2013年12月5日
理化学研究所板橋分所へ視察してきました。~太陽光発電について~
板橋区加賀にある、理化学研究所板橋分所へ工学博士の大森先生が研究されているELID研削法を使ったものづくりについて、松島議員と視察させて頂きました。
現在、LifeイノベーションとGreenイノベーションと取り組まれていて、
Lifeイノベーションでは医療部品等を、Greenイノベーションでは、太陽光発電について取り組まれているそうです。
今回は、太陽光発電について勉強させて頂いたことをご紹介します。
今までの太陽光発電は、天候によって発電量が左右されたり、蓄電装置のコストが高かったり、廃棄するときのパネルに含まれる半導体の重金属類を分別回収する技術等の課題があったそうです。
そこで、太陽光に由来する熱エネルギーに着目し、水を温めて蓄熱、その熱エネルギーを必要な時に取り出して、発電や給湯が出来る効率的な配電供給システムを考案されています。
その際、ELID研削を用いたレンズで太陽光を集光することで、通常よりも40倍、熱が強まるそうです。
下記で、10kw発電とのことです。
このレンズは、プラスティックで出来ているので耐久性があり、また製造コストも既存の太陽光発電のものよりも安くできるとのことです。
また、お湯を使った発電で、お湯はそんなにすぐに冷えるものではないので日没後4時間は発電可能ということです。
これからの太陽光発電の普及に大変大きな可能性を持っているのだなと感動しました。
活用法としては、
☆福祉施設のお風呂に温まったお湯を活用
☆ビニールハウスでは、日中に太陽光を活かしてお湯をつくっておき、夜に、そのお湯を活用しハウス内の温度を保たせる
など、想定をされているそうです。
さらに、ELID研削は機械があればそんなに難しくなく小さな工場でも活用できるというメリットもあるそうです。
当時(1988年頃)、大学院生の時に特許をとった大森先生。
ノーベル物理学賞を受賞した朝永振一郎博士や湯川秀樹博士もここを使っていたということで、板橋区にこのような場所があったなんてと感動しました。
お見せ頂いているのは、60年前のお写真です。
レンガ造りのこの建物は、明治40年に建てられ、大変歴史を感じます。
しかし、約5年後には理化学研究所はここから撤退、建物も取り壊しになるそうです。
私自身は、物理やものづくり、技術については、知識が浅く、弱い部分ですが、 今日足を運んでみて、その素晴らしさを実感しましたし、こうやって日々、研究されていることが私たちの生活に活かされていくのだなと思いましたし、板橋区の貴重な財産だと感じました。