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2023年2月19日

樹林地管理方針、策定へ

2019年9月26日の板橋区議会における一般質問で「樹林地管理方針の策定」を求め質問をしました。
その後、2021年4月1日には、「板橋区緑の保全方針」が策定され、
この中で、「区により公有地化された樹林地等を良好な状態で永続的に維持していくため、樹林地管理方針を策定し環境の保全に配慮した維持管理を行っていく」と記載されました。
そして、2021年と2022年に資料要求をしたところ、
「樹林地管理方針についても今年度中に策定する」との回答がありました。
「やった!」っと思っていたのですが、「不十分な点があった」ということで、年度内には策定されませんでした。
先日も、改めて所管と話しをしたところ、「今年度中には・・・」とのことでした。
しかし、今までと違うのは、具体的な話ができたことです。
例えば、樹林地管理方針の中で、樹林地をタイプ別に分けて、管理方針を定めていることです。
そして、定めた後、樹林地ごとに(同じ樹林地でも部分別に)、
何型にあたるのかを検討し、詳細な管理方法を決めていくことになります。
造園職の職員さんが頑張ってくださっているそうで、とても嬉しく思いました。
保全すべき樹林地と、活用して人が憩いだり親しむ樹林地、
樹林地の特性にあったものとなるよう、私も勉強し、
板橋区の豊かな樹林地が守られていくよう、今後もチェックしていきたいと思います。
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参考:
2019.9.26の一般質問のブログ https://atsukoinoue.jp/atsukoblog/5732/
井上温子一般質問概要(一部内容の省略あり。文末は敬体を常体にしています)
◉豊かな自然環境を未来につなぐために
【公園、樹林地の緑について】
井上温子:さまざまな形で、「楽しめる」「魅力ある」公園へと、活用が望まれる中でありますが、大事な視点が抜け落ちてしまいがちに。
それは、緑や土を残すこと、増やしていくこと。これを念頭においておかなければ、都市において、みどりや土は、自然と消えてしまう。
板橋区の基本構想では「未来をはぐくむ緑と文化のかがやくまち板橋」を掲げておりますが、緑については、公園率、植生被覆率といった指標のみで、具体的な戦略や策は示されていません。そもそも、緑や木々を増やすことは、イコール公園を増やすことではない。
そこで質問します。
<緑や土を残すこと・増やすことについて>
井上温子:自然を大切にし、緑豊かなまちづくりを進めていただきたいですが、緑を残すこと、ふやすことについて区長はどのようにお考えか。計画策定が必要と考えるがいかがか。
坂本健区長:板橋の長い歴史の中で文化とともに培われてきた緑を将来に受け継いでいくことは、私たちの責務であると考えている。
特に崖線沿いの樹林地や板橋区の原風景とも言える農地はできる限り保全を図り、
一方、新たに求められる公園や緑地、建物周りなどの緑は、都市活動の仕組みの中において生み出していく必要があると考えている。
樹林地や農地、公園をはじめとする緑に関する施策は、いたばしグリーンプラン2025を総合計画として実施しており、樹林地や農地の保全のための公有地化については、所有者と区の意向の合致が条件であるため、その段階において具体的な計画を検討することになると考えている。
<樹林地管理方針について>
井上:板橋区には、崖線樹林地がある。
私も何度か現地を歩きましたが、基本構想の基本目標3であげるように、「武蔵野台地の面影を残す樹林地」がそこにはあった。
この樹林地は保全していく価値のあるものと考えますが、樹林地保全についても具体的な戦略や策がない。
公園事務所は、樹林地について、「公園としての管理をしている」としていますが、「公園」と「樹林地」の性質は全く異なり、手入れの仕方は違う。
板橋区においては、グリーンプラン2025において、「樹林地管理方針の検討」をあげていますが進んでいる様子はない。樹林地管理方針はいつから議論にあがり、どのような検討を行なってきたか。樹林地管理方針の策定を求めるがいかがか。
区長:樹林地管理の考え方は平成23年3月に策定した、いたばしグリーンプラン2020の策定時に区民ワークショップの中において提案され、この計画に盛り込んでいる。
樹林地形態については、神木など、巨木の多い寺社林、かつて薪炭林があった雑木林、外来種中心の植生の緑地など、様ざまであり、それぞれに適した保全管理が必要と考えている。
今後、公園管理の指定管理化を進めていくこともあるので、樹林地等の維持管理の仕様を見直すことも必要となってくることから、樹林地の管理方針及び保全の計画については、それにあわせて検討を進めていきたいと考えている。
<仕様書について>
井上:樹林地管理における仕様書は、大分前につくられたものと見受けられる。
仕様書の見直しを早急に求めるが見解は。
区長:344か所の公園及び緑地の維持管理業務の多くは委託で成り立っており、仕様書がある程度標準化することはやむを得ないと考える。今後、公園の指定管理者制度の導入や樹林地管理方針の検討などの中において、仕様書の見直しを行なっていくこととなるので、ご指摘の点に関しても点検を行っていく考え。
一方、自然保護活動や動植物の育成等については、ボランティア活動や占用許可などによることが妥当な場合もあるので、こうした手法も選択肢の1つとして考えたい。

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