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2012年6月7日

保育施設の調査について(2)

保育施設の調査について(1) に引き続き、認可保育園と認可外保育園の違いについて、報告させて頂きます。
保育士さんには、当たり前の情報なのかと思いますが、
今回は、「認可外保育園や幼稚園での経験は、勤続年数として加算されない」ということについてです。
認可保育所については、児童福祉法に基づき、保育所運営費国庫負担金が 交付されていているのですが、私立の認可保育所については、これに加え、「民間施設給与等改善費」として、保育単価に保育士の平均勤続年数に応じ一定率を乗じた額が加算されます。
経験を積んでいる保育士さんであれば、若手の保育士さんを教育する役割も期待されるでしょうから、妥当な制度のように思えます。
10年以上、保育士としての経験を有していると12%乗じた額を加算し、交付するそうです。

しかし、この平均勤続年数の計算方法に課題があります。「負担金の交付対象である認可 (公立又は私立)保育所」での経験しか、勤続年数として認められないものとなっています。
つまり、認証保育所や認可外保育所、幼稚園での経験は、勤続年数として考慮されない制度になっています。
みなさんは、おかしいと思いませんか?
私立の認可保育所の運営者としては、勤続年数の平均が高い方が、交付額が高くなるのですから、同じ勤続年数であれば当然、認可保育園で働いていた保育士さんを雇いたくなるでしょう。認可外保育所で働いていた方は不利な状況となります。
認可保育園で働いていた方が認可外保育園で働いていた方よりも、私立の認可保育園で働きやすくなっているという構図はおかしく、変える必要があるのではないでしょうか。
(1)のブログで書いた、「重篤事故の重篤についての基準がないこと」、そして、今回の(2)で取り上げた「認可保育所以外の保育経験は勤続年数に認められないこと」は、いずれも改善していくべきものでしょう。
なかなかまとめる時間がなくて、少しずつのご報告で申し訳ありませんが、引き続き、調べたことを報告していきます。

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