2019年6月5日
自立支援センターの設置に関する住民説明会に参加しました。
みなさんこんにちは。
政策スタッフによるブログです☆
5月30日、グリーンホールで行われた「自立支援センターの設置に関する住民説明会」に参加してきました。
自立支援センターは、路上生活者対策事業を実施するための施設で、住居・仕事にお困りで、かつ働く意欲がある方に対して、就職に向けた支援を行うものです。
同施設は2000年度から23区内に5か所設置されており、設置後5年を経たのちに次の区に移転する輪番制で設置することになっていて、板橋区には2021年3月から5年間設置されます(5年後は解体)。
この日は、同センターの建設予定地の選定経緯や概要についての、板橋区による住民向け説明会でした(昨年12月と今年4月にも実施し今回3回目)。
説明会では同センターについて、板橋区福祉部管理課の職員から説明がされた後、質疑応答が行われました。
質疑応答では住民から設置予定場所についての質問が多くありました。
設置候補地の選定にあたっては、区有地及び都有地で規定以上の広さの土地をリストアップし、用地活用予定等のなかった場所が建設候補地となったということですが、近隣住民からはこれについて以下のような声があがりました。
「この事業の意義については理解しているが、なぜこの場所なのか」
「なぜ住宅地のど真ん中に設置するのか」
「保育園も近くにあり心配」
「もっと区内の人口が少ない場所を選んだらどうか」
「5年で壊すのだから新規に建てるのでなく、リフォームを考えるべきでは」
「センターに入るには福祉事務所でヒヤリングがあり就労の意思がある人だからと言うが、規則違反で退所になる人が22.9%もいるというのはどういうわけか」
など、不安の声が多く聞かれました。
現在、入所者層の傾向に変化が見られるといいます。
現在第4ブロック(板橋区が属するブロック)に設置されている豊島寮の入寮者年齢構成では、30歳代と40歳代の合計が全体の約6割を占めています。これは、「就職氷河期」と言われた世代でもあります。若くてネットカフェ等で求職をしている人が増えているのです。
自立支援センターの目的は以下のように記されています。
自立支援センターの目的について(板橋区・福祉部管理課)
⑴ 自立支援センターは、利用者の生活再建、社会参加、就職活動の促進を実現することを目的としています。
⑵ 自立支援センターの運営にあたっては、利用者の社会復帰に向けた早期の就労をめざし、区の就労支援事業等との連携を図ります。
⑶ 自立支援センターは、地域住民の生活や周辺環境との調和を尊重し、地域に開かれた運営を通じて、利用者が地域の一員として良好な関係を構築することをめざします
誰もが社会から孤立することなく、また社会につながることができるきっかけとなりうる同センターの存在に、異を唱える人は少ないでしょう。
しかし、この設置候補地への住民の不安が解消されないまま建設を推し進めることになれば、区の目指す「地域に開かれた施設」にはならないのではないでしょうか。
今後も行政と住民が話し合いを重ね、互いに歩み寄りながら着地点を見出すことができればと思いました。