2024年7月24日
令和6年5月16日文教児童委員会
令和6年5月16日文教児童委員会
所管事項調査
(1)令和6年度保育所等入所状況及び認可保育所・小規模保育所の整備について
(2)教育委員会の動きについて
(3)いたばし魅力ある学校づくり審議会パブリックコメント実施結果及び答申について
保育園入園の不承諾通知
区は課題に向き合うべき
○委員長
初めに、令和6年度保育所等入所状況及び認可保育所・小規模保育所の整備についてを議題といたします。本件について、理事者より簡潔に説明願います。
◎保育サービス課長
令和6年4月入所における認可保育施設の入所状況を報告させていただきます。本報告は、国の待機児童調査にのっとって行ったものです。本年度の特徴は、1の定員数から2の申込者数、3の入所者数まで、昨年度比の合計欄も減少しているというところでございます。要因は、出生率の低下による就学前児童数の減少が影響しているものと考えられるところでございます。
まず、定員数でございます。こちら、合計数が1万3,447人でございました。こちらの定員に対して申込者数、項番2にございます、合計1万2,546人。そのうち入所した方、項番3の入所者数、1万2,172名でございました。
次に、待機児童数でございますけれども、ただいま申し上げた申込者数から入所者数を引いた人数が入所保留者374名となります。この374名について除算対象者とあります。こちらは国の示す待機児童の除算というものです。この方々全てがそちらに該当するため、令和4年度、5年度に引き続き待機児童はゼロとなったものでございます。なお、除算対象の内訳は、①ほかの施設に入所した方が16名、②育児休業取得中の方が299名、自宅保育をされているということです。③現在求職活動を休止している方、こちらが11名。④特定園希望者が48名。以上、内訳でございます。
最後に、欠員数でございますけれども、合計が1,230人となりまして、こちらが4月1日現在の保育園の空き状況となっているものでございます。簡単でございますけれども、説明は以上でございます。
◎保育運営課長
引き続き、認可保育所・小規模保育所の整備についてでございます。現在、待機児童は発生しておりませんが、まちづくりや大規模集合住宅建設等による局地的な保育需要の増等に対し必要な受皿を確保していくために、今般整備を行うものでございます。別紙2の(1)と(2)につきましては、昨年10月に速報としてお知らせしたもの、(3)につきましては今回初めてご報告するものでございます。
まず、(1)ですが、所在地をご覧ください。小茂根一丁目1番の向原第二住宅の建て替えに伴って設置するものでございます。定員が2歳までとなっているのは、設置される保育所が小規模保育園であるためです。(2)につきまして、こちらも所在地をご覧ください。大山町26番の大山町クロスポイント再開発区域内に設置されるものです。(1)、(2)のいずれも本年10月1日から開設するものです。(3)につきましては、板橋区仲町2番、お茶の水女子大学国際学生宿舎の跡地に設置されるマンション内に設置されるものです。開設日は令和7年4月1日となります。説明は以上です。どうぞよろしくお願いいたします。
○委員長
本件について質疑のある方は挙手願います。
◆井上温子
不承諾通知書についてお聞きしたいです。私自身、昨年の6月の文教児童委員会でも不承諾通知書については質疑をさせていただいているのですけれども、除算対象者の中の育児休業取得中は待機児童に入らないということで記載があるわけですが、いろんな自治体から国に対して、この事務がすごくややこしいということで改善してほしいと意見が上がってきて、今ちょっと変わっていきそうなところではあると思います。現状、定員があるのにもかかわらず不承諾通知書を発行、不承諾通知書が欲しくて申し込むというのはやっぱり不正なのではないのかなと思います。何度読んでもそういうふうに思うのですね。板橋区の事務は適切には行われていないだろうなと私自身は認識しているのです。ハローワークも最初から定員が入れるところがあるわけですよね。入れるところがあるにもかかわらず不承諾通知書を発行するということが、区の事務として適正なのかというところを1年越しにもう一度お聞きしたいのと、今国がどういうふうに動いていて、来年度からどういうふうに変えなければいけないのかも併せてお聞かせください。
◎保育サービス課長
現状の国の運用に関しましては、やはり国も本当に入園を希望する方に不利益が生じないようにするための工夫ということで、無駄に競争しなくてよいと各市区町村の状況を踏まえた上で行うとされているところでございます。こちらとしてもあくまでもそれは例外ですよというところをお話しした上でやっているところでございますけれども、入りたい方が入れるようにするという国の趣旨には合ったものだとこちらは解釈しているところでございます。今後、来年から厳格化を行うということで、国の改正もございました。いずれにしても申込みすることには変わりはないと思うのですけれども、こちらのほうは例えばどういった文言でどういった形で利用者さんにそのときにお伝えするか、そういったものをハローワークと相談してやりなさいということになってございます。今後そういった育休をこれから援助するかしないかとか、そういったことも国に沿った形、ハローワークと相談した形で行いたいと思っているところでございます。
◆井上温子
今の時点ではハローワークと相談をされているということですか。現状だと、昨年も言いましたけども、ハローワークが通知している文書でも育児休業の延長目的として保育所などへの入所の意思がないにもかかわらず入所を申し込み、入れなかったことを理由として育児休業の延長を申し出ることは、育児・介護休業法に基づく育児休業の制度の趣旨には合致していませんと明確に書かれています。「ハローワークと今相談する」「来年度の対応」をおっしゃっていました。現状相談されているのかというのが一つ質問です。現状、今待機児童がすごく発生していて、その人たちを先に入れませんでしたと通知している分にはまだしもという感じがするのですよね。定員がこんなに空いていて、入れるにもかかわらず不承諾通知を出しているというのを板橋区がオーケーとしている理由が分からない。もし全国的にそういうふうにやっている自治体ばかりだったら、こんなに国に対して要望が上がらなかったのだろうなとは思うのですよね。まず、ハローワークに確認しているのかということと今質問したことについてお聞かせください。
◎保育サービス課長
現状はハローワークには特段確認していないところでございます。現在のやり方に関しては、平成31年に通知が出ているのですけれども、当時私どももこういったやり方で運用として大丈夫でしょうかということを厚生労働省にも確認させていただいたのですね。そのときに協議をしたときに、そういったやり方でも差し支えないということがございましたので、させていただいたという経緯がございます。
◆井上温子
そうしたら、そのときに厚労省に確認した資料を頂きたいと思います。きちんとその制度に基づいて運用しているかどうかというのが重要です。それが今手を横に振っておられましたけれども、文書として残っていないのであればそれはすごく大きな問題だと思います。だって、もう明らかにハローワークの資料、厚労省の資料を見ていても、それは駄目ですよと明確に書いてあることをやっているわけですよ。それには根拠が必要になってくるわけです。私は育児休業を2歳でも3歳でも取りたいだけ取って、その分お給料も5割なのか7割なのかもらえること自体はとてもいいことだと思うので、別にこんなよく分からない不正みたいなことをしなくても取れることが望ましいと思っているのですね。ただ、それがねじ曲がりながらやられている。それこそ来年度から厳罰化して、逆にそういう希望の方が取れなかったり。企業側も1年間で帰ってくると思っていたのが、よく分からないこの不承諾通知書によって労働力が返ってこないのですよ。今、人材不足ですよね。その方が何年間育児休業を希望されているのかというのが明確に最初から分かっていたほうが、企業側も1年間雇用するのか、2年間雇用するなのか、臨時採用がしやすいはずなですよね。そういうのが、私は区は真正面から向かい合っていないのではないかと思っています。きちんとその根拠となる資料を頂けたらと思いますがいかがでしょうか。
◎保育サービス課長
こちら、電話で確認したところですので、文書になった資料というものはございません。
◆井上温子
今後はそういうことをするときはきちんと文書として経過を残さないと、適正な事務とは言えないのではないかと思います。
待機児童ゼロでも新設保育園の整備
区としての見通しは如何に
◆井上温子
次に、別紙2の質問を移りたいと思います。現状のように待機児童がいなくて、むしろその定員に空きがあるという中でも、認可保育所や小規模保育所を整備するという計画が上がってきています。小茂根の二丁目に関しても大きなマンションが建設中です。人口が増えるから(新設保育園を)造ることは理解するものの、今ゼロ歳、1歳は空きがありますよね。この地区の小規模保育園かな、ベビールームさんは今も6月の段階でもまだ空いていらっしゃる感じですかね。今、ゼロ歳で4人まだ埋まっていらっしゃらない感じですけれども、これが建設によってその定員が全て、新しいのができても埋まるという見込みでよろしいでしょうか。
◎保育運営課長
この周辺、今回で言えば新しく向原第二住宅の建て替えに伴って建設される周辺の現状ですけれども、5月1日時点ではこの設置される保育園から半径500メートル以内のところという点では、空きが6園で7人、ゼロから2歳児で7人の空きがあるということ。それから、家庭福祉員としては3人の福祉員のところに1人だけ空きがあるという状況で、これは期間が過ぎるにつれてだんだんと埋まってくるものですから、10月の時点ではこういったところも埋まる可能性が高いというところから、この設置については必要なものであると考えております。
◆井上温子
この地区は4・5歳の空きも結構多いですよね。そういう意味でゼロ歳から2歳だけにしているのか、認可保育所ではなくて小規模保育園にしている理由というのはどのように捉えているのか。大谷口のほうだと4歳が5人、5歳が1人、今でも欠員が出ています。多分この時期ぐらいになってくるとなかなか途中からの入所というのが(難しく)、ゼロ歳は年度途中の入園、申込みが多いと思います。5歳になってくると大体今もう既に皆さんどこかに通われていると思うのです。新しいマンションが増えたら、その分新規で引っ越してきますから、3歳でも4歳でも5歳でも申し込むではないですか。それはそう思うのですけれども、3歳、4歳、5歳あたりの空きについては、今後の見通しをどのように考えているのかというのも教えてください。
◎保育運営課長
確かに4歳、5歳というところは、時間がたつにつれて増えるということが確かにないので、空いたままになるということは一般論としてはございます。そういったところでは、例えば私どもでは定員の柔軟な見直しもやっておりますし、新規で認可保育園を造った場合には空き保育室活用型の定期利用保育もやっております。そういったところで空きについては有効に活用していくとか、空いたところの分、定員を減らすといったところで対応しているところでございます。
◆井上温子
分かりました。最後に聞きたいのは、ここの周辺でそもそも運営が困っていたり、空きがすごく多くて閉園する方向だというところはないという理解でいいですか。この3つの事業所の周辺の保育園で、閉園予定や空きが多くて困っているところがあるのかどうか教えてください。
◎保育運営課長
まず、閉園の予定があるかどうかということにつきましては、現状ここの周辺で閉園する予定があるとは聞いてはおりません。
◆井上温子
新しくできる保育園の周辺で定員未充足とかで埋まっていなくて困っている、なかなか定員が埋まっていないところが通常よりも多くて困っていたら、新しいのを造ったらまた競合してしまうではないですか。そういうことが起きないのか、心配ですね。今、未充足が課題にはなってきています。そこについての認識を教えてください。
◎保育運営課長
大変失礼いたしました。確かに年度の当初空いているというところがあって、4・5歳について埋まらないというところもありますけれども、現状この例えば大山町クロスポイントや仲町で見てみますと、今年の5月現在で空きが生じている保育園は10園あり、ゼロから5歳児で31人あります。同じような条件で昨年の10月の状況で見ますと、10園で27人というところがありまして、少しずつ埋まっているというところはあります。ただこの空き状況には、定員を少し減らすということでやっているところもあります。空きの定員の設定の仕方で相談は受けているということで対応していきたいと思っております。
◆井上温子
大山周辺が特に3歳から5歳がすごく空いているイメージがあります。この間も小規模保育園の運営が大変だといった議論も出てきた中で、また新しく造って、競合が増えるという状況が、今運営されている保育園の人たちに歓迎されているものなのかというのもお聞きしたいです。未充足の枠をもちろん保障してくれているのであれば、定員が少ない分、一人ひとりに質の高い保育ができていいのだと思うのですけれども、保育園だけの努力ではないですか。新しい保育園ができたらきれいだし最先端かもしれないし、新しいものが好きな人も多いと思うので、そっちに行きたいと流れたりすることもあると思うのですよね。そのときに既存の保育園さんがつらい状況になるのは大変だろうなと思います。保育の質を維持するためには経営状態もよくないといけないものだと思うのです。だから、新しく造るとなったときに古いところのことを考えなければとなったときに、補償なのか補助金なのか考えていらっしゃるのかというのを教えてください。
◎保育運営課長
現状では、新しく周辺にできるからという理由でなかなか既存のところに補助金を出すということは考えてはいないというところでございます。既存のところも地元でいろいろやってきたり、保育園独自の考え方や魅力的な教育プログラムというところもあると思います。そういったところをアピールしていただけるようにお声がけしていけたらと考えております。
◆井上温子
定員以上にいっぱい詰め込むよりも少し定員に余裕があって、いつでも入れる、1人当たりの子どもの人数も少し余裕があったほうがいい保育ができると思います。定員が全て埋まらないことが課題だと私は思わないですけれども、経営的に見たら課題にはなってきてしまうから、そこをきちんと補助するだとか、定員未充足問題を解決していっていただかないといけないと思います。新しい保育園を造るといったときに既存の保育園さんの反応も厳しいものになってくると思います。既存の保育園さんたちがこういう新規の保育園をどう受け止めていらっしゃるのか。園長会などはないのですか。多分保育園さんと接することはあると思うのですね。そういったときに、私は結構大変だという声を聞きます。どのように受け止められているのか、最後にお聞かせください。
◎保育運営課長
確かに周辺にきれいな建物ができるということは、元からそこで頑張っておられる保育園からしたら、それは必ずしも歓迎されるものではないのかなと思っております。私立園長会の役員さんに話を伺う中でも、「やっぱり新しく造るんですね」ということを言われることもあります。そのあたりは子どもが少なくなっていく中でどういうことをしていけばいいのか、引き続き考えていきたいと思っております。
○委員長
次に、教育委員会の動きについては教育委員会で行われた議論の概略的な報告ですので、特段の質疑がなければご了承願います。よろしいでしょうか。
(発言する人なし)
○委員長
質疑がないようですので、本件につきましてはこの程度でご了承願います。
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日本語指導が必要な児童の急増
学校づくりに反映を
○委員長
次に、いたばし魅力ある学校づくり審議会パブリックコメント実施結果及び答申についてを議題といたします。本件について、理事者より簡潔に説明願います。
◎学校配置調整担当課長
いたばし魅力ある学校づくり審議会パブリックコメント実施結果及び答申についてとなります。今回、こちら中間のまとめに対しまして実施いたしましたパブリックコメントの結果となっております。周知は、広報いたばしへの掲載のほか、学校などへの連絡サービスであるSumaMachiでの配信などにより周知をいたしました結果、37名の方から100件ご意見を頂いております。パブリックコメントで頂いたご意見を反映し、答申が4月19日になされてございます。また、本日委員会で報告させていただいた後に区ホームページなどで答申を公開予定となってございます。なお、寄せられました意見の内容につきましては資料の3-2、中間のまとめに対するパブリックコメントと審議会の考え方に記載のとおりでございまして、第3章及び第4章で多くのご意見を頂いてございます。
また、答申の概要、資料3-3のとおりでございまして、第1章が答申策定の目的、第2章が諮問事項の部分、第3章が本論の部分、適正規模・適正配置の考え方となってございまして、教育上望ましい規模を小中学校とも12から18学級とし、1学級当たりの人数は明記しないとしてございます。第4章では、新たな学びを踏まえた持続可能な学校施設整備に向けて検討すべき事項といたしまして、ICT化、施設内容、施設更新、多様性と様々な環境を掲げており、国の動向を踏まえた通信環境の拡充、新たな学びにふさわしい柔軟な施設の考え方、相談事を抱える子どもが相談しやすい施設整備などを挙げております。最後、第5章では適正規模・適正配置に向けた取組をまとめております。大規模化対応では、新校設置の困難さや頻繁な通学区域変更が子どもや保護者などに与える不安の大きさを考えると、普通教室の転用や増築による教室・諸室の確保、学校隣接用地の確保を含め、課題の最小化や教育環境の充実に努めていく必要があるとしております。また、3-4の資料が答申の全体版であり、答申、資料編の2部構成となってございます。なお、パブリックコメントにつきましては、資料編の最後に掲載してございます。
今回の答申では、中間のまとめに外国籍児童・生徒数の推移、また日本語指導が必要な児童・生徒の推移を資料として追加してございます。説明は以上となります。ご審議のほどよろしくお願いいたします。
○委員長
質疑のある方は挙手願います。
◆井上温子
最初に23ページに外国籍の児童・生徒の表を追加してくださったということで、ありがとうございました。今回、適正規模・適正配置に関する答申ということで、前回もこういった外国人の数やどういう傾向になっていくのかを把握することが必要ではないですかということを意見として述べました。この資料を出していただいたところ、どのように解釈したらいいのかが分からないようなデータだったので、どのようにこのデータを把握されているのかというのをまず聞きたいです。例えば、日本語指導が必要な児童・生徒の推移が令和4年度から令和5年度にかけて急増していますよね。コロナの影響で外国人が少なかったという理由があるのかと思ったのですけれども、でも外国籍の児童・生徒数というのはそんなに極端なグラフの変化ではないわけですよね。こういったところも私としては気になったのですけれども、このデータを入れてくれたこと自体はよかったと思います。これをどのように把握して、適正配置、例えば外国人の学級や指導に役立てていかれるのかというところが気になるので、お聞かせください。
◎学校配置調整担当課長
今ご指摘いただきました資料25と26、今回追加をさせていただきました。令和5年度につきましては、外国籍児童801名に対して日本語指導が必要な児童が191名、外国籍生徒213名に対して日本語指導が必要な生徒が87名と、割合比べると外国籍児童・生徒の増と日本語指導が必要な生徒・児童の推移というのが、一見なかなか関連性が読み取りにくいような資料となってございます。一方で、資料26につきましては、外国籍に限らず日本語指導を必要とする児童・生徒を計上しているところとなってございます。入学時期や入学時の状況はそれぞれの方で異なっておりますので、詳細な分析というのは難しいというのが正直なところでございますが、ここ直近の5年間でニーズが増えているといったところで分析してございます。
◆井上温子
どのようにこれは把握されていらっしゃるのですか。日本語指導が必要な児童・生徒というのをどのように把握されてこのグラフになっているのかというのをお聞きしたいです。あと児童は小学生は外国籍の方の24%が日本語の指導が必要という話で、中学校の生徒は41%が日本語の指導が必要ということで、大きい子のほうが日本語がしゃべれてくる子が多いのかなと思いきや、意外と中学生のほうが日本語の指導が必要な子が多いのだなというところでした。ある意味で小学校のほうが1年生だったら「あいうえお」から始まったり、日本語が分からなくても一緒に授業が受けられるような内容も多いと思います。中学生だと普通に日本語で言っても分からないなと思うことが増えてくると思います。その辺が、なぜこのパーセンテージが倍程度指導が必要な子が中学生になると増えるのかというのも教えてください。
◎学校配置調整担当課長
こちら、資料26で示させていただきました日本語指導が必要な児童・生徒の推移、こちらはもともと東京都の調査でございまして、この日本語指導が必要な児童・生徒のというところの定義が2つございます。まず、1つ目が日本語で日常会話が十分にできない児童・生徒、2つ目の定義が日常会話ができても学年相当の学習言語が不足し、学習・活動への参加に支障が生じている児童・生徒という形で各学校で把握をし、各学校で児童・生徒数を計上してもらい、集計している内容になってございます。いわゆる学齢の上がることに伴っての日本語の習得状況というのも乖離というのは影響しているのではないかなと考えます。
◆井上温子
よく理解できたのですけれども、例えば中学校に必要な日本語のレベルが多分上がるから、算出される人数も増えるという意味合いなのかなという認識が持てました。こういったところにデータを上げてくる意味というのは、そこまできっと読み解いて、それを計画とか答申に生かしてもらうということだと思うのですよね。答申に外国人のことを問題として挙げ、今回パブコメでも何件か外国人のことについて来ていましたけれども、それで反映してくださったことはいいのですが、そこから政策として必要なのかとか、学校づくりに生かしていくのかというところまでいっていないのかなというところが、残念だなと思っています。資料で以前頂いて日本語の学習支援が結構板橋区はどんどん弱まっているなと思っていたところでした。今、日本語学習初期支援事業を始めているということで、それは昨年度からやっているということでした。24ページに資料の27で書いてくださっているのですけれども、これどのぐらいやっているのかなというのをお聞きしたところ、15日間でしたか。日数が決まっていて、皆さん外国に行って15日間語学学習してもらったところでどこまで成長できますかというところがすごく気になるところでもあります。日本語が全く話せない、またはほとんど話せない方が対象となっていて、ちょっとでもしゃべれたら駄目みたいなところですよね。今、そのデータで中学生は指導が必要な生徒の人数が、割合が増えるというところでいうと、むしろその子たちは話せたとしても中学校のレベルには達していないということであれば必要になってくるのだと思います。語学力のギャップによってその先の進路が変わってしまったり、点数が悪くなってしまったり、授業を受けたくなくなってしまう。それこそ私も外国で授業を受けていたことがあるのですけれども、分からないから寝ちゃうのですよね。みんながジョークで笑っていても、自分には子守歌にしか聞こえなくてもう熟睡してしまう。そういうふうになってしまうとすごくもったいないと思います。今回改めて資料を出していただいたということで、外国人支援をする担当ではないのは分かった上で、今後の計画に反映していく方向性を持ってほしいなというところです。やんわり聞きます。いかがでしょうか。
◎学校配置調整担当課長
この資料27にございます日本語学習初期支援事業につきましては、いわゆるこのサバイバル日本語と申しましょうか、「こんにちは」であったりとか、なかなか「痛い」とかもこの意思が言えないといったところに対して、日本語初期学習という形で15日間実施をさせていただくというところ。また、学習言語としての日本語習得という意味合いでは、こちらの日本語学級でその役割を持っていただいているという認識でございます。今、こちらの答申でこの資料、またパブリックコメントも含めて出していただいた大きな流れといたしましては、学校で起きている様々な対応しなければならないことを理解した上でしっかり新しい学校に、ハード面で対応していく必要があると考えています。ハード面でもその解決策を考えていく必要があるというところで、こういったような資料を出させていただいたものとなってございます。ソフトの面で対応ができるようなハード整備を考えていくというところが今回答申いただいたところの大きい部分かなと思ってございますので、今委員ご指摘いただいたような、またこれから変化が起きる状況に対応できるような学校整備を進めてまいりたいと考えております。
◆井上温子
この答申はハード面なのですか。ハード面だけなのですか。学校のもちろんクラス数、学校数、そういったものもあるのですけれども、ここの資料の答申でいただいている内容、次地域コーディネーターを取り上げようと思ったのですけれども、学校と地域の連携も全部ソフトな感じがします。ハード面のみを入れるものだという形なのであれば、むしろもう全部ざっくり削ってしまって、学校のクラス数、外国籍の子たちに対応する教室数、全部例えば人数だけにしたらいいのではないかなと思います。どういう位置づけなのか改めてお伺いさせてください。
◎学校配置調整担当課長
今回諮問させていただく内容が適正規模・適正配置の基本的考え方、具体的方策のほかに、新たな学びを踏まえた持続可能な学校施設整備の基本的考え方という形で諮問をさせていただきました。この内容で審議を進めていただく中で、子どもたちの多様性、また子どもたちを取り巻く様々な環境というところで、新しい学校の学びを踏まえた新しい学校のつくり方というところでかなりご審議をいただいたところでございます。環境整備といったところでは、この答申を見ていただいて分かりますとおり、全てハードのことだけを言っているわけではなく、あくまでソフトがあってのハードといったつくりをしてございますので、その中で実際にどういった課題が起きているのか、そういったところに多く議論いただいた部分がございます。決してハードだけではないといったところです。分かりにくくて申し訳ございません。
日本語学級の適正な配置を
◆井上温子
外国人の人数を把握して、板橋区の外国人数がどのように変化しているのかを見据えて、日本語指導が必要な子どもたちがどのぐらいいるのかというのを把握し、その子たちがどれぐらいの授業量が必要なのか、日本語指導が必要なのかというのを見極める。どういった人材が教えるのかというのを考えて、それは週に1回やるのか、もうちょっとやってあげたほうがいいのではないかとか、そういった議論がされるのだと思うのですね。その結果に基づいて、「どこの教室でやるんですか」とか、「2校に1校配置するんですか」とか、多分そういった議論がなされてくるのだと思うのです。外国人の教育に関してはあまり議論になっていない感じが私はしています。少し前は日本語学級など、もう少し議論されていたように思うのですけれども、板橋区はだんだんそういった熱が冷めてきた感があるのです。適正規模の中には全然入ってこないみたいな、外国人のことはちょろっとしか書いていないです。でも、それこそ日本人の子どもたちにとっても、持続可能なという意味では公教育の在り方や公教育が魅力的なものになっていくという意味合いでは、日本にいる外国人の子どもたちの教育をもちろんしっかりするということプラス、その子たちが持っている文化や背景、それこそその子たちが海外でどこに住んでいたのかを知る機会につなげていったり、グローバル教育が充実していけるようなものにつながっていくと思うので、もったいないなと思います。外国人教育をきちんと柱として総量で見て、授業量もきちんと把握して検討していただきたいと思います。いかがでしょうか。
○委員長
所管外ですけれども、答えられる範囲での答弁をよろしくお願いいたします。
(「所管外ではないですよね」と言う人あり)
◎学校配置調整担当課長
日本語学級の設置というところでは、所管が学務課という形になりますが、こちらのパブリックコメント、また審議会でご議論いただいた学校を抱える様々な状況の一つに、やはり外国籍の児童・生徒に対する指導といったところが出てきているといった状況でございます。そういった状況を踏まえながら、今後あるべき学校の形というのをしっかり区として考え、実効性のある施策を打っていく必要があると考えております。
◆井上温子
外国人生徒数を把握し、適正に施策を推進していくためにこういったところで議論してもらうというのは所管外ですか。委員長や所管に聞きたいですけれども。
○委員長
今回、答申に基づいてこれは出されているというのがまず1点。2点目に、今回もしその質問をするのであれば、事前にお話いただいて所管の人に来ていただいたほうが精緻な議論ができるわけですね。その中で、今答えられる範囲でのお願いをしているという状況にありますので、別にその答弁に関しての制限をかけているわけではないということで、ご理解いただければと思います。
◎学校配置調整担当課長
実際にいわゆる日本語学級の適正規模・適正配置というところまでは議論が進まなかった部分ではございます。では、どれぐらい日本語学級を設置すればいいのか、実際のニーズというか現状出ている状況を見ながら、教育委員会事務局として考え、判断をしていくものであると認識してございます。
◆井上温子
日本語学級の内容を細かく聞いているものではなくて、日本語学級について適正に配置していくというのはどういうことなのかというのを審議会でも議論してもらうということが重要ではないですか。これは多分今回の範囲でありますし、すぐ所管外みたいに言ってしまうと議論が充実しないというところもあります。外国人の子どもたちの問題というのは、パブコメでいただいてもいますし、計画から漏れてしまっている重要な視点ではあると思いますね。なので、所管外というのは違うのかな。学務課さんと日本語学級がどうあるべきかとか、そういったことはもちろんここで話すことではないと思うのですけれども、人数把握が今回初めてグラフとして出していただいたというところで、一歩前に進んだと思います。多分所管外だったらグラフが載ってこないのだと思うのですよね。そこら辺はもう少し冷静にやっていけたらいいのではないかなと思います。
次の質問に移ります。地域コーディネーターについてお伺いしたいのですけれども、コミュニティ・スクールや学校支援地域本部といったものが持続可能な環境整備として書かれてはいます。こういったものも量的なものを把握されないで、ただただ書かれているというのが現状に思えてですね。以前、地域コーディネーターがどれだけ配置されていて、有給で雇えるわけではないですか。そういったのがどれだけ予算消化されているのか、その取組は実態に合ったものか、それはどこで活動するのか。学校づくりでも関係してくることだと思うのですが、ただ地域との連携みたいな、ここにも「地域協議」と書いてあります。実態が伴っていないのではないかと思います。そこがどのように答申の中で扱われているのかというのもお聞かせください。
◎学校配置調整担当課長
板橋区コミュニティ・スクールと答申の中にも出てきてございます。こちら地域協議という項目の中で出てきた部分でございます。教育委員会、これまで適正規模・適正配置の協議に関しまして協議会を設置して、意見集約と合意形成を図ってきております。一方で、地域との協働に当たりましては、学校と地域が互いに課題を共有し、共通の目標に向かって子どもたちを育てていく、地域とともにある学校を実現するために板橋区コミュニティ・スクールを令和2年度から本格導入したという中で、保護者、地域住民が個々に参画するコミュニティ・スクール委員会が果たす役割は大きいといった形で議論をいただいてございます。今後、iCS、板橋区コミュニティ・スクールの両輪であるコミュニティ・スクール委員会、また学校支援地域本部との連携を図るとともに、学校や地域の実情を勘案した上で様々な方から意見を集めながら協議を進めることが求められるといった形で、協議をしていくに当たって、コミュニティ・スクール委員会、またiCSの仕組みをしっかり活用しながら協議を進めていく。そういったようなところで、議論がされた部分でございます。
◆井上温子
それがどういうふうに学校配置に関係してくるのかというのを落とし込まないのだったら、その記述は要らないのではないのかなと私は思うのですよね。
地域協議で取り上げられていて、円滑に学校配置を進めていくために「地域協議」が出てきています。でもそれだけで取り上げられているのが変だなと思っているのです。地域コーディネーターの配置数がどういうふうに今後なっていくのか、コミュニティ・スクールの在り方がどうなっていくのか、学校支援地域本部の活動の在り方がどうなっていくのかということの未来の在り方を踏まえて、学校施設の在り方というのは変わってきます。さらにそれだけではなくて例えば子どもたち1人当たりの校庭面積がどんなものなのか。学校規模というのを考える上で、校庭は1人当たりどのぐらいが適正なのかというのは全く議論がされていなと思うのですよね。あとはあいキッズの問題も学校規模を考える上で、放課後は学校にいることが低学年は多いわけですから、そういったことを踏まえた上での適正規模というのが議論されていないように思うのです。もし審議会の中で議論されていたのであれば教えていただきたいです。もし議論されていないのであれば今後どう捉えていくのかというのを教えてください。
◎学校配置調整担当課長
学校規模を考えるに当たっての様々な諸室であったり、広さについての考え方については関係法令、またおのおのの考え方というところはございます。一方で、区内の学校敷地の状況というのは一度資料として、審議会の一番スタートですが、お出しさせていただいた上で区内の学校の状況、敷地状況、様々であるというそういった認識の下、ご議論いただいたと考えてございます。おのおのの学校に求められる様々な諸室の広さにつきましては、それぞれの関係する使い勝手、使い方に基づいて個別的に議論がされるものであると認識しております。
◆井上温子
よく分からなかったのですけれども、適正な校庭面積、適正なあいキッズの広さ、放課後の子どもたちの環境整備も学校の適正規模に含まれてくるのかなと思うのですよね。この認識でいいのか悪いのか、先に教えてください。
◎学校配置調整担当課長
それはいわゆる1人当たりどれぐらいの面積が必要かというところ、その視点では議論がされなかったといったところでございます。
◆井上温子
1人当たりではなかったら議論がされたのかということをまず聞きたいです。もし議論されたのであれば適正規模というときに、あいキッズや校庭がどのように扱われたのかというのを教えてください。
◎学校配置調整担当課長
あいキッズにつきましては、そもそもあいキッズという仕組みが当然あるといった状況という認識の下、その適正規模についての議論がされております。また、あいキッズの大きさというよりは一つの学校当たりの学級数でご議論いただきましたので、当然そこに比例してあいキッズの人数が増えてくるといった認識でありながら議論をしていただいたものでございます。また、校庭の広さにつきましても、その学校によって状況が様々であるという認識の下、学校規模についての議論が進みました。
◆井上温子
小っちゃな学校で小っちゃな校庭でたくさんの人数がいる学校と、大きな学校でたくさんの人数がいる学校だったら、環境は違ってくるという意味で、1人当たりどれぐらいなのかを基準にしたほうが課題は明確になってくるのかなと私自身は思います。あいキッズもそうですよね。小っちゃな教室しかなくて、学校があまり教室を提供してくれていないというところもあるし、あいキッズが離れた場所にしかないという場合もある。建て替えて結構いい環境になったというところもあるのです。しかし、「適正」という言葉を使っているわけではないですか。だから、適正な規模や配置はどんなものなのだろうというところがもし議論されていないのであれば、今後答申を受けて板橋区としては事業を進めていくことになると思います。自分たちである程度の理想や基準は全てがそれにかなわなきゃいけないと私自身は思ってはいないのですけれども、ただ子どもたちにとっての適正な基準はどこにあるのかというのをきちんと持つことで、施設整備や改修計画が進んでいく上で、なるべくそっちに合わせていこうみたいなものなのだと思うのですね。そういった意味で、先ほど小林委員など、ほかの委員からありました。私から質問しないですけれども、パブコメでも7件ほどあり、そこでも言われていたように、1学級当たりの人数を明記しない。実現できなさそうだから明記しない感じなのかなと思うのですけれども、もともとはちゃんと適正な基準や理想をきちんと踏まえた上で事業をしていくということが本来は重要だと思うのです。その上で、校庭面積やあいキッズの教室の広さも今回答申はもう更新されるわけではないですから、板橋区で今後やっていくときに検討を進めていただきたいと思います。いかがでしょうか。
◎学校配置調整担当課長
望ましい学校規模という形で今回答申いただきましたので、この考え方に基づいて、例えば施設整備の面であればこの答申の考え方を基に、それぞれいわゆる関係法令であったり、考え方で決まっている、考え方をベースにした整備が進んでいくと考えております。
◆井上温子
私が質問したのは単純で、あいキッズはどういうのが適正だと思うのか、校庭面積は1人当たり国が出している基準はあるけれども、国の基準よりも板橋区が下回っているところがいっぱいあるわけではないですか。そういった現状の中で、適正というのはどこに、国の基準をそのまま適正とするのであればそれになるべく合わせていけるように、敷地があったら確保していくというふうになるのかもしれない。全部が全部できるわけではないというのであれば、板橋区は適正というのはこのところに定めるとか、23区のその狭いところはしようがないと国も書いていますよね。参考基準みたいな形になっていますけれども、でも板橋区は広い校庭のところと狭い校庭のところあります。私も資料要求して、見させてもらいました。狭い学校がすごくよくないということを言いたいわけではなくて、適正な基準はどこに定めているのか。あいキッズも様々視察以前させてもらったときに、課題のある学校とない学校いろいろあるわけですよ。そのときに適正というのを定めてあげてほしいと言っているだけです。検討してもらえますか。
◎学校配置調整担当課長
いわゆる施設整備をかけていく、例えば区独自で基準を定める必要性等々に関しまして、所管にいただいたところを伝えさせていただいて、検討すべき内容だというところであれば検討が進むものだと認識しております。
○委員長
それでは、本件につきましてはこの程度でご了承願います。
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○委員長
以上をもちまして、文教児童委員会を閉会いたします。