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2024年6月13日

令和6年2月16日文教児童委員会

令和6年2月16日文教児童委員会

 

・陳情審査

<教育委員会関係>

陳情第49号 今後の板橋の教育についての教育委員会による区民説明会を求める陳情

・議案審査

議案第24号 東京都板橋区立シニア学習プラザ条例の一部を改正する条例

議案第25号 児童相談所を設置する特別区における措置費共同経理課の共同設置に関する規約の一部を変更する規約

議案第27号 土地の貸付けについて

・報告事項

(1)いたばしNo.1実現プラン2025改訂版について

(2)文教児童委員会関係組織改正について

(3)包括的支援体制構築に向けた子育て応援児童館CAP’Sの今後の展開について(最終報告)

(4)生涯学習センターの機能向上について~あり方検討最終報告~

 

 

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No.1実現プラン、

街中が学びの場になる構想も

 

 

○委員長

いたばしNo.1実現プラン2025改訂版についてを議題といたします。本件について理事者より簡潔に説明願います。

 

◎子ども政策課長

それでは、今般改訂いたしましたNo.1プラン2025の概要をご説明させていただきます。配付いたしました資料1のA3判横の資料、いたばしNo.1実現プラン2025改訂版の概要という資料をご覧いただきたいと思います。左側の第1章総論の項番の1、改訂理由でございます。No.1プランはコロナ禍において1年前倒しで策定いたしましたが、先行き不透明な中、事業量と経費、財政計画を示したのは令和5年度まででございました。今回の改訂で、令和6年度、7年度の計画も明らかにし、あわせて、令和8年度以降の次期基本計画を見据えた方向性を示しているところでございます。

第2章実施計画でございます。これまで取り組んでまいりましたSDGs戦略、DX戦略、ブランド戦略の3つを柱とする重点戦略について、バージョンアップにチャレンジしていく考えを示してございます。実施計画事業でございますが、(3)のところをご覧いただくと、全56事業、2か年の事業費が一般会計で約489億円となってございます。

続きまして、第3章経営革新計画でございます。項番の4、計画事業につきましては、①から⑭まで記載のとおりでございます。以上の重点戦略、実施計画、経営革新計画の事業のうち、本委員会の所管する部分につきましては、一覧にまとめたものが参考資料2でございます。プランの全体につきましては、企画総務委員会で報告しておりますので、本委員会につきましては、この参考資料2に掲載されている事業について、ご意見・ご質問などございましたら、よろしくお願いいたします。

 

○委員長

質疑のある方は挙手願います。

 

◆井上温子

言葉の確認ですけれども、「対応」と書いてあるのと、「検討」と書いてあるのがあると思います。「対応」のほうが「進みます」というイメージで書かれているのか、「検討」は「話し合うだけでまだ進まないです」という意味合いなのか、言葉の定義を教えてください。

 

◎教育総務課長

物によっては、できると思えばすぐできるものもあれば、結論を得て、そこから予算取りをして前に進むというものもあるでしょうから、物によって違うと思います。例えば、検討、結論というような書き方になっています。仮に結論を得られて前に進めると決めたとしても、その次に、予算措置をし、段取りをしていくと5年、10年タームの話になってくると思います。結論に基づいてすぐに何かできるということであれば、それは結論に基づく対応というふうに書かれます。そういった課題の進め方の性質の違いかなと思います。

 

◆井上温子

検討、結論、対応という流れのイメージでいいのですかね。分かりました。先ほど出てきたいたばし未来子ども大学ですけれども、一つの大学と今やるイメージなのかと認識しています。スケールがいつも小さく来ると思っています。No.1実現プランはここで進んでもらいたいみたいな夢、ビジョンを示されたりするのかなと思うのですけれども、一つの大学と50名程度で推進していくだけですか。先の未来はもう少し明るかったりしないですか。

 

◎生涯学習課長

いたばし未来子ども大学につきましては、今、大東文化大学さんと東京家政大学さんとお話をさせていただいております。この後、淑徳大学さんともお話をさせていただいくところで、順次区内の大学さんにお声がけをさせていただこうと思っているところです。

 

◆井上温子

よかったです。私、最初聞いたのが大東文化大学ぐらいだったかなと思っていたのです。区内の大学全てと手を組んで、やる気のある方たちだけじゃなくて、50名は多分やる気のある50名みたいな、情報が入ってくる50名みたいな気がするのですけれども、やっぱり全ての子どもたちにチャンスや希望を与えていくという意味合いでは、もう少し仕組みを語れるようなものになっていくといいなと思います。全ての地域でそういったものが展開されるといいのと思っています。社会教育施設、児童館も、世代を超えた学習・学び合う活動の推進も、長期計画の中ではスケールは大きく、シブヤ大学など町中が学びの場になる、町中が大学になるというみたいなイメージでやられています。No.1実現プランの規模になってきたら、大きなことを年度で書けるようになると楽しいかなと思うので、よろしくお願いします。

あとは、子ども家庭総合支援事業の推進は1行しかないですが、これはどのように計画が進められていくのか。大きく変化していくところだと思います。お聞きしたいです。

 

◎支援課長

SDGs戦略の中で位置づけられている子ども家庭総合支援事業の推進は、金額としては24億円、主たるところについては、子ども家庭総合支援センターの運営にかかる経費、いわゆる児童養護施設等への措置費も含めた金額になっております。また、この中のうち、子育てサポート事業の拡充も支援課で行っているショートステイ、育児支援ヘルパーは抜き出しているところになります。運営自体、全てにかかる経費がここに入っているわけではないというところは、ご留意いただいてきたいところです。今後の展開につきましては、こども家庭センターの対応を見据えて、検討を進めていくことになろうかと思います。

 

◆井上温子

重点ではないから詳細が書かれていないということですか。すごく重点事業だと思っているのです。例えば里親も含めて、児童相談所、子育て支援など、新しい事業については書かれていますけれども、事業名や年度別計画が記載されていないではないですか。理由はあるのですか。

 

◎支援課長

No.1実現プランを所管している政策企画課の範疇になろうかと思うのですけれども基本計画の下の実施計画というところで、重点戦略の後、その後続くいわゆる実施計画で、今回であれば2か年での事業量等をお示しするというところが、特にこの実施計画の主というところになります。そういった中で、今回、重点戦略事業については、板橋区が掲げている3つの重点戦略の中で、令和6年度に係る予算として、こういったものを取り組んでいくところを示しているものと理解をしております。ですので、ここに記載のある個別の事業等については、各所管において計画的に進めていくものであると考えております。

 

◆井上温子

ピックアップされているのは、重点的に力を入れたいものだということでいいですか。いや、そこにもう少し子ども家庭総合支援センター系の事業が入り込んでくるといいなと個人的には思います。あんまりそこには入ってこないのかなと。児童相談所はみんなで一生懸命立ち上げましたよね。それで、一生懸命事業展開をしてきて、いい実績も残されているし、いい児童相談所運営ができて、地域に相談も気軽にできるような体制をつくっていって、希望のあることだと思います。しかし、No.1実現プランには出てこない、あまりそれが伝わってこないのは、もったいないのかなと思ったところでした。それはしょうがないと思うので、次にいきます。

福祉施設はもうどんどん民営化の方針なのか、板橋区としては現場を持たないという形になっていくのか。保育園は「育ちのエリア」もなくなるという話があります。民営化するという感じで、ある意味頭だけ区役所に残す、児童館や保育園の現場はどんどんなくなるという方向なのかどうかが、板橋区全体の方針としてどう検討されているのかというのが聞きたいです。

 

◎子ども政策課長

特に保育園で言えば、民営化を進めていきます。今回、改めて公立の役割を明示して、一定程度公立を残していこうと考えております。全てを民営化とは考えてございません。それは、児童館も同じことかなと、今現状では思ってございます。さりとて、今の規模感かどうかというのは、これからの検討になります。それを6年、7年度でまた考えていくことになりますが、基本的に全てを民営化ということではないとは考えてございます。

 

◆井上温子

公立の役割って結構大きいと思うので、安易に、現場をなくすのはすごい大きなことだと思います。頭だけでは絶対できない、現場があって考えられることだと思うので、そこは大事にしてほしいなと思っています。

最後に、重層的支援や共生施策、地域保健福祉計画もまた改訂があると思いますけれども、そういったところとの整合性が(取りにくい)。No.1実現プランは区の全ての包括的な計画だと思うのですけれども、全部ただ事業がばらばら書いてあって読みにくい。全体として、地域保健福祉計画が福祉の上位計画であるはずで、共生施策や重層的支援、重層的支援のところのはざまに落ちているもの、取り残さない、共生だと思います。経済などいろんなことも含めた絵を描いていくものなのかなと思います。その辺は子ども家庭部や教育委員会事務局はどのように全体と整合性を図りながら、共生施策の推進に関して話し合ってきたのかなというのが私には受け取れていないです。もし話し合われているのであれば、教えてください。

 

◎子ども政策課長

重層的支援体制については子ども家庭部で言うと、いたばし子ども未来応援宣言になるかと思います。全ての計画は全て基本計画に基づいてつくっていきますので、そこら辺の整合は、政策経営部を含めて図っております。当然、福祉部との連携は大事になりますので、福祉部との連携という意味では、協議もしているところです。それぞれいろんな計画がございますが、幹になるのは今回のこの№1実現プランだと思っています。

 

◎教育総務課長

例えば、ヤングケアラーが課題になった時期がありました。あの時は、どこが担当するのだろうから始まって、整合性のその辺の連携は非常に教育も関係する、子ども家庭部も関係する、いろんなところと一緒にやろうということで、直ちに4部、教育委員会事務局、子ども家庭部、健康生きがい部、福祉部、所管諸課長が集まって会議、検討が始まって、最終的に今の形になってしっかりとやっていくと、子ども家庭部さんがしっかりと音頭を取るのだというような形で、やれという形になっています。これが非常に典型的な形だと思いますけれども、万事こういう形で、今は非常に連携をした上で、所管を決めて前に進むということでは、連携は上がっているかなと思っています。

 

◆井上温子

子どもの貧困やヤングケアラー、ひきこもり支援、子ども食堂系も、あと、最近だと地域福祉コーディネーター、少し前だと生活支援コーディネーター、その時々でトピックになるものがあります。でもどんどん流されていって、既存事業としては何となく残っているのだけども、全体としては包括されていない。結局それぞれがどういうふうに兼ね合いがあって一緒にやっていくのか。ひきこもりだって子どももいれば大人もいるわけだし、総合的な地域福祉をどう考えているのか、教育も子育て系も一緒にどうやって考えているのかが伝わってこない。それは今後の課題としてお願いしたいと思います。

 

主権者である区民の意見聴取や説明会開催は必須

 

○委員長

陳情審査を行います。教育委員会関係の陳情第49号 今後の板橋の教育についての教育委員会による区民説明会を求める陳情を議題といたします。陳情の朗読を省略し、理事者より現状について説明願います。

 

◎学校配置調整担当課長

陳情第49号の願意でございますが、小中一貫型学校と新たな校舎設計及び望ましい学校規模に関して、全板橋区民を対象として、教育委員会主催による質疑応答を含む直接の説明会の開催を求めるものとなります。次に、「現状につきまして」でございます。現在進行中の志村小学校・志村第四中学校小中一貫型学校また上板橋第一中学校の改築につきましては、計画の進捗に併せて、誰でも参加できる住民説明会や中高層紛争予防条例に基づく説明会の開催、また学校関係者や保護者、近隣の方を対象として個別に周知や説明をしたところでございます。今後も、学校に通うことになる保護者に向けた説明、周知を実施してまいります。また、向原小学校や板橋第一中学校といった魅力ある学校づくりプラン第3期以降の改築時につきましても、これまでと同様に説明会を実施予定となります。

魅力ある学校づくり審議会では、審議会は傍聴可能でございまして、その資料及び議事録は区ホームページで公開するとともに、新しい学校づくり課窓口、区政資料室、11館の全区立図書館でも閲覧できます。また、パブリックコメント実施時はこれに加え、18地域センターでも答申(中間のまとめ)を閲覧できた状況でございます。令和6年1月10日から26日まで、17日間にわたりパブリックコメントを実施し、37名から100件の意見が寄せられたところです。パブリックコメントの回答は審議会の答申と併せて、今後公開予定となっています。今後、区は審議会の答申を尊重し、基本方針を策定し、その中で望ましい学校規模について区の考え方を示していきます。基本方針策定後、いたばし魅力ある学校づくりプラン後期計画を策定し、学校の老朽化対策と適正規模や配置の適正化の視点から、施設整備と学校規模の見直しを一体的に進めてまいります。なお、魅力ある学校づくりプラン後期計画策定時は、パブリックコメントを実施予定となっています。これまで実施してきました個別の改築事業での説明会では、直接の質疑応答の機会を設け、また説明会資料に対する意見募集を行い、回答を区ホームページで公開してきました。区の考え方に疑問がある場合につきましては、所管部署へ直接電話やEメールなどで問い合わせることも可能となっています。説明会は日時や場所が決まっておりますが、直接電話やEメールでの問合せでは、質問者の時間に合わせた対応が可能となっております。区の考えを知り、区に直接見解を問い、回答を受ける機会がございまして、陳情者が求める質疑応答を含む直接の質問に対する回答や説明は受けられる状況となってございます。陳情第49号につきましての説明は以上でございます。よろしくご審議のほどお願いいたします。

 

○委員長

本件に対する理事者への質疑並びに委員間討論のある方は挙手願います。

 

◆井上温子

説明会をする、しないというところでお聞きしたいのが、主権者は誰だというふうにお思いなのかをお聞きさせてください。

 

◎学校配置調整担当課長

主権者というところでは、当然学校に携わる方は子ども、保護者、教職員の方、またそういう意味で主権者というところは区民というお答えになろうかと思います。

 

◆井上温子

もしそこが分かっていたら、これからの板橋区の教育行政について、主権者である区民の人たちの意見聴取をすることや説明の機会を設けることは必須になってくると思います。そういったご認識がありますでしょうか。

 

◎学校配置調整担当課長

そのように認識してございます。

 

◆井上温子

今回の陳情に上がってきたような今後の板橋区の教育について知りたいという声に対して、区民説明会を行うという方向性でよろしいのでしょうか。

 

◎学校配置調整担当課長

陳情に掲げていただいた望ましい学校規模の見直しに関しての説明会を実施する予定はございません。一方で、板橋区の施策に対しまして様々な質問、そういったものがあるような場合につきましては、直接お問合せいただくことも可能です。また計画策定等のタイミングではパブリックコメントも行ってきたところです。意見をお寄せいただける機会はあったと認識しています。

 

◆井上温子

望ましい学校規模はやらないけれども、違うことだったらやるのですか。コロナ禍には新しい学校教育のやり方、全体的なことを含めて説明していただきたいということだと思うのですね。これ、陳情者の方たちだけではなく、板橋区で教育を受けさせている人たちもそうです。関心のある区民の方たちも同じだと思います。教科センター方式とは何なのだ。今著しく教育行政は変わっていますよね。どんどん変わって、新しい学校ができて、その本を作ったり、いろいろしていますけれども、それをよく分かっていて、感動しているのは一部の人たちで、板橋区全域の人たちにそれが伝わっているようには思わないのですね。主権者である人たちに伝わっていないというのは大きな問題で、問合せしてくれれば答えると言うかもしれないけれども、問合せのきっかけとなるのは説明会だったりしますよね。広報したり、説明会と、問合せを受けつけることとの大きな違いは、個人でそこまでやれるかやれないか、あと説明会だといろんな意見交換をする中で自分の知識が深まったりすることがあると思うので、個別対応というのでは十分ではないと思うのです。ご見解をいただきたいと思います。

 

◎学校配置調整担当課長

個別対応のやり取りを、例えばいわゆるよくある質問集という形でまとめて公表する、またパブリックコメントでは、実施結果として頂いた意見全てに対して区の考えをお示しする予定でございます。説明会と同様に、ほかの方の考えを知る機会というのは確保されるのかなと認識してございます。

 

◆井上温子

説明会は必要ないという考えですか。教育行政が変わった場合も説明会はする必要はなくて、個別対応とかQ&Aとかパブリックコメントをすれば十分だというご認識だということでよろしいですか。

 

◎学校配置調整担当課長

これまでも例えば具体的な改築事業においては、説明会を実施させていただいてきておりました。一方で、ご指摘いただいた教育の例えばトピックというところにつきましては、例えば今回行わせていただいた審議会では、議事録を公開し、また資料も公開し、ホームページの公開だけでなく、今回11の区立図書館にも配架をさせていただき、そちらで閲覧ができる状況はおつくりさせていただいてございます。また、これまでの教育の内容というところでは、教育の板橋という広報紙を発行する、またいたばし教育チャンネルで広報するという手段で周知に努めさせていただいたところです。

 

◆井上温子

審議会の議事録を公開しているから十分だなんて私には思えないですよね。どれだけの人が審議会の議事録を読むのですかというのを課長もお答えをもらわなくても分かると思うのですけれども、ほとんどの方がそういった議事録は読まないですよ。それも結局今までの主権者教育ができていないところに要因があるのかもしれないし、自分たちで教育をつくっていくものだという認識がまだ広がっていないというところはあると思います。この間もその委員会でカスタマーハラスメントという言葉が出てきて、カスタマーというのはどういう意味かというと顧客ではないですか。地域の人や住民をお客さんとして捉えているのかなというのが気になってしまいました。誰がつくるのか、誰が意見を言ってそれを形にしていくのか、誰が説明を受けるべきなのかというのをもう一度立ち戻って考えていくと、今の板橋区の教育行政がやっていることとは、自分たちの仲間うちで決めて、議事録を公開したといった、体裁はパブコメなどをやって整えるのですけれども、みんなで決めていくみたいなところに立ち戻れていない気がするからこそ、こういった区民説明会を求められたときにやりますと言えないのかなと思うのですね。今回、志村小だけのことではなくて、今後の教育行政をどうするのですかといったときに、広くいろんな人たちからのご意見を頂いたり、教育センター方式にしてみたメリット・デメリットを皆さんの中では承知しているかもしれないけれども、多くの人は知らないわけです。そういったことを共有して新たな教育行政をつくっていこうみたいな気が全くないということなのですかね。先ほど説明会をするのですか、しないのですかという、これからやっていくのですか、やっていかないのですかというお答えがなかったではないですか。そこの答えをしてほしいです。

 

民主主義教育や主権者教育は

意見の対立があっていいという前提

 

◎教育委員会事務局次長

結論から申し上げますと、今の段階で殊さらに説明会をする予定はございません。ただ、今議論、いろいろと皆さんの意見を聞きながら、例えば今回ですとオープン型図書室やフリーアドレス、教科センター方式などについて区民の皆様、主権者である区民の皆さんが皆さん知っているかというと不十分だと私は思っています。ご指摘いただいた広報については、これからもさらに力を入れていかなくではならないと思っております。その中で、例えば教育広報や身近な教育委員会、そういった場でオープン型図書室、フリーアドレス、今新しい学校づくり、こんな形で進めていますということをまずお知らせして知っていただくという手順は踏んでいきたいと思っているところでございます。

 

◆井上温子

広報は力を入れるというご答弁をいただきました。主権者の人たちに知らせればいいということなのかというところなのですよ。意見を言う機会がなくていいのか。そこが重要で、開かれた教育委員会でそれをやっていくという理解でいいのですか。開かれた教育委員会で小中一貫校や陳情に書いていただいたようなこともきちんと取り上げて、広く皆さんから意見を聞くような機会を設けるという次長のお答えでよろしいでしょうか。

 

◎教育委員会事務局次長

そのような形の身近な教育委員会も開催することは可能だと思っております。今の形としましては、学力・学習状況調査における、それを踏まえて子どもたちに身につけさせたい能力みたいな形で、まずは教育委員会から施策の説明をして、それを聞いた参加の保護者の方たち、まずは教育委員の皆様からコメントを頂いて、参加の保護者の方等がグループ討議をして話をする、それを発表するような形になっています。その討議の中では、討議のテーブルには必ず教育委員と教育長、テーブルによりますけれども、それぞれの部課長が入って討議をしていますので、その中でQ&Aとか意見交換もできているところでございます。そういった場にしていくことも今後考えられるということでございます。

 

◆井上温子

分かりました。身近な教育委員会だとグループワーク、そういった教育委員の人たちが話していてみたいなのが主になるではないですか。でも、今回の要望は、区民がきちんと意見を表明したり、きちんと説明を聞きたいということだと思うのですね。疑問点をダイレクトに聞きたい。そこのグループディスカッションが有効なときもたくさんあると思うので、それ自体はとてもいいことだと思います。ただダイレクトに言いたいときというのは、グループワークだともうもやもやになっていくのですよね。グループでまとめると何かふわっとしてきたり、ちゃんとした説明も、自分の疑問に対しての説明が得られにくい部分も往々にしてあると思います。そこはきちんと説明会として実施することも考えていただけたらいいかなと思います。教育委員会の皆様も、板橋区長が言っているような「もてなしの心を持って」みたいな話には、クレドとしてお持ちだという理解でよろしいですか。

 

◎学校配置調整担当課長

「もてなしの心を持った」というところで、もちろん持っているところでございます。

 

◆井上温子

常に相手の立場に立ち、相手の考えに共感し、誠実かつ自発的に応える姿勢と区長が書いているのですけれども、説明会を求められたら自発的に説明会をして、誠実に相手の立場に共感してやっていくという必要性はきっとあるのだろうなと私自身は思います。異なる立場、異なる意見、全然違うビジョンを描いていたりする人たちは、あなたたちのことは関係ないですよというふうにやらずに、ということだと思うのです。もう一つ気になっているのは、子どもたちに関しても、もてなしの心を育ませるのだみたいな感じの文言が教育ビジョンに書かれていたのですけれども、区の職員さんたちがもてなしの心をある程度持つというのはある程度いいと思いますが、区民や子どもたちにもてなしの心を学ばせていくみたいなところに私は違和感があります。もてなされる側は区民なのか、子どもなのかとか、先ほどの主権者というところの意識が少ないのだろうと思うのですね。さすがに教育行政ではお客様とは呼ばないでしょうけれども、板橋区、最近お客様と呼ぶことが大変増えています。だから説明会をしなくてもいいと思う要因の一つに、納税してもらったり、教育費を自分たちで勝手に決めて、勝手に動かしていけばいいと思っていらっしゃるのではないかなと。きちんと意見聴取して、きちんと説明をして教育行政をつくっていこうとする立場に立てているのか。子どもたちにももてなしの心を学ばせて、従順な子、誠実に対立せずに一緒にやってくれるような人を育てようとされているのではないかなと思っています。私は怖いのですよ。民主主義教育や主権者教育は、意見の対立があっていいという前提に立ってやらないと説明会が多分怖くなっていくのだと思うのですよね。それで、説明会をしますかと言われると、グループワークになったり、表面的によさそうな身近な教育委員会みたいな形になったり。私は意見はぶつかるものだと思っています。説明会を求められたらきちんと誠実に行うというところをやっていっていただけたらいいなと思いますが、いかがでしょうか。

 

◎学校配置調整担当課長

これまでも個別の改築事業では説明会を実施してきたところでございますし、そこで意見を頂く機会もしっかり設けさせていただきました。また、今回個別の事案になりますけれども、審議会の部分ではパブリックコメントを実施させていただきまして、その場でまた意見も頂いた。一方で、パブリックコメントで意見を頂けなかった、またそれ以外のところにも疑問があるというところでは、例えば質問されたい方のご都合に合わせまして、ご都合のいい時間、ご都合のいい方法でこちらにご意見を頂く、そういった機会はあるといったところです。今、そういったような考え方に立っていますので、説明会が必要なシーンでは、しっかり説明会を実施していくところで考えてございます。

 

◆井上温子

説明会は、個別案件ではやってきたではないですか。その個別案件でも説明会はまだ必要なのかもしれないと私は思います。個別案件ではしてきましたというのは何度も聞いています。そうではなくて今後の教育行政について説明してほしいと言われていて、それをすべきではないですかという質問なので、今おっしゃっているような回答というのは答えになっていないと思います。もう一回答弁いただけますか。

 

◎教育委員会事務局次長

今後の教育行政について区民の方から意見を聞くというところですよね。一定程度ご意見がいただく場は、今後も設けていきたいというところです。この件に関して説明会を開く、開かないにつきましては、今のところ言及できるところはございませんけれども、区民の意見を聞くというスタンスは大変重要だと思っています。今後もその辺については重要視していきたいというふうに考えているところでございます。

 

○委員長

以上で質疑並びに委員間討論を終了し、意見を求めます。意見のある方は挙手願います。

 

―採択―

 

◆井上温子

採択を主張いたします。教育委員会事務局次長からも前向きなご答弁をいただいてうれしく思っております。身近な教育委員会とかのやり方の工夫も可能性としてはあるということで、今のところは教育委員などでお話ししたり、説明したりして、その後グループ討議で終わってしまうという形だという話ですけれども、その発展には期待しております。この陳情に関しての区民説明会を求めるということですけれども、やっぱり主権者は誰なのかというのを意識するべきだと思っています。さらに、「誰も置き去りにしない」という言葉を掲げながら、やはり多数決で全ての物事が決まっていってしまったり、少数側がなかなか意見を言いづらい環境であったり、尊重されにくい状況というのが往々にしてあるなと私は考えております。誰も置き去りにしないという言葉を板橋区でもかなり積極的にお使いなので、きちんと様々な意見を取り上げながらやっていっていただきたいと思います。民主主義教育が日本は全然できていなくて、ディベートも全然授業でやらないと思います。違った、異なる意見から解決策をどうやって見いだしていくのかという課題があったときには大変重要なことだと思います。ぜひその違った意見に対して説明会をするだとか、対話をする、意見聴取するというのを恐れずに、求めに応じて進めていただきたいと思っております。

 

審議結果⇒陳情第49号は不採択

少数意見留保

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シニア学習プラザは

理念や対象を変えたことで衰退がないように

 

○委員長

次に、議案審査を行います。

初めに、議案第24号 東京都板橋区立シニア学習プラザ条例の一部を改正する条例を議題といたします。本件について理事者より説明願います。

 

◎生涯学習課長

議案第24号東京都板橋区立シニア学習プラザ条例の一部を改正する条例についてでございます。項番の1、改正理由でございます。シニア学習プラザでは、高齢者を対象とした板橋グリーンカレッジ(高齢者大学校)の事業を実施しております。事業の多世代化を推進するため、令和4年度に健康生きがい部から教育委員会事務局へ事業移管を行いました。現在、板橋グリーンカレッジ受講者の年齢要件は60歳以上となっておりますが、多世代化を推進していくため、60歳以上の規定を廃止いたします。このため標記条例の題名、その他条例中の高齢者を対象とした規定を改めるほか、所要の規定を整備する必要がございます。また、教室1・2・3につきまして、グリーンカレッジ枠として利用公開をしていなかった枠を利用公開するため、施設の利用時間に係る規定につきましても改める必要がございます。

項番の2、改正概要です。(1)題名を東京都板橋区立グリーンカレッジホール条例に改めます。(2)施設名をシニア学習プラザからグリーンカレッジホールに改め、条例中の略称をプラザからホールに改めます。(3)設置目的から「高齢者を中心とした」を削ります。(4)実施事業の規定中の「高齢者の学習に関すること」を「あらゆる世代の学習に関すること」に改めます。(5)教室1・2について、平日の午前及び午後のうち、教育委員会が別に定める時間を新たに利用公開いたします。(6)教室3について、月曜日及び火曜日の午前及び午後のうち、教育委員会が別に定める時間を新たに利用公開する。項番の3の施行期日は令和6年4月1日でございます。

 

○委員長

本件に対する理事者への質疑並びに委員間討論のある方は挙手願います。

 

◆井上温子

多世代化を図るということでいいのかなとは思っています。いこいの家は以前、高齢者のための場所でした。多世代化を図って、あまりうまくいかずに終わってしまったという例があったかと思います。いこいの家はかなり縮小しました。いこいの家は居場所として多世代化を図ることが結果的に駄目だったのですけれども、今回に関しては、学習系なのでそんなことはないとは思います。理念や対象を大きく変えたことによって衰退していくことがないようにしていただきたいと思います。その点秘策、自信はどのようなところであるのか教えてください。

 

◎生涯学習課長

今回新たに改正した部分でございます。年齢の要件の撤廃といったところで、60歳以上の区内在住・在勤者としていた入学資格につきまして、年齢要件を撤廃して区内在住・在勤または在学者という形で変更させていただいております。また、魅力のあるカリキュラムの実現というところで、これまで文化文学コース、社会生活コース、健康福祉コースという3つのコースという形になってございます。それぞれ決まった授業しか受けられない形になってございましたけれども、幅広い教養科目を学習できるスタイルへと変更しました。科目数も18から23に増やしているところです。また、多様な教養科目の導入ということで、フレイルや認知症予防、終活といったようなシニア世代向けの講座に加えまして、プログラミング、スポーツサイエンス、哲学、統計学といったような様々な分野のもの、多世代向けの科目を新たに導入してまいります。また、板橋の魅力を深める科目の導入ということで、例えば植村直己さん、あとは板橋の歴史シリーズ、教育科学館、そういった幅広いコースを整えて、多世代の方が学んでいただける、学びの循環ができる体制を整えていきたいと思っているところです。

 

◆井上温子

高齢化はどんどん進みます。高齢者の方の事業が縮小すると高齢者の方に申し訳ないというふうに思います。高齢者だけを切り取ったときに、縮小するわけではないのかというところを、18から23に科目が増えるというのは事業としては拡大。でも、シニアの方の定員、枠としては拡大しているのか縮小しているのか教えてください。

 

◎生涯学習課長

今現在、1年目の教養課程につきましては、午前の部、午後の部で80名ずつで160名で実施をしています。来年度、6年度からにつきましては、定員を300名ということで大幅に増やさせていただきたいと思っています。

 

◆井上温子

高齢者はどのぐらいというのを見込んでいるわけではないですよね。予定があるならどうぞ。

 

◎生涯学習課長

今現在、募集をしている途中の段階でございますが、今日現在の数字で申し上げますと200名弱の方からお申込みをいただいてございまして、50代までの方につきまして50名弱といったような形になります。ですので、150名程度が60歳以上の方、50名程度が50歳以下の方というような形で、25%程度というような申込みの率になってございます。定員300名に対しましてまだ枠が余っているというような状況でございます。

 

◆井上温子

分かりました。ありがとうございます。あと、グリーンカレッジホールという場所があるのはいいと思います。しかし、町中が学びの場になっていくみたいな構想みたいなものはグリーンカレッジホールを拠点にやっていくような構想が将来的にあるのか教えてください。

 

◎生涯学習課長

シブヤ大学さんの話は、生涯学習課の中でも検討はさせていただいたところでございます。かなりハードルが高いと思っているところでございます。ただ、今回グリーンカレッジの新しいものにつきましては、教養課程などジャンルを幅広くしたということに併せまして、対象年齢も撤廃し、さらに板橋区の魅力を知っていただきたいというところで、区の施設を使った事業もやっていきたいと思っているところです。今後また6年度、7年度、8年度と進めていく上で、いろいろなものにチャレンジしていきたいと思っているところでございます。

 

○委員長

以上で質疑並びに委員間討論を終了し、意見を求めます。意見のある方は挙手願います。

 

◆井上温子

多世代の方が学べる空間になるということと、また定員が増えるということで、とてもいいことかと思います。ハードルが高いということですけれども、これから生涯学習の分野も地域づくり、そういった観点が言われてきているみたいなので、ぜひいろんなところを会場に、区民の方が訪れたり、学びが深められたりということをやっていっていただけたら理想だと思います。

 

議案第24号は原案のとおり可決。

 

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○委員長

次に、議案第25号 児童相談所を設置する特別区における措置費共同経理課の共同設置に関する規約の一部を変更する規約を議題といたします。本件について、理事者より説明願います。

 

◎子ども政策課長

議案第25号 児童相談所を設置する特別区における措置費共同経理課の共同設置に関する規約の一部を変更する規約についてです。板橋区を含む児童相談所を持つ8つの区で協力しまして、児童養護施設等へ措置費の支払い事務を、令和6年4月から共同で行う予定でございます。共同で事務を行うに当たりまして、職員の身分や各区の負担金などを定める規約を定めておりまして、その内容は、昨年第3回定例会においてご審議の上、議決をいただいているところです。提案理由をご覧ください。措置費共同経理課を共同設置する特別区にこのたび品川区を加えることになり、規約の一部を変更するものでございます。なお、品川区は、令和6年10月に児童相談所を設置する予定になっており、23区では9区目ということになります。なお、この規約の変更につきましては、地方自治法の規定に基づきまして議決が必要とされておりますため、今回議案として提出するものでございます。議案第25号についての説明は以上でございます。

 

○委員長

本件に対する理事者への質疑並びに委員間討論のある方は挙手願います。

 

議案第25号は可決。

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○委員長

次に、議案第27号 土地の貸付けについてを議題といたします。本件について理事者より説明願います。

 

◎保育運営課長

それでは、議案第27号土地の貸付けについてご説明いたします。これらの要旨は、条例で定める場合を除き、適正な対価なく財産を貸し付ける場合には議会の議決が必要であるというものでございます。今回、土地を無償で貸し付ける期間があることから、議決をお願いするものでございます。

項番1、貸付けの目的をご覧ください。貸付けの目的は保育園でございます。区立弥生保育園を令和7年4月に民営化いたします。民営化移管先事業者が新たに保育園を建設し、新園舎で民営化いたします。その用地とするために土地を貸し付けるものでございます。項番2、貸付物件、項番3、貸付方法をご覧ください。土地については記載のとおり、弥生町16番13及び14の1,153.44平米につきまして、事業用定期借地権設定契約により貸付けを行います。項番4、貸付けの相手方は、既に民営化移管先事業者として決定している記載の業者です。項番5、貸付期間は30年間といたします。ただし、契約期間満了後に再契約することも可能といたします。貸付予定地である16-13と16-14の土地を一体として、令和6年に事業用定期借地権設定契約を締結いたします。参考資料、項番2、使用用途等に記載のとおり、令和6年度の16-13の土地は、事業者が新園舎建設のために使用いたします。本来は、事業者が自己所有の物件を建設するため、対価の支払いが必要となりますが、過去にも民営化の際に、園舎建設の際には賃料を徴収しておりませんでした。そのため、令和6年度については、議決を条件に、16-13の土地を無償で貸付けすることといたします。一方、16-14の土地につきましては、令和6年度は、区が弥生保育園の園庭として使用するため、事業者が使用することができません。使用することができず、対価も取ることができないということになりますので、令和6年度の月額賃料がゼロ円となります。令和7年度になりますと、16-13の土地を活用し、事業者が民営化した弥生保育園として使用いたします。この土地の価格が66万3,684円となります。一方、16-14の土地は、区立弥生保育園を解体するための用地として使用するため、事業者が使用することができず、対価を取ることもできません。そのため、16-13の土地の賃借料である66万3,684円が、令和7年度の月額賃料となります。令和8年度以降は、事業者が16-13と16-14の土地を一体的に使用することができるため、月額賃料が86万4,633円となります。項番7の貸付条件は、(1)として保育所の敷地として使用すること、(2)として一定期間は区が使用すること、(3)として転貸ができないことなどを記載しております。説明は以上となります。

 

議案第27号は可決。

 

少数意見留保

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兼務による現場とのかかわりに期待

 

○委員長

次に、文教児童委員会関係組織改正についてを議題といたします。本件について、理事者より簡潔に説明願います。

 

◎子ども政策課長

文教児童委員会関係組織改正の、まず子ども家庭部の分についてご説明申し上げます。まず、子ども家庭部につきましては、保育運営課、板橋保育園を保育園の民営化に伴いまして組織を廃止いたします。次に、子ども家庭総合支援センターの支援課でございますが、支援課に板橋、上板橋、赤塚、志村、高島平それぞれの子ども家庭相談担当係長を新設いたします。こちらは、改正児童福祉法で改正されたこども家庭センターについては、機能として、支援課と健康福祉センターの双方が担い、対象者への支援を行っていくことが必要です。当区におきましては、子どもに関する支援は子ども家庭総合支援センターに属する支援課長の配下において行えるよう、母子保健運営と連携を行う担当係長を新設いたします。最後に、子ども専門相談担当課長を新設いたします。こちらは、24時間365日体制で、児童虐待通告や子ども家庭相談への対応を行う援助課長の業務スパンを軽減し、持続可能な運営体制にするため、子ども専門相談担当課長を新設するものです。

 

◎教育総務課長

教育委員会事務局分を説明いたします。教育支援センターGIGAスクール推進担当係長がありましたが、こちらは係の目的を達成しましたので廃止いたします。続いて、史跡公園を前に進めていくために、まず史跡公園担当課長を新設いたします。その上で、現行の近代化遺産利活用担当係長の名称を近代化遺産担当係長に名称変更いたします。

 

○委員長

本件について質疑のある方は挙手願います。

 

◆井上温子

援助課と子ども専門相談担当課長が2人でやっていくということですか。80名体制というところがよく分からなかったので、もう一度お願いしてもいいですか。

 

◎援助課長

職員が80名になりますので、それなりの管理スパンが広くなります。ある程度の職員を見ていくところは分ける必要があるかなといったところと、業務についても精査をしながら、分担をしてやっていきたいと考えております。

 

◆井上温子

子ども専門相談担当課長は、24時間365日の電話相談があります。あれは委託ですよね。委託されているのだけれども、その子ども専門相談担当課長は、365日24時間のところの説明があったと思うのですよね、業務としては担う。それをどのように担うのかを詳しく教えていただきたいです。

 

◎援助課長

相談そのものを担うのではなくて、ただ、確かに夜間に警察からご連絡が入ったりします。対応できなかった場合は、職員が分担して、夜間なり土日にも対応しています。そのときに、万が一連絡がつかなかったときに、管理職が出ていく形にはなっております。それを全部この専門相談課長が担うということではなく、あくまでもやはり専門的な事例の助言をしていくところがメインと、あと人材育成のところをやっていくところがメインかと思っております。

 

◆井上温子

分かったような分からなかったような感じです。だから、支援課はその児童館との兼ね合いもありますけれども、きっと健福に子ども家庭相談の担当係長さんを置いて、児童館にも訪問したり、地域の子ども相談を強めていくというような感じなのかなという理解をしているのです。子ども専門相談担当課長は、相談支援を受ける中でもっと大変なケースを担うという意味なのでしょうか。

 

◎支援課長

まず、前者の子ども家庭相談担当係長の設置につきましては、児童福祉法改正に基づき、令和6年からこども家庭センターの機能を板橋区として開始をするというところです。保健指導係長を兼務をかけて、こども家庭センターのセンター長を支援課長が担うことになります。兼務をかけることによって、支援課長の指揮命令下の下で、一体的な運営を可能にすることが目的となっております。子ども専門相談担当課長におきましては、まずこのこども家庭センターの文脈とはまた別の目的で置いているところでございます。簡易的な説明をさせていただくと、開設準備のフェーズから、それを第1段階としまして、令和4年7月に開設をしたところが第2フェーズだとすると、第2フェーズは北児童相談所から引き継いで、児童相談所機能をまずは円滑に運営をしていくというところに注力をしてまいりました。ところが、ここ1年半程度運営していく中で、実際この児相機能と従来の子家セン機能を一体的に運営をしていくというところで、様々な課題、これは問題というよりは、よりよくしていくためにはもっとこうしたほうがいいという、ポジティブな課題というのが今幾つも上がってきています。ただ、児童相談所業務、虐待の通告案件も年々増えていく中で、実際の業務を回すことと新たな課題に対して対応していく、これを両立していくことが、なかなかこの管理職も含めて、負担が非常に大きいというところが課題となっておりました。今回の子ども専門相談担当課長も置くことによって、管理職としての、援助課長のスパンもございますけれども、要は企画をするような時間であったり、職員の確保をするというところで、実際の児童相談所業務、あるいは子ども家庭総合支援センター全体の業務を回しながら、一方で新たな改革を進めていくというところも目的として職員の体制を整えると、そういう趣旨で今回置かせていただいているところもございます。

 

◆井上温子

分かったような分からないような、ごめんなさい。子ども専門相談担当課長の下には、何人か職員さんがつくのかというのが気になったのと、あと健康福祉センターの中の保健指導係長が兼務になるのは、負担が増えてしまって、結局その職員の人数が変わらないと大変なのかなと思ったりしたのですけれども、その点は問題ないのでしょうか。

 

◎支援課長

保健指導係長が兼務をかけるというところでございます。今回こども家庭センターの動きを受けて、実は子ども家庭総合支援センターを開設する時点で、支援課にも保健師を配置して、この支援課と健康福祉センターの連携を強化するということは既に取り組んでいるところであります。その保健師が健康福祉センターに赴いて、母子事例検討会という、リスクのある妊婦さん、あるいは妊産婦さんの情報を共有したりします。既にそこで情報共有を図り、対応についても協議をするという体制は一定できているという中にこども家庭センターのお話が下りてきたので、これ令和8年度までは現行のままでもいいのですが、令和9年度以降は補助金がもう下りなくなるというところもございます。であれば、我々区としては、一定のものはもう既に土台はできている中なので、こども家庭センターの機能をまずは先んじて開始をするという体制を整えていくというところで今回兼務をかけるというところもあります。実際に兼務をかけたことによって、支援課長の命令下によって、あちこち動き回って、従来なかったような業務が一層増えるというわけではないと。ただ、母子保健の中で見ている中で、児童福祉の目を持って、妊産婦さんも、要はリスクを早期に発見をするというところを、より児童福祉の観点からも見てもらう。そういう役割を担っていくというところが、こども家庭センターとして、我々支援課と母子保健は一体的に運用していくというところで担ってもらうところになるのかなと思っております。

 

◆井上温子

支援課が兼務することで、あちこち行ってください、むしろそういうのが増えるのかなと逆に期待していたのですよね。児童館にもいくような。あっちこっち行ってくださいということが増えるわけではないとおっしゃっていたのですけれども、将来的なイメージは増えるのかなと予測はしていました。近代化遺産利活用担当係長から利活用が抜ける理由だけ聞いておこうかなと思ったので教えてください。

 

◎生涯学習課長

当初、利活用をつけた部分につきましては、産業ミュージアムのところの部分を中心に利活用していくという部分がございました。今回産業振興課のほうにも担当の係長をつけますので、名称をシンプルにというような形でございます。

 

○委員長

よろしいでしょうか。

 

◎援助課長

専門相談担当課長のところに職員がつくのかといったご質問があったと思います。現在つく形ではない、考えておりません。

 

○委員長

本件につきましては、この程度でご了承願います。

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利用者の安全管理をするだけではない

声かけのある安心できる居場所を

 

 

○委員長

次に、包括的支援体制構築に向けた子育て応援児童館CAP’Sの今後の展開について(最終報告)及び生涯学習センターの機能向上について~あり方検討最終報告~を一括して議題といたします。本件について、理事者より簡潔に説明願います。

 

◎子ども政策課長

包括的支援体制構築に向けた子育て応援児童館CAP’Sの今後の展開について(最終報告)でございます。こちら今回3回目の報告になりますが、1番のはじめにから3番の児童館の現状につきましては前回報告していますので、割愛させていただきたいと思います。

項番の4、各種調査結果でございます。こちらにつきましては、前回も調査報告をしましたけれども、その結果をまとめましたので、簡単にご報告させていただくものでございます。まず(1)番目が、区立小学校の児童に対するヒアリングでございます。こちらは、4年生から6年生の各1クラスに対しまして、私どもが学校に赴きまして、授業時間を活用させていただき、お話を聞かせてもらいました。放課後、休日の過ごし方を聞きましたが、各学年共通で、「家で過ごすことが多い」ということになってございました。また、利用したい居場所を聞いたところによりますと、①から⑤にあるように、アクティブに動きたいという意見と、静かに過ごしたいという意見に分かれたというところでございます。また、飲食ともあるといいということでございました。次に、(2)区立中学校の生徒に対するヒアリングについてでございます。こちらも、学校におきまして総合的な学習の時間を活用させていただき、お話を聞きました。こちらも小学校と近いのですけれども、のんびりできる居場所派と、アクティブに体を動かしたいということで2つに分かれました。小学校もそうなのですけれども、Wi-Fiというのは中学校にもお話が出ていました。

(3)番です。区立小中学校の児童・生徒への学習用パソコン端末での調査ということでございます。こちらは、4年生から6年生と中学生全員を対象にアンケートを取りました。そういう意味での回答数が1万835人ということでございます。こちらは、放課後、休みの日の過ごす場所といたしましては、記載の「自分の家」というところから「スーパー・ショッピングセンター・ファストフード」までの5つになりました。また、利用したい居場所につきましては、静かなところ、時間を気にせず過ごせるところ、清潔感があるところ、というところで以上5点になります。また、居場所でやりたいことにつきましては、「体を動かす」、「友達とお話をする」、「飲食できる」、ということで、大体実際に聞き取りに行ったのと似たような形かと思ってございます。(4)番目が、一時保護所へのヒアリングということで、そのときには15名の方にお話を聞けまして、小学校から高校生年代のお子様15名にお話を聞いてございます。こちらも大きく変わりはないのですが、にぎやかに過ごせる場所であるのか、1人で過ごせる場所、あとまたやっぱりWi-Fiというのが出てきております。

続きまして、(5)、(6)につきましては、保護者利用者インタビューになります。(6)につきましては、前回、昨年度、いたばし子育て応援アプリを活用したアンケート調査ですので、再掲になります。ということで、(5)番目ですけれども、利用者のインタビューということで、こちら5つの児童館があるのですけれども、私ども赴きまして、利用している保護者の方にインタビューをしています。お話を聞いたところですが、大体今のままで満足しているという方が多いのですけれども、その上で、一時預かり保育、専門職による相談・講座の実施、土日も平日のように利用したい、あと、全館で利用できるカードが欲しいというような意見がございました。

児童館のあり方の方向性というところです。こちらも前回お話ししているとおりですけれども、柱1から柱3というところで提案をするものでございます。まず、柱の1、子育て総合相談窓口の実現というところですが、前半のところは前回説明していますので、5ページ目をご覧いただきたいと思います。健康福祉センターと密接に連携するということで、ポピュレーションアプローチのさらなる強化につなげていきたいというところで、児童館を訪れる保護者の中には、より身近な児童館で気軽に専門職の相談を受けることができたらという声もありましたので、乳幼児親子と地区担当保健師が顔の見える関係を築けるように、児童館を活用していくということを検討していきたいと思います。例えば健福センターの保健師、栄養士などの専門職が児童館を訪れまして、相談に乗る機会、プログラムを実施する機会を増やすことで対応していきたいと思っています。また、子育て相談の機能を拡充する児童館につきましては、健福センターと連携を強化するところで、各健康福祉センターに比較的近い5館を対象としてやっていきたいと思っています。また、加えまして、6年度以降、施設間での連携を図る一つの方策として、具体的なものはまだないですけれども、施設の複合化についても検討していきたいと思っています。

次に、柱の2、子育て世代の多様なニーズへの対応でございます。CAP’Sで成果を上げてきた乳幼児親子に向けたプログラム事業に加えまして、様々な遊びや体験事業を充実させたいということと、土日・祝日の開館、保護者がリフレッシュできるサービスなどを展開することによりまして、幅広い子育て世代や子どもたちにとって魅力的な施設を目指してまいりたいと思っています。さらに、様々な世代の子どもたちの居場所としてi-youthとの連携も検討していきたいと思っています。そういう意味で、多様な事業を展開するために、一部の児童館につきましては、試験的に民間活用による運営を行っていきたいと思っています。また、成増・大原の両生涯学習センターのi-youthを拠点としましたサテライト展開が検討されておりまして、児童館を活用して、板橋区5地域にi-youth事業の実施場所が存在するようにしていきたいということで、民間活用の対象につきましては3館程度としたいと思っています。また、多様な事業展開ということで、ノウハウを最大限生かしつつ、併せて施設管理を行うことで効果的・効率的な事業運営とするために、民間活用の手法としましては、指定管理制度による運営を検討していくということです。この開始時期につきましては令和8年度、教育委員会と連携しながら、今後、館の選定や内容について精査をしてまいります。なお、指定管理化によって生み出した人員の一部につきましては、正規・会計年度任用職員ともに、柱1に該当する児童館の強化に充てていきたいと思ってございます。

続きまして、柱の3、子どもたちが安心して過ごせる居場所の創出でございます。こちらも前段は説明済みですので、4つ目の段落、居場所に従事する職員によるというところですけれども、安全管理、子どもに対する遊びの促し、子ども・保護者同士をつなぐなど、現在の児童館と比較すると少なくなるということになりますけれども、乳幼児だけでなくて、小中学生、高校生にも利用いただくということで、土日・祝日・夜間の開館も視野に入れていくということでございます。これらを施設管理と一体で行うことで、効果的・効率的な運営とするということで、指定管理者制度を導入したいと思っています。こちらにつきまして、対象は試験的に運営することから、東武東上線・都営三田線の沿線に1つずつ配置するということを想定しまして2館程度と、こちらも令和8年度からの開始に向けて精査をしていきたいと思っています。こちらの人員につきましても、正規・会計年度ともに、柱の1に該当する児童館の強化に充てていくことを検討しています。「なお」というところで、柱の1や指定管理を予定している柱2、柱3以外の児童館につきましては16館程度となる見込みです。令和8年度に向けまして、この16館につきましても、区民サービスの向上を図っていきたいということで、以下の7つのようなサービスの拡充をしていきたいと思ってございます。

6の施設の適正配置でございます。いたばし子育て応援アプリや今回アンケートで聞きにいった皆様、基本的には徒歩や自転車で通える範囲がいいということでございます。そちらを重視したいと思っています。そのため、現時点におきましては、児童館の配置について18地域を基本としたいと思っています。各地域には、少なくとも柱3以外の児童館が1つあるような、柱1、あるいは柱2の児童館が1つあるように配置し、18の地域に児童館が複数ある場合には、どちらかを柱3とするようなことを考えております。今回、そのうちの2館を試験的に柱3に位置づけていきたいと思っています。ただ、富士見地域に今児童館がございませんので、今後機会を捉えて、富士見地域への児童館の設置を検討していきたいと思ってございます。ただ、これは現時点での考えでございますので、現在の区の出生数が著しく減少していること、中長期的には、国のこども未来戦略方針、区の人口ビジョンなどを見据えながら、適正配置については人口動向を注視して、適宜見直しを図っていくものといたします。

7番目のDXにつきましては、いたばし子育て応援アプリの強化はもちろんですけれども、入退館システムや今後、相談を強化していくという意味では、相談記録などのDX、システム化も検討していきたいと思っています。

最後、求められるニーズの把握について、今回初めてお子様の声を保護者の方に聞きました。今後もこういったことをしていく際には、子どもの声や利用者のアンケートを取りながら進めていきたいと思います。

本編の説明は以上です。A4横でポンチ絵で表面が現状、裏面が最終報告ということで、裏面の最終報告を見ていただきますとイメージが湧くかなと思います。柱1が直営で5館、柱2が直営を16館、指定管理を3館、この指定管理3館がi-youthと連携していくというところでございます。そして、柱3の安心して過ごせる居場所の創出につきましては指定管理2館ということで、計26館がここで出てくるというものでございます。

 

◎生涯学習課長

それでは、生涯学習センターの機能向上について、あり方検討の最終報告をご説明させていただきたいと思います。項番1につきましては、昨年9月に中間のまとめを文教児童委員会で報告させていただき、今回最終報告をさせていただくことを、項番2は、前回の報告で行った課題の整理のまとめを記載してございます。1点目が若者支援の方向性(若者支援機能の強化)、2点目が生涯学習課所管施設との相乗効果による機能強化、3点目が民間活力の導入によるサービスの向上です。

項番の3、今後の生涯学習センターの具体的展開でございます。5つの視点でまとめてございます。(1)困難な立場にある中高生の支援モデルの確立です。大原生涯学習センターのi-youthにおきまして、NPO法人Learning for Allと連携した、生育環境等で社会的自立のリスクのある若者に寄り添った学習活動や食糧支援、個別相談事業を実施し、着実に成果を上げてきています。今後は、展開してまいりました支援内容を精査しながら、困難な立場にある若者の地域における支援モデルとしての確立を目指すとともに、もう一か所の成増生涯学習センターにおきましても展開できるように検討を進めていきたいと考えているところです。

(2)i-youthのサテライト展開でございます。現在あります2か所のi-youthを拠点としながら、区内公共施設の空きスペース等を活用し、サテライト展開により量的拡大を目指してまいります。児童館のあり方検討における児童館を中高生の居場所として活用するという構想と連動いたしまして、一部の児童館におきまして、i-youthをサテライト展開できるように調整を始めたいと考えております。(2)の結びに記載をさせていただいてございますが、令和8年度から3施設程度を目標に、児童館の夜間の時間帯にi-youthのサテライトを展開したいと考えております。

(3)生涯学習課所管施設の特徴を生かした社会教育の推進です。生涯学習課で行っている主な社会教育事業を、対象年齢と展開方法で分類しています。生涯学習センターの小回りの利く事業性質と、センターの特徴でありますサークル団体の活動拠点という性質を生かしまして、趣味の活動を通じた多世代交流を推進していきたいと考えております。また、現在教育委員会事務局で検討を行っております部活動の地域移行に掲げる活動場所などについても検討していきたいと考えております。

(4)社会教育推進拠点の機能充実でございます。令和6年度を始期といたします実施計画に、成増生涯学習センターの長寿命化改修が計画化されてございます。令和6年度に改修基本計画、令和7年度に基本・実施設計、令和8年度と9年度に改修工事を行いまして、令和10年度にリニューアルというスケジュールです。若者の体験活動を促進する設備更新や導入、多世代交流を促進する導線や部屋の配置等を検討してまいります。あわせまして、施設全体の効率性や利用者の利便性向上の観点から、Wi-Fi環境の整備やユニバーサルデザインに配慮したトイレ、部屋のユーティリティー性を高める工夫などにつきましても検討をしていく予定です。なお、大原生涯学習センターにつきましても、新たな機能やサービスを模索するとともに、他の公共施設との集約・複合化など、様々な可能性を検討していきたいと考えております。

(5)民間活力の導入によるサービスの向上でございます。サークル支援やi-youthの運営につきましては、民間におきましてノウハウが蓄積されていることから、サービスの向上が期待できるところです。一方で、区民との協働やNPO連携、広場あすなろ事業や不登校交流会等につきましては、区の正規職員であります社会教育主事が長年蓄積してきたノウハウ、事業に継続性が必要でございますので、今後も継続して社会教育主事が事業をコーディネートしていくことが効果的であると考えているところです。これらのことにより、一部事業は正規職員が担いまして、民間活力を導入できる部分につきましては、指定管理者制度を導入することが有効であるというような判断をしたところです。指定管理者制度を導入する時期につきましては、大原・成増の両館の運営の一体性を確保する観点から、同じ事業者に管理させることが望ましいと考えておりまして、成増生涯学習センターの長寿命化改修が完了する令和10年度以降にしたいと考えているところでございます。

項番の4、今後の社会教育の推進についての(1)社会教育施設の配置の考え方でございます。現在、社会人への社会教育推進の拠点といたしましては、大原・成増両生涯センター及びグリーンカレッジホールの3か所がございます。今後、社会のDX化が進むことを想定いたしますと、施設を量的に拡大していく必要性は少ないというふうに考えているところでございます。一方、若者の居場所としての施設といたしましては、中学生が自転車で移動できる範囲に配置していく必要があると考えております。当面は、一部の児童館に3か所程度のi-youthのサテライト展開を目指しまして、その後につきましては、サテライトを含みますi-youthの利用状況を検証しながら、適切な配置について研究を続けていきたいと考えているところです。

(2)社会教育の推進体制です。国の目指している生涯学習・社会教育の方向性からも、今後の社会教育主事には様々な知識や経験が求められます。特に、地域コミュニティの形成を支援する役割につきましては、専門的な知識より、地域との交流経験の重要性が相対的に大きくなると考えておりまして、専門職の採用ではなく、複線型人事制度、専門分野を異動対象としましたプロフェッショナル職員によりまして、経験を積ませて育成することが効果的であると考えているところでございます。しかしながら、多岐にわたる社会教育の知識や経験を1人で獲得するということは現実的に難しい状況です。このため、今後の社会教育の推進につきましては、社会教育主事を中心に、複線型人事制度により、関連分野に配置されました職員同士が定期的に情報交換を行い、自身の得意分野やそれぞれの部署の持つ知見を生かしながら、生涯学習・社会教育の方向性を定めていく体制が望ましいと考えております。また、その定期的な情報交換の過程で、社会教育主事として必要な知識や経験を共有、継承していくことで、安定した人材の確保と育成を目指してまいります。

 

○委員長

本件について質疑のある方は挙手願います。

 

◆井上温子

児童館は、全体の数は減らないというイメージで合っているか聞いておきます。

 

◎子ども政策課長

現状、柱1は5館、柱2が19館、柱3が2館ということで26館という形で、あとは富士見地域に設置できればよりいいかなと考えているところでございます。

 

◆井上温子

そうすると、もしかしたら1館増える可能性があるという理解でよろしいですね。もう一つ確認したいのが、今回指定管理が出てきていますけれども、指定管理にしようとする背景だとかその検討状況はどのようになっているのかということと、指定管理でなくても委託という形もあると思うのですが、様々あった中で指定管理にした背景を教えてください。

 

◎子ども政策課長

この柱2のところの指定管理導入の理由にもなっているところですけれども、まずはi-youthとの連携で、時間がかなり延びてきます。また、指定管理にすることで、館の管理も含めて一体的に行うことで、効率的・効果的にできるかなというところで指定管理を導入させていただこうと考えたものでございます。

 

◆井上温子

児童館の職員さんと話し合っているのですか。館長さん、職員さん、自分たちでやり方を検討できないのか、それこそその一部、NPOなどの委託でやれないのか、そういった話合いというのは現場でできているのか教えてください。

 

◎子ども政策課長

こちら報告する際には、館長会等々でお話もしていますし、1回、全館ではないですけれども、私ども職員が児童館に赴いて、館長さんだけではなく職員さんのお話も聞いてきたというところで、いろいろ自身で変えていきたいという意見もございました。そういったものは、来年度以降また現場とも話合いをより密に進めながらいこうと考えています。一旦この方向で進みますよということではお話はしてあります。

 

◆井上温子

決まってから説明したのか、一緒にどういうふうにしていくかを考えてきたのかで大きく違うと思います。現場の協力が一番重要であることは変わりない事実だと思うので、そこら辺をどのように積み上げてきたのか。館長会で説明はしました、訪問しましたというお話はありましたけれども、決めるまでにどれだけ意見交換されたのかを教えてください。

 

◎子ども政策課長

今回、今年度3回ほど報告させていただきました。基本的には、この決まってきた方針についてご意見を頂くという形でやってきているというものでございます。そのほかに、別で館を訪問したという形でございます。

 

◎子育て支援課長

夏に児童館からいろいろと意見を聞きまして、改めて反映させて、このような形になったところでございます。

 

◆井上温子

分かりました。それで絵を見て、そんなに分かりやすい絵だなとは思わなかったのですけれども、柱1と柱2と柱3の違いもよく分かるような、分からないような感じがします。1が相談充実している、大変なケースや専門的なこと、いろんなプログラムやるという理解ではいますが、2もそれなりに相談に乗りますという感覚なのかなと思います。今の児童館と一緒なのかなとは思います。柱3が、i-youthの機能が拡大するのは3館程度の指定管理で柱2にも書いてあるし、柱3は、世代的には乳幼児親子と小学生と中高生も来館は可と書いてあります。柱2と柱3は何が違うのでしょうか。

 

◎子ども政策課長

柱2については、これまでの児童館のプログラムや相談、そういったものは踏襲しながらも拡充していくところで柱2がございます。そこの指定管理についても、基本的に民間のノウハウはございますが、最低限こういったプログラムはしていきましょうというところは統一的にやっていきたいと思っています。19館については、原則としてはこれまでの児童館に近い形かなと思います。ただ、指定管理の3館についてはi-youth機能もありますので、そういう意味では夜間の時間帯もオープンしていくという形になります。柱3につきましては、安心できる居場所ですので、本当にのんびり過ごしたい、ただ居場所で欲しいよというところになる居場所を創出していきたいということです。こちらはプログラムをするといったことではなくて、安全管理、何かあれば相談には乗りますけれども、基本的には積極的に関わり合いを持つというところではない館、自由に過ごせる、のんびり過ごせる居場所というイメージで、柱2、柱3は分かれているところでございます。

 

◆井上温子

柱2と柱3は一緒なのだな、一緒でいいのではないかなとに思っています。指定管理である必要性も感じない。安全管理やそういうところだったら今の児童館で十分ですし、声かけも、児童館の方たちは迷惑になるぐらい話しかけるわけではないですか。1人で過ごしたそうだったら多分1人にしてくれるでしょうし、柱3にする意味が全然分からなくて、しかもその乳幼児も小学生もという意味だったら、今とあんまり変わらない。指定管理をがっつりやったり、民間委託をするときに意味があるなと思うのは、例えば先日文京区にこの間視察させてもらって、b-labを見に行ってきました。民間のノウハウを使って、比較的若めの職員さんたちが子どもたちに寄り添って一緒に場所をつくっていくという意味では、公務員とちょっと視点が違う秘密基地みたいな、そういった場づくりを独自の感性でやられていました。民間のノウハウや民間の力がすごく生きているなと思いました。柱3のただただ場所の管理と安全管理みたいな、それこそあいキッズのような場をやられても、どうなのかというのが正直な感想です。子どもたちは1人で遊びたい、1人で来るとしても、声をかけてほしくないわけではない子は多くて、例えば勉強するにしても、「今日も勉強しに来た」、「頑張ってね」。それで1人になれればいいわけですよね。でも「今日も頑張れた」みたいな一言が欲しかったり、こう日々顔を合わせるときの窓口にいる人がすごい大事だったり、b-labも、その職員の人たちの席の前が一番人気があって、いつもその職員の人に挨拶や話しかけに行くのが楽しみだったり、「これから試験があるんだけど」とか、そういった会話をしつつみたいなところがあります。ただただ安全管理するようなところにお金を出すのもったいないと思ってしまいます。いかがでしょうか。

 

◎子ども政策課長

まさにそういう意味では、安全管理等だけということではなくて、取りあえず今の児童館でやっているプログラムはやらないといったことですので、声かけていただくとかそういったことは、日常であってもいいのかなと思っています。また、若い方、世代が近い方というようなことで、指定管理であれば、多少この辺のところも合わせることができるかなと思うところもあって指定管理にしています。また、児童館職員さんについては、これまで培ったノウハウやいろんな相談のスキルもございます。そういう意味では、柱の1や柱2のところで活躍をしていただきたいというところです。柱3については指定管理をまずは導入していきたいと思っています。

 

◆井上温子

柱3の指定管理の方が、場所を安全に管理といったところで、乳幼児の方はそんなに来ないと思いますよ。プログラムに乳幼児親子さんが殺到していることはご存じですよね。その他の時間帯にはほとんどいらしていない。それを踏まえると、乳幼児親子ではなくて、小学生や中学生、振り切っちゃったほうがまだましだと思うのですよ。いや、本当に乳幼児親子さんだって、今の児童館でふらっと行って十分満足されていると思うし、それを指定管理にしたから、別に喜ぶ人は誰もいない気がしています。多分今の児童館がいいのではないのかなと思うと、なぜ指定管理にするのかが本当に分からない。それで魅力が増えるとも思えない。そこは改善を今後検討していただけたらいいなと思いました。あと、公共施設はどこに行っても大体同じ。ファミリーレストランでも同じですけれども、どこ行っても同じメニューがあって、同じ食べられるものがあるみたいなもの。こういうインフラになりやすいではないですか。あそこに行けば何かがある、あそこに行けば麦茶が飲める、あそこに行けば勉強ができる、あそこに行けば何かができるみたいな、そのベースの共通項はすごく重要だと思うのですよね。だから、何時から何時まではどんなことができて、何時から何時までは小学生がどんなことができるとか、そういったイメージを持たれているのかというのを教えていただきたいです。

 

現場職員と相談し、

指定管理制導入は再検討を

 

◎子ども政策課長

今、柱3の居場所の必要性につきましては、今回試験的に導入しますので、令和8年度に導入した後のその3年の中間年での評価とか、5年やってみて、改善が必要であればそこは改善していきたいと思っています。また、どこにいっても同じものが提供されるという意味では、確かに必要なことですので、基本的には、最低限こういったことをやってくださいというのは各館やっていきます。その上で、地域性や指定管理、直営管理問わず地域性を出していく、またはその特色を出していくというのはありなのかなと思います。そこら辺も含めて、6年度、7年度、現場などを含めて協議をしていきたいと思います。

 

◆井上温子

結局、小学生について居場所は充実するのですか。これを見ていても分からない。私が提案しているのは、3時半以降は小学生中心にしよう、それまでは乳幼児さんのプログラム、自由遊び、今までの相談機能をきちんとやっていこうみたいなのをベースにしています。18地域センターに1児童館と書いてありますけれども、小学生なんてそんなに遠くまで行かないわけですよね。そうすると、児童館が小学生の居場所として機能できるような、報告書としては、「小学生の居場所も」と書いてあるような感じですけれども、それが具体的にどうなるのかというのが全然伝わらない。それがどうなるのか教えてください。

 

◎子ども政策課長

小学生の居場所について、具体的にどうしていくかということにつきましては、今後その現場の職員の話の中、または計画をつくっていく中で、この2年間の中で明らかにはしてまいります。時間で分けるというのも一つでしょうし、館ごとの特色の中でやっていくというのも一つかもしれません。そういった意味では、小学生を排除するということではなくて、できる限り小学生の方にも来ていただきやすいような管理をしていきたいところがあります。ただ、これまでCAP’Sというところで、乳幼児親子の支援ということでかなり力を入れてきましたので、そこは弱めることなくやっていくというのは基本になると考えてございます。

 

◎子育て支援課長

以前から井上委員からご提案いただいているようなことも踏まえておりまして、今後検討していきたいと思っています。ただ、現在の26館、それぞれ大きさも違ったりいろいろな条件があります。まずは横並びでできれば一番いいことはいいですけれども、まずはできるところから少しずつやってみようかと、そういう検討も場合によっては必要かなと思います。そういったことも含めて今後検討させていただきたいと考えているところでございます。

 

◆井上温子

具体的にいろいろ調査、ヒアリングやアンケート結果で、私も声を聞いていたことが具体的にここにも出てきたなと思いました。体を動かしたいというのももちろんあるし、Wi-Fiを入れてほしいというのがあって、前に提案したとき、無理ですと言われました。Wi-Fiだったら、今の児童館でも、部屋にWi-Fiを使える環境をつくって、タブレットをやったり、ゲームをやったり。そこで職員が声をかけることが重要で、ずっとWi-Fiでゲームをずっと何時間もやられちゃったら、児童館としてはどうかなと思います。「ちょっとこっちに来て何かしようよ」という声かけで、子どもは全然変わるわけで、それで可能性が開けていったり、人間関係を学ぶみたいなことが出てくるはずです。そういったことはこのアンケート結果からも見てとれて、重要なアンケートだったなと思います。やっぱり小中学生が、室内で、スーパー・ショッピングセンター・ファストフードなどのお店を答えてきたというのが、アンケート結果で見てとれるわけですよね。自分の家か習い事、公園や屋外といったら、公園は区の施設ですけれども、室内でいったらスーパー・ショッピングセンター・ファストフードになるわけですよ。そこしか挙がってこない。それにやっぱり課題を感じなきゃいけないなと思います。その2点ちょっとお答えいただけますか。

 

◎子ども政策課長

設備面のまずWi-Fi環境のお話、これは小学校・中学校問わず出ていたご意見です。実現するように努力はしていきたいなと思っています。ただ、今後予算がかかるものでもございます。どういった趣旨で、どういうふうに生かしていくかというところが打ち出せないと、ただWi-Fiをつけただけになってしまうと、ただ本当にゲームをする場所になってしまいます。そういったこともちゃんと考えながら進めていきたいなと思っています。また、居場所については、基本的に、なかなか公共施設に中高生の方々に来ていただくというのがないというのは、私どもも認識してございます。トー横もそうでございますけれども、そういったところに変わるというのはなかなか難しいです。そういったお子さんたちも、1人でも児童館なりi-youthなりを利用していただけるようなことで使っていただけるような施設になるよう取り組んでまいりたいと思っています。

 

◆井上温子

指定管理にするのはもう決定なのですかね。もう一度持ち帰って検討できるようであれば、現場の職員さんとかがいろんなやり方を相談しながら、再度検討することもありなのではないかなと思います。そこは改めてまた検討してもらいたいというのは要望にしておきます。次に、生涯学習センター、i-youthについて主に聞きたいですけれども、i-youthが令和8年度は3か所で、まただんだん増やしていきたいという報告をいただいたことは大変うれしく思っています。ありがとうございます。i-youthからの視点で、これも結局指定管理ということなのだと思うのですけれども、指定管理を選ぶ理由について、i-youthからの視点で教えてください。

 

◎生涯学習課長

利用者に近い年齢のスタッフの配置が可能というところと、専門性を生かして事業運営ができるというところ、あとはタイムリーな物品購入等ができるのではないかと考えてございます。中学生・高校生が求めたものがすぐに用意できるとを考えているところでございます。

 

◆井上温子

そうすると、そういう団体を選びたいという意向だろうなと思います。例えば文京区だと委託だったのですね。指定管理にする、委託と指定管理だったら指定管理にする理由は何なのか教えていただきたいです。

 

◎生涯学習課長

私ども生涯学習課は指定管理施設をかなり多く持ってございます。あまり失敗した例がないといいますか、成功している事例のほうが多いかと考えているところでございます。特にグリーンカレッジホールで、同じような形でサークルさん等の支援をしていただいたり、そういう実績もあるというところです。

 

◆井上温子

失敗した事例がないというのと、委託と指定管理を検討したときに指定管理を選んだというのは、理由にはならない気がしています。委託と指定管理、直営があった中で、指定管理が一番よいと思う理由は何ですか。

 

◎生涯学習課長

サービス面と、あとコスト面、あとは直営でできるかどうかの判断等も含めてというところになってくるかと思います。

 

◆井上温子

児童館からi-youthになっていくと、その備品も飾りつけも、見学に行ったb-labだったら、本当に若者のための物品をそろえて、施設もそのようにして、環境も整えたという感じだと思います。昼間が乳幼児向けのかわいい折り紙などがあって、夜になると大きい子が入ってくるのは、そぐわないところがあると思います。どのように工夫されようと思っているのかお聞かせください。

 

◎生涯学習課長

i-youth、今現在使っていただいている利用者にいろいろと声を聞きまして、どういうものが必要か、アンケートを取っていきたいと思っています。そのアンケートに基づきまして、人気のあるもの、高いものにつきまして用意をし、児童館の一部に置かせていただいて、夜の部になったら仕様を変えるというようなことを考えているところでございます。

 

○委員長

ほかに質疑のある方は挙手願います。

 

○委員長

本件につきましては、この程度でご了承願います。委員会の途中でありますが、議事運営についてお諮りいたします。本日の委員会はこの程度にとどめ、残る案件につきましては2月19日の委員会予備日に行いたいと存じますが、これにご異議ございませんか。

(「異議なし」と言う人あり)

 

○委員長

ご異議ないものと認め、さよう決定いたします。

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○委員長

以上をもちまして、本日の文教児童委員会を閉会いたします。

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