2011年5月11日
区役所本庁舎南館の建て替えについて
現在、板橋区役所南館について、
建て替えの是非が問われています。
明確に建替に反対しているのが共産党の方々。
下記リンクのような署名活動をされています。
http://twitdoc.com/6U3
私自身、本日、初登庁の日でしたが、
早速、担当されている職員の方々に具体的に内容をお聞きして来ました。
(担当職員の方から、説明に来てくださいましたが、
より詳しい情報を頂くために、お願いして、
全ての予定が終わった後により詳しい説明をして頂きました。)
そして、その結果、下記のリンクにも少し
詳細が出ていますが、
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_oshirase/032/032522.html
耐震の度合いを測定するIs値という診断結果についてご説明頂きました。
南館の耐震についての測定結果は、
最低値で0.11(X方向(長辺方向)南館3F、4F)
最高値で0.30(X方向(長辺方向)南館B1F)。
※震度6強縲怩Vの地震に対して、
値が0.6以上であれば安全であるとのことです。
(それならば、前回の震度5で倒壊していないのはなぜだ?と考えるかと思います。・・私も聞きました。
が、あくまでも震度6強縲怩Vの時に、どのくらいの耐震性があるかどうかを示す値とのことです。)
次に、建て替えをするのか、耐震工事にするのか、
という論点ですが、
まず、耐震工事の場合、下記2つの工法で工事予算の見積もりと、そしてその後何年間、建物を利用可能か、という検証結果が出ていました。
(頂いた資料から抜粋しています。
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_oshirase/032/attached/attach_32522_1.pdf )
●制震工法(地震による揺れを抑制する制震装置を鉄骨ブレースに組み込み建物内に設置。設置により庁舎が狭くなってしまうのでブレースの数を極力少なくする必要がある。http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_oshirase/032/attached/attach_32522_2.pdf)
工事予算と利用可能年数
小規模工事の場合:13.76億円→10年
大規模工事の場合:26.46億円→20年
→◎ Is値0.9(耐震性クリア)
× 制震装置を導入することによって、
庁舎の使用面積が減ってしまう。
→減少分を賃貸する場合2713万円/年
× 10縲怩Q0年で建て替えが必要になる。
●免震工法(建物に受ける地震の影響を少なくするために、建物地下の柱に免震装置を取り付け、建物に作用する地震力を大幅に低減させる。http://www.city.itabashi.tokyo.jp/c_oshirase/032/attached/attach_32522_3.pdf)
工事予算と利用可能年数
小規模工事の場合:21.30億円→10年
大規模工事の場合:37.77億円→20年
→◎ Is値0.9(耐震性クリア)
×10縲怩Q0年で建て替えが必要になる。
次に建て替えの場合、
→◎対応年数 60年
(今の技術で行けば100年でも可能では?とお伝えした所、可能とのこと。私自身は、建て替えを繰り返すより、元々、長く使いたいと考えているので、ヨーロッパの用に、長く使える建物がいいと考えています。)
○予算 55.50億円
(耐震工事をし、さらに建て替える場合より経済的)
○Is値 0.9
建設されてから49年経つ南館。
私自身、建て替えをするより、
なるべく建て替えは出来ればしない方向でと考えていましたが、今回の検証結果を見てみると建て替えるのが適当かという考えに至りました。
耐震工事をしたとしても、結局10縲怩Q0年後に、建て替えをせざるを得ません。
今、耐震性に優れた、そして長く利用出来る庁舎に
建て替える事が費用面でも環境面でも防災面でも優しいのではと思います。
共産党の見解では、
「コンクリートの強度は十分であるので、耐震工事をすれば十分」ということであり、
耐震性について問題ないという見解ではありません。
耐震性には問題があり、
建て替えるのか耐震工事をするのか?
という二者択一です。
上記のような建て替えと耐震工事の比較検証結果について、具体的に反論が出来ている訳でもなく、建て替え反対をする理由が薄いと私自身は考えました。
さらに言えば、区の出した検証結果に疑いがあると考えている場合、耐震についての調査や建て替えと耐震工事の費用比較について、別会社にもう一度依頼し、その結果を示し訴えなければ説得力に欠けるのではないかと思います。
もし、以前から議員活動をされている方で、
このようなデータをお持ちの方がいらっしゃいましたら、
ご提示頂ければ幸いです。
再度、検討したいと思います。
もちろん、被災地の復興支援のために、国全体で総力をあげて取り組むべきことであることは、私自身、異論ありません。
20日前後に私自身、被災地へ行きますし、何が出来るか、実際に行く事で感じとって来たいと思います。
しかし、そのことと建て替え反対とは必ずしも結びつくものではないと思います。
被災地支援に全力をあげつつ、
板橋区の防災を見つめ直すことも重要です。
そして、被災地のためにも、日本経済を元気にすることも重要です。
被災地のため=被災地のためにお金をつかうこと
被災地のため=福祉を充実させること
だけではないと思います。
建て替えにあたっては、
防災面の強化、太陽光発電の促進など、
取り入れて行けるよう提案して行ければと考えています。
また、既にバリアフリー化もされていく予定とのことですが、様々な方々が使いやすい庁舎になるよう、今後、チェックして行きたいと思います。
今の私自身の考えはこのようになりますが、
今後の調査によっては、少しずつ変わって行く面もあるかと思います。
その点は随時ご報告させて頂きますので、了承ください。