2024年4月11日
令和6年1月25日 文教児童委員会
所管事項調査
(1)教育委員会の動きについて
(2)「いたばし魅力ある学校づくりプラン」の進捗状況について
(3)いたばし魅力ある学校づくり審議会の開催状況及び答申(中間のまとめ)について
(4)令和6年度あいキッズ運営委託法人の選定結果について
○委員長
初めに、教育委員会の動きについては、教育委員会で行われた議論の概略的な報告ですので、特段の質疑がなければ、ご了承願います。
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○委員長
次に、「いたばし魅力ある学校づくりプラン」の進捗状況についてを議題とします。理事者より簡潔に説明願います。
工事期間中の代替地・影響について
早めの報告を
◎学校配置調整担当課長
いたばし魅力ある学校づくりプランの進捗状況についてとなります。こちらは年に2回報告申し上げており、前回報告いたしました8月以降の進捗内容となっています。項番2で、具体的に対象校の状況を示しています。(1)の上板橋第三中学校は、今年度から令和7年度までの3か年、改修工事を行っていきます。(2)の上板橋第一中学校では、改築工事中は上板橋第二中学校の旧校舎を使用することから、9月に施設見学、相談会を実施し、また改築に向けた第10回の検討会では、桜の植栽計画、通学支援について検討しています。また、7月には、基本設計及び法令に基づいた説明会も実施しています。次のページの(3)が志村小学校、志村第四中学校の小中一貫型学校についてとなります。第16回の検討会では、説明会実施のほか、志村小学校の移転、志村小敷地の借地部分の取扱い及び跡地活用の検討経過の整理と確認を行っています。また、10月には、基本設計及び法令に基づいた説明会を実施し、また10月の土曜プランに合わせて、保護者向けの出張説明を行っているところです。最後に、項番3の第3期対象校及び大規模集合住宅建設集中に伴う対応となります。対応方針につきましては、12月に報告させていただいたとおりとなっています。①番のFグループでは、老朽化対応と適正規模を勘案した結果、改築対象校である向原小学校は現地での改築、上板橋第二小学校は昭和40年代建築のため、別途施設改修を検討していきます。②番のGグループも、板橋第一中学校、板橋第五中学校それぞれ現地での改築を検討していきます。また、③番の大規模集合住宅建設集中に伴う対応では、令和10年度前後に現校舎での対応可能な学級数を大幅に超えてしまう状況のため、既に大規模改修を行っている板橋第四小学校は増築、昭和40年代建設であり改修未着手であることから、近い将来整備の必要性がある板橋第六小学校は現地での改築を検討していくことになっています。今後は、改築対象校については、今後のコミュニティ・スクール委員会、町会長会議等において説明を行っていきます。また、令和6年度につきましては、板橋第四小学校の増築設計、板橋第六小学校の基本構想・基本計画の策定を行っていきます。説明は以上となります。
○委員長
本件について、質疑のある方は挙手願います。
◆井上温子
まず、それぞれの学校で改築、維持改修などいろいろあると思うのですが、それぞれ工事期間、あと学校活動への影響はどのようなものがあるのかということ、加えて校庭を使うことがあるところもあると思うので、代替地をどのように検討されているかを教えてください。
◎学校配置調整担当課長
工事期間や具体的なそれぞれのスケジュールにつきましては、これから構想・計画は、設計の中ではっきりしていく部分になろうかと思っています。改築工事であれば、基本構想から始まり、おおむね6~7年程度かかっている状況です。また、学校活動への影響、また代替地の考え方もこれから学校と協議をして、まとめていきたいと考えてございます。
◆井上温子
現時点では、全くそういったことが検討されていないということなのかを聞きたいです。時期はそれぞれ異なりますけれども、全区的に改修、改築工事を予定されていて、規模なものだと6、7年、小規模なものでも3年程度、学校生活に影響を及ぼすということですから、そのときの代替地は早めに考えていかないと確保が難しくなるのではないかと思います。校庭で学校活動だけでなく部活動をやっていたり、子どもたちの放課後の活動もあると思います。どのように見据えていくのかということまで、長期計画でぜひ落とし込んでいただきたいと思っています。例えば、板橋第六小学校ですと、現地改築ですよね。そのときに代替用地、どこになるのかというのが気になります。板橋交通公園も今これから整備していく、ピッコロ・スクエアの広場もこれから始まってしまうのでしょう。そうすると板橋第二中学校しか近くにないのかというところがあると思います。板二中が候補地になるのか、どれぐらい借りられるのか、学校生活で休憩時間を長めに取るような時間割にして、移動時間や外での遊びの機会、体育の時間の確保ができるのか、その辺は長い目線で見ておかないと、ほかの工事が始まってしまいます。近くに公園があったけれども、そこが整備されてしまい、工事期間中だと使えない、だから学校の工事の時期を決めるのと、地域の工事の時期を決めるのは、きちんと整合性が取れていないといけないと思います。例えば、せっかく隣に公園があったのに、そこと改修工事の時期が一緒になってしまったら、子どもたちが遊べる空間がなくなってしまうと思います。どのように、学校だけではないまちづくりを踏まえて検討されているのかを教えてください。
◎学校配置調整担当課長
工事期間中の代替地につきましては、校庭は体育をやっていますし、中学校であれば部活動もやっているところです。学校生活への影響が最小限になるように、まず学校であれば自前の学校という形になります。周りの学校や周りのほかの公共施設、そういったものを考えて代替地、学校生活の影響が少なくなるような確保、施策、取組を考えていきたいと思っております。また、例えば志村第四中学校が来年度から工事という形になりますが、その工事期間中の代替では、部活は周りの小学校をお借りして実施する取組を行っております。実施中の取組を参考にしながら、どういったことができるのか、それぞれ一つひとつの学校、周りの環境も違いますので、しっかり考えた上で、計画に落とし込んでいきたいと思っています。
◆井上温子
大体どのぐらい前から検討を始めるものなのですか。ほかの公園の改修や大山のまちづくりは長期的な計画で進んでいると思います。整合性を合わせていくことを考えていくと、早めの段階で調整していったほうが、子どもたちにとってはいい環境が残せるのではないのかと思うのです。小学校ももちろんお借りできたらいいと思いますし、近隣の中学校をお借りし合いながらやっていくことだとは思います。板六小で言うと、交通公園の整備が関係もしてくるのでしょう。基本構想ができる段階なのか、もう少し長期的になのか、逆に学校の改築はいつから始めようというのが決まるような気もするのです。その辺は何年前ぐらいから代替地の検討されているのか、具体的に教えてくれますか。
◎学校配置調整担当課長
実際に計画・構想の中で考えていくというところになろうかと思います。また、代替地につきましては、実際に学校の影響が、例えば工事中の学校運営がどういった形になるかも含めて、代替地の必要性も含めて考えていくところになります。まずは計画・構想、その段階で学校と相談しながら考えていくことになろうかと思います。
◆井上温子
いたばし魅力ある学校づくりプランの進捗状況についてという、こういった段階で少しずつ代替地も明記してくれたらいいのではないのかなと私自身は思います。板橋エリアの学校と高島平エリアの学校とは、全然多分環境も違うでしょうし、空きスペースの状況も違いますから、代替地の検討はここが考えられる、ぐらいは、少しずつでも記入していっていただけると良いかなと思います。学校生活、子どもたちは大きな影響を受けますから、お願いできたらと思います。いかがでしょうか。
◎教育委員会事務局次長
答弁が分かりづらくて申し訳なかったと思います。端的にいいますと、現段階の予定としてお聞きいただければと思います。第3期につきましては、どこか場所を変えるという計画は、今のところ必要ないと見ています。向原小学校、ほかの中学校、板一中、板五中、板四小、板六小、現地でどうにかやりくりして、別のところに通うという必要はないと見ているところでございます。一方、上二小については、もしかすると、向い側の旧上二中校舎が使えるかどうか。ただ、こちらも老朽化が進んでいるので要検討となるところでございます。いずれにしましても長期の計画になります。しっかりと検討は進めているところです。現時点では、遠くに通うような代替地の必要性はないと踏んでいるところです。また必要が出てきましたら、ご報告させていただきます。
◆井上温子
具体的なのが出てくると、すごく分かりやすいと思うのです。代替地の必要性はないとむしろ報告で書いてもらえたらいいと私自身は思います。校庭が大規模改修は大きな影響を受ける、建て替えもそうですけども、そのときに現地の校庭で体育の活動はできる予定であるとか、その辺も踏まえて報告いただけると、すごくありがたいなと思います。一つ質問で、板橋第六小学校は、校庭で大丈夫というお話でしたけども、部活や野球の活動も放課後やっていると聞きます。それもそのまま行えるというイメージでよろしいのでしょうか、教えてください。
◎学校配置調整担当課長
あくまで校庭、運動の活動の部分については、今後、学校と実際に使っている団体等と協議をしていく必要があるといったところです。構想・計画の中でしっかりと検討を深めていくところかと考えております。
◆井上温子
今、次長から、移動の必要性がないというふうな回答があったので、確認のため聞いているのです。野球の活動も現地の校庭で大丈夫ということでいいのですかという質問です。
◎教育委員会事務局次長
板六小は校地が狭いので、改築は、例えば造って、削ってというような、順繰りに回すような工事になってきます。少なからず校庭は制約がかかってくると思います。ですので、現在使っているスポーツ団体には、一定程度ご理解いただく必要があると思います。その辺の工事のスケジュール感が出てきたら、しっかりご利用の団体に説明して、ご理解いただくように努めていきたいと思います。
◆井上温子
やっぱり矛盾しているなと私自身、思っています。影響を受けないわけがないですよね。私も現地で移動しなくていろんな活動ができるんだったらよかったと最初言ったのですけれども、そんなわけないのだと思います。影響を受ける団体が絶対出てきて、野球をそこで多分2校、3校だったか、幾つかやっているらしいのですけれども、そこの校庭を使ってやっている団体はどちらに行けばいいのか。板橋区はそんなに空き地がないですから、そこを早め早めからどういうふうに考えていってあげるのかというのは、私は大事にしてあげてほしいと思います。だから学校の体育活動は少し面積は7割ぐらいになってしまうけれども、体育はそこで実施できそうだとか、運動会はできそうだとか、部活動だと移動してもらわないといけないだとか。その影響の範囲をある程度予測できるでしょうから、それを計画の段階で落とし込んでいただいて、そうすると代替地はどこがいい、どこだったら確保できるのだろうというのを早め早めに動いてあげることで、ほかの工事と重ならないよう、環境の整備をしていただきたいのです。こういう学校づくりプランの進捗状況についての報告の際に、ぜひそういった影響も報告できるようにしていただきたいです。いかがでしょうか。
◎学校配置調整担当課長
団体への影響、範囲を当然しっかり考えて計画を進めているところでございます。今後、報告をさせていただくタイミングで、どこまで併せて報告ができるか、しっかり検討させていただければと思います。
◆井上温子
資料で頂きたいのですが、今検討されている改修・改築の学校で、それぞれどの程度校庭が制約されるのか、代替地はどこが想定されるのか、今分かる範囲で資料で頂けたらと思います。
◎新しい学校づくり課長
今の段階で、こういうやり方で確定して進めていくというのが、なかなか言えない状況です。というのも、この後、基本構想・計画、さらにもっと精度を上げた基本設計・実施設計、その中で校庭、どのくらいの例えば仮設校舎を建てるのか、工事のバックヤードをどのぐらい使うのか、工期を分けるときにどのようなスケジュールでやるのかをこの後詰めていくということになります。確定的なことは、今の段階ではなかなか難しいというのが現状になります。ただ、説明ありましたとおり、一定程度校庭のほうに制約がかかるのは、間違いないと考えているところでございます。
◆井上温子
でも、先ほど次長から説明があったように、ある程度の予測は立てていけるものだと思います。具体的な計画が出てこないにしても、現状で予定される影響範囲はあると思います。今の段階で、ぜひ資料で頂けたらと思います。直近の近い工事も含めてですね。
◎新しい学校づくり課長
すみません。確定的な情報ではない前提にはなりますが、現在、我々のレベルで想定している情報でお出しできるものを検討させていただきたいと思います。
◆井上温子
ありがとうございます。改修の計画が出てくると、そこで活動している保護者の方や団体は、一番そこが気になってくるところだと思います。そこら辺を早め早めに情報を出しながら、きちんと大事に考えながら計画を進めていただきたいと思います。
次に志村小と志村第四中についてですが、説明会については先ほど回答がありました。アンケートについても検討中ということだったのですが、どういうアンケートを検討されているのかという中身が知りたいので、教えてください。
違った立場からの声
真摯に受け止め、生かす機会を
◎学校配置調整担当課長
アンケートの中身についても、今どういったような範囲で、どういったようなアンケートを取る必要があるか、そのあたり検討しているところです。
◆井上温子
小中一貫型学校がきちんと明らかになる前のアンケート結果が引きずられて、いろんなところで活用されている状況なので、現状皆さんが小中一貫校についてどのようにお考えか、賛成派、反対派、私はプレゼンをしてもらってもいいぐらいだと思うのですよね。プレゼンを見て、自分がどう思うかを投票できるぐらいやってもいいのではないのかと私自身は思います。民主主義教育とは、自分の選択が自分の学校づくりに反映されたり、地域の未来を左右するところが重要なところだと思います。上辺だけのアンケートよりも、きちんと自分たちが決定に関われている、それが地域の意見だというのが分かるようなものにしてもらえたらいいのかなと思います。いかがでしょうか。
◎学校配置調整担当課長
そういった視点、当然、大切な視点だと思っています。小中一貫型との決定につきましては、協議会、検討会による協議を経て、最終的に教育委員会で決定をさせていただいたものでございます。しっかりその決定に至る内容、プロセス、そういったものは教育委員会事務局で説明をさせていただくものだと考えてございます。小中一貫教育についてどう考えるか、自分たちで考え決めていく、そういったような視点、非常に大切だと思っています。今後、訪問、アンケート等に、その考えをしっかり受け止めて検討できるところ、反映できるところを反映していきたいと考えております。
◆井上温子
協議会や検討会が地域の意見だと私自身には思えないのです。それはきちんと最終的には地域の声をアンケートなり、投票なりで聞いていくことが重要だと思うのですね。協議会、検討会に反対派が全くいないというのは、偏っていると思っています。前も説明会がひどいものだったという感想を言いました。ああいう状況をつくり出すのは、誰がつくっているのかというと教育委員会だと私は思っています。皆さんが思いどおりの学校なんて絶対できるわけがないのは、私自身も思っているのです。だから、反対、賛成、両方生まれるのは仕方がないにしても、しかし教育委員会と違った立場の人たちの声を真摯に受け止める、そしてそれを生かす機会というのがないわけですよ。協議会や検討会に一定反対の立場の方たちが一緒になって話し合っていたら、もっと違かったと思います。もう少し活気のある質疑が、ずっと最後まで続いたと思うのです。そこに課題が私はあったと思うのですが、認識をお伺いできたらと思います。
◎学校配置調整担当課長
こちらの計画、これまで説明会、近隣住民の方を前提にしたもの、また先日の志村小の出張説明を含めまして、21回説明会を実施させていただいています。また、説明会に応じその都度、ホームページで意見募集でも、様々な意見を頂く機会は設定をさせていただいてきたところです。皆様方のご意見を生かす場では、そういったような機会を捉えて意見を頂いてきたのかなと思っています。
◆井上温子
すみません、自転車の活用の件は今回省いていたのですけれども、他の委員の質疑を聞いて疑問に思ってしまったのですが、前回は1か月ぐらい前に既に指摘をされていて、そこから全く答弁が変わってないと思っています。4月から新しい学校に通うわけですよね。どうするのかな、いつ結論が出るのかな。その論点・課題を整理して、検討していただいて、それはいつ結果が出るのかというのが、疑問ですね。やっぱり4月に間に合わせてあげたいというのがあります。バスよりも断然自転車がいいという方も絶対いらっしゃいます。例えばバス停まで10分歩いて、バス停で10分待って、またそこから10分歩く。それよりも自転車で行ったほうが、日常的に使っている方も多いでしょう。もし可能になるのであれば、早く結論を出してほしいのですけれども、いつ検討していただいて、結論が出るのでしょうか。教えてください。
◎学校配置調整担当課長
いつまでにというところを明確に申し上げられるところではございませんけれども、学校の考えもあろうかと思います。そこをしっかり詰めまして、課題を整理していきたいと考えております。方向、また課題等の整理が終わりましたら、早急に学校関係者、また保護者にお知らせをさせていただきたいと考えております。
◆井上温子
4月までには間に合わせながら検討してくださるということでいいですよね。
◎学校配置調整担当課長
いつ頃までにまとめられるか、めどが立っているところではございません。しっかり速度感を持って検討したいと思ってございます。
◆井上温子
田舎の学校や学校まで離れているところだと、埼玉もそうですし、私も青梅は東京の田舎もそうですけれども、自転車通学をやっているところはやっています。だから、何が問題なのか。やっぱり事故に遭ったら危険だし、命を失ったらもちろん悲しい、そういった課題の整理というのもあるのだと思いますが、でもそれができるのか、できないのかというのを整理するのは、そんなに難しいことではないと思うのですね。1.5キロ以上離れた子たちや通学区域が変わってしまった子たちに関して、そういったことが可能になるのであれば、私はぜひ進めていただきたいです。結論をきちんと3月までに出してあげて、そのときにもまた課題を整理しているという答弁をいただかないように、ご注意いただきたい。3月に聞いたときに、自転車の危険性について課題を整理していると言われたら、みんな委員会で驚いてしまうと思います。そこは整理をし終わって、結論が出た段階が3月にあるべき姿だと思います。そこはお約束していただきたいと思います。いかがでしょうか。
◎学校配置調整担当課長
板橋区の自転車通学というのを、恐らくしっかり調べたわけでありませんが、ずっと禁止しているところがございます。大きな理由としては、安全性の部分です。安全に通ってもらう、また安全に使ってもらうに当たって、どういったようなところが課題になってくるか、速度感を持ってやっていきたいと思っています。今年度まで、どこまで検討ができるかというところがございますが、しっかりと速度感を持って検討していきたいと思います。
◆井上温子
文教児童委員会で、それなりに何人かの委員が要望していることでもあるので、きちんと整理していただけたらと思います。次に、先ほど志村小と志村第四中に関して、質疑が途中で終わってしまったので、そこについて質問したいです。今後、協議会や検学校づくりをするに当たって討会を開催していくことがあると思うので、そういったことに生かすためにも聞いていきたいなと思います。結局、志村小と志村四中の小中一貫型学校に関しては、協議会からの意見を経て教育委員会が決定したと書いてありますが、この協議会自体が教育委員会にやっぱり賛成していただける人たち、協力してくださる方たち、賛同していただけそうな人たちが、どちらかというと集まっているというような認識が板橋区にあるのかというのを聞きたいです。板橋区が開催するような協議会、検討会など様々公式な会がありますけれども、比較的やっぱり町会長の方、CS委員会の方、PTA会長の方、日常から板橋区とのやり取りがあったり、教育委員会とのやり取りがあったり、コミュニケーションを取っている方たちが多いと思うのですね。そうすると、区の計画に賛同してくれたり、賛成してくれたり、協力してくれたりという関係性ができています。そういった人たちが選ばれて協議会のメンバーになっていることを認識されているのかを私はお聞きしたいです。いかがでしょうか。
◎学校配置調整担当課長
それぞれ協議会、また検討会、委員をお願いする際は、それぞれの団体から推薦をいただいているところです。そのような方たちについては、団体を代表して考え方を出してくださっていると考えてございますので、そういったような区の考え方に沿っているかどうか、そういったところを重視しているというわけではないと考えてございます。
◆井上温子
本当にその団体を代表しているかというところも私は疑問で、PTA会長が保護者の意見の代表なのかといったら、そんなことはないでしょう。開かれた検討をしていかないと、いつも同じような意思決定者で進んでいっているというところが大変気になっています。そこが多分認識できていないというのも、大きなギャップなのだろうと思うのですね。今や町会・自治会の加入率は何%なのかと、私が2011年に議員になったときからずっと言っていると思います。町会・自治会の意見は本当に町の意見なのか。町会・自治会の方たちの活動は尊敬していますし、すばらしい活動をされていると思っていたとしても、それが本当に地域の意見なのかというと、ちょっと違うなというところは往々にしてあると思います。世代間ギャップがあったり、現役の小学校に通っている保護者の方たちとの認識の差もあります。町会の人たちは町会を代表して意見を本当に述べられているのかといったら、そんなわけないと思うのですよね。そんな1つにまとまっていたら、びっくりですよね。だから、そういった意味でも、学校づくりのこれからの在り方は、やり方を考えないと、ずっと同じような意見交換ばかりだと私はいい学校づくりにはならないと思います。反対派の意見をいかに生かしていくか、これからの行政に大変求められることだと思います。反対されている方たちの中にも有識者の方たちもいらっしゃいました。もちろん近隣の住民の方、子育てに関心のある方、様々な方たちが入っていらっしゃって、それがただ対立して終わってしまっていたら、すごくもったいないと私は見ていて思うのですね。そのときに教育委員会が、今の協議会とか検討会がそういうふうな集団であるっていうことを認識できていないと、そこで既にギャップが生まれて、私たちは地域からの意見で小中一貫型学校を決めた、一方の人たちは地域の意見ではないだろう、ちゃんと地域の意見は伝えられてないとなります。そこで既にギャップがあって、その課題が理解できているのかいうのが、疑問です。いかがですか。
◎学校配置調整担当課長
今ご指摘いただいた点、ギャップと申しますか、10月にも14時間にわたる説明会を実施させていただきまして、結果的に14時間かかったというところでございます。一方で、これまで協議会、検討会を務めてくださっている保護者の代表の方、また町会・自治会の代表の方は、保護者の代表であれば自分たちの子どものこと、また保護者を代表するという、そういうご覚悟を持って務めていただいていると思っています。町会・自治会の方は自分たちの住む地域をどうそれをよくしていけばいいか、そういった考えを持って学校に対しての意見を頂いていると認識しています。そういった方々のご意見をしっかりもちろん踏まえて計画は進んでいくものだと思っています。一方で、反対をされる意見も頂くところでございます。そういったところを真摯に受け止めて、計画は進んでいくものだと考えております。
◆井上温子
板橋区の検討は、検討する段階で反対がいないですよね。だから、ディスカッションにならない。区が「それはできません」と言ったら、協議会は「ああ、そうなんですね、残念です、じゃ、しようがないですね」という感じで議論が進んでいったわけではないですか。私たちは「志村小を残したい」、教育委員会は「できません」、「それは悲しい、残念だ」。「もともとは残したかったけれども、教育委員会が言うならそうなのだろうな」。でも、そんなことないのではないか、残せるのではないか、そのパワーは大変なことではないですか。区が言っている方針とは違った情報収集をして、違ったプランを練っていって、「いや、そうじゃなくて、できるのではないか」と反対を述べるのは、住民としてはパワーが要ることですし、力も要ることです。能力も要ることなのですよね。区の計画に従うのはすごく楽なのですよ。コミュニケーションもそっちに行ったほうがうまくいくのですよ。だから、かなり反対するのはパワーが要ることだし、論理も整理しなければいけないことだけれども、そういった人たちが協議会にいないのが、私は地域としては損失だと思うのです。だから、そこでディスカッションしていって、AとBの対立の意見がずっと対立するというより、Cを生み出せばいいだけの話ではないですか。AかBかではなくて、Cがある、その議論が多分なされてきていなくて、教育委員会は「それはできません」と言い切って、志村小を残すことはできないのだという議論でただ進んでいく、そこがもったいなくて、10年後この方針決定が失敗になると思っているという意味じゃなくて、失敗だったという結論になることだってあり得るのですよ。こういう何でも新しいことをやると、当時あいキッズをつくったけれども、それがどうだったのかというのは、今、議論されていると思います。小中一貫型学校が成功したというパターンと、失敗しちゃったというパターンがあって、そのときに当初検討会で反対の意見もきちんと組み入れられていたら、それなりには反映できていたかもしれないし、図書館が今いつでも本に触れられるオープンな図書館にするとなっているけれども、もしかしたらたくさんのそれなりの割合の子どもたちが静かな空間でクローズな閉鎖された空間の図書館のほうがいい可能性だってあるわけですよ。私は図書館は、どちらかといったら閉鎖的でクローズで精神的に安定して静かな空間というイメージですけれども、そういう逆のオープンな図書館のほうがいい、デザインもすてきだし、きれいだし、開放的だし、いいよねと、そこがデザイン的にはきれいだよねと私も思うのだけれども、それが将来的に本当に居心地のいい満足度の高い図書館かなんて、やってみなきゃ分からない。だから、そういったディスカッションができていない協議会を教育委員会が認識できていないと、一向にこの反対運動と対行政みたいなのが、私は収まらないのではないのかと思います。そこのやり方を変える検討はされないのかどうか、最後に聞かせてください。
◎学校配置調整担当課長
様々な当事者の方からご意見を頂く機会と、また様々な当事者の中で合意形成を図っていくところは必要だと思っています。いわゆる反対する方の声もしっかり受け止め、どうやったら取り入れられるか、そういった視点も持つことが非常に大事だと思っています。今いただいた視点をしっかり受け止めさせていただいて、今後に生かさせていただければと考えております。
外国人支援、小規模小学校の魅力化を
○委員長
次に、いたばし魅力ある学校づくり審議会の開催状況及び答申(中間のまとめ)についてを議題といたします。本件について、理事者より簡潔に説明願います。
◎学校配置調整担当課長
いたばし魅力ある学校づくり審議会の開催状況及び答申(中間のまとめ)となります。これまで、令和4年4月から11回検討を実施しており、答申に至る中間のまとめとなっています。また、こちらにつきましては、1月10日より1月26日までパブリックコメントを実施しています。概要版第1章では、検討の背景や答申の位置づけをお示ししています。また、第2章では、望ましい学校規模の見直し、第3章では、見直し後の望ましい学校規模を表のとおりお示ししています。特に、前回の答申では、1学級当たりの人数を明記いたしましたが、子どもたちの学びは1学級当たりの人数といった単一指標のみで決まるものではなく、人材の配置や活動内容等の様々な要因によって整えられるものであるという認識の下、複雑多様な課題を解決するための支援人材による体制構築や、区独自での教員採用の困難さを考慮いたしまして、本答申では、1学級当たりの人数は明記しないとしています。また、第4章では、学校施設整備に当たっては、ICT技術のさらなる向上や環境負荷の低減などの視点を取り入れ、子どもの学びや資質・能力育成、複雑多様な課題解決のために、教員や様々な人材、子どもと保護者や地域や関係機関と連携を密にした対策が必要であるとしています。最終の第5章では、小規模化対応、特に、過度な小規模化の進行には早急な対応が必要である。大規模化対応では、普通教室化や人材配置によって課題の最小化に努めていく。また、適正配置の取組では、学校の規模が適正となるように配置するという考え方に加え、学校とその他の公共施設との連携や複合化により教育活動の充実、課題の解決に向けた広域的かつ連携的な発想が必要であるとしています。
続きましての資料、本文及び資料編7ページ、本文にも随時、図表等をお示ししてございます。7ページには、昭和48年から令和15年までの児童・生徒の推移と推計をお示ししています。また、8ページには、35人学級編制による1学級当たりの平均の児童数をお示ししていまして、35人学級編制の導入により、学級数、学級当たりの人数が減っていることが見てとれます。また、本文14ページには、通学区域変更に当たって考慮すべき要因といたしまして、基本とするもの、配慮とするものに整理してございます。また、資料編でございますが、諮問文に始まりまして、条例、規則、審議経過、また、学級数や人口、学校規模の推移、推計などをまとめてございます。特に15ページ、16ページでは、学校規模を地図上で示していまして、現在の状況と10年後の状況を比較できるようにしています。また、20ページでは、学校を支援する様々な人材を一覧としてお示ししています。最後24ページ、25ページは不登校への主な取組等をまとめているところです。説明は以上となります。
○委員長
本件につきましては、先ほどのいたばし魅力ある学校づくりプランの進捗状況についての審議内容と重複しないように、質疑をお願いいたします。
◆井上温子
日本語学級についてお聞きしたいです。資料23ページに日本語学級が書かれています。設置校が小学校3校で中学校が2校、通っていらっしゃる方が104人と42人になっています。2023年の外国人数が2万8,372人、2013年だと1万6,234人、外国人の人口自体は、かなり増えてきているのかなと思います。外国人の児童・生徒は、最近どれぐらい増えているのか、教えていただきたいと思います。お願いします。
◎学校配置調整担当課長
ただいま手元に資料がございませんので、そのあたりまた確認して資料でご提供させていただければと思います。
◆井上温子
適正規模・適正配置の検討の内容なので、その点でいくと、やはり外国人の児童・生徒は、多分外国人の人口に合わせて増えているだろうと私自身は認識していますね。そのときに、日本語学級については、中間まとめの答申の中では、19ページに多様性というところで一くくりで述べられているのかなと思うのですけ。具体的に、日本語学級の規模や適正配置には、全く触れられていないように読めます。これは問題があるのではないかと思います。いかがでしょうか。
◎学校配置調整担当課長
日本語学級の適正規模配置は、中間まとめで言及がないところではございます。
◆井上温子
ここは問題ではないかと思います。だから、話し合ってほしいですし、適正規模・適正配置になっているのかどうか、どのように考えられているのか。ここは、きちんと検討を進めていただきたいなと思います。日本語が分からない段階で学校に通いながら、週に1、2回、1、2時間日本語学級が設置されているところに通う状況がどんなに大変かというのを思うと、外国にルーツを持つ子どもたちが学びやすい環境をつくるということは、重要なことだと思います。子どもはすごく吸収力が高いので1年、2年すると、日本語にできるようになります。ずっと日本語学級に通い続けることが必要だということではないとはもちろん思うのですけれども、現状、外国人の子どもたちが何人いて、日本語学級の必要性が高い子がどれぐらいいるのか。日々、日本語のサポートが必要ないにしても、定期的には必要という子がどのぐらいいるのか、その辺が全然データとして出ていないという点が問題あるのかなと思っています。私も、外国に行ったことありますけれども、何も分からないところで授業を受ける、何のことをしゃべっているのか、笑いにもついていけなかったり、同じタイミングで笑えなかったり、結構心理的にも大変な部分があります。日本語学級のサポートはすごく重要になってくるのではないかなと思います。ICTの活用も書いてあるのですけれども、ICTの活用も何をするのかがよく分からない。日本語学級に関して言えば、日本語の勉強やICTを活用して、全ての学校に先生たちがいなかったとしても、全ての学校で授業を受けられる空間をつくることは可能になってくるかもしれないではないですか。外国にルーツを持つ子どもたちが、それなりの規模でコミュニケーションをお互いに取れれば、孤立の防止にもなると思います。その辺の見解を教えていただけますでしょうか。
◎学校配置調整担当課長
外国にルーツを持つお子様、板橋区の公立学校で学んでいただいているお子様に、全ての方に学ぶ環境を整えるというところは、そのとおりの部分でございます。そういったところに対して、どういったような施策を取っていけるか、また、現在も日本語学級のほか、様々取組、所管で行っているところです。ご指摘を踏まえて、これから様々学ぶ環境を整えていかなければならないと考えているところです。
◆井上温子
何も言っていないに等しい答弁が続くと、困っちゃうなと思います。例えば、外国人のお子さんが何人いて、特に日本語の支援が必要な子がどのぐらいの規模でいて、日本語教室を卒業した子はどのぐらいいるのか、日本語教室が必要ない、通常の日本語が読み書きできるという子が、外国人の子どもたちがいたとして3割だとか、6割は日本語に問題ないとか、その辺が何もないではないですか。だからまず実数を把握して、その結果、日本語学級は適正に配置されているのか。日本語の勉強が必要な子どもたちは、週に1回では絶対足りないと思います。それは適正配置ではないと思うのです。例えば自分が全然言葉の分からない中国や韓国、ドイツなどに行ったとして、いきなり授業を受けてくださいと言われたときに、その子に対して週1回の授業でいいと私は思わないですよ。だから、日本語の初期支援が多分あって当然だと思うし、その後定期的にできるのであれば週1回でもいいのかもしれないですけれども、それが適正なのかどうかが分からない状況だと思うので、そこをまずちゃんと検討、調べていただけるのかというところも聞きたいです。その結果、現状は合っているのか、合っていないのか。そこに対して、日本語学級を全校につくれというのは、またそれはそれで無理な話なのかもしれないので、その場合は、オンラインを活用しながら、どういったことだったらできるのかというところまで結論を導いてほしいですよね。そこをやっていただけるということでよろしいでしょうか。
◎学校配置調整担当課長
日本語学級の部分につきましては、学務課で所管しておりまして、どういった状況にあるか、また、ここですと日本語学級しか書いておりませんけれども、それ以外にも取組を行っているところでございます。所管のほうに確認いたしまして、資料としておまとめできればと思ってございます。一方で、こちらの適正規模・適正配置の審議会、日本語学級の確かに適正規模・適正配置については言及がされていない部分でございます。そこの部分、捕捉できるようなところができるか、検討させていただきたいと思ってございます。
◆井上温子
ぜひお願いしたいと思います。外国人支援は、板橋区の中で徐々に先細りになってきたという印象があって、板橋区の窓口でも、昔は外国人の支援があったと思います。相談窓口はなくなってしまったりしました。もう一度、外国人の人たち自体は増えているので、でも日本語が流暢な方が増えているのだったら、特に問題がないという形になるのかもしれないです。しかし、健康福祉委員会で言うと認知症の初期集中支援チームがありますよね。外国から来たばかりの外国人の子どもたちの日本語初期支援チームが多分あってもいいのだと思います。だから、そういう個別支援をやるのが多様化(への対応)ということになってくると思います。その辺をご検討いただけたらと思います。
もう一つ、資料の中で気になったのが、令和15年度の過小規模校で、新河岸小と高島第五小が上がっております。両方とも私自身が住んでいるエリアの学校ですけれども、過小規模校に令和15年度もなっていると書かれているのですけれども、だからどうなるのかということは書かれていません。そこら辺はどういうふうにご認識されているのかを聞かせてください。
◎学校配置調整担当課長
こちらの今回の審議会では、具体的に、学校名を出して検討するというものではございません。こちらのほうについては、小規模化対応であれば、これまでの対応を続けるというところでございます。例えば小学校であれば、6学級以下122人以下になってくると、協議会設置基準というのがございます。そういったものを通じていくというところでございます。まだ協議会設置基準になっている学校は現時点であるものではございませんので、具体的に、この計画が現在あるかというところだと、ないというところになっています。
◆井上温子
ただこういう資料の中で、過小規模になることが見込まれているといったときに、協議会でしたか、設置される基準には満ちていないかもしれないけれども、もう既に予測が立っている学校をどうしていくのかというのは、審議すべき内容なのかと思います。新河岸小や高島第五小が、例えばもっと魅力ある学校づくりに取り組む。また、何かこの間ちょっと打合せのときにも、島根県海士町で高校が潰れそうなときに、高校に島留学するような事例があり、全国から島の海士町の高校に生徒が集まってくるという話をしていました。新河岸の端っこ、愛情込めて「端っこ」の土手のエリアの新河岸小に、「あそこの学校に行きたいんだ」という魅力を出してきてもいいと思いますね。一番端っこで土手が近いから、自然が豊かで田舎っぽさがあるような、そういう戦略を考えていかなければ、ただ潰れていくというのが見えていると思います。それを教育委員会としては、過小規模校になったら潰していくという計画なのか、それとも過小規模になってきた学校の魅力をもっともっと蓄えて、適正規模の学校にしていくという方針なのかが私には見えていないです。ただこのまま資料を読み飛ばすのはどうかなって思ったので、そこを聞かせてください。
◎学校配置調整担当課長
小規模化対応の部分ですと、やはりこれまでの取組を継続し、過度に小規模化が進行してしまった場合、施設面や学校運営上の工夫では十分な対応ができないことがあるため、早急な対応が必要であるとまとめていただいているところです。ご指摘いただいたような視点というのも非常に大事な点を含んでいると思ってございます。一方で、ある程度小規模化が進んでいる学校には、学校の状況を、今後の見通しも提供させていただいてございます。そのような状況の中で、学校と教育委員会等で情報共有し、考えていくべき課題かと考えております。
1学級当たりの人数について説明を
◆井上温子
そんな感じだと、何も起こらないで終わってしまいそうだなと思います。力を入れて何かしら取り組んで、自然に任せて廃校になるということではなくて、廃校になる学校が出てくるのは、もちろん五十何校もあればどこかが廃校なのは仕方がない部分はもちろんあるとは思うものの、計画的にきちっと戦略的に、魅力化できるのか。きちんとした検討を校長と1対1といった限られた人数でやるよりは政策的にやっていただきたいと思います。
次に、1学級当たりの人数は明記しないと書かれていて、後退ではないかなと思っています。平成24年の答申には、大体実態は合ってきているではないですか。小学校の規模はこれぐらい、中学校の規模これぐらいと言っていたのに、だんだん人数的には規模は合ってきていています。24年の答申を実現してきているにもかかわらず、明記しないとしています。理由はもちろんお聞きしたので、区独自での教員採用の困難さを考慮したことを言っています。24年はなぜ書いたのかというところが知りたいので、教えてください。
◎学校配置調整担当課長
平成24年に、まずつくったときといたしましては、担任教諭が子どもと向き合い、望ましい環境を整える規模等というところ、また、教科担任できめ細かく見るためには、少人数がいいが集団の中で自己の位置づけや行動規範等を学ぶことを考えるという形で、1学級当たりの人数を決めていただいたと認識しています。
◆井上温子
そのときできて、なぜ今が駄目になったのかの違いが分からないので、困難だからと言われてしまうと、理想は捨てたということなのかと聞きたくなってしまいます。理解しにくい。24年に書けたものを今は書かない、その違いは何でしょうか。
◎学校配置調整担当課長
やはり1学級当たりの人数に対しましては、本文11ページから12ページにまとめているところです。審議の中で出てきたところを一通りまとめさせていただいてございます。やはり、その話の中で出てきましたのは、教員1人当たりの人数を決めると、そこが本当に理想なのか、学級活動によっては当然20人がいいものもあるし、もっと少ないものもある一方で、もっと大人数でやる内容もあるという形で、学級、教育活動によって必要な人数が、適正な人数が違うといった点から、そこだけにこだわると、それが実現できればいいのかというような話にもなっていたところです。そのような中で、そこの一つの指標だけにこだわるのではなくて、あくまで様々な体制を整えて、学ぶ環境を整えるのが必要であるというところから、このような審議になったものでございます。
◆井上温子
教育活動の内容によって適正な規模は違うと言われても、どちらにしても1学級の人数が決まるわけです。だから、例えば、体育で人数が必要なときは2クラス一緒にやるとなるかもしれないし、能力別の例えば英語とか数学をやるときは、3クラス一緒にやって、5段階のクラス分けをするとなるかもしれない。学級の教育活動によって、人数が多いほうがいいときと少ないほうがいいときはありますけれども、それでも学級の人数は決まるわけですよね。だから、活動によって人数が違うから、クラスの人数は定めないというのが理解できないのですけれども、説明していただけますか。
◎学校配置調整担当課長
今の申し上げた議論もあったところでございますが、また、あわせまして、学力の向上を目的とした習熟度に応じた授業や少人数授業を展開しているところで、子どもたち一人ひとりに応じたきめ細やかな指導が行われている、また様々な人材を配置することによって、円滑な学校運営にも資しているところから、このような結論を導いていただいたものです。
◆井上温子
だから、習熟度別の授業をすることと、1クラスの人数を定めないことはイコールではないと思うので、説明になっていないと思うのですよね。習熟度別をやるから1クラスの人数は定めなくていいとなると、例えば50人でもいいのか。もちろん国の基準があるので、できないですけれども、そうでなると審議会の意味がないがないですか。せっかく専門性の高い人や有識者の方たちがいて、その人たちがどのぐらいの規模が適正なのかを放棄されてしまったら、出してくださいと私は審議会に言いたくなってしまうのですよね。習熟度別が違うからと言い出したのは、審議会の中で皆さんがおっしゃったのですか。それとも、教育委員会がそういう話を出したのですか。どちらですか。
◎学校配置調整担当課長
教育委員会で、資料を提供させていただいたものもございます。当然、審議会の委員からそういったようなご審議をいただいたというところです。
◆井上温子
学校で学ぶ内容によって適正な人数が違うから、1クラスの人数を定めないことにしたという説明があったと思いますが、でも結果的には、1クラスの人数は決めて入学してもらいますね。だから、そこはつじつまが全く合っていない。議事録を読んでいても、やっぱり24年度の答申を事務局的には変えてほしいという意図を感じる説明が教育委員会側からあって、議論が進んでいたというのは分かります。それは何をもってそれを変えたかったのか。教育委員会がなぜクラスの人数を設定したくなかったのか。それが実現できていないのだったら、理想化し過ぎてしまったので現実に合わせたいというのだったら、分かります。現状の規模が24年度の答申に少しずつ合ってきている現状なのに、意図して24年度の答申を崩したかった背景が私には分からないので、教えてください。
◎学校配置調整担当課長
実際に、特に小学校の35人学級編成によって、小学校については平成24年答申で示したものが実現されている。また、中学校についても、少人数展開が進んだ、また、様々な人材配置が進んだということで、その当時に求められていた細やかな学びのサポートも実現できたというところで、今回、1学級当たりの人数は明記しない形でご審議いただいたものと認識しております。
◆井上温子
回答になっていないと思います。それを明記したくない理由は、例えば大山でこれから人口が増えてくるときに、24年度の答申以上に、人数、例えば小学校だったら33人、34人が出てくる可能性があるから、教育委員会としては24年の答申が邪魔で、それをなしにしてほしかったという理解でいいのですかね。それ以外考えられない。24年度の答申で、小学校20から30人、中学校30から35人と書いてあって、平成24年度は理想を掲げたのだと思うのですよ。当時35人学級と言われてもないのに、それを掲げた。その後に35人学級と言われて、少しずつ学校の規模が小さくなってきて、現状の小学校も中学校も24年度の答申のぎりぎり最大値に合ってきているというところで、なしにしてほしいというような事務局からの提案があります。ここを見直してほしいから、教育委員会側から話題としているわけですよ。何故なのかというやり取りも、多分、議事録の中ではありますけれども、それを意図してそういう提案をするには背景があると思うのですよね。それが、例えば大山の人口増加で、板六小はきっと33人学級ができるだろう、そういうことを見込んで言われているのか。背景は何ですか。
◎学校配置調整担当課長
背景といたしまして、小学校における35人学級編制が導入されたところ、また、中学校のほうでも、中学校の35人学級編制を検討するという形で、国もなっているというところす。また、一方で様々な人材による支援が必要である、そういったような体制が求められるというところ、また、実際に教員を区独自で採用する困難さも認識いただいた中で、議論をしていただいたのかと考えております。
◆井上温子
最終的な確認ですけれども、小学校を意図して33人、34人にしようという気があるわけではないのですか。24年度の答申の最大30人というのをなるべく守っていこうとする気はあるのか、崩したいのかが分からないです。33人、34人をどんどん子どもが増えているところはつくるぞという意思なのかどうかが私は心配ですよ。結局、現状維持で今みたいな少人数学級がある程度維持されて、もっと少ないほうがインクルーシブ教育はやりやすいかとは思います。悪くならないのだったらいいですけれども、そこが読み取れないですよね。理想を掲げるのをやめてしまって、困難だからやめるというのは、一般的ではないではないですか。24年に掲げた理想を崩して、しかもそれを悪く数字を変えるのだったらともかく、明記しないというのはなかなかないではないですか。基準を明記しないのですから、基準を放棄しているわけですよ。板橋区の教育としての基準を書かなかったら、それは33人や34人の小学校をつくりたい、35人、36人、37人、38人の中学校を作りたいという計画なのですか。板橋区の方針を最後にきちんと教えてください。
◎学校配置調整担当課長
1学級当たりの人数というのは、基本的に、やはり標準定数法であったり、国の法令、また、都の教職員定数配当基準等によって決まっていくものであると考えています。基本的には、小学校はもちろん35人学級編制、また、中学校は40人学級編制となっていますが、当然、そのとおり法令どおり実施をしていくというところです。また、区として、1学級当たりの人数明記しないものの、引き続き一方で、教育環境の充実のために教員配置や学級編制基準の見直しについて、区から国や都について機会を捉えて要望していくところで、議論していただいているところです。このあたり、実際、国でも行われる議論をしっかりみるといったところは、議論されたところです。
◆井上温子
そうすると、板橋区では独自な理想であるから、国の基準を守るというのは当たり前ですけども、それを超えて、今まで24年度はきちんと少人数学級を板橋区を目指すというのを、独自の基準を設けたが今後は、板橋区で独自の理想は掲げずに国に準ずるという後退をしたという理解でよろしいですね。
◎教育委員会事務局次長
受け止め方の違いかと思います。課長のほうが説明したとおり、国の基準がありますので、それは一定程度受け入れて設定しているところです。板橋区として、さらに、例えば20人学級、30人学級を目指すというところは、しないところです。理由としましては、当時ですと、例えば少人数でやったほうがよりよいであろう授業、たとえば算数や英語がありますよね。そういったものを想定しての20人学級という設定があったと思います。現在は習熟度別であったり、こういう小規模でグループ分けした学習も現在進んでいる状況です。総合的に判断して、審議会の中では明記する必要が今ではないという判断、そういった議論があったと受け止めているところでございます。
◆井上温子
今の説明だったら多少分かります。それを書いたほうがいいのではないかと思います。それがものによって人数が違うからだという説明になってしまうと、そんなの当たり前でしょうというところがあります。20人学級や30人学級はもう板橋区は目指さないとおっしゃったので、そういうふうに書いてくれたほうがまだ分かりやすいです。当時は20人学級、30人学級が理想だったけれども、今はそうは考えておりません、なぜならば、私の考えとはたとえ違かったとしても、答申としてはとても意味が分かるのですよ。だから、まずそこを目指してもらいたいと思います。
○委員長
本件については、この程度でご了承願います。
新規参入の事業者を育てる
○委員長
次に、令和6年度あいキッズ運営委託法人の選定結果についてを議題といたします。
本件について理事者より簡潔に説明を願います。
◎地域教育力推進課長
それでは、資料4をご覧ください。項番1につきましては、選定対象のあいキッズごとに、応募数、運営委託候補法人をお示ししております。応募数につきましては、3校が2者、2校につきましては3者でございました。このうち、高島第六小学校あいキッズでは運営委託法人が変更となり、それ以外につきましては、従前どおりの運営委託法人です。項番2につきまして、各あいキッズの選定を行う委員につきましては、学識経験者等の第三者委員、それから当該校の保護者委員2名、当該校の学校長、それから区職員3名の計7名です。項番3の選定経過につきましては、公募期間は令和5年7月29日から9月11日まで、第一次審査の企画提案書の審査は9月29日から10月10日まで、第二次審査のプレゼンテーションと質疑応答審査については、記載の内容と、裏面の日程で実施したものです。項番4、運営委託法人が変更となるあいキッズにつきましては、保護者の説明会を1月中旬、こちらは既に実施しており、1月16日に実施しています。また引継ぎ研修も、こちら1月中旬から3月としておりますが、こちらも1月16日に引継ぎ研修の委託を契約いたしまして、16日から順次実施しております。3ページ目以降につきましては、各あいキッズの集計結果をお示ししております。審査項目等を簡単にご説明いたします。審査項目につきましては、委員採点といたしまして、1の子どもとのかかわりから、15、その他(取り組み姿勢、意気込み等)となっておりまして、重要度を踏まえまして、配点を2倍または3倍に設定しております。委員1人当たりの満点につきましては1,050点でございます。これに保護者加算点として、保護者委員1人当たり10点が加算されまして、委員採点、保護者加算点の満点は1,070点でございます。この1,070点の6割を最低基準点としておりまして、第一次審査では最低基準点を超えた事業者につきまして、第二次審査に通過となります。それから、委員採点、保護者加算点に加えまして、応募法人基礎採点といたしまして、1、提案金額の妥当性から、6、プライバシーマークの取得となっておりまして、応募法人基礎採点の満点は140点でございます。委員採点、保護者加算点の満点1,070点と、応募法人基礎採点の満点140点を加えました1,210点が全体の満点の点数でございます。個別の集計結果については、説明は割愛させていただきます。説明は以上でございます。
○委員長
本件について質疑のある方は挙手願います。
◆井上温子
新しいフォーマットに変わったのですかね。今まで運営実績や受託実績がありましたか。少し変わったのかなと思ったのですけれども、新規参入がよりしにくくなったのかと思いまして、問題を感じています。今まで運営実績があったり、大規模な法人ほど10施設以上受託しているなど、こういうものがすごく影響される採点になったと思いました。あいキッズに初めて応募するみたいなところは、ほぼ取れないのではないのかと思ってしまいました。今までは、法人の基礎体力や財務状況をよく判断されていたと思うのですね。経営状態はどうかという議論であれば、それだったらまだしょうがないかなと思ったのですけれども、新規であいキッズをやる気があって提案してくれたところは、多分落ちるのではないかなと思ったのですが、いかがですか。
◎地域教育力推進課長
10施設以上の受託をしている、あるいは特別区の受託実績があるかといった受託実績の部分が、こちらの受託実績の部分については、昨年度と変わりはありません。ただ、運営実績につきましては、今年度追加した項目です。実績の部分を少し重みをつけて評価するようになっているという部分については、そのとおりかとも思います。ただ、一方こちらにつきましては、放課後を中心とした小学生の健全育成について検討、協議を行っているものとしては、板橋区放課後対策事業運営委員会があるのですが、こちらのほうで、一定の評価を受けている現行法人の再選定のときに、評価に加えてもいいのではないかというご意見を頂いた部分があります。そちらを考慮して、この項目については新たに今年度から加えたものです。
◆井上温子
実績の評価は、もちろん重要だとは思うものの、新規参入の障壁があまりにも高過ぎると、チャレンジ精神はなくなっていく気がします。受託実績が60点と運営実績が20点で、合計で80点も占める。だから、これはもう少し配分を今後考えたほうがいいのかと思います。例えば、別にあいキッズでなくても違う実績があったり、信頼性のある団体もきっとあるわけですよね。あいキッズは、始まってそれなりに年数が経ってきましたから、それなりの事業者が運営してきていると思います。例えば保育施設をやっていた、学童を別の自治体でやっていた、子ども関係の事業をやっている、そういうところの新規参入ができないような状態にしてしまうのは、もったいないと思います。今後、応募してくれる事業者があることがありがたいという時代がやってきて、働く側の人材不足、人の確保の困難さを乗り越えて応募してくれるところを大事に育てていかなければいけない。行政は地域の企業・事業者を育てるのも重要ではないですか。そういう点も踏まえて、チャレンジ枠で1回目も応援するような、実績を評価するなら新規参入も評価していかないと、将来的なことを見込むとよくないのかと思いました。最後に見解を教えてください。
◎地域教育力推進課長
我々としては、特別区の受託実績のところ、なぜ評価するのか。そこをなぜ重みをつけているのかについては、例えば人員の配置のところで急な欠員が生じてしまうだとか、退職が生じてしまった、そういった場合の欠員補充のしやすさ、そういった人員の代替性であるとか、そういったところを重視しています。あいキッズを受託しているかというところについては、あいキッズの一定の特殊性、地域との連携の重要性、そういったことをよくよく理解できているかという実績というところで、評価している部分がございます。ただ、将来的なことを考えていきますと、そういった新規参入の事業者、事業者を育成していくといった視点も大切な部分であるかと思います。今後、研究していきたいと考えています。
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○委員長
以上をもちまして、文教児童委員会を閉会いたします。