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2019年11月2日

『決算調査特別委員会 総括質問』を行いました

10月25日、『決算調査特別委員会 総括質問』を行いました。

今回は、いたばし総合ボランティアセンターや、子ども施策等について質問をしました。
以下に答弁とスライドをまとめましたので、ぜひお読みください。


【いたばし総合ボランティアセンターについて】

🔵井上温子
最初に、いたばし総合ボランティアセンターの正常化に向けて質問させていただきます。
基本構想の基本理念について伺います。
公募要件を変更し、今年度から社会福祉協議会が事務局を担っていることは、書かれている基本理念の枠からは外れています。しかしながら、今までの答弁において、4者共同を崩していない、基本理念の枠内であるといった見解のようですが、どういうことか、再度伺います。

🔴区民文化部長
基本構想では、基本理念のほうが特に重要であり、事務局につきましては、組織のほうで規定されております。基本理念のでは、確かに将来的にボランティアやNPOの自主的運営とするように見直すとございますけれども、一方でその上に当面は区民、NPO法人、社会福祉協議会、板橋区の4者で設置を行うとあり、この意味において、基本構想の重要な枠組みを支えていると考えております。

🔵井上温子
当初は、社協とNPO、ともにボラセンの運営に当たっていましたが、その後、基本理念の実現へと2011年から2018年にかけては、NPOが事務局を担っていまして、自主的に運営に踏み出していました。それから、社協の運営となったということは後退になるわけです。基本理念を全文読みましたら、住民主体の中間支援組織を目指すNPOの自主的運営をするということであることは理解できるはずです。後退とは言えませんか。

🔴区民文化部長
確かに、ボランティア、NPOの自主的な運営とするというところを目指すということには変わりはございませんが、後退と捉えるかどうかですが、この事務局については、NPOだけというふうに絞った場合に、 ひとつのNPOしか手が挙がらないという状態がありました。 こういったことを踏まえ、競争性の担保という観点から、役員会で議論した上で受託者の拡大ということが行われたと考えています。

🔵井上温子
NPOの自主的な運営を目指すということは、今も変わらないという大変重要な答弁をありがとうございます。NPOに関してですが、自主的運営にするためには、みんなでボランティアセンターを運営していくような本所を立ち上げるということや、板橋区のボランティアさんたちとボラセンを担うNPOを一緒に立ち上げていくということも可能だったと思います。そもそもボランティアセンターの今後の将来的な見込みというのを、話し合ってきた経過がないのですね。そういったことを地域振興課としてやらずに、社会福祉協議会に頭を戻してしまったというところは、大変課題があると思いますが、いかがでしよう。

🔴区民文化部長
過去に、どれだけ話し合われてきたかということですが、少なくとも事務局の受託の関係の方法をする際には、必ず4者協議の役員会等で話し合ってきておりますので、その中でいろいろな意見交換が行われてきたと思っております。

🔵井上温子
役員会、運営委員会にボランティア、NPOがかかわることが自主的運営ということなのかなというところも、私は今疑問です。公募要件の変更についても、役員から基本構想の基本理念に合っていないと何人も意見がありましたが、区の意向に従わざるを得なかったです。ボランティア、NPOには、どちらの運営委員会、役員会においても決定権がないのですね。公募においても、区の意向で決定をされております。辞書において、自主的は自分の意思、 判断に基づいて行動することとありますが、これでは自主的運営とはほど遠いと考えますが、区としては、 こういった自分たちに決定権がないことを自主的運営と言うのか、お伺いします。

🔴区民文化部長
自主的な運営の、どういったものが、そういったもの、ボランティアセンターの運営として適切かということについては、区だけで判断するということではなく、あくまでも基本理念でうたわれている4者協議の中で判断されるものと思っておりますし、今後この4者協議の中で話し合って検討していきたいと思います。

🔵井上温子
自主的の定義を、もうちょっと精査して説明できるようにしていただきたいと思います。 N P Oの自主的な運営というのは、どういったものなのかというのを深めていただかないと答弁にならないと思います。
次に、共同NPO法人の役割について伺います。
基本構想の共同NPO法人の役割の項においては、行政や社協では十分に対応できない問題に、事務局スタッフとして業務の一翼を担うとあります。しかし、現在、共同NPO法人は事務局から外れており関与のみです。これ、おかしくないでしようか。

🔴区民文化部長
基本構想において、事務局スタッフにつきましては、社会福祉協議会及び共同NPO法人の双方を規定しておりますが、この現状と規定が合致していない状態は、事務局から社会福祉協議会が外れ、共同NPO法人になった平成23年度から継続しているところでございます。その意味では、基本構想の規定どおりではないと認識しております。

🔵井上温子
基本構想というのは、6年の熟議を重ねて、いろいろな人たちと一緒につくり上げたものです。それを、2015年の役員会で公募要件を変えますよといったときに、たくさんの役員の人たちから「基本構想の理念が崩れますよ」と忠告があったにもかかわらず、NPOが関与すれば4者共同が成り立つのだという発言をして押し通したわけですけれども、これ、誰がそんなことを決める権利があったんですか、当時の課長ですか、部長ですか、それとも区長の意向なんでしようか。6年かけてつくった基本構想を、誰がそれを決定できたのですか。どのような経緯でそのような発言ができたのか、私は非常に疑問に思いますが、いかがでしようか。

🔴区民文化部長
6年かけまして策定しました基本構想でございますので、これにつきましては、その精神というものを大切にしていかなければならないと考えております。この事務局の部分につきましては、先ほども申し上げましたとおり、平成23年度から、この基本構想というのは、平成16年、15年前に策定されたものでございまして、事務局の部分に限らず、多々現状と合わないところがございます。そういう中で、役員会の中で話し合われて決定してきたものだと思っております。

🔵井上温子
何度も言いますが、役員会と運営委員会はNPOや役員の人たちの決定権はないのです。みんなが反対していたのに、区が勝手に決めたのですから、そこに関しては真摯に反省していただきたい。それは自主性にも欠けるし、基本構想を勝手に区が崩したわけですよ。誰が、それを決めたのかと、今度きちんと教えてください。区が、どういう経過で NPO法人は単なる関与でいいのだなどという発言に至ったのか、きちんと説明を求めたいと思います。
次に、事業者の選定結果について伺います。
昨年度4月からの事業者を選定するプロポーザルが行われたが、各項目の評価根拠が明示されておらず、不誠実であると考えます。項目別に選定結果を説明すべきでありますが、見解を伺います。

🔴区民文化部長
事業者の選定につきましては、ボランティア・N PO活動活性化事業委託事業者選定委員会の選定委員が審査項目ごとに審査し、評価した点数の集計結果により決定しておりまして、個々の項目の評価の理由については、協議していないところでございます。したがいまして、項目ごとの評価結果の理由については、説明できかねるところでございます。

🔵井上温子
それだと説明責任の不足、透明性の欠如、恣意的と言われても私は仕方ないと思います。
これ、ただ疑っているわけではありません。企画総務委員会の資料では、板橋第三小の跡地に、災害時に支援活動を希望する個人や団体の受入調整、マッチング活動の円滑を図るには、全国規模のネットワークが生かせる社協との連携、総合ボランティアとの複合化ということがうたわれているのです。30年6月、公募の前ですよ。 こういったことが書かれていて、その結果、社協になったというのは、これは疑われてしようがないですよ、複合化したかったのだなと。それが、私は説明責任がなされていないと思いますが、いかがでしょうか。


🔴区民文化部長
こちらの企画総務委員会の資料ですけれども、旧板三小のあり方を考える際に、社会福祉協議会の事務所の配置に向けた検討を進めるということがあるわけで、それとボランティア センターの事務局を選定するということは切り離して進めておりますので、それは基本的には関係のないと考えております。

🔵井上温子
しかしながら、その後の災害時の評価に関しても、板橋区は社協の全国ネットワークがあるからこそ、社協の採点結果が高くなったという説明をしており、企画総務委員会の資料との連動性を考えざるを得ない。それは、これからも追求していきたいと思うので、災害ボランティアセンターについて聞こうと思っていましたが、次回させていただきます。
ボランティアセンターの今後について伺いたいと思います。
ボランティアセンターについて、部長は昨年の決算総括において、あり方の検討を行うとおっしゃっていましたが、スケジュールをお示しください。また、ボランティアセンターのあり方検討に今までかかわってきた人や市民活動団体、区民とともに参加型で行うよう求めますが、いかがでしようか。

🔴区民文化部長
ボランティアセンターのあるべき姿につきましては、基本構想のあり方も含めまして、4者協議の中で検討が必要であると考えております。今後、4者設置の役員会や運営委員会等で、どういう形で検討していくか。また、スケジュールも含めまして、協議していきたいと思います。

🔵井上温子
今の運営委員会は、社協が自分たちと仲よくやれる人たちを選んで入れているというような状況です。公募委員もいません。そういった中で、役員会、運営委員会だけでやられたら、今までやってきた人たちとか、市民活動団体とか、NPO団体はかかわれないですよ。それは、大きな問題だと思います。なので、役員会とか、運営委員会でもむのではなくて、もっと広くオープンにやっていただきたいんですが、いかがでしようか。

🔴区民文化部長
委員の今のようなご意見があったということは、役員会等でも伝えて、その上で検討のあり方、それからスケジュールについて検討したいと思います。

🔵井上温子
地域振興課がやっていることというのは、地域会議でも失敗しました。 ボランティアセンターもうまくいっていません。このように、基本構想からは後退しています。私たち、NPOとか、ボランティアをしている人たちは、 区に敵対心をむき出しにしてやっているわけじゃないです。地域をよりよくしていくために、私たちも協力していこうというスタンスであるにもかかわらず、こういったことが勝手に行われることに憤慨しているわけです。きちんと、そこについては誠実にやっていただくことをお約束いただきたいのですが、いかがでしようか。

🔴区民文化部長
いろいろといただいたご意見を踏まえて、今後いろいろと検討していきたいと思います。

🔵井上温子
誠実にやっていただけるかとお聞きしたのですが、いかがでしようか。

🔴区民文化部長
誠実にやっていきたいと思います。

🔵井上温子
きちんと自分たちが都合のいい団体だけを集めてやるというのは、市民活動の理念から反していますので、そういったことがないよう、お願したいと思います。

 

【子ども施策:幼保無償化について】

🔵井上温子
次に、子どもの施策についてです。
幼児教育・保育の無償化についてであります。
1つ飛ばしまして、地方自治体の役割について伺います。
消費税という逆進性の高い低所得者に厳しい税金で、幼保無償化という高所得者に恩恵が大きい制度についての不利は、国に対してのことですので省略しますが、この不利を分析し、区民にできるだけ保育・幼児教育全体の公平化を図るのが地方自治体の役割と考えますが、いかがでしようか。

🔴子ども家庭部長
板橋区では、安心して妊娠・出産・子育てができるまち、いたばしを掲げ、さまざまな子育て支援策を展開しております。子育て支援に係る施策につきましては、保育園を利用される世帯、幼稚園を利用する世帯、在宅で子育てされている世帯、それぞれの世帯の状況などを鑑み、公平性や負担の均衡なども考慮し、適切なご負担をお願いしつつ、多様なサービスの提供に努めているところでございます。

🔵井上温子
そうしますと、一時保育、定期利用保育の現実に伺います。
今一番大変なのは、ゼロから2歳児で保育園に入れなかった人たちだと思います。育児休暇がとれなかったり、就職活動したいけれども、預けられなかったり、少し育児を休みたいという人たちもいます。しかしながら、一時保育は実施しているところが少なく、区立に関してはあきがなく、申し込みができない状況にあります。また、週1回預けられたとしても
2.6万円、週に2回預けられたとしても5. 3万円ぐらいかかってしまいます。定期利用保育も実施施設は少なく、保育料も3万円から4.4万円と高額になっております。一時保育、定期利用保育の充実を求めますが、いかがでしようか。


🔴子ども家庭部長
幼児教育・保育の無償化の実施に伴い、保育の必要性の認定を受けた保護者につきまして 一時保育や定期利用保育の利用に際しても、3万7 , 000円までが無償化の対象となります。ただ、確かに委員おっしゃるとおり、実施している園が少ないというのは事実です。
時保育で13園、定期利用保育で10施設となってございます。一時保育、定期利用保育の実施園につきましては、各施設の状況を勘案しつつ拡充が図られるよう、検討してまいりたいと思います。

🔵井上温子
ゼロから2歳の一時保育も対象になるのでしようか。

🔴子ども家庭部長
この制度によりますと、ゼロから2歳までにつきましては、非課税世帯が対象となります。

🔵井上温子
そうですよね、ちょっとびっくりしちゃって。ゼロから2歳は非課税世帯のみしか対象になりませんので、無償化によって、そこがカバーできますというような答弁だったような気がしましたが、一時保育に関して私は区にやっていただきたいと言っているのですが、いかがでしよう。

🔴子ども家庭部長
サービスの担い手は多様にあると思います。区立園のほうでも、公設公営の園でやっております。公設民営で1園やってございます。また、私立もそれに比べると多くやっておりますことから、そこら辺のバランスを見ながら広く展開していかれると思っております。

🔵井上温子
次に、ちょっと認証保育所のほうにうつります。
0から2歳の低所得者や3から5歳の全体で、認可より保育料が高いです。例えば、認可では最低年収300万円で保育所4 , 100円ですが、認証では同じ年収なのに2.4万円です。また、認証の負担軽減助成額を見ると、525万円以下の層が1 , 679件と件数が一番多くなっています。さらに、認可と認証に5年間預けた場合の保育料格差を算出しました。その結果、想定年収 255万円で5年間で129.6万円の差額が生まれてしまいます。これは、大学の授業料1年相当に当たります。

さらに、年収525万円でも62万円の差額が生まれます。法的な保育サービスを利用するのに、通わせた場所によって、こんなに大きな差が生まれるというのは、好ましくないと思います。改善が必要と思いますが、いかがでしようか。

🔴子ども家庭部長
認可保育所の選考において不承諾となり、やむを得ず認証保育所を利用している保護者にとって、一定の負担が残っていることについては認識しております。今後、一層、入園相談業務の充実を図り、認可保育所を希望する方が一人でも多く入園できるよう努めてまいります。

🔵井上温子
認可に入れるようにしますよと言う前に、保育料の差額をなくすべきだと思います。
一時保育も認証保育も差額を、まずなくすというところからスタートすべきだと思います。
一時保育や認証保育の保育料の改善は、経費がないからやらないわけではないですよね。今回の無償化を歳入歳出の増減額を見ると、新たな財源として1.4億円生まれています。しかしながら、これは何に充てたかというと、認可保育園の私立の副食費分が国ではなく、区独自で負担しなければならなくなったために、新たに2億円の支出をすることになりましたと。そうすることで、新たな財源から副食費を引いたところ、財源はなくなり、マイナス6 , 851 万円になってしまいましたと。もちろん、主食費、副食費を区独自負担で支払うというのは、予算が無限にあればすばらしいと思いますし、予算確保には感謝しています。しかしながら、幼保無償化の恩恵を最大限受けた認可保育園の3から5歳の枠に、予算投入すべきであったのでしようか。むしろ、区民への公平な制度運営を目指すのであれば、主食費、副食費にかけている予算5億円の使い道の再検討をすべきではないでしようか。
例えば、無償化の保育料が完全ゼロになった認可の方から、認証保育料補助対象外のD13 以上、想定年収905万円以上の高所得者のみを抜き出し、主食費、副食費を負担してもらうだけでも、約2億円の財源が生まれます。主食、副食費というと、出してあげたい、無料にしてあげたいという気持ちにもちろんなりますが、全体としての公平性を考えれば、検討すべきことではなかったのでしようか。
一方で、認証保育所の無償化に係る経費は、どのくらいかも算出してみました。D4の想定年収525万円までで4 , 003万円、D12の890万円までで1億1 , 500万円と想定できます。2億円の財源があれば、おつりがきますし、一時保育の充実、保育料補助についてもできることでしよう。板橋区は、なぜ大変な数字がいる中で、認可の主食、副食費に財源を充てたのですか。区の役割は、全体の保育料の平準化をすることだと認識されていながら、なぜ目指さないのですか、お伺いします。

🔴子ども家庭部長
副食費の無償化につきましては、そもそも幼児教育・保育の無償化の趣旨に照らし合わせて妥当であるという判断のもとに行っております。また、例を申し上げますと、認証保育所には保護者の負担軽減、運営の安定化を目指して、東京都と区から8億4 , 000万円余りの補助金が投入されております。そういったところもありまして、全体の負担のバランスというところを考えて、現在の制度にしているところでございます。

🔵井上温子
認証に5年間預けざるを得なかった人と、認可に5年間に預けられた人が、大学1年間の学費分違って、板橋区としてはいいと思っているということですか。

🔴子ども家庭部長
やむを得ず認証に入れざるを得なかったという事情を抱える人の心中は、深く察するところでございますが、制度として全体のバランスをとる中で、一定やむを得ない部分があるものと考えております。

🔵井上温子
そうすると、一時保育に関しては、入れなくて一時保育にしばらく預けながら、就職活動したりとか、週に1回、2回、働いたりしていらっしゃる方もいらっしゃいますが、そういった方に関しても、1回当たり大変高い保育料になっていると思いますけれども、それも例えば週に1回預けた人と、1か月預けている人が同じ保育料でいいと思っているということですか。

🔴子ども家庭部長
その人の家庭の状況や、仕事の関係なんかもありまして、それは一概に言えるものではないと思いますが、今のところ、公設公営の場合、1時間600円の設定をしてございます。
それを高いととるか、安いととるかというのは、それぞれの人の考えに委ねるところだと思います。私どもとしては、必要最低限のものをいただいていると考えてございます。

🔵井上温子
認可保育園に預けていても、週に3回程度しか働いていらっしゃらない方もいます。それと比べたら、一時保育だけで、そんなに高いのかと思うと思うんですよ。それは、きちんと区として対応しないと、子どもの貧困問題とか言っているのにおかしいと思いますが、部長はそういう意見なのですか。

🔴子ども家庭部長
そういう考えで仕事をしております。

🔵井上温子
そうなのですね。私は、幼保の無償化の影響でなかなかサポートが受けられなくて苦しんでいる人たちのことを、板橋区はもっと考えてくださっていると思っていたんですね。もうちょっと、何とかならないものかと思うのです。おかしいじゃないですか、認可に落ちたから、大学1年間分を新たに負担して通わせなければいけないというのがおかしいし、認証保育園の人のほうが年収が低い方も結構いらっしやるんですよ。その現状に寄り添う気持ちはありませんか。

🔴子ども家庭部長
現状の制度にも、齟齬することが少なからずあると思っております。それの調整を図りながら、よりよい保育、よりよい子育て支援を提供していきたいと思っております。

【幼稚園の預かり保育について】

🔵井上温子
次に、幼稚園の預かり保育について伺います。
幼稚園に配布された預かり保育についての案内は、大変わかりにくいものとなっています。幼稚園の預かり保育の利用料は日額上限がありますが、条件に当てはまる幼稚園については、一時預りや病児保育が利用でき、こちらについては日額上限はなく、月1万1 , 300円まで活用できるはずです。案内をきちんと作成し、配布していただきたいですが、いかがでしようか。

🔴教育委員会事務局次長
大変申しわけなく思っております。今後、他の認可外保育施設を併用することができる保護者に対しましては、もっと利用限度額等を確実に周知してまいります。よろしくお願いします。

🔵井上温子
ありがとうございます。もう10月から始まっていますので、利用できなかった月が、なるべくなくなるよう、お願いいたしたいと思います。

【あいキッズと児童館について】

🔵井上温子
次、あいキッズと児童館の関係性について伺います。
板橋区は子どもの放課後について、2015年の児童館条例の説明の際、板橋区版放課後対策事業、あいキッズの全校実施により、小学生の放課後の安心・安全な居場所、遊び場が整備された。基本的には、区の考えを小学生の放課後の居場所、遊び場はあいキッズで、小学生の児童館の利用を縮小し、児童館を地域の子育て支援拠点とすると説明をしました。
そこで、質問します。
区としては、小学生の居場所が集約化できるとお考えなのでしようか。

🔴子ども家庭部長
その当時の答弁者が子ども家庭部でしたので、私どもで引き受けて、ご答弁申し上げます。
あいキッズは、平成21年に開始しまして、平成26年度に制度変更を行い、利用を希望する児童全てを受け入れる放課後安心・安全な居場所を整備しております。現在、児童館は乳幼児親子向けの地域子育て支援拠点としつつ、あいキッズ等を小学生の居場所の一つとして応援しております。小学校の放課後の主たる居場所、遊び場はあいキッズであるという考え方がべースではありますが、子どもたちの居場所としての選択肢が仮にふえていくことであれば、それが望ましいことであるとも考えております。

🔵井上温子
利用を希望する人といっても、合わなかったら利用できないという人もいるのですよね。
そこでお聞きしますが、率直に聞きます。
あいキッズを利用している子どもたちの困った声を受けとめる気はないのでしようか。
題を集約し、改善しようという気持ちが見えてきませんので伺います。

🔴地域教育力担当部長
あいキッズにおきまして、子どもたち自身の声を聞くことにつきましては、まず何といっても現場で各受託事業者のほうで、日々子どものお話に耳を傾け、気持ちの受けとめを図るほか、子どもたちに直接アンケートをとり、各あいキッズの運営プログラム等の企画にも生かしているところでございます。
また、リクエストボックスのような箱を常設しまして、子どもたちに欲しいものを書いてもらうなど、そういった仕組みを導入しているあいキッズもございます。そのほか、教育委員会としましても、毎年度、11月ごろに行っている満足度アンケート、そういったものがこ ざいますが、今年度、また改善しまして、あいキッズが楽しくないと答えたお子様たちが、そういった方たちには、さらに踏み込んで、その理由を尋ねるなど、工夫を変えまして可能な限り子どもたちの声を聞いていく所存でございます。

🔵井上温子
それでしたら、その課題を集約したものというのを、きちんといただけますか。今まで、あいキッズの報告において、かなりいい評価をいただきましたという資料はいただきましたが、課題について、きちんと分析されたような資料は一度も見たことがありません。いただけますか。

🔴地域教育力担当部長
毎年、アンケートの集約については行っておりますので、今年度に関しましても、ご提供できるかと考えてございます。

🔵井上温子
その声をきちんと聞けば、アンケートの集約ができ、区の現在の方針は上がってこないはずなので、ぜひ、分析をさせていただきたいと思います。

【子どもの声について】

🔵井上温子
次に、子どもの声について取り上げます。
子ども家庭支援調査特別委員会に部長は、子どもの意見表明権の大事さを認識されている答弁がありました。まず、子どもに影響のある事業を実施変更する際、子どもへの説明、意見聴取の実施を求めますが、いかがでしようか。
あわせて伺います。子ども家庭支援センターに、子どもからの提案、相談窓口の常設設置を求めますが、いかがでしようか。

🔴子ども家庭部長
私のほうから発言いたしました子どもの意見表明権についてのお尋ねでございます。
子どもたちが感じている困り事や意見などを把握し、子どもたちの目線に立って事業を推進していくことが、子どもの権利を守るためにも重要であると認識しております。子どもに関する事業につきましても、子どもからの意見をどのように受けとめ、各種の事業に反映させていくのか検討してまいりたいと思います。
また、子どもの意見表明権の保障及び確保については、行政の大きな課題であると認識しております。現在、(仮称)子ども家庭総合支援センターに委員申し出の子どもからの意見や提案を受け付ける常設の窓口を置くことは、現段階では考えていないところでございます。しかしながら、子どもの目線に立ち、その考え方や意見、希望をどのようにくみ上げ、施策や事業につなげるかについては、私ども子ども家庭部だけではなく、関係する所管も含めて十分に検討していく必要があると考えます。

🔵井上温子
ぜひ、そういった窓口、今、検討してないということですけれども、総合支援センターですので、全ての子どもたちが意見を言える場所としての機能を確保していただきたいと思っております。

 

【子どもの遊び場計画について】

🔵井上温子
次に、子どもの遊び場計画について、お伺いします。
板橋区には、子どもの遊び場についての計画がありません。子どもの人数、年齢別に必要なさまざまな遊び場が、どれくらいあるのか、私たちは把握できていないのは問題であります。あいキッズだけでなく、地域全体で子どもを育てますと説明されても、それってど 日常的にあるのと深堀できていません。それは列席にないということになります。子どもたちに参加してもらいながら、子どもたち目線の遊び場計画を策定することを求めますが、いかがでしようか。

🔴子ども家庭部長
子どもたちの居場所として、遊び場の存在は非常に大きなものであり、その環境をある程度整備するためには、地域の大人も含めた地域全体が子どもの遊び場の重要性に対する理解を深めていく必要があると考えます。子どもたちが遊び、そして成長していく計画づくりやまちづくりの提供のために、子どもの意見を反映させる仕組みづくりについて研究してまいります。

🔵井上温子
ありがとうございます。高沢委員からもありましたけれども、ボール遊びしたいと言ったときに、区としてはありますよと言いますが、実際はないですよ、子どもからするとないですよと、そこでそごが生まれているんですよ。それで気づいたのが、子どもの遊び場に対する計画がないということなのですね。何歳の子が、どれぐらいその地域に住んでいて、そういった遊び場はどれくらい整備されているのかというのを、一度整理していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

【心身障がい者理美容サービス事業について】

🔵井上温子
かなり飛ばしまして、理美容券のほうに移らせていただきたいと思います。
心身障がい者理美容サービス事業についてなんですけれども、現在は理美容組合に入っていなければ、心身障がい者理美容サービス事業のサービス提供者になれない現状があります。しかし、理美容組合の加入率は22 %で大変低く妥当性に欠けます。同様な事業を高齢者理美容師派遣事業においても実施していますが、こちらは平成20年度からは個人事業者とも契約できるよう改善しております。同じ板橋区が行う事業で差があるのはおかしいですし、組合に入っていなくてもサービス提供ができるよう改善を求めますが、いかがでしようか。

🔴福祉部長
心身障がい者に係る理美容サービス事業につきましては、現在、理美容組合との契約により理美容組合加入事業者が障がい者宅へ赴き、サービスを提供しているところでございます。
一方、高齢者を対象とした理美容サービス事業におきましては、平成20年から理美容組合に加え、理美容を派遣可能な個人についても協定を締結し、サービスを提供しているものと認識しております。サービス提供者の選択肢をふやすことは、利用者の利便性及び満足度の向上につながるものと考えているため、理美容組合未加入事業者のサービス提供について、利用者の安全確保が図られる条件の整備をした上で、検討を進めてまいりたいと思います。

🔵井上温子
ぜひ、安全面の確保というのは私も大事に思っておりますので、前に進めていただきたいと思います。
次に、理美容室への外出の機会について伺います。
心身障がい者理美容サービス事業は、訪問でのみサービス提供を行っております。しかし、対象はサポートがあれば、外出できる方も多い状況です。理美容室へ外出し、リフレッシュを図ることや、外出機会の増加をしてもらえるよう制度改善を求めますが、いかがでしよう

🔴福祉部長
障がい者の外出の機会の創出は、社会参加の促進とともに 日常生活の充実につながる重要なことであると考えております。理美容室におけるサービス利用の実施につきましては、受け入れる理美容室の環境により左右されるところがございますので、サービス提供にご協力いただいている方々のご意見も聞きながら、実現可能性について検討してまいります。

🔵井上温子
ぜひ、実現に向けやっていただきたいと思います。

 

【居場所普及の方法についての改善】

🔵井上温子
ひとつ戻りまして、居場所普及の方法についての改善を求めて質問します。
現在、子ども食堂については、社協が開設講座をしておりますが、財団派遣では実践者に子どもの居場所のアドバイザーを登録してもらって、居場所をつくりたい人向けにアドバイザーが訪問支援を行ったり、現場実習をやったりとしています。ボトムアップによる居場所普及を板橋区においても、高齢者、障がい者、子ども、いろいろな居場所事業で進めていただきたいですが、いかがでしようか。

🔴福祉部長
アドバイザー派遣制度でございますけれども、子どもの居場所づくりのアドバイスを行うため、埼玉県や新潟県において実施しているものと認識しております。板橋区では、子どもの居場所づくり活動支援事業におきまして、子どもの居場所の立ち上げ支援、相談窓口の開設、あるいは立ち上げ講座を開催しまして、居場所開設のアドバイスを行っております。普及方法の改善につきましては、現状の支援のあり方を検証した上で、必要性について検討してまいります。

🔵井上温子
ぜひ、お願いしたいと思います。共生型の居場所に関しては、また今後質問させていただきますので、またよろしくお願いします。ありがとうございました。

🔴委員長
以上で、無所属の会の井上温子委員の総括質問を終了いたします。

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