)
国が示す総合事業のガイドラインでは、従事者等の守秘義務など、法令上必ず遵守すべき事項以外は参考として例示されておりまして、各自治体が地域の実情に応じて取り組んでいるものであります。本区の通所型サービスAにつきましては、要支援者の機能向上のため、機能訓練指導員等の資格要件は維持し、短時間型デイサービスの提供という形で多様化を図っているところであります。資格を有しない者によるサービス提供につきましては、住民主体による通所型サービスBで行っておりまして、制度設計自体に問題はないと考えています。

Q.(井上温子)
次に、入札制度の導入の理由についてです。これまで、区の介護予防事業はプロポーザル方式によって委託事業者を選定してきました。しかし、来年度から一部事業を入札制度へ移行することが検討されているとの情報がありますが、その理由を伺います。

A. (坂本 健区長)
地方公共団体の契約は一般競争入札が原則でありますが、区におきましては、高度な知識や技術を要する業務等の場合には、例外的にプロポーザル方式によることができるものとしております。このことを踏まえて、プロポーザル方式で選定した事業者の更新に際しまして、仕様書に基づく見積競争入札によっても所期の履行が確保できるかを見きわめるために、見直しを行っているところであります。

Q.(井上温子)
次に、入札制度は物品購入や工事にはなじむと考えますが、福祉サービスにおいてはソフトが求められますので適切ではないと考えます。事業者の想いやこれまでの事業実績等が考慮されず、安いという理由だけで選定されてしまう危険性があります。見解を求めます。
以上で一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手する人あり)

A. (坂本 健区長)
プロポーザル方式による契約は、高度な知識や技能を必要とする業務などの場合に採用することができることとしております。福祉サービスにおきましても、こうした業務の専門性や高度性といった観点に照らし合わせながら最適な契約方法を模索すべきと考えております。
間違いがあったようです。すみません。先ほどのボランティアセンターの公募要件の変更に関する質問において、平成28年度の役員会とご答弁をいたしましたが、正しくは平成27年度の役員会でございます。おわびを申し上げまして、訂正いたします。

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