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2022年11月7日

【決算総括質問報告】児童館・子どもの遊び場の整備について質問しました!

令和4年10月26日、決算総括質問を行いました。
今回、取り上げたのは、

1 児童館について

2 子どもたちの遊び場の整備について
です。

私は長年、小学生の遊び場・居場所の少なさについて課題認識を持ってきており、今回改めて児童館26館を回り調査を実施しました。

平成27年度にあいキッズの全校実施を開始してから10年近くが経過しましたが社会情勢は大きく変化しています。
今一度、子どもたちの居場所の確保や選択の幅についても考え、子どもの未来につながることができる児童館等の在り方について考えるべき時期にきていると考え、質問をしました。

ぜひ、お読みください。

 


1.児童館について

 

私は長年、小学生の遊び場・居場所の少なさについて課題認識を持ってきており、今回改めて児童館26館を回り調査を実施しました。その結果から見えてきたことが多くあります。

平成27年度にあいキッズの全校実施を開始してから10年近くが経過しましたが社会情勢は大きく変化しています。
今一度、子どもたちの居場所の確保や選択の幅についても考え、子どもの未来につながることができる児童館等の在り方について考えるべき時期にきていると考え、質問をさせていただきます。


①(利用方法の周知について)

〇井上温子

今までは、事前に保護者が書いた利用申請書を児童館に提出することが必要だったので、小学生が突然児童館に遊びに行っても中に入れませんでした。手続が面倒で諦めてしまったり、小学生が何人かで遊びに行った場合、一人でも書いていないと別の場所で遊ばざるを得なかったりという状況がありました。

今回、10月24日から小学生の利用を妨げていた利用申請書を廃止となり、小学生が気軽に児童館に行けるようになりました。これはとても大きな変化で、対応してくださり感謝をしております。しかしながら、このことを知っている小学生は、現状数えるほどしかありません。小学生に、登録がなくても児童館に気軽に行って遊べるということを周知していただきたいが、いかがでしょうか。

〇子ども家庭部長

ご紹介ありましたとおり、小学生が児童館を利用しやすいように、事前申請の手続を簡素化いたしまして、来館の都度、小学生本人が入館証に必要事項を記入していただくということで変更してございます。この内容については、区のホームページで紹介、周知をしています。

児童館では、現在もなお新型コロナウイルス感染症予防対策の観点から、小学生を含む全ての方の来館人数のところの制限を継続しているような状況でございます。このことから、周知の時期につきましては、少々検討をさせていただければと思います。

〇井上温子

現状は、空き室がかなり目立っている状況にありますので、一気に全校生徒にというわけでなくても、あいキッズの利用が少ない学年からなど、工夫しながら周知をしていっていただきたいと思います。

 

②(兄弟利用について)

〇井上温子

保護者が乳幼児、小学生の兄弟を連れて児童館に行った場合、小学生は専用の部屋のみでしか遊べず、ホールなどほかの部屋では遊べませんでした。それが今回、兄弟で来た場合は一緒に遊べるようになったとお聞きしています。しかし、プログラムの参加については、できないとしているとのことです。

児童館を回る中で、一緒に遊べるだろうという取組みも幾つか見られました。
例えば太鼓などは、小学校1、2年生と乳幼児さんが一緒に遊んでも大丈夫かなというふうに思いますし、お兄ちゃん、お姉ちゃんが「自分で参加しない」と断るのと、「参加できません」と職員さんから断られるのが大きな違いです。
小学生は参加できませんとするのではなく、一緒にやることで緩やかに包摂できればと考えますが、いかがでしょうか。

〇子ども家庭部長

児童館では、基本的に対象となる月齢や年齢を定めた乳幼児に対するプログラムを実施しているところでございます。乳幼児の兄弟と一緒に来館する小学生のプログラムへの参加につきましては、例えば同室内にとどまるであったり、一部参加をするなど、柔軟に対応しているような状況でございます。

小学生と乳幼児を持つ保護者の声だけではなく、例えばこのプログラムについてですが、参加する乳幼児のみの保護者の理解も必要なことから、プログラム内容や参加を認める兄弟の小学生の学年を定める等のルールを設定するなど、配慮事項を整理した上で、柔軟な対応が可能であるかを検討していきたいというふうに思います。

また、さらに小学生が単独で利用する場合につきましては、現状、児童館では、乳幼児親子の安心・安全な居場所の機能を持つということから、現在の利用方法を変更することについては、慎重に判断をしていきたいと思っています。

〇井上温子

兄弟でいらっしゃったときは、保護者がその兄弟両方の様子を見たいというニーズがやはりあって、別の場所で遊ばざるを得ないとなかなか大変なケースもありますので、兄弟に関してはきちんと対応というか、柔軟に受け入れてもらえるように全館に周知していただきたいなと思います。

また、小学生の単独利用に関しては、お話を聞いていてすごく困るなと思ったのは、小学校1年生になったときに、3月31日までは児童館のプログラムとかで幼児として遊んでいた子が、入学して4月1日からは小学生だからこちらでは遊べませんよと断るのも職員さんたち。「何かちょっと悲しいな」というご意見もあったり、子どもたちにとっても小学生になったときに変わらずに受け入れてくれる場所があったらどれだけ安心できるかなというところがありましたので、1年生は特に受け入れていただきたいです。
さらに、発達障がいや知的障がいがある方たちに関しても一緒に遊ぶのが好ましいような場合もありますので、そういったことも柔軟に受け入れていただきたいです。

様々な児童館を回る中で、小学生にイベントの準備やお片づけ、運営など色いろな役割を担ってもらえるような関わり方、児童館のプログラムへの参加の仕方というのもあるなと感じました。ある児童館では「お仕事ボックス」というふうに呼んでいらっしゃいました。

夕方以降については小学生が参加しやすい環境・乳幼児と小学生が一緒に過ごせるような環境づくりへの工夫を求めますが、いかがでしょうか。

〇子ども家庭部長

今お話のありましたとおり、ついこの間まで幼児として利用していたお子さんが、小学生になった途端決められた部屋で遊んでくださいというような促しというのがあるのも実態としては把握しているところです。そういった部分では、児童館についても小学生の居場所ということで位置づけております。

また、柔軟な対応という表現を使わせていただいておりますが、これも児童館によって、あるいは職員の対応によっていささかその差が出ているような状況も感じ取れておりますので、柔軟な対応こそ違いが生じてしまうような可能性がありますので、配慮事項を整理の上、より利用者に寄り添った運営をしていきたいと思います。

そういった部分では、例えば発達障がいのある児童、知的障がいの児童、そういった方につきましては、当然に障がいの有無により制約は設けていないところですが、児童館への行き来であったり、室内の行動で心配がある可能性もございますので、その辺は保護者と丁寧に情報を共有し、例えば状況に応じては同伴をお願いするなど、そのような対応をしていきたいと思っています。

〇井上温子

ぜひ色いろ整理していただいて、全児童館で兄弟利用や、小学生が参加しやすいプログラム、そういったものを前向きに進めていっていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

 

③(児童館の未来に向けて)

〇井上温子

児童館の未来を考える上で、児童館の利用時間帯別利用者の特徴はどのようにお考えかをお聞かせください。

〇子ども家庭部長

児童館につきましては、平成27年5月に策定いたしました児童館在り方検討会報告書に基づきまして、平成28年度からは乳幼児向けの機能を充実させた新たな児童館として運営を開始しております。このことから、一日を通して児童館事業の主たる対象者である在宅乳幼児親子の来館が多くなっています。

午後の時間帯につきましては、在宅乳幼児親子の方々に加え、幼稚園、保育園に通う幼児とその保護者が来館をする。あるいは、小学生の来館も見受けられるというような状況です。

〇井上温子

もう少し細かく言うと、午前中は在宅で子育てをされるゼロから2歳の方ということだと思います。午後はおっしゃったとおりだと思いますが、夕方の活用について提案をしていきたいと思います。

区内26の児童館を調査して、夕方の児童館というのは、幅広く活用ができる可能性を秘めていると感じました。児童館の1時間当たりの平均受付数は、午前よりも午後は37%少なく、1時間当たり平均6.9人が受付しているというふうになっています。平均6.9人というのは、おおよそ大人3人と子ども4人という想定となります。

また、夕方の時間30分を空けて2回の利用人数を調査させていただきましたが、使われていない部屋は、1回目が104部屋中47、2回目が99部屋中37部屋で、それぞれ45%、37%の部屋が使われていない状況でした。児童館は26ですから、平均1から2部屋が空いていることになります。

さらには、ホールの利用人数が5組10人以上であった児童館は26館中7館で、27%のみでした。夕方の利用者の実態としては、幼稚園帰り、保育園帰りの親子さんがほとんどだということも分かりました。

幼稚園や保育園に子どもを通わせている保護者が子どもと一緒に遊べることがよい、幼稚園や保育園のお母さんたちのつながりをつくる場所としてよいといったご説明もいただき、私もその大切さについては理解をいたします。しかしながら、ホールを乳幼児向けにすべきかというと、必ずしもそうでなくてもよいだろうとも思いました。

既に幼稚園や保育園という公共サービスを使っていらっしゃるので、子どもたちはそれぞれ元気に遊んできております。ホールの利用人数からしても、別のお部屋でアクティビティーをできます。
親同士のつながりもお部屋で可能です。
夕方を小学生にして、乳幼児親子を追い出すことはできないといった意見も聞かれましたが、過ごせるお部屋があれば、来られなくなるわけでもありません。
実際、ホールでプログラムをするまでは、お部屋で過ごしている乳幼児親子の方がほとんどでした。学校終わりの夕方以降を小学生の居場所としてご活用いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

〇子ども家庭部長

時間帯で申しますと、15時以降から閉館となる17時までの時間帯につきましては、来館者が少ない傾向にあるということは認識をしてございます。
放課後の安心・安全な居場所といたしまして、あいキッズが全校で実施されておりますので、現状の考えといたしましては、その役割分担に基づきまして、児童館は乳幼児親子を支援する施設といたしましてその役割を果たしてまいります。
しかしながら、ご紹介いただきました調査の内容等につきましては、しっかり受け止めさせていただきまして、現在進めております再度の説明でございますが、児童館の在り方検討の中でその活用の可能性について研究をしていきたいと思います。

 

④(夏休みの児童館活用について)

〇井上温子

近年、夏が暑く35度を超える猛暑日も多く、暑さ指数が31以上は子どもが外で遊ばないほうがよいと言われていますが、そのような日は2017年以降は20から30日程度見受けられます。すると、室内で遊べる空間が必要になってきます。

一方、13時頃からというのは、乳幼児さん、ゼロから2歳の方はお昼寝されることが多く、児童館の利用者数が少なくなっています。夏休みの13時からは小学生に優先利用させてあげたらよいのではないかと思いますが、見解を伺います。

〇子ども家庭部長

現時点で児童館は、乳幼児親子向けの地域子育て支援拠点として事業展開をしてございますので、夏休みの時間帯に小学生の利用をメインとする考えは持っていないところです。

しかし、令和5年度に設置されますこども家庭庁におきましては、子どもの居場所づくりを主要事項に掲げていますように、安心して過ごせる居場所の選択肢を増やすということが課題で賜っているということは認識をしています。

さらに、平成27年度にあいキッズの全校実施を開始してから10年近くが経過する中で、社会情勢は大きく変化しており、居場所の確保だけでなく、子どもの成長につながることができる施策の在り方について考える必要がある時期に来ていると考えています。

〇井上温子

私もあえて児童館を出してきたのは、少し可能性を見いだして検討をし始める時期なのではと思ったからです。少しの可能性でも話合いを進めていただけたらと思います。

 

⑤(Wi-Fiの整備について)

〇井上温子

Wi-Fiを整備して、タブレットで宿題をしたり、オンラインゲーム・動画を見られる時間を決めて(30分だけつなぐなど)つかっていただくということはいかがでしょうか。
それらをきっかけとして児童館に来てもらい、ゲームなどから、例えばボードゲームやジェンガなど、色いろな遊びに発展させていくというのも児童館の職員さんの力の見せどころだと思います。

軒下や商業施設でゲームをしている子どもたちがいるという事実がありますので、児童館でそのようなオンラインゲームなどもできるとともに、そこから幅広い遊びに導けるようなことができるととてもよいと思いますが、いかがでしょうか。

〇子ども家庭部長

区では、災害時の通信インフラの確保と区民サービスの向上を目的として、公共施設にフリーWi-Fi環境を整備しています。児童館にWi-Fi環境を整備する場合につきましては、財源を確保の上、固有の設備を用意することから、小学生の児童館利用が少ない、多くない現状と費用対効果の観点から、Wi-Fi環境の設備は現時点では考えていないところです。

この小学生の利用実績につきましては、平成30年度、年間通しまして2万6,284人に対し、令和3年度の実績で3,059人ということで、11.6%まで減少しています。

これは、コロナウイルス感染症の影響もありますでしょうし、令和2年度には一般小中高生の利用を控えてもらった、停止をしたというようなところから、児童館を利用できる認知度が低下していると考えています。
本を読んだり、ゲームをしたり、宿題をしたり、1人で、あるいは友達と来館して過ごすことができる場所であるというのは、平成27年5月の報告書でも区のほうで述べていることですので、まずはその辺、児童館利用の周知についても力を入れていきたいと思います。

 

 

2.子どもたちの遊び場の整備について

〇井上温子

小学校区別、中学校区別の遊び場の調査を求めて質問しますが、児童館の調査をしていると、小学生の居場所はあいキッズが頑張ればいいとか、i-youthが拡大すればいいとか、そういった意見も出ました。

参考にあいキッズを見てみますと、全児童数で延べ利用者数を割ると、1児童当たり47日分の利用枠があるというふうになります。学年別で見ると、1児童当たり1年生でも107、2年生だと81、3年生だと51、4年生だと25、5年生だと11、6年生だと4日間の利用日数ということになります。
高学年だと利用がすごく少なくなっていることが分かります。
あいキッズ全利用延べ人数における学年割合で見ても4年生が8.8%、6年生1.2%ということで、高学年の利用割合がとても少ないことが見て取れます。

あいキッズは、学童の子どもとそれ以外の子どもが遊べるようになったなど、良い点はあったと思いますが、現状、高学年の居場所にはなっておりません。
コロナ禍になってからは、さんさんタイムの利用者への影響が顕著で、28年と比べて平成30年は42万人の利用者が減っています。
これを全てあいキッズに解決してくれと言っても無理があると思いますので、公園や学校、社会教育施設、児童館、公園、スポーツ施設、集会所、民間施設など、部課を超えて検討をしていただきたい。学区ごとに検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
中学生においても同じことが言えるので、検討をお願いします。

〇子ども家庭部長

現在、遊び場に関する調査を実施する予定はございませんが、関係部署との連携の下、限られた資源を最大限活用し、居場所の確保だけではなく、子どもの成長につなげるための環境づくりに努めてまいります。

〇井上温子

i-youthに関してですが、i-youthも本当に近隣の学校の子どもにしか使われていないような現状で、1キロ未満のところにi-youthがないと、使われていないということが理解できたのですが、i-youthの増設について求めますが、いかがでしょうか。

〇地域教育力担当部長

i-youthの利用者の統計を分析いたしますと、近隣にお住まいの方の利用傾向が高いという統計がございますので、より多くの中高生、若者が利用できるよう、安心・安全な居場所の充実に向けて様々な観点から検討してまいりたいと思います。

〇井上温子

残りました質問は一般質問で質問させていただきます。

 

 

 

 

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