1. ブログ

ブログ

2024年11月8日

令和6年9月25日板橋区企画総務委員会

9月25日板橋区企画総務委員会

 

【政策経営部関係の陳情第67号 区施設使用料の値上げ延長を求める陳情、陳情第70号 板橋区の公共施設利用料の値上げ案に関する陳情、陳情第71号 区公共施設使用料値上げに関する陳情、陳情第72号 板橋区の公共施設の利用料の値上げ中止を求める陳情、陳情第73号 板橋区の公共施設利用料の値上げに関する陳情、陳情第74号 区施設利用料の値上げ中止を求める陳情、陳情第75号 区施設利用料の値上げの見送りを求める陳情、陳情第78号 区施設使用料の値下げを求める陳情及び陳情第79号 板橋区の公共施設利用料の大幅値上げに関する陳情】

 

○委員長

政策経営部関係の陳情第67号 区施設使用料の値上げ延長を求める陳情、陳情第70号 板橋区の公共施設利用料の値上げ案に関する陳情、陳情第71号 区公共施設使用料値上げに関する陳情、陳情第72号 板橋区の公共施設の利用料の値上げ中止を求める陳情、陳情第73号 板橋区の公共施設利用料の値上げに関する陳情、陳情第74号 区施設利用料の値上げ中止を求める陳情、陳情第75号 区施設利用料の値上げの見送りを求める陳情、陳情第78号 区施設使用料の値下げを求める陳情及び陳情第79号 板橋区の公共施設利用料の大幅値上げに関する陳情を一括して議題といたします。理事者より現状について説明をお願いします。

 

区施設使用料

区民の意見を聞くべき

 

○経営改革推進課長

一括審議となります陳情第67号、70号、71号、72号、73号、74号、75号、78号、79号につきまして、現状のご説明をさせていただきます。まず、これらの陳情の要旨につきましては、使用料の改定について延期、中止または引下げをしてほしいという願意、それから区民説明会の開催をしてほしいという願意、減免の拡大をしてほしいという願意の大きく3つの願意に大別されると思います。それぞれの願意に関する現状についてご説明申し上げます。まず、使用料の改定について延期、中止または引下げについてですけれども、8月28日の企画総務委員会でご説明いたしましたとおり、使用料、手数料については、原則4年ごとに検討を行い、受益者負担の適正化及び負担の公平性の観点から改定を行っております。これまで平成20年のリーマン・ショックや令和2年の新型コロナウイルス感染症蔓延による社会情勢の混迷や停滞、先行き不透明などといった状況においては区民生活の影響を最小限にするということが最優先であるとして改定を見送った経緯があります。しかしながら、今回の改定においてはこれまでのような状況には当たらず、受益者負担の適正性の観点から改定を行うものです。前回の改定を見送ったことにより、本来コストに転嫁することが必要な消費税の増税分や新公会計制度によるフルコストが原価に算入されていないという状況にあり、今回見送ることとなれば、原価と現行の使用料との乖離が大きくなることが懸念されます。料金の適正化が図れなくなると考えております。そのため、今回は改定をするべきとあるといたしまして、各常任委員会で各条例の改正を付議しているという状況でございます。なお、料金の引下げについては、施設の原価コストが下がることによって減額となるケースもありまして、今回の改定の中でも幾つか事例があります。引き続き、施設の維持管理コストの適正化を図る努力を続けてまいりたいと考えております。次に、区民説明会の開催について、使用料の改定につきましては、No.1プラン2025の経営改新計画及び今回改定版において4年に一度見直すことにつきまして、計画で位置づけをしております。基本的な考えについて大きく変更するものではないことから、検討過程において区民説明会等の開催は行わず、改定の内容について区民へ丁寧に周知していくこととしております。区民への周知については、改正条例の議決後、速やかに広報いたばしや区ホームページをはじめ、各施設への掲示や利用者への告知など、適切な方法を用いて丁寧に周知を行って参ります。最後に、減免の拡大については、公共的団体や障がい者、高齢者等に対する共通的な減免の基準は、平成28年にそれまでの運用状況を整理し、平成29年に東京都板橋区公の施設の使用料減免規則及び東京都板橋区立教育施設の使用料減免規則が施行されています。減免基準については、今回高齢者の65歳以上という定義について、国に対して引上げの提言などもあり、検討会で検討を行いましたが、現時点で見直すべきではないといたしました。説明は以上でございます。

 

○委員長

本件について追加署名がありましたので、ご報告いたします。陳情第72号に291名、陳情第73号に638名、陳情第79号につきましては234名の追加署名があり、合計269名となりましたので、報告をさせていただきました。それでは、本件に対する理事者への質疑並びに委員間討論のある方は挙手願います。

 

○井上温子

説明会の開催についてどういうふうに考えているのかを問いたいです。今後掲示したり、周知していきますという話もありましたが、そもそもこの大幅な値上げを検討しているという時点で、先に区民の意見を聴取する、あるいは様々な団体と懇談の機会を設ける、そういったことをしないのかというのが大きな疑問です。今回陳情でも67号と71号と74号、75号において、何らかの説明会といったものを設けてほしいという声があったわけですけれども、区民から多く説明会を希望されていることについてどのような認識なのかお伺いしたいと思います。

 

○経営改革推進課長

使用料改定については4年ごとに原則行っているということ、それから基本的には従前の考え方を踏襲しながら状況に応じて検討しているという状況もあるということも勘案いたしまして、今回大きなその考え方の変更がないということもございます。今回の使用料改定において、事前に区民の方にご意見を聞くことは特に考えていないというところでございます。基本的には区が方針を決めた内容につきまして区議会の皆様に条例の審議をいただき、ご決定をいただいたものを区民の方に丁寧に周知していくという考え方で進めさせていただきたいと考えております。

 

○井上温子

分かりました。板橋区としては、こういった額を検討するとき、使用料の検討するときに事前に区民の意見を聞くことは必要ないという認識だということが明らかになりました。区が決めたものを事後で区民に周知すればいい、そういうふうに思っていらっしゃるということが理解できました。私自身は、全くそのような意見には賛同できないですけれども、板橋区としてはそういった認識だということです。特に区民集会所、地域センター、全ての施設が値上げされているわけですけれども、区民に一番身近でもあり、区民の集会や区民の活動、様々な余暇活動も含めて、そういったものを私は区民とともに考えていただけたらとは思っております。ただ、区とは価値観が違うということで、次の質問に移らせていただきます。

 

減免規定

有効に利用されているか把握を

 

○井上温子

次に減免規定についてもお伺いしたいと思います。これにつきましては、67号と71号と78号で減免を取り上げていらっしゃいます。以前の企画総務委員会で、減免について質疑させていただきました。その際に資料を頂きました。減免規定、いろいろ見直していただいたということで資料頂きましたが、その中で確認をしておきたいことがあります。減免対象の方として、資料の中の(8)に手帳、知的障がい者は5割に、介護者は免除になるということですけれども、これは手帳、知的障がい者の人たちが全員でなければできないのかということだとか、あとどれぐらいこの減免規定が使われているのか。これ、また分からなければまた資料でもいいですけれども、概要だけは教えていただきたいです。(9)では、生活保護の方が区長の認める目的で利用する場合は免除と書いてあるのですけれども、区長が認める目的は何だというのが分からなかったのです。(11)にも、65歳以上の者が区長が認める目的で利用する場合は5割になります。65歳以上も、これ主に65歳でなければいけないのか、それとも65歳が半分ぐらい含まれていればいいのかというのも分からなかったのですね。これも区長が認める目的で利用する場合とあるのです。何で区長が認めなきゃ駄目なのだというのが、私はそもそも疑問です。区長の認める目的とは何ですかというのが質問ですね。これについてもどれぐらい活用ができているのかというのも心配なので聞きたいです。減免の申請書が、毎回書くものなのか、日時は一覧になっているのですけれども、1回申請すれば済む話なのか、使いやすいものになっているのかというのも陳情で出ていますので、聞かせてください。お願いします。

 

○経営改革推進課長

減免の規定にございます障がい者の方への減免の状況でございますけれども、まず生活保護も含めまして、実績については各施設の実績になりますので、申し訳ございません、今ございません。実績については手元にございませんので、お調べした上でご提供できればと考えてございます。それから、あとこちらの減免についてはあくまでも基準ということもございます。施設ごとの運用ということもございますので、先ほどの区長が認める目的でというところについては様々なその施設の目的に応じて対応しているかと考えてございます。

 

○井上温子

(9)の生活保護者の方に関しては、あまり減免のところが出てこない。(11)の65歳というのも外れている施設が多いですよ。だから、「減免について見直しました」とおっしゃっていたのですけれども、課長があんまり説明ができていないではないですか。利用実績のところもそうだし、どれぐらい、区全部をまとめていく、まとめて使用料の改定をしていくわけですよね。全体のことを把握してやっていかなければいけない部署が、減免のことを聞いたときに、各施設にまとめているので分かりません。それだと、私は減免規定を整理して、そこを分析して、だからこの使用料でも、例えば高齢者とか障がい者の方、そういう施設が特に必要な方にとっては問題がないと言い切れないのではないかと思うのですけれども、いかがですか。

 

○経営改革推進課長

こちらの減免の規定については、あくまでも基準ということで、各施設の設置目的に応じてその減免の対象、減免する割合などを規定しているものでございます。基本的にそれを取りまとめるという考え方は、経営改革のほうで持っているところではございます。まず所管と考え方をすり合わせるところからする必要があるかと思っていますので、一律ここで何か大きく決めるというふうな考え方は今回持っていないというところでございます。

 

○井上温子

そうすると、区民に不利益が起きるから聞いているのですよ。区民の方が不利益を被らないために全体を把握して、その施設料が正しいのかどうかというのを審議しなければいけないのだと私は思うのです。そのために、この間も減免規定どうなっているのですかと話をして、そうしたらきちんと見直しましたよと、整理しましたと答弁があったので、じゃその資料くださいと私は言いました。その結果を質疑していますけれども、それで全体をきちんと把握できていませんなんて言われてしまうと、それはこの料金が正しいのかと分からないではないですか。料金をこれだけ値上げしても、必要な方たちには困らないような制度になっているという証明がほしいわけですよ。これだけ値上げしても、障がい者の方も、高齢者の方も、特に必要な人たちにとってはきちんと5割減額できているので、困らないですよ、生活保護の方も社会参加の機会が奪われないですよ、地域福祉の向上、介護予防の活動、そういったものが制限されませんよという証明ができていないから、それだとこの陳情者にあるようなことが、やっぱり願意が達成できていないのではないかなというふうに思うのです。減免規定があるだけで、それがどれだけ有効に利用されているかが区全体として把握できていない。そこがすごく課題なのではないかと考えます。

 

使用料原価の上昇

要因を問う

 

○井上温子

次にいきますけれども、前回の委員会で原価についても一覧でずらっと出していただきました。平成28年の原価と今回計算された原価で大きな乖離があるところが多かったです。例えば板橋地域センターでも平成28年の原価が2,265円、レクリエーションホールの第1ホールですけれども、原価が2,265円だったのが今回の原価で5,124円になっているのですね。倍近く、倍以上ですね。倍以上に原価が膨れ上がっているのですけれども、そういったところがすごく多いです。今回の使用料が算定されたのは、最大1.4倍までにされているから1.4倍でとどまっているのですけれども、今回の原価はなぜこんなに上がっているのかというのが理解できないぐらいです。人件費が高騰している、物価が高騰しているというだけでは説明ができないほど原価が上がっているのですけれども、これはどのように説明されるのか教えてください。

 

○経営改革推進課長

原価というところでいきますと、これ平成28年のコストとなっている部分もございまして、かなり以前のコストにございます。ここまでなぜ膨れ上がるかというところの分析は、詳細はなかなか難しいところでございますけれども、一つに言えるのは、施設の維持管理費がやはり8年前から比べますと指定管理施設ですと平均40%ぐらい維持管理コストが上がっている、直営施設でも28%ぐらい上がっていることもございます。そういったものが積み重なって、また減価償却費も造作物等も入ったということもございまして、様々フルコストで計算するということもございまして、このような原価のコストの上昇があったのかなと推察しているところでございます。

 

○井上温子

「あったのかな」ではなくて、「こういう理由で上がったんです」と言ってほしいですよ。何が原因でこんな2倍以上の限界になったのかというのを説明されなくて、私はその数字を信じることができないから、計算する部署として何となく全体として上がったんですよねという説明されても困ってしまうのですよ。何が要因でこんなに原価が上がったのか。人件費がどれぐらい高騰しました、維持管理コストといっても、では何のことですか、直営だったらどれが上がったんですか、賃料が終わったわけじゃないじゃないですか、きっと。賃料が上がったのですか。賃料が上がるわけがないですよね。じゃ何が上がったのですか。何が上がると倍にもなるのですか。先ほどの利用可能日で計算するのか、利用実績で計算するのかも私はとても気になっていたのですけれども、利用可能日と利用実績で大分違うわけですよ。この原価がすごく上がったところは、もしかしたら利用実績が少なくなったのかもしれないではないですか。それは全部区民に負担を押しつけるのですかというのは、私はよく分からない。その利用実績に関して言うと、区が使った日も利用実績として含まれているということでいいのですよね。今、首振っていらっしゃいましたけれども、利用実績に区が使ったところが含まれていないのだとすると逆に高くなっちゃうではないですか。だから、利用実績に区が使った回数や日数は含まれているという理解でよろしいのか、そこをまず聞かせてください。

 

○経営改革推進課長

まず、最後の質問だけでよろしいでしょうか。利用実績……

 

○委員長

質問になったところだけ答えてください。

 

○経営改革推進課長

利用実績の案分の仕方ですけれども、区の行政目的で使っている部分については除いております。

 

○井上温子

そうすると、フルコストを利用実績で割るではないですか、。利用実績から区が使ったところ減らしちゃったら、価格が高くなりませんか。そこを教えてください。

 

○経営改革推進課長

まず、その分を引いて、引いた上で、その行政が使っている部分を引いた上で、その残りの分のコストを区民の方に負担していただいているという考え方です。

 

○井上温子

行政が使った分はフルコストからも引いているという意味なのですか。分子に当たるフルコストがあるではないですか。フルコストからも行政が使った分は除いているのですか、教えてください。

 

○経営改革推進課長

まず、利用可能日の中から、休館日があったり、区が使っている日であったり、そういったものを案分して除きまして、その残った按分のところの部分を原価のコストとして利用者の方に負担をしていただいているという形になります。

 

○井上温子

フルコストからもその経費を除かれているということでいいのですね。それだったら、まだ行政が使った分が利用実績に含まれてなくてもいいのですけれども、利用実績が全てのベースになってくるのが、私自身も理解できないです。そこに施設があるだけで、公共の福祉的には重要性があったりしますよね。例えばいきなり避難しなければいけないときがあったときに、みんなが利用しなくなってしまったからどんどん公共施設を潰していいのかというとそんなことはないですよね。そこにあるだけで価値のあるものというのが公共施設に一定あると思うのですけれども、それを全て使っている人たちで負担してくださいね。8割、9割、みんなで払ってくださいねというのは、逆に理解に苦しむ部分が私自身はあるのではないかなと思います。今回の特に原価が上がった部分、資料できちんと詳細に説明いただきたいのですけれども、資料を頂けますでしょうか。平成28年から今回の原価がかなり上がっている部分が多いので、何が要因でこれだけ上がったのか、利用率が低下したのか、人件費が高騰したのか、それぞれ施設ごとにまた違うと思うのですよね。それ分析されてなければおかしい話ですので資料を頂きたいですが、いかがでしょうか。

 

○経営改革推進課長

まず、原価が上がっているという部分についての分析については、全体の分析といたしまして、施設の維持管理コストが値上がっているというところが全体の分析として行っているところでございます。細かい施設ごとの分析については、各施設で行っていると考えておりますので、それについては今手元にございません。お答えすることができないという状況でございます。

 

○委員長

個別は調査をかけたらいいのではないですか。

 

○井上温子

だから、「資料で」と言ったのですけれども。

 

○委員長

調査係に言えばいいんじゃないですか。

 

○井上温子

全体を把握するから、今資料もらえるか。

 

○委員長

吸い上がっているのだったら出せるけれども、吸い上がっているのですか、個別の案件が。

 

○経営改革推進課長

個別の原価コストについて、どういう計算をしているかというについては、私ども調書はもらっておりますけれども、この金額がなぜこの前回からこの金額に大きく変わっているのかというところの理由までは、こちらでは把握していないというところでございます。

 

○委員長

個々の施設を持っている所管ではないとそこまで答えられないということだと思うのですよね。だから、調査かけたらいいのではないですか。

 

○井上温子

調査をかけるでも何でもいいですけれども、私としては経営改革推進課長が把握していないのがおかしいから、自分たちでちゃんと資料を集めて、資料を提出するというのが必要なのではないのかなと思います。もちろん事務局にお願いするのはいいですが、所管が区民の皆さんにこれだけ大きな負担をお願いするわけですよね。そのときにそれぞれの分析もできていないし、要因も分かっていない、これは利用率が問題だったのだということも言えないし、じゃ何だったんだという話ですよ。原価だけ出したらいい話ではなくて、理由が説明できない。区民に負担をお願いするというのは私は問題が大きいなと思います。

 

○委員長

理由は説明できますね。

 

○井上温子

理由は説明できないということだったので。

 

○委員長

理由を聞いたらいいのではないですか。

 

○井上温子

だから、説明できない。

 

○委員長

個別の件については、条例改正で今挙がっていますので、それぞれの所管の委員会で審議をしているところですね。ここは総論としての答弁はできますけれども……

 

○井上温子

総論で聞いていましたよ。

(発言する人あり)

 

○委員長

総論の範囲内で答えられる部分を答えていただければというふうに思います。これ陳情ですから、議案じゃないので。

 

○井上温子

分かっている。総論で聞いているのですよ。

(発言する人あり)

 

○委員長

というところを考慮して、もう一度私にも分かりやすいように質問してください。

 

○井上温子

手数料と使用料を決めるのは経営改革推進課、この間も報告が来ていましたよね。だから、全体のことを聞いているのです。

 

○委員長

もう一巡回しますから。

(発言する人あり)

 

○井上温子

すみません、お願いします。最初に質問したいのが原価が平成28年のときと今回とで倍近く変わっている場所が結構あるという指摘をしたと思います。例えばですけれども、高島平地域センターの第1洋室に関して言うと、午後の時間帯で今回の原価が6,211円なんですね。平成28年は3,526円だったのでかなり変わっているのですけれども、ここで質問したいのが、受益者負担の割合を8割から9割にするという話があって最大値を1.4倍にしたということで、そこまでの値上げにはなっていないというところがあるのですけれども、しかしながら最終的に8割から9割受益者負担にしていくというつもりがあるのかどうかが知りたいところだなと思っております。第1洋室でいうと、本当に8割にしますとなったら、午後の時間で4,900円の利用料になるのです。高島平地域センターの第1洋室は私もよく出入りするので分かるのですけれども、午後4,900円で払う人いるのかしらというのが一区民としては思うのです。8割から9割に最終的にはするというつもりで書かれていらっしゃるのかというところをお聞かせください。

 

○経営改革推進課長

施設別の受益者負担率を今回8割のところと9割のところということで仕分けをさせていただきました。地域センターにおいては、そういう意味では8割の現状維持というところで整理をしたところです。9割にしたところは市場性が高いところを今回9割にというところで、体育施設や宿泊施設を9割にしたところでございます。そういう考えのまま、このまま次回もということになれば、その8割負担を地域センターについては負担をお願いするという形になろうかと考えております。

 

○井上温子

私が聞きたかったのは、現状その地域センターの第1洋室は1,700円ということで、前回からの1.4倍の価格でやっているのですよね、価格改定を。今回、陳情で多くの方たちが値下げしてくれ、このまま現状維持で値上げをしないでほしいという意見出されていますよね。値下げの検討もというふうに書かれていたので、8割というのが妥当なのかどうか認識をお伺いしたくて聞いているのです。1,700円でも値上げかなり高いと皆さん思っているわけではないですか。第1洋室4,900円で誰が払うのかというのが、皆さん払うと思っているから8割にしている。受益者負担割合8割にします、それが妥当ですというのは、4,900円でも払ってくれると思っていらっしゃるかどうかの意思の確認をしたいのですよ。私は、絶対払ってくれないから4,900円なんて絶対無理だし、8割の受益者負担は100%無理だろうと思ったのですね。それで、ちょっとずつ1.4倍、1.4倍とかやっていって、本当にどこまで8割に近づけるのというのが分からなくて。区としては、本当に4,900円で高島平第1洋室午後が売れると思っているのですか。経営感覚が試されると思っています。いかがですか。

 

○経営改革推進課長

この利用料、使用料を計算するに当たっては、コストを出して、それから負担割合出してという計算を基本的にはしておりますけれども、それに加えて近隣価格の利用料金であったり、そういったものも勘案して決めるべきだというふうに考えております。計算としてはこういう形にはなりますけれども、じゃ一体幾らが適正なのかというところについては、その検討の際に同種同類の施設との比較検討がなされるべきかなと思っております。それはそのタイミングで検討していく考えでございます。

 

○井上温子

そうすると8割は妥当ではないかもしれないということが言いたいのですかね。4,900円でいいのですか、売れるんですかという回答に対して、売れる、売れないという回答はなかったのですけれども、周辺と比較検討しながら、そんな4,900円は自信がないからそういう回答だったのですか。回答がよく分かんないのですけれども。

 

○経営改革推進課長

まず、コストに対しての受益者負担率ということを今回8割ということで決めさせていただいたのは、そもそも利用している方としていない方の負担の割合で8割と2割という形が一定妥当であるということで、従来から来ている考え方を踏襲させていただいているというところでございます。それとは別に、かかるコストに対してどこまで受益者の方に負担をしていただくかということは、際限なくコストがかかる分を全て頂くのかというところに関しては、やはりそのかかるコストと実際に使っていただいている方との関係性であったり、他区の施設とか様々なものを勘案する必要があるので、一旦計算の考え方については先ほど申したとおりです。その比較検討をする際にはそういったものも勘案するべきだというふうに考えていると申し上げたところでございます。

 

○井上温子

よく分からないですよね。受益者は8割負担すべきだ、その他で2割負担すべきだ、だけれども4,900円じゃ売れないという事実、そこに目を背けているからずっと原則8割と言っていて、売れもしない8割で定める。ゴールが8割、でも1.4倍ずつぐらいちょっとずつ値上げしている。でも、どこかで行き詰まるみたいな感じになってくるのかなと思うのですけれども、4,900円で絶対使ってくれます、利用率も8割ぐらいいけますと自信を持って区が言うのだったら、じゃちょっとやってみてくださいと私も思うし、その結果を見て、それでも区民の方たちはお金があって、8割ぐらいで第1洋室使ってくれるぞと思えるのだったら、そうですかとなるのです。自信を持って最終的に8割と決めたなら、8割で売れるという自信がなかったらそこを見直さないとやっていけないかなと思います。

 

「受益者負担」の考え方に

マインドセットを

 

○井上温子

次にいきます。先ほどから「受益者負担」という言葉が出ていて、前回の委員会でも受益者負担とは何なのですかというところは問うたので、そこについて繰り返し聞きはしません。自己利益のためにやるような活動、例えば会社が出店して、利益が出て、もうかって、そういったものだったら適正な対価を取ると私も思います。それなりの貸し料を取っててもらっていて、高いところほど1.1倍ぐらいにしたというの、私あんまり逆に納得できていなくて、もともとその施設料が結構高かったところは1.4倍ではなくてみたいな、価格の増加を抑えましたみたいな、ビジネスの人たちのほうが改定率が低くなっているようなところも見受けられました。何か逆だなと私自身思ったのです。もうかるためにやっている人たちの活動だったら何にも言わないのですが、地域の人たちが活動することによって健康寿命が延びて、例えば介護保険の負担が減る、社会参加の機会を増やしていっている、今回障がい者団体からも陳情出ていますけれども、障がい者の団体が活動するとか、居場所のあるまちをつくっていくだとか、そういった意味で集会所を活用してもらっているというときに、受益者となってしまうと、区の在り方をどういうふうに捉えていらっしゃるのかなというところを1点だけ質問したいです。市民社会、ある意味で小さな政府か、大きな政府かという議論はしようとは思っていないけれども、地域の人たちがみんな社会を担っていったり、セーフティーネットを築いていったり、そういった活動をしている人たちが受益者と言えるのであろうかというところだけ、集会所を活用してくださっている方たちは市民社会の担い手だと思えないのかというところだけ聞かせてください。

 

○経営改革推進課長

区民の方が、健康、社会参画というところ、またつながりなど、持続可能な区のために参加をしていただいているということは認識をしております。それを妨げるという考えで行っているものではもちろんございません。ただ、一方で施設の維持管理に関するコストについては、やはり広く区民の方で負担する部分、それから利用している方で負担する部分というものをやはり求めていかなければ、区の施設の維持は成り立っていかないので、今回の使用料改定においては必要な改定をしていきたいと考えているところでございます。

 

○井上温子

分かりました。最後に幾つか資料を要求したいのです。各施設の原価、前回と今回でその内訳が分かるように頂きたいです。なぜこれが欲しいかというと、倍近く変わった原価の原因が知りたいからです。こちらは陳情で結局値上げやめてくださいだとか、安価にしてくださいと言ったときに、その原因を探るために必要だと思うので頂きたいと思います。あと、減免ですね。今回、減免もきちんともう少しやってくれって話があって、減免についても平成28年度と今回でいろいろ変えてきましたよと前回の企画総務委員会では言っていました。減免規定を見直した、整理したときがあったという発言ありましたけれども、平成28年と今回でどれだけ減免の件数があるのか。どういう団体にどれだけ使われているのかというのが結構重要になってくると思うのですよね。値上げをどんどんしていくと、社会参加や障がい者団体、高齢者の方たちが参加しにくい社会になってしまうというのを危惧されます。こういったところの資料を頂けたらと思います。それを頂ければ大丈夫です。以上です。

 

○委員長

資料についてはお願いします。よろしいですね。

それでは、以上で質疑並びに委員間討論を終了し、一括して意見を求めます。意見のある方は挙手願います。

 

○井上温子

全ての項目採択主張させていただきます。陳情9件ありましたけれども、まず説明会のところ、説明会に関しましては主権者が誰なのかというところを考えれば、説明会をしないってことは許されないのではないかなと私自身は思います。集会所や文化会館、美術館、様々ありますけれども、そういったところの利用料についてどのようなご意見を区民の方たちがお持ちなのか。また、どのような利用料、どういった使い方―減免の在り方もそうですけれども―だったらやりやすいのか、そういった提案をお聞きする機会もないまま、ただただ事務的に利用料を決めるというのは許されないことだと思います。今後はきちんと説明会というのを設けていくってことを議会としては行政側に求めていけたらいいのではないのかなと私自身は思います。次に、値上げの延期だとか引下げをという陳情の項目に関してですけれども、これに関しては私自身は値上げをすべきではないという立場です。今回、原価の上昇の要因というのも何度も何度も質疑させていただきましたけれども、あまり明確ではなかったということが分かりました。何が結局要因でこれだけ原価が上がっているのかも分からない、利用率がどれだけその原価に影響しているのかも数字としては見えてこない、結局9割ぐらいの利用率、100%の利用率だったらどれぐらいの施設利用料になるのかも出ていないですよね。なので、まずその情報量が圧倒的になくて、きちんと精査して検討されたとはちょっと思えないです。今までの定例的な事務に従ってやっただけで、それがどう分析されたのかが見えない。これは本当によくないことなので、改善を求めたいなと思います。さらに、先ほど指摘しましたけれども、受益者負担が8割だとおっしゃるのですけれども、8割に実際的に利用料を設定したときに現実的ではないということを私たちみんな理解しなければいけないと思います。午後の利用を4,000円、5,000円払って普通の集会場借りますかという話で、それが市場的に無理であれば、それは設定し直すしかない。それは、私自身は値上げするな、するなと言っているわけではなくて、現実に即して何割が妥当なのかというのを考えねばならないし、そこに減価償却を入れるのか入れないのか、区民の財産だって私はもっともだと思います。そこら辺のきちんと精査をしていかなければ、この値上げ自体は難しいなと思います。さらに、先ほど値上げと関連して負担の公平性から仕方がないというような議論がありましたけれども、負担の公平性というのは本当にマインドセットを、考え直したほうがいい。そこだけは、私本当に強く皆さんに、議会の皆さんにもお伝えしたいなと思います。受益者負担で誰が受益なのか、自分の利益のためにやっている活動なのか。もちろん自分の健康のために卓球をやっている、歌を歌っているところあるかもしれないけれども、その場の機会を与えてくださっている参加者の方がいたりとか、別にそれでお金の利益が得られているわけでもなかったり、それで健康寿命が延伸したり、そういったことを考えると誰が受益なのか。介護保険料使わなくてよくなるかもしれない。もちろん絶対そうなると言っているわけじゃないのですけれども。デイサービスに週に2回、週に1回通ったりされる方ももちろん尊重されるべきだし、それがいけないと言っているのではないのです。ただ、みんなで集まる中で集会所で週1回歌ったり、そうすることで要支援にならなくて、介護予防につながって、みんなで元気につながって、孤立が防がれてみたいなそういうのが今地域づくりに目指されている中で、それをただただ受益だ、お前ら負担しろと言ってしまったら、本当にもう元も子もない。これからの社会、皆さんどう考えているのですかと私は言いたい。そこの時点で、もう本当にマインドセットを変えてくださいというところですね。負担の公平性という話も先ほど挙がりましたけれども、そのとき必要な人が利用できることが大事ですよ。私自身が例えば障がい者になりました。そのときに、例えば耳が聞こえなくなったときに、耳が聞こえない方たちの集まりがあって、そこの場所に行けること自体が大事なのです。私が利用していなくても、それ、そういった活動している人たちがやっていること自体が、私は自分にも利益があると思っています。だから、負担の公平性ということ自体が違うと思うのですよ。障がい者の方たちが活動しています。今は、私は参加する機会がないかもしれないけれども、そうなったときに参加できるセーフティーネットがあるのですよ。例えば私は今保育園に子どもを預けているけれども、在宅で子育てにする人は集会所を借りて、みんなで集まるかもしれない。でも、私自身はそこに参加しないけれどもあなたたちの受益だとは言わないですよ。私も保育園というサービスを使わせていただいている、在宅で子育てしている人は集会所を使っている。そういったときに本当に受益ですか。本当に負担の公平性というのを、マインドセットを変えないとこれからの社会にはついていけないのではないかなと私自身は思っています。行政がたくさんサービスすれば、税金がそれなりにかかるのですよね、介護予防だって、子育て支援サービスだって、障がい者の集いの場をつくっても。板橋区は活動経費もあんまり補助しないのに、集会所の値段も上げていくというのは本当に考え直していただきたいということが強いので、ぜひお願いしたいと思います。あと、最後に減免のところですけれども、減免もうまく活用されているかいないかというのが全然よく分からない。昔から減免の在り方というのを、一方で活動団体の補助制度つくってみたり、活動集会所の費用上げてみたり、全然整合性が取れていないことがすごく見ていて思います。やってくださったのかなと思って、資料要求して資料見てみたら、大して整理もされていないし、高齢者の方、障がい者の方、子育て世帯の方が減免制度を利用できるようなものにもなっておりませんでした。きちんとこの陳情を採択することによって進めていただけたらと思います。

 

○委員長

以上で意見を終了いたします。

 

表決

陳情第67号1項、第2項、3項は不採択、陳情第70号は不採択、陳情第71号第1項、第2項、第3項は不採択、陳情第72号は不採択、陳情第73号は不採択、陳情第74号第1項、第2項は不採択、陳情第75号第1項、第2項、第3項は不採択、陳情第78号第1項、第2項、第3項は不採択、陳情第79号は不採択

 

アーカイブ