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2024年10月10日

令和6年6月18日介護支援調査特別委員会

介護支援調査特別委員会運営次第

 

議  題

(1)令和6年第1回定例会調査事項に関する提言の方向性について

(2)家族介護者に対する支援内容の充実について

(3)令和6年第3回定例会調査事項における視察先の検討について

 

○委員長

初めに、令和6年第1回定例会調査事項に関する提言の方向性についてを議題といたします。配付いたしました資料1は、前回の委員会で出されました意見を集約し、2年間の活動に基づく提言をまとめるために、現時点での提言の方向性を記した正副委員長案でございます。それでは、本件に対する各委員の意見を求めます。

(発言する人なし)

 

○委員長

それでは、本案を最終的な提言に向けての方向性を示した案文といたします。本件につきましては、この程度でご了承願います。

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住み慣れた街で暮らし続けるために

生活支援サービスの充実を具体的に

 

○委員長

次に、家族介護者に対する支援内容の充実についてを議題といたします。理事者よりポイントを絞って簡潔にご説明願います。

 

◎おとしより保健福祉センター所長

「板橋区高齢者福祉・介護保険事業計画2026」では、区の要介護(要支援)認定者数の推移・将来推計につきまして、後期高齢者人口と同様に増加傾向にあるというところでございます。令和7年度の認定者数は2万8,000人余、認定率は21.5%でございます。また、将来推計につきましては、令和22年、2040年には、認定者数が3万5,000人余、認定率は22.1%に達するとなっています。平成12年に介護保険制度が始まって以来、量的充実が図られているものの、介護対象者の制度利用が進んでいる一方で、介護現場では、介護する家族、いわゆる家族介護者といった方たちの負担が増えているということが問題になっており、社会全体で取り組むべき課題と認識しています。そこで、家族介護者に対する支援について、区の状況、取組内容をご報告するものでございます。

家族介護者の状況です。計画策定に当たりまして、令和4年度に介護保険ニーズ調査を実施しています。そこで、家族介護者の状況把握を行ったものです。資料には、この調査を通じて把握いたしました、本委員会のテーマである家族介護者に対する支援の関連項目を、(1)の介護の内容から(3)高齢者施策についてまでを記載しています。では、特徴的な部分を説明していきます。まず、介護の内容です。介護者がしている介護の種類ですが、要介護3から要介護5の方を記載しています。主に、掃除・洗濯などの家事、食事の準備に続きまして、金銭管理や生活面に必要な手続が挙げられています。次に、②の介護者が不安に感じる介護につきましては、介護度により差がありますけれども、共通するものとして、外出時の付添い・送迎など、あとは金銭管理や生活面に必要な手続が挙げられております。続きまして、(2)の介護負担についてです。①の介護保険サービス以外に介護や家事を支援してくれる人については、要介護1から要介護5まで共通して、同居の家族、別居の家族が半数以上を占めているという状況になってございまして、支援者の多くが家族であるということが浮き彫りになっています。②の介護をしていてつらいときの相談相手です。こちらも、介護度によりまして割合に差があるものの、共通するものとしては、ケアマネジャーであったり、家族・親族が多くを占めているというものです。最後に、(3)区の高齢者施策につきまして、充実させてほしいものです。要介護1・2、要介護3から5ともに、家族等の介護者に対する支援が最も多くなっています。

家族介護者に対する支援についてです。介護保険ニーズ調査によりまして、家族の介護者に対する支援が求められていることが浮き彫りになっています。国による支援といたしましては、家族介護者支援マニュアルの策定であったり、介護休業等の制度面の整備がございます。また、東京都による支援といたしましては、仕事と介護の両立に向けた企業の雇用環境整備事業等がございます。区による支援といたしましては、記載の介護サービスのほか、6事業、相談系のものであったり、交流系のものであったり、講座系のものといった支援事業を記載してございます。説明は以上です。

 

○委員長

初めに、現状確認のための質疑を行います。それでは、質疑のある方は挙手願います。

 

◆井上温子

介護保険ニーズ調査の調査結果報告書の住み替えの希望というところがあるのですが、在宅の高齢者の方にアンケートをした結果という捉え方でいいのかというところをまず聞きたいです。今のところに住み続けたいというのが要介護1、2で57.2%、要介護3、4、5の方で63.3%、不便なところを改修して今のまま住み続けたいが10.5%、11%で、合計すると67.7%、74.3%の人が、在宅を希望されているのかなと思ったのです。住み替えの希望で、高齢者向け賃貸住宅や有料老人ホームなど様々選択肢があります。そもそも特養などに入っていらっしゃる方は除外されているというイメージでよろしいのか、確認させてください。

 

◎介護保険課長

こちらの調査の対象の方は、基本的に要介護認定等に分けて行っているところでございます。つきましては、施設に入っている方もいれば、在宅の方もいるといったところで、混在しているところです。

 

◆井上温子

在宅に住まわれている方が、そのまま在宅で暮らし続けたいという方が何%ぐらいいるのかは把握されているのか。国の調査ではあるのですが、板橋区として、在宅で住まれている高齢者の方が、そのまま在宅で暮らしたいという方は、どのぐらいいらっしゃるのかというのを教えていただきたいです。

 

◎介護保険課長

住所地の設定が、例えば施設になっていらっしゃる方なども含まれておりますので、これを実際のところを施設のものとして何人、あとは実際の自宅として何人といった分け方を行っていないところです。したがって、具体的な数値をお示しすることはできかねる状況でございます。

 

◆井上温子

今後、もしまたこういったアンケートをする場合がありましたら、ぜひ在宅の方が在宅で住み続けたいのがどれぐらいいらっしゃるのかというのは、把握に努めていただけたらと思っています。いずれにしても、在宅を希望される方が多いという現状があるのだろうなというような、国のアンケート結果もあります。そういった前提で話を進めていきますが、介護者支援の充実が必要というのは、特に在宅の高齢者の方の支援が必要だということとイコールだと思うのですね。介護施設に申し込んだ理由が42%の方が、家族が疲れているのが理由で入所しているとなっていて、ご本人が施設で暮らしたいという希望があるというよりは、家族方に迷惑がかかる、疲れているから、精神的に負担だろうから自分が入所したほうがいいのだろうなという背景が、よく現場で聞く内容としてもそういうことが多いのです。こういったことをなるべく減らしていきたいと思うのですが、住み慣れたまちで住み続けるためにというので、アンケート結果があって、そこでは生活支援サービスの充実が必要と40%前後の方がおっしゃっています。生活支援サービスの充実は、板橋区でも充実が進んでいないと思います。板橋区の見解を教えてください。

 

◎介護保険課長

まず、介護保険制度の立場から申しますと、例えばそれが訪問であったり、一時的な通所、総合支援事業など、総合的な介護資源の整備を今後も努めていくといった観点で、今回の供給量の設定などを、第9期板橋区介護保険事業計画では行ったところでございます。

 

◆井上温子

生活支援サービスの充実が、住み慣れたまちで住み続けるために必要というのがアンケート結果として出てきていて、それに対して、具体的に介護保険計画で、実際に具体的に位置づけたものというのがあるのかを教えていただきたいです。また、ご本人が希望して施設に入所するのはいいのですけども、在宅で暮らしたい人が暮らすために充実が必要なことを、どのように認識しているのかをお伺いしたいです。介護者がしている介護の種類で、生活支援のところ、食事の準備や家事が、74%から78%ぐらいの方がやっているというのが、ここは生活支援サービスの充実で、多分取り上げられるところだと思うのですね。

もう一つ気になったのが、日中・夜間の排せつの支援を介護者がやっていると言っていて、ここは完全に専門的なサービスが入り込まなければいけないところで、この点について、どういったサービスを増やしていかなければいけないのかというところを、どう認識されているのかというのを聞きたいです。実際にその介護者が希望する充実させてほしい高齢者施策は、確かに介護者に対する支援が45%程度で、大変高く上がっています。具体的に何をするのというと、介護保険の在宅サービスとか生活支援サービスというところに、具体的には落とし込まれると思うのですね。このアンケートが、併記していいものなのか、私には違和感があって、家族等の介護者に対する支援は漠然としているではないですか。でも、生活支援サービスというのは具体的なものではないですか。具体的なサービスをすることで、介護者に対する支援ができるという、私はアウトプット、アウトカムで、介護者の精神的とか身体的なケアができると思います。アンケートの調査項目でもう少し具体的な項目でいうと、そういったことが挙げられるのかなと思います。

一方で、先ほどおっしゃっていた社会福祉協議会のサービスやNPOボランティアのサービスというのもあるとおっしゃるものの、要介護1、2の方は1.2%しか使っていないし、要介護3、4、5の方は0.9%ですよ。だから、インフラとしてサービスとしては全く機能していないと言っていいと思うのですね。それを、こういう委員会で取り上げてしまうと認識がずれてしまうのかなと思っています。その辺の課題認識やこのアンケート結果からどのように介護者負担を減らしていこうとされているのか、夜間対応型の訪問介護も足りないところがあると思います。その辺を教えてください。

 

◎介護保険課長

まずは、既存の介護保険サービスをご利用いただくところが基本になってくるかと思います。在宅生活を送っていらしても、要介護認定を受けられている場合は、訪問介護、あとは一時的な通所などもございます。またいわゆるレスパイトなどといった短期の入所もございます。これらのものを総合的に組み合せて、日常の地域における生活支援に充てていただくといった観点を持っているところです。今回の介護保険サービス利用意向実態調査も、例えばこの調査の中で、介護認定を受けながらも利用していない方もいらっしゃいました。その中のご意見の一つとしては、自分で身の回りのことができるというご意見や、家族がいるために介護をする人がいるといったご意見もあったところです。あとは、病院に入院しているといったご意見もあったところで、この3つが主な未利用のところでございました。こういったことも踏まえまして、介護を必要としていらっしゃる方が、これら整備を行っております介護保険サービスをご利用いただくための周知が必要ではないかという認識をして、今後も第9期、第10期の計画の策定につきましても、こういった認識の下に、既存の介護サービス利用の周知を図っていきつつ、充実を図っていきたいというところでございます。

 

◎おとしより保健福祉センター所長

特に、住民主体のサービスというのは、これまでも区としては、通所型の部分についてはお願いをしてきたところでございます。第9期については、計画では介護予防・生活支援サービス事業という記載を掲げてございまして、令和8年度、要するにこの2026の計画の最終年には、38団体まで引き上げたいというところは記載しているところです。したがいまして、有資格の方でないと厳しい部分は一定程度あるものの、例えばお食事の準備、そういう比較的日常生活の中で、要介護者に対してご支援いただける住民の方が、NPOなどを通じてご協力いただけるのであれば、介護者の負担軽減につながることは十分あるのかなという認識に立ってございます。

 

地域にいつでも通える居場所

介護者の精神的負担の軽減へ

 

 

◆井上温子

生きがいの有無という項目がありますが、介護者支援の充実が必要だというのと、結局ご本人が生きがいを持ち続けられていたり、趣味が充実していたりすると、介護者の精神的負担は減ると思うのですよね。生きたい生き方が、ご本人ができている状況をつくり出すことで、介護者の方の精神的負担が下がるということがあると思っています。介護予防のための通いの場では、社会活動への参加頻度が20%弱になっていて、趣味は23%ぐらいが参加しているという話ですけれども、ごめんなさい、間違えました。介護予防のための通いの場への参加が、今まで総合事業でやり始めたものが18%弱程度参加されているというアンケート結果が出てはいるのですが、その辺は今後も頑張ってもらいたいとは思っています。一方で、事業者視点でいうと、事業者が不足をしていると思う地域密着が、夜間対応型訪問介護とあって、先ほどの介護者が排せつの世話を夜間にしなければいけないというのは、身体的、精神的負担がかかってきて、介護者の睡眠をきちんと確保するところは重要だと思っています。事業者が不足していると思っているということですけども、板橋区として、どの程度ここに力を入れようと思っていらっしゃるのかを教えてください。

 

◎介護保険課長

施設整備の面からいいますと、板橋区では、これまでは特養であったり、大規模な施設を中心にした整備を進めてまいりましたが、今後の板橋区版AIPと言われる、地域における生活の推進、今後の人口動向なども踏まえまして、地域密着型施設のほうへ、より整備をシフトしていく考えで第9期介護保険事業計画は策定をしたところです。ご指摘のとおり、今後は必要とされる地域密着型施設の整備を進めていくところでございます。区内を18圏域に分けて整備もございますが、今後は、区内の交通状況なども踏まえまして、よりブロック化して、より広い観点で、それぞれの施設の必要数を考え、整備に当たっていく考えでございます。

 

◆井上温子

計画に書いてあることを聞きたいというよりは、どちらかというと、介護者支援の観点からどういうふうに考えているのかという回答をいただけると、全体的にありがたかったなとは思います。最後にお聞きしたいのが、施設に入所される場合と在宅介護の場合に、どれぐらい介護保険の負担があるのか、施設入所された場合は、特養など様々1人当たりどれぐらい税金がかかるのか。在宅介護の方にも、きちんとしたサービスを届ける必要があると思うのですが、これがどれぐらいの割合になっているのかというのをお分かりであれば教えてください。

 

◎介護保険課長

入所と訪問の場合、具体的には、個々の条件等もあって、具体的な金額はなかなかお示しするところはできないところです。一般的には、やはり入所のほうが費用はかかってくるかと思われます。

 

◆井上温子

そういったことも分析した上で、ご本人の希望が一番ですが、ご本人も在宅の希望が多いという意味では、在宅への予算化というのをどんどん増やしていく方針というのは、板橋区としてあるのでしょうか。

 

◎介護保険課長

現状では、過去の人口動態でございましたり、受給の実績などを踏まえて、今後も必要な介護保険サービスの供給量設定を行っていくところでございます。

 

○委員長

以上で質疑を終了いたします。それでは、委員会としての提言のまとめに向け、各委員の意見を求めます。理事者に対する質疑ではなく、提言をまとめるための委員会への意見、提案をお願いいたします。質疑の中で意見が述べられている部分もありましたが、改めてこの場でも述べていただきたいと存じます。また、出されました意見、提案に対して、他の委員で意見がありましたら、その都度お願いをいたします。意見のある方は挙手願います。

 

◆井上温子

4点あります。本人が趣味を持てていたり、築いてきた人間関係を維持できたりなど、生きがいを持ち続けられる環境は、介護者の精神的負担を減らすものと考えられ、それを実現するための具体策として、地域における交流の場の整備があると考える。地域にいつでも通える居場所を身近に増やしていくことが必要。2点目が、生活支援コーディネーターや地域福祉コーディネーター、協議体の活動にも、介護者支援の視点を取り入れ、相談支援を行ったり、住民主体の活動を広げていく必要がある。3点目、要介護3から5では、介護者の37.5%が、夜間の排せつに不安を感じている。夜間対応型訪問介護などを早急に増やして、介護者の夜の睡眠を確保できるよう支援すべきである。住み慣れた自宅で暮らし続けるために、在宅を支える在宅サービスへの重点的な予算化が必要。4点目が、家族介護者の生活、人生の質の向上のためにも、介護者アセスメントを取り入れていく必要がある。以上です。

 

○委員長

頂きました意見は、正副委員長でまとめた上、次回の委員会にてご確認いただきます。本件につきましては、この程度でご了承願います。

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○委員長

次に、令和6年第3回定例会調査事項における視察先の検討についてを議題といたします。次回の第3回定例会では、地域特性に合わせた介護予防の推進についてをテーマに視察を行います。なお、視察先につきましては、各委員の意見を踏まえ、検討させていただきたいと存じます。視察の内容や候補地について、ご意見のある方は挙手願います。

 

◆井上温子

私も、区内と区外と1個ずつあるのですが、区内だとみんなのたすけあいセンターいたばしで、訪問の支援をされている団体で、ただ10の筋トレもたすけあいセンターいたばしも区内なので、自分たちで行ってもいいのかなというところもあります。自分でもどっちかなと思いながら、確かに足元を見たほうがいいというのは私も思っています。もう一つが、文京区の多機能な居場所(つどい~の)というのがあって、「こまじいのうち」だったかな。地域づくり、介護予防なのだけれども子どもたちも来るとか、そういった居場所づくりとしては、かなりいろんなところで講演もされている有名な事例です。文京区の多機能な居場所と、生活支援コーディネーターとか地域福祉コーディネーターが、そこで相談支援を行っている一体的な事業を、みんなで学べたらいいかなと思ったので提案します。

 

○委員長

たくさんご意見を頂きまして、ありがとうございます。それでは、頂きました意見を基に、視察先を検討させていただきます。なお、視察先につきましては、理事会にご一任願います。

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○委員長

以上をもちまして、介護支援調査特別委員会を閉会いたします。

 

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