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2024年3月30日

令和5年12月8日介護支援調査特別委員会

令和5年12月8日介護支援調査特別委員会

 

1 開会宣告

2 理事者あいさつ

3 署名委員の指名

4 議  題

(1)令和5年第3回定例会調査事項に関する提言の方向性について(3頁)

(2)ヤングケアラーの早期発見及び支援体制について(5頁)

5 閉会宣告

 

 

○委員長

初めに、令和5年第3回定例会調査事項に関する提言の方向性についてを議題といたします。資料1は、前回の委員会で出されました意見を集約し、2年間の活動に基づく提言をまとめるために、現時点での提言の方向性を記した正副委員長案です。今後は、令和7年第1回定例会での活動報告のまとめに向けて、委員会で出された意見を、次回の委員会において皆さんにご確認いただきながら、提言の方向性として一定程度まとめてまいりたいと存じます。本案に対する各委員の意見を求めます。

 

ヤングケアラー実態調査に

アンケート回答率の向上を

 

◆井上温子

アンケートの回答率の低さについてかなり多くの委員からご指摘があったと思います。提言の方向性には、実態調査の分析について書かれていますが、実態調査における回答率の向上には触れられていません。数多くの委員が指摘していたので、入れたほうがいいのではないかと思います。私自身が議事録を読んで、こんな感じなのかなと思った文章としてご提示します。たとえば「板橋区ヤングケアラー実態調査のアンケートについては関係機関の認識が低く、回答率が低い状況にある。子ども家庭部と教育委員会など部を越えて連携し、回答率を上げて精度を上げていく必要がある。今後原因をしっかり探り、改善することで政策に生かせるような案とかも出していくべき。」という趣旨の文章があったほうがいいのではないかなと思っています。

 

○委員長

皆様の異論がなく、全会一致で、そういった提言の内容に盛り込もうということに合意をいただけるようでありましたら、正副委員長で案を練らせていただきまして、その言葉一語一句全く同じなのか、若干変わるのかは別ですが、趣旨を捉えながら、正副委員長案をつくらせていただきます。その後、理事会でご承認いただいた上で、また委員会に提案をするという形になろうかと思います。もし、井上委員のご提案で、回答率に関する向上も含めて盛り込むべきだというご意見がありますけども、特にご異論がないようであれば、また次のときに盛り込むという形で、正副委員長で練る形になります。よろしいですか。ご意見なければそのままになります。大丈夫ですか。

 

◆井上温子

実態調査の分析ではないので、実態調査の回答率という別項目をつくったほうがいいのではないかと思います。委員会で議論になっていたのは、自治体がやるアンケート調査のすごさは、小学生にアンケートをしよう、中学生にアンケートをしようとすると、ほぼほぼ8割、9割回答してもらえることです。今後の板橋区政においてこういったアンケート調査をするときに、その辺の認識を高めていくことで、1項目別で立てるぐらいの重要性はあると私自身は思います。別項目のほうが分かりやすいのではないかと思います。

 

○委員長

事務局に確認させてください。提言のことは、別に項目が議決で決まっているものではないですよね。加えても大丈夫か。

 

◎事務局長

問題はございません。

 

○委員長

では、提言の中の項目を増やすことは問題がないようでありますので、そこも含めて正副委員長に一任いただくという形でよろしいでしょうか。

(「異議なし」と言う人あり)

 

○委員長

ご異議ないものと認め、そのように進めさせていただきます。本件につきましてはこの程度でご了承願います。

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ヤングケアラー情報の集約

伴走支援のハンドリングについて

 

○委員長

次に、ヤングケアラーの早期発見及び支援体制についてを議題といたします。本件について、理事者より簡潔に説明願います。

 

◎支援課長

では、ヤングケアラーに対する関係機関の役割や取組等について、簡潔に説明させていただきたいと思います。東京都ヤングケアラー支援マニュアルがございます。こちらの資料が意味するところは、ヤングケアラーの場合はその取り巻く関係機関が非常に多い、多分野にわたるというところを表しております。そのうち、今回取り上げていきますのが、児童福祉分野になります。要保護児童対策地域協議会、子供家庭支援センター、こちら東京都の資料になっていますが、私の支援課になります。その下の児童相談所のところは援助課になりまして、区市町村の子ども政策主管課が子ども政策課に当たるとご理解いただければと思っております。また、教育分野、こちらが教育委員会に当たりまして、今回この2つの機関での取組等について説明をさせていただきます。では、項番2、子ども家庭総合支援センターについて、(1)役割と体制と(2)課題への取組について記載させていただいております。役割と体制についてですけれども、子ども家庭総合支援センターの役割、大きなものは、関係機関から情報を収集して、その上で各機関の役割等、調整を図っていくというところが一番、特に支援課の大きな役割となっております。調査の結果、場合によっては一時保護が必要だといった場合には、先ほど申し上げた児童相談所機能である援助課と速やかに連携をして、一時保護を行うといった役割体制を築いております。(2)の課題への取組についてですけれども、2つあります。まず、1つ目は、ヤングケアラーの早期発見、把握というところで、我々としては様々な虐待防止等のチラシ等の中に、こういったヤングケアラーの周知をさせていただいております。2つ目、関係機関による支援体制の構築というところですけれども、ヤングケアラーという言葉が出てきてまだ間もないというところもあり、その支援のためのノウハウは集積できておりません。そういった中で、子ども政策課においてヤングケアラー支援ケース会議等を設置して、支援課が関与した事例等を通じてヤングケアラーに関する情報共有を図り、関係機関の意識の醸成やノウハウの蓄積に現在取り組んでいるところです。以上となります。

 

◎学務課長

続きまして、資料の3ページをご覧いただければと思います。項番3の「教育委員会事務局及び学校について」です。まず、(1)の役割と体制についてでございますが、ヤングケアラーが社会的な課題として挙げられておりますが、近年の子どもたちは、様々な要因から複雑かつ高度な課題を抱えてございます。そこで、令和5年度よりヤングケアラーの対応に限らず、子どもたちの心理面に加え環境面から支援する専門職を増員しています。具体的には、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを増員し、学校の総合的な課題かつ機能を強化しています。続いて、(2)の課題への取組ですが、こちらは現在既に取り組んでいる内容を中心に記載しています。①が、「ヤングケアラーの概念を知ること」でございます。具体的な取組としましては、教員へのパンフレットの配付や児童・生徒へのチラシの配付、教職員を含めた学校関係者向けの研修の実施などです。次の②が、ヤングケアラーを見つけ、相談先を確保することです。ヤングケアラーにつきましては、どの学校、どの学級にもいる可能性があることを念頭に、学校生活を通して生活リズムの乱れや服装の状態などの変化を見逃さないということが重要です。具体的な取組としましては、学校内での連携体制の強化や相談しやすい相手は児童・生徒により異なることですので、学級担任や学年主任、養護教諭など、相談体制の構築を図っていくものです。最後の③が、ヤングケアラーを適切な支援につなげ、見守ることです。児童・生徒がヤングケアラーであると分かった場合、学校内での支援体制を構築し、状況に応じた様々な支援機関との連携を図っていくものです。具体的な取組としましては、スクールソーシャルワーカーによる家庭訪問などの状況把握に加えまして、本人の家族の意思も確認してまいります。また、管理職とも連携を図りまして、校内体制を構築し、関係機関へ適切につなげてまいります。説明は以上でございます。

 

○委員長

初めに現状確認のための質疑を行います。本件に対する各委員の意見については、質疑が終了し、理事者が退席した後に改めて述べていただきたいと存じますので、あらかじめご承知おき願います。それでは、質疑のある方は挙手願います。

 

◆井上温子

要保護児童対策地域協議会に係る個別ケースというのは結構重たいケースだけなのではないのかと思っています。そこで情報連携するということでしたが、重たいケースだけではないのかというところを聞かせてください。

 

◎支援課長

開催に当たっては、いわゆるリスクの程度によって開催を決めるというよりは、ケースにおいて必要があるかどうかというところで判断しています。必ずしもそのリスクだけで判断は行わずに開催はしております。

 

◆井上温子

必要性がある場合とない場合というのはどういうふうに分けているのかというところと、例えば学校でそういった情報を把握したときに個別ケース会議にかかってくるのかというところが知りたいです。すべてがすべてかかってくるわけのではないかと認識しているのですが、いかがでしょうか。

 

◎支援課長

必要性の判断ですけれども、やはりその家庭に関わっている関係機関の数が多いご家庭であった場合は、一度情報を共有する必要があるというところで開催をするというところがあります。あとは、虐待、特に重篤な事例で仮に援助課で一時保護等を行って、そのお子さんを家庭にお返しする場合にはしっかりと切れ目のない見守り体制を築いていく必要があります。そういった場合には関係機関が多くなくても関係者会議の開催は行っております。

 

◆井上温子

要保護児童対策地域協議会の個別ケース会議に係る理由が、関係機関の数が多い場合、重篤な虐待がある場合という2通りを答えていただいたのですけれども、そのケースだけとなってくると、かなり抜けがあると私自身は思うのです。学校でそういった事例を把握したり、ケアマネさんがそういった家庭を発見したときに個別ケース会議にかかってこないとなると、情報連携はどこでやられるのでしょうか。

 

◎支援課長

個別ケース検討会議を行う場合、行わない場合でも、支援課あるいは援助課で対応している場合、その担当の児童福祉司等が各関係機関に情報共有を図るというところは、会議を開催するしないにかかわらず行っているところです。それ以上に必要性があるときに、関係者会議を行うという流れになります。

 

◆井上温子

ヤングケアラーの可能性があるときには、必ず子ども家庭総合支援センターが関わり、ケースを把握するということで間違いないかということがお聞きしたいです。あとその支援に関しては支援シートやアセスメント、モニタリングが行われているのかどうか、個別支援計画は存在するのかというのを聞きたいですね。先ほど、ヤングケアラー・コーディネーターみたいなものの必要性をほかの委員からありましたけれども、現状は板橋区では存在しなくて、ヤングケアラーの伴走支援をするのは、援助課、支援課でしたか。伴走支援を現状している担当というのはどこなのか教えてください。

 

◎支援課長

ヤングケアラーとして受理した場合に、必ずケース会議を行うかといえば、そういうわけではございません。実際の事例の中でもヤングケアラーの難しいところの一つに、そういった様々な公的機関の関わりを拒否しているご家庭があります。ですので、そのお子さんが学校、不登校状態になっている、ほかの関係機関は一切拒否をしている場合には、学校と密に共有を図るところでは必ずしもケース会議の必要がない場合もございます。ただ、アセスメントであったり、モニタリング、あるいは個別支援計画ですけれども、特にヤングケアラーに特化してアセスメントのツールであったり、個別支援計画というのをヤングケアラー用に現段階ではつくっていません。

 

◆井上温子

先ほどの質問の回答が抜けていると思うのですけれども、いろんな機関が関わっているときは個別ケース会議を開くとおっしゃっていましたよね。重篤なケースも個別ケース会議を開くとおっしゃっていました。それ以外のケースはたくさんあるという話をしました。その場合は援助課が、関わっているケースがあるとおっしゃっていました。ということは、その学校でそういったヤングケアラーを発見したとき、スクールワーカーさんが発見したとき、区の関係機関がどこかで発見する。そのケースに関しては、必ず援助課が情報を集約して、必ず援助課が関わっているという理解でいいのかというところが気になるので聞きたいのですね。あとは、先ほど言ったヤングケアラー・コーディネーター、板橋区には現状ないけれども、その伴走支援役、そのコーディネーター役というのは援助課が行っているという理解でよろしいのでしょうか。

 

◎支援課長

回答漏れ、失礼いたしました。必ずしも児童相談所機能を担う援助課だけではなく、支援課の職員も担当することがございます。例えばヤングケアラーの疑いとして通告があった場合については、基本的には支援課の職員が担当することになります。一方で、例えばネグレクトであったり、時には事例があったのですが、身体的な虐待として通告が入り、家庭について調査していく中で、実は親のサポートだったり等を子どもが担っているという実態が把握できる場合もございます。そういった場合には、主訴として虐待で関与していれば援助課の職員が対応することもございます。必ずしも支援課か援助課のどちらかというわけではなく、最初に受理した主訴の中で把握をして関与した職員が支援を一定程度行っていくところがございます。現状は、コーディネーターがいない中では、そういった担当になった福祉司等がそのコーディネーター役を担って、関係機関との情報共有を図る役割を担っていると認識しております。

 

◆井上温子

援助課でも支援課でもいいですけども、学校などどこかで発見した情報というのは必ず子ども家庭総合支援センターに集約されているのかが一番気になっています。ヤングケアラーを、例えば学校で先生が発見した、それはきちんと子ども家庭総合支援センターと連携するとなっているのかが気になるのです。そのケースごとに、学校だけで話し合いが終わっていて、それこそスクールソーシャルワーカーさんがついていて、その中で終わっているケースがある状況なのか。それに関しては子ども家庭総合支援センターが関わっているという意味なのか。回答から私は情報が得られなかったです。支援課が、ヤングケアラーに関しては担当するというのは分かったのですよ。必ずそこに情報が集約されるような形になっていたり、伴走支援や個別のケースの進行に関しては、誰がハンドリングしているのかというところがすごく気になるのです。その現場対応はスクールソーシャルワーカーさんかもしれないし、学校の先生かもしれない。ファミサポさんかもしれないし、現場対応いろんな人たちがすることはあると思います。それを誰が一本個別支援計画をつくったり、モニタリングしたり、サポートしているのかが分からない。それがないのであれば、ないということでいいのです。そこが回答として得られていないので教えてください。

 

◎支援課長

支援課の職員等が対応している場合はそこがコーディネーターの役を担っていると認識しております。

 

◆井上温子

その情報はそこに集約されているということでいいのですね。その学校の情報は漏れなくそちらに行っているという理解でいいのかというところが聞きたいですね。

 

◎支援課長

学校で共有した情報が漏れなく共有できるかどうかというのは、我々のほうであずかり知るところではないので、そこについて回答はいたしかねますけれども、基本的な考え方として、虐待も、ヤングケアラーについても、関係機関の中で心配なお子さんがいらっしゃるというところで、各関係機関で意思決定をして、子ども家庭総合支援センターに通告する必要があるものは、我々でお受けをするという流れになっております。

 

◎教育支援センター所長

スクールソーシャルワーカーで把握した場合、連絡等の共有はしていると思います。スクールソーシャルワーカーで、例えば福祉事務所につなげる、そういったところで解決するというところもございます。そういった形で対応しているケースもあると思います。

 

◆井上温子

分かりました。具体的なヤングケアラーへの支援策は、ご家庭を支援するという意味では実態としてあるのかというところが一番重要だと思うのですよね。この間、一般質問で小学校6年生まではファミリーサポートがあり、中学生まではぬくもりサービスを紹介しているという答弁がありました。養育支援訪問事業に関しても質問していますが、ヤングケアラーというのは養育支援訪問事業の枠に当たるのかどうかも教えていただきたいです。また、養育支援訪問事業だと、その家庭の状況において無料で支援サービスをコーディネートしていただけるものだと思うのですが、これに関しては周知が必要ないという話になっています。周知が必要ないとなると、学校関係者も知らない、いろんな関係機関もこういった事業があることを知らない、そういった事業が必要だと思っているご家庭がいても届かない。決算でいうと1件、2件しか事例がないということになっているのではないかと思うのです。どうして周知が必要ないとお考えなのか、認識を確認させてください。

 

◎支援課長

養育支援訪問事業については、あくまでも我々が関与する中でそういった様々なサービスであり、必ずしも無料にするわけではないというところをご理解いただきたいです。その過程に応じて、例えばサービスについても上限時間等がありますので、その上限時間を増やしていく場合であったり、あるいはご家庭の状況に応じてその負担を軽減するでといったことを行っております。必ずしも無料にするためのものではないというところは認識をいただきたいと思っております。その上で、ヤングケアラーだと必ず、養育支援訪問事業を使える場合というのもあると思います。そのほかに、保護者の方で介護保険事業に入っているようであれば、そちらのほうで必要なサービスを提供していくことも考えられます。ご家庭の置かれている状況に応じて関係機関で集まって、その役割分担を確認して支援につなげていくところが必要なのかと考えております。

 

◆井上温子

ヤングケアラーへの具体的な支援策というのは、具体的につなごうとなると、相談やいろんな支援機関はやたらいっぱいつくっている感じがします。子どもたちの日常を救うのは毎日の支援ではないですか。具体的に「助けて」という話ではないですか。家事や介護を担っているわけです。介護保険で使えるものだったら、もちろん介護保険で親御さんの介護はすればいいのかもしれません。子どもが洗濯したり、ご飯を作ったり、下の子の面倒見たりということを具体的に支援するのは、多分今のところファミリーサポートとぬくもりサービスという話になりますよね。それを、使うのに1時間800円を使わないといけないという話で支援されているのかというのを現状聞きたいです。例えば、毎日、週5日間、子どもが下の子のためにご飯を毎日毎日作っていて、それをファミリーサポート毎日、2時間使いましょうと言われて、1日1,600円をかけて週5日、そういうサポートされているのですか。具体的な支援が見えてこないです。ヤングケアラーのことが出てきましたけども、それに対して皆さんはどういった支援をプランニングして、お子さんたちの支援につなげていらっしゃるのかというのが分からないので教えてください。

 

◎支援課長

まだ、このセンターにおいてもヤングケアラーについて、直接的にサービスを導入をしてうまく支援につなげていった事例がそう多くないのが現状でございます。状態を把握して、そのご家庭に支援を入れられる要素があれば、そのときに当然ご家庭の負担も増えます。どういった、我々としての判断が必要か、考えなければいけないというところは、おっしゃるとおりだなとは思っております。ただ、ヤングケアラーの非常に難しいところは、もう容易にそういったサービスを導入する家庭であれば比較的早い段階に入れられているのですが、我々が今まで関与したケースも基本的には問題意識が非常に低い、あるいは行政の介入に対し非常に拒否的な家庭が多いというところで、そこがこのヤングケアラーの非常に難しいところだなと感じています。

 

◆井上温子

最近、そういった介入に拒否的だということがよく言われていたり、虐待事例でなくても本当に養育困難で病気にかかっているなど、いろいろな意味でヤングケアラーは発生すると思います。拒否的であるという話がありますけども、実際どれぐらいそういったお勧めをして、どれぐらい断られたのかというのを数字でいただきたいです。先ほど、断られたという割には、あまりお勧めしていないという話を言われていました。私は矛盾を感じています。そういった支援を、今のところまだヤングケアラーに対して提供していないとおっしゃったのですが、そういうのを「介入拒否的である」と(おっしゃっています)。だからもしかして虐待事例の話と今後ヤングケアラー向けにやりたい支援の話と、一緒になって話されているのかなと思いました。児童相談所の職員さんが虐待事例で訪問するときに大体拒否的になったり、サービスを受け入れたくないご家庭は結構多い。私も想像できますけれども、ヤングケアラーの支援に関しては今までそういった具体的な支援をそんなにつなげたことが事例としていないとおっしゃったのですね。ということは、断られたケースもないはずなのですよ。だから、その辺がいろんなことが混乱している気がするのです。具体的にヤングケアラーなどにサービスをご提供しようと思ったときに、どのぐらいの割合が拒否的で断られているのか。矛盾しているなと思いましたが、一応お聞かせください。

 

◎支援課長

ケースワーク上で提案をして断られた件数というのは、数字としては把握をしていないので、資料の提供はいたしかねます。すみません、もう一ついただいたご質問が。

 

◆井上温子

先ほどヤングケアラーに対してはそういった支援をまだ提供したことありませんと、あまりないというお話されましたよね。でも、その一方で介入に拒否的だという話もされたのですね。支援をつなげようとしてもつながらない。それは、私は矛盾だなと思っていて、つなげたことがないのに拒否はできないわけですよ。しかも、先ほど週5日間家事サポートが必要な家庭に具体的に800円掛ける2時間で1日1,600円かかって、1か月だとこれだけかかるのですけども、こういったのを利用してみたらどうですかというお勧めもしたことないらしいではないですか。課長自体がいろんな虐待事例とぐちゃぐちゃになって答えているのではないかなと思うので、もう一回回答が欲しいです。

 

◎支援課長

失礼いたしました。今、おっしゃった矛盾というところでは、説明が拙なかったかもしれないですけれども、虐待のケースとは限らず、そういった支援に対して拒否的であるというのはヤングケアラーでもあります。その事実は把握していただけたらなと思います。ここが現場としては今非常に苦しんでいるところで、先ほどのヤングケアラー支援ケース会議等でもそういった支援に対して拒否的な家庭に、あるいは子ども自身もそのヤングケアラーというところでまだ問題視をしていなくて、むしろ自分は家庭でも役割があるとか、お父さんお母さんを手伝っているとやりがいを感じています。そういったところに支援を入れると言ってもなかなか入りづらいというところがあります。そこをどういうふうにやっていくのかというのを関係機関で集まりながら対応していく、そういったいろんな事例を今この支援会議等で共有をしているというところが現状かと認識しております。

 

○委員長

以上で、質疑を終了いたします。それでは、委員会としての提言のまとめに向け、各委員の意見を求めます。理事者に対する質疑ではなく、提言をまとめるための委員会への意見・提案をお願いいたします。質疑の中で意見が述べられている部分もありましたが、改めてこの場でも述べていただきたいと存じます。また、出されました意見・提案に対して、他の委員で意見がありましたら、その都度お願いいたします。意見のある方は挙手願います。

 

ヤングケアラー支援ケースは

数字で把握すべき

 

◆井上温子

まず、子どもの養育者の状況に応じて、例えば鬱、精神疾患、長引く身体の不調だと、医療機関、介護や看護を受けている方の場合はケアマネさん、訪問看護の方がいます。障がい者の場合は障がい福祉の現場、相談支援専門員などがヤングケアラーに気づく機関としてあると思うのですね。そういった機関からヤングケアラーについての情報提供をお願いするなど、情報連携を深めていくべきというのが1つ目です。2つ目が、先日はその実態調査についてご報告をいただいたので大変勉強になったのですけれども、今後はそのヤングケアラーの支援ケースについて、その数字で把握をしていくべきだと思います。質疑していても、なかなか件数というのが分からないことが多かったので、ヤングケアラーに至った背景、支援プランの有無、モニタリングの状況、あと関係機関の件数、具体的サービスにつながった件数、それこそサービスを拒否された件数、解決に至った件数など、そのような基本情報を今後把握していくことで今後のヤングケアラーの支援策に生かしていくべきだと思います。3つ目です。子どもに伴走する担当者を早急に決めること、そしてヤングケアラーに対するアセスメントとか個別支援計画、モニタリングといった仕組みの中で取り残さないように子どもをサポートしていくべきだと考えます。ヤングケアラーを発見して、誰が担当しているか分からないうちにモニタリング、定期的な状況把握に努めるということを怠ってしまうケースは絶対あると思います。そういったことを仕組み化すべきだと思います。最後です。在宅での暮らしの支援策というのが本当に不十分な状況にあると思います。具体的に子どもの生活環境が変わるといったときに、具体的な支援サービスがないと思います。養育支援訪問事業を含めた育児支援サービスの施策を、ヤングケアラー世帯でも活用できるものに改善し、ヤングケアラーの子どもの具体的なサポートにつながる支援を行っていくことで、生活環境の改善を図るべきです。

 

○委員長

では、多様なご意見あるいは提案もいただいていますけども、総合して皆さんのご意見よろしいでしょうか。ご意見がもしないようであれば、正副委員長で案を練って、それをまたお示しして進めるという形でよろしいですか。

 

◆井上温子

担当課をつくることは、反対ではないですが、前に、子どもの貧困対策担当係長か、そういうのがありましたよね。子どもの貧困対策の係が設置され、課なのか係なのか、どこのレベル感でつくるのかが一つあるのかなというのと、推進に向けて計画をつくるまでが任務なのか、それをずっと実行するところまで、ずっと永遠に残すような課や係を想定しているのかというのを私は気になっています。ヤングケアラーは今スポットをすごく浴びていると思うのですけども、最終的には多分子どもを取り巻く課題の一要素として、きっと把握されていくべきことになってくるのかなと思います。今はヤングケアラー対策がすごくやらなければいけないものとなってきますけども、これが5年後、やり方が決まってくると多分ひとり親支援、子どもの貧困対策、ヤングケアラー支援、その一つの支援の項目になってくるのかなというイメージです。その辺が提案された方にどういったスパンで、どういった内容をやられるようなことを提案されているのかを聞きたいなと思いました。

 

○委員長

それは、その専門部署を設けたいという表明した委員の方に見解を問いたいということですか。

 

◆井上温子

ごめんなさい。課や係を提案するといっても、永続的に続くものもあれば、子どもの貧困対策担当係のように、短期間で終わるものもあったり、終わったことに対して残すべきだという意見もあったと思います。どういう役割なのかというのが私にはまだ理解できていないので教えてほしいです。

 

○委員長

では、時限的なものなのか、常設にやっていくものなのかは別にしても、専門部署としてはそういうものを設けるということは大まかな合意が取れているという認識でよろしいでしょうか。

 

◆井上温子

今は、ヤングケアラー対策担当係長がいるわけですよね。それを加味するということなのですかね。子ども政策課、保育運営課、保育サービス課、子育て支援課、あと子ども家庭総合支援センターとかの中に支援課、援助課、保護課、法務担当課とありますけども、そこにいきなりヤングケアラー担当課とあったら、私はすごいなと思います。やっぱり課なのですかね。

 

○委員長

当初の委員のお話では、専門部署という言葉を使っていたかなというふうに思ってはいるのですけれども、ご意見ございましたら。お話を伺っていると、時限的か否か、課か係かということではなくて、専門部署としては設けるべきだということは大まかな合意があるというふうに理解してよろしいでしょうか。

(「はい」と言う人あり)

 

○委員長

よろしいですね。この点についてはそういった方向でまとめたいと思いますが、それ以外にございますか。

(発言する人なし)

 

○委員長

それでは、いただきました意見につきまして、正副委員長でまとめさせていただいた上、次回の委員会にてご確認いただきたいと思います。本件につきましては、この程度でご了承願います。

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○委員長

以上をもちまして、介護支援調査特別委員会を閉会いたします。

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