2019年10月17日
子ども家庭支援調査特別委員会での審議で前向きな答弁を引き出せました!
10/7は 子ども家庭支援調査特別委員会での審議でした。
先日の夜も、子ども会議が行われましたが、
小学生の発言から気付かされ、今後設置される子ども家庭総合支援センターには、養育困難等の大人目線の困りごとだけでなく、「子どもたち目線の困りごと・生の声」を聞くことを提案し、部長から前向きな答弁を引き出すことができました。
<ピックアップ>~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・子どもが「児童相談所」の看板見たら、児童が相談できる場所って思うのか(子どもとの対話より)
・「子どもなんでも相談」は、なんでもじゃないのか(HPには、子どもからもOKとなっているけれど、委員会の質疑で、なんでもではなかったことが分かりました)
・子どもにとっての大きな困りごとは、大人にとっては困りごとではないと捉えられるのも、課題であることがわかった。
→委員会は基本、課長答弁ですが、子どもの生の声を紹介したところ、部長が手をあげ、下記のように答弁してくれました!
「子どもの意見表明権をどう確保していくのか。行政の大きな課題となっている。子ども家庭部全体として、子どもの考え方、意見、希望を、どうくみ上げて行って、施策、事業に反映させるか、十分に検討する」
<詳細のやりとりはこちら>※読みやすく要約しています~~~~~~~~~~~~~~~~~~
●井上:「児童相談所ができたら、まず、僕たちが一番に相談しに行きたいよ」
この言葉は、子ども家庭総合支援センター(児童相談所含)が開設される場所で、遊んでいた子どもたちから言われた言葉。
センターができることにより、自由に遊べてきた場所が突然なくなってしまった。だから、相談をしたいよっと。この姿勢すごく大事だと思います。
子ども家庭総合支援センターは、虐待や困難を抱えた子どもたちだけの相談窓口ではない。
「子どもなんでも相談」という事業も子ども家庭総合支援センターに入る予定。
普段、子どもたちが思っている声を、どう対応しているのか聞かせて欲しい。
○子ども家庭支援センター所長:相談が多いのが養育困難。ご質問のケースの場合は、傾聴に努め、お子さんのご意見をよく聞くこと。その上で、遊び場の確保ということになりますと、大人と同じように説明させていただいて、そういう話をする検知があると認めた上で、必要なところに話をつなぎ、同行させていただき、子どもたちの意見を言った後で、お手伝いをするという形になるかと考えている。
●井上:現状は、養育困難の方向けというイメージが強いが、せっかく、総合支援センターになるので、子どもたちの生の声を聞きますという形に改めてもらいたい。
○子ども家庭部長:子どもなんでも相談というのは、子どもについてのなんでも相談です。子どもが何でも相談するという意味ではございません。
ただ、井上委員が言ったことに、すごく含蓄の深いものがある。子どもの意見表明権というのを、どうやって確保していくか。それは、もうこれからの行政の大きな課題になっています。
子ども家庭部全体として、子どもの考え方、その意見、希望を、どうやってくみ上げていって、施策、事業に反映させるか、今後、十分に検討させていただく。
●井上:大変前向きな答弁いただきうれしいですが、子どもなんでも相談のところの相談内容に、お子さん自身の相談と書いある。
○子ども家庭部長:どちらかというと、困ったことを解決するという中での相談事業というもので含まれている。基本は、親御さんへのアプローチ。ただ、ボール遊びだとか、若干外れるものであっても、子どもの意見だとか、地域に対する要望だったり、あってしかるべき。それを含めて、対応していくために、どうしたらいいかというのは考えていきたい。
●井上:前向きならいいのですが、子どもにとっての大きな悩み事であり、大きな困りごとであるということは認識していただけるか。勉強すること、遊ぶことが仕事の子どもたちにとっては、ボールで遊べなくなったというのは重大事件。
○児童相談所設置担当課長:
できるだけ相談の受付の間口自体を広く設けるということになっている。設けた中で、適切なところにつないでいくという認識で動いている。
◉ 子ども家庭支援調査特別委員会での井上の意見概要◉~~~~~~~~~~~~~~~~~~
・家庭総合支援センターは〝子どもと家庭に関するあらゆる相談に応じる〟とあるので、大人目線の困りごとだけでなく、子ども目線の困りごと、例えば遊び場や日常の中のことや、未来への希望についてなど、あらゆる相談にきちんと応じられる体制が必要。
・職員体制について、児童福祉士1人あたりの担当人数の多さや、それに伴う残業時間をとても問題視しているので、今から職員体制をきちんとし計画をつくっていただきたい。
・「いたばし 子ども 夢つむぐプロジェクト」について、83億円かけて、81事業をやると釘打ったからには、全ての事業に各所管がきちんと向き合い、それぞれの事業ごと評価をきちんと出すべき。その結果、同プロジェクトから取り除くものがあった場合、従来通りの既存事業として継続していくということだと捉えているので、それでもよいのかもしれない。
・その評価には、インプット、アウトプット、アウトカムがある。アウトカムにおいては、具体的成果を出すことの他に、課題をきちんと抽出することが大事だと思う。課題があれば、次のプランにつながり、そこには改善策が生まれてくる。それがあってこその評価なので、そこに関しては確実にやっていただきたい。
・予算の表し方についてですが、既存の今までやっていたものに関しては、積み上げ方式でいけるとよいのでは。あいキッズやコミュニティスクール、英語村など、なんでも貧困対策に入れ込み、少しでも改善ができることがあるならば、それがゼロの予算であってもプロジェクトの中に入れること自体は私はよいと思う。新たに子どもの貧困対策として予算化はしていないけれど、事業内容として工夫することは大事なことだと思う。
しかしその場合、子どもの貧困対策の予算に、〝これに何億円使っています〟ということに上げてしまうと、実際子どもの貧困対策に新たに計上された金額が、分からなくなってしまっているということが問題。その部分の予算の表し方については改善が必要だと思っている。
・課題のピックアップ力を磨いてほしい。行政の様ざまな資料を見ていると、全て整っていて、いかにすばらしい成果を出したかということしか見えてこない。私はむしろ、〝課題をどれだけピックアップすることができたか〟というところが、皆さんの力の見せどころなのではないかと思う。課題があるからこそ、そこに対しての新たな希望を抱けたり、改善策が生まれてきたりするので、ぜひ、課題を見つけ、どうやったら解決できるかという視点で、きちんと議論していただきたいと思う。
・担当者によって千差万別ですが、(当事者に)寄り添い、もっと力を入れて対応してほしい。あいキッズの件でも、課題に対して全く耳を傾けていない職員方が少なくなかった。子どもたちの声をきちんと聞いてほしい。
たとえば、親が共働きであいキッズを利用したいが、何らかの理由で利用を断念せざるを得なかったり、親が迎えに行けないのでお迎えが不要の時間帯に帰り、親が帰宅するまで一人で家で待っているしかなかったり、という声が確実にあるが、そういった声を聞こうとしていない。その話がなかったかのように話が進んでいくことに非常に問題を感じる。
私は職員方に、(当事者)に寄り添い、彼らの声を受け止め、共に考えられる力を鍛えていただきたい。
・子どもの声、子どもの権利条約、意見表明権といったものがおざなりにされず、しっかり重視されたものをつくっていただきたい。