2019年12月11日
子ども家庭支援調査特別委員会が行われました。
12月11日、子ども家庭支援調査特別委員会が開かれました。
議題は以下の通りです。
【議題】
(1)第3回定例会調査事項に関する提言の方向性について
(2)子どもとその家庭を支援する既存事業の現状について
(3)第1回定例会の調査内容について
委員会において、以下のようなことを提言しました☆
ぜひお読みいただけたら嬉しいです。また、当日は配布資料に基づき話し合いが行われましたので資料も添付します。
【提言内容概要】
・子どもの権利をどのように捉えて、実行していくのかという提言が、今後議論が活発にできるように、項目を設けるとよいのでは。
・子どもの権利条約には、意見表明権だけでなく本当に様ざまな項目があるので、それを踏まえて委員会等において皆で提案していけるとよい。
・提言の方向性について『地域の支援の輪の拡充』という項目を、ひとつ追加できたらよい。
地域の支援の輪の拡充を促進すべきなどの一文が入ると望ましい。例えば、里親を拡充したいと思っても、地域の人で担い手がいなければ、つなぐ先がないというような課題にもなり、子ども食堂などでも虐待のケースなどが発見された場合に、それを親や学校、それとはまた別の観点からサポートを、外側からしていけるような体制構築というのは、地域住民がやらないとできないことなので、そういった地域の支援の輪の拡充をやっていくべきだというような文言が必要。
・児童相談所を退所した後、地域でその子をどのように見守るか。学校や保育園以外に子ども食堂があったり、短期里親が関わったりというようなケースをつくっていく必要がある。それを児童相談所と子ども家庭支援センターが一緒になり、地域の支援の輪の拡充を目指していくべき。
・事業の改善に向けて、課題を抽出することがとても重要。子どもの貧困対策として事業を行なっていく上で、それぞれの所管でどのような課題があり、何ができなかったのかということをきちんと抽出し、どのように解決するかという改善策をつくっていく。
それがないと、全体のばくっとした数字の中では埋もれてしまうものが多数出てくるだろう。課題を抽出するということを、事業の改善の中に入れていただきたい。
・虐待発生予防としての各事業の連携体制についてというところで、発生予防としては虐待を受けた子どもが成人してから(里親や施設を出た後)のカウンセリングやサポートというのが、抜け落ちている。不安や虐待の連鎖のことが言われる中で、成人した後の支援をいかにしていくかというところは重要。
・病児・病後児保育など、様ざまな保育サービスを提供してくれていますが、利用したいときになかなか利用につながらないという実態がある。病児・病後児保育については、朝起きたら子どもが回復していたなどの理由でキャンセルも割と多くなる。すると、本来利用したかった方が利用できなくて、しかし病児保育の空きは利用されないまま置いてあるというような現状もあり、課題だと思っている。困ったときに利用ができるようICT化が必要ではないか。
・子育て中の方が相談をして、アクションを起こし、どの程度解決されるのか。解決しない相談が多いのではないか。相談を受けたことが本当に既存のサービスで解決できること、できないことがあり、できなかった場合に例えば定期的にカウンセリングや相談に乗りますねという長期的支援(長期支援プログラムの構築)につなげ、定期的な状況把握をするなどが重要になってくる。
・相談者の対応について、きちんと仕組み化されておらず、各ケースワーカーの判断に委ねられているところは課題である。相談対応の質の格差をなくしていく。
・相談事の約8割は解決しない悩みかもしれない。公的サービスが解決できることって、ざっくりいうと2割くらい。あとは寄り添ってほしい気持ちや不安感が多いのかもしれない。そのときにコミュニティナースやまちの保健室のような、ふらっと立ち寄って相談できるところ、そういったものは子ども家庭総合支援センターの中では考えられているのか。そこにある程度の専門職やコーディネーターを配置していくことも必要。
・ひとり親家庭のホームヘルプサービスについて。ひとり親家庭に限定している理由をお聞きしたい。両親がいるけれども貧困状態の家庭もあり、そのような場合は小学生の親だとファミリーサポートセンターくらいしか利用できるものがなく、所得に応じた料金設定がない。
・虐待の疑い等も含め、保育園や小・中学校など、通告の義務が、実際は通告をするかどうか躊躇することも少なくない。判断は保育園で必要はないし、確認をする必要もない。確認するのは児童相談所だと。なので、あざがあって子どもが親に合たたかれたんだと言った瞬間に通告の義務があると思うが現状そうなっているのか。児童相談所のほうに連絡をしやすくなるような研修、周知などが必要。
・幼対協の個別ケース会議できちんと地域資源や里親、子ども食堂など様ざまな地域団体等の情報共有をし、一人ひとりに合わせたサポートをしっかりしたメンバー構成のもと行ってほしい。虐待の前も、地域に帰った後もサポートできるような支援体制を作ることが重要。
・すべての子どものいる家庭が送迎サービスや家事援助サービスを、所得に応じた料金で利用できるようにすることが大切。