「孤立しやすい」社会構造
家族形態が変化し、「単身世帯」は約3割となりました。「単独世帯」と「夫婦のみ世帯」の割合は6割を超えています。一方、三世代世帯が年々減少しています。
生涯未婚率(50歳時未婚率)の全国値は男性25.7%、女性16.4%(2020年国勢調査)、一人暮らしの高齢者は12%(令和2年時点)となっています。
核家族化や、共働き家庭やひとり親家庭が増え、子育てや介護も、より「孤立しやすい」社会になっています。専業主婦or主夫でも、パートナーの帰りが遅くワンオペ育児で孤立しがちとの声があります。
ひとり暮らし高齢者世帯の割合
(ひとり暮らし高齢者世帯数/全ての世帯数)
国勢調査 | H22年 | H27年 | R2年 |
---|---|---|---|
全国 | 9.2% | 11.1% | 12.0% |
板橋区 | 10.9% | 12.5% | 12.0% |
- これからの社会に必要なこと
- 地域で食事づくりや子育て、介護をシェアできる常設の地域の交流拠点が、歩いていける範囲にあり、ひとり暮らしでも、核家族家庭でも、孤立せず、地域を単位に日常をシェアできる地域をつくること。当面は、小学校区に居場所のある地域社会を目指していますが、将来的には、コンビニの数ほど居場所のある地域社会が理想と考えています。身体が弱くなると、数百メートルがとても遠く移動範囲が狭まりますし、こどもも家のすぐ近所に居場所があることが重要です。
- 今までやってきたこと
- 2013年3月、NPO法人ドリームタウンで、高島平にコミュニティスペース「地域リビングPLUS ONE」を開設し、10年運営しています。
- 2014年、区内の交流拠点を運営する人たちと手をつなぎ、活動を普及していくために「いたばしコミュニティスペース連絡会」の立ち上げ(現在休止し、新たな展開を模索中)。
- 2014年から、高齢者が会食や体操など介護予防を行う住民主体の通いの場(通所型サービスB)の制度化を提案し続け、2017年1月に実現しました。その結果、月2~5万円の補助額(年最大60万円)を介護予防に資する場所に補助できるようになりました。2017年度は、区内17団体が事業を行ない、15団体が補助金を活用しました。2021年度は26団体が事業を実施していますが、補助額は新型コロナウイルス等の影響によって、30万円まで減額されました。補助金の活用はしやすくなりましたが、月に2回までしか活動への補助がでないこと、補助額自体の減額がなされたこと、同じ地域には新たな団体が活動を開始できないことなど課題があり、議会で指摘してきました。その結果、2023年度より月4回までの活動が認められ、補助額も約50万円に増額することができました。さらに、同じ地域でも新しい団体が事業を始められるよう改善されました。
- 2018年度、こどもに無料もしくは低額で食事を提供する「こども食堂」に、月2万円(年間24万円)の補助実施がスタート。現在、こどもの居場所は区内20カ所以上にまで広がっています。2022年度は、この月2万円に加えて、感染対策の費用として月1万円が上乗せされています。また、配食や宅食を行う取り組みについては、年間60万円が上乗せされています。さらには、ウクライナ危機に伴う緊急支援として、新たに立ち上げをする団体や支援の拡充を行う団体へ設備整備費を、50万円を上限に交付されるようになりました。これは、東京都の事業を活用し、板橋区が区内のこども食堂等を支援している事業になります。
- 2022年2月、NPO法人ドリームタウンでこども宅食を開始。11月には区内にこども宅食を広げていくため勉強会開催。子ども家庭総合支援センターの所長さんから板橋区の現状について、文京区からはこども宅食の事例についてお話しいただき、地域活動実践者や区職員・超党派の区議と共に学ぶ場となりました。そして、2023年度予算に「支援対象児童等見守り強化事業」として実現することができました。
子育て環境の孤立化・少子化
子育てについては、23%の人が「子育てがしにくい」社会と感じています(内閣府「社会意識に関する世論調査」令和3年12月)。 日本では子育てについて負担に思うことの筆頭に「子育てに出費がかさむ」、「自分の自由な時間が持てない」、「子育てによる精神的疲れが大きい」「子育てによる身体の疲れが大きい」の4項目を挙げる割合が諸外国に比べて高いのが特徴です。さらに、この4項目とも2010年から数値が上昇し続けており、特に身体と精神の疲れが大きいは、26.2%から42.6%へ、28.9%から43.1%へと大幅な上昇をしています。日本における子育て支援策や子育て環境が整っていないことは明らかです。
別の調査を見てみると2015年社会保障・人口問題基本調査では、「夫婦の出産を予定する子ども数」が「理想の子ども数」を下回る背景として経済的理由が一番高く、子育てや教育にお金がかかり過ぎることを理由にする人が52.6%と過半数にのぼっています。また、年齢、身体的な理由も高くなっていますが、そのほかの理由として「仕事に差し支えるから」が15.8%、「育児の心理的、肉体的負担に耐えられないから」が23.0%となっています。子どもを持ちたい理想の数と現実に出産する子どもの数の差が生じる理由について、仕組みや制度で改善できることについては、その方法を真摯に向き合い実施する必要を感じています。
また、保育園や幼稚園に子どもを預けずに在宅で子育てをしている世帯は、0歳児のいる世帯の84%、1歳児では55%、2歳児では49%に及びます(「多様なニーズを抱えた保護者・子どもへの支援」令和3年9月22日厚生労働省子ども家庭局保育課「地域における保育所・保育士等の在り方に関する検討会」(第3回)資料)。子どもの年齢が低いほど、就園していない児童の割合や虐待死の割合が高い状況があります。
- これからの社会に必要なこと
- 理想の子ども数と現実とのギャップを埋める施策を
- 産前産後のサポートプランを。コロナ対応で保健所の業務がひっ迫し、母子保健事業の多くが中止されました。その一方で、産後の数カ月について、「本当に大変だった」「つらかった」という声を多く聞きます。赤ちゃんが生まれて幸せな気持ちでも、周囲に定期的に育児をサポートしてくれる家族等がいない場合、睡眠不足や体調の不調で悩む人が多くいます。出産後は育児に忙殺され、育児支援サービスの検討や申し込みをすることは現実的ではないため、妊婦面接時に一家庭一家庭の状況に合わせて、利用するサービスの検討・登録・申し込みをするなどサポートプランを作成することが必要です。
- 切迫早産、早産に寄り添ったサポートを。妊婦の約14%は切迫早産に、約6%は早産が発生すると言われています。切迫早産の場合、長期の自宅安静や入院を強いられることもあり、上のこどもがいる場合は、日常生活すらままならないケースも。一方で、切迫早産については、妊婦と病院とのやりとりになってしまい、保健所では把握できていないことがほとんどです。一日でも長くお腹の中に赤ちゃんがいてもらうためにも、サポートすべきです。具体的には、家事・育児支援を長期間行うことが必要だと考えますが、その際には利用料の軽減や限度額を定めるなどの検討が必要です。
- 保育サービスは、待機児童問題から、保育園の定員が埋まらない定員未充足問題へとシフトしています。0~2歳で就労していない在宅子育て世帯も、定期的に保育サービスを受けられるようにすることで、育児支援の拡充をすることが必要です。
- 認可・認証保育所・一時保育など、全保育サービスの1日あたりの保険料格差をゼロに。認証保育所の保育料補助は拡充してきましたが、一時保育の保育料は高いままです。預け方によって保育料に格差があるのは不公平ですし、気軽に育児を休憩できる料金設定に改善をすることが必要です。
- 学校でも朝食や夕食をとることができるようにし、孤食を減らしていく。
- 学校から「ただいま」と帰ることのできる第2のリビングで放課後の居場所を。
- 今までやってきたこと
- 2022年3月の総括質問では、「妊婦面接時に配布している『妊婦・出産ナビゲーションシート』は、個々の妊婦に合わせて作成されたものではない」ことを指摘しました。産後は保健所の想定以上に多くの人たちがサポートを求めているという趣旨で、ケアの一般化について質問しました。健康福祉委員会の委員の一員として、ケアが一般化されるよう取り組んでいます。
- 同年7月に「切迫早産等の支援策」について資料要求しました。板橋区からは「切迫早産等の支援策は、サービスの種類、頻度、利用料について母子保健担当部署と子育て支援担当部署で連携し、支援の充実に向けた検討を行う」「何かあった時はいつでも保健師に相談できることを再度周知する」との回答を得ています。一歩前進しました。
子どもの遊び場
板橋区では、2016年から児童館の対象は乳幼児親子が中心となり、小学生が児童館で元気に遊ぶ姿はほとんど見られなくなくなりました。一方、あいキッズはルールなど制約が多く自由に楽しめない、利用する児童数が多くて落ち着かないという声があります。また、高学年になると利用する児童数が少ない現状もあります。
さらに、学校の延長線上にあることもあり、さまざまな理由で「行けない」「行きたくない」子どもたちもいます。 公園は、「禁止事項ばかりでボール遊びなど、やりたいことができる環境にない」という声もあり、結局、居場所が見つからず、自宅で過ごしたり、マンションの下で集まってゲームをする児童の姿も少なくありません。
板橋区内の公園利用についての調査報告書(「子どもの居場所に関する調査-子どもの視点から見た公園の現状と今後に向けた提言-」駒澤大学・萩原建次郎)によると、公園は過ごしやすいと答えたのは、小中学生ともに半数。どちらでもないが 3 割、過ごしにくいと答えたのは小中学生ともに 2 割弱となっています。過ごしにくい理由の 3 割が「近隣の大人からのクレーム」「ボール遊びができない」「ルールが厳しすぎてつまらない」といった意見も。公園利用のあり方について4割弱の子どもが「子どもを含めて多世代と共に意見を出し合い話し合う」ことを望んでいます。
(出典:板橋区内の公園利用についての調査報告書(「子どもの居場所に関する調査-子どもの視点か見た公園の現状と今後に向けた提言-」駒澤大学・萩原建次郎)
子どもが思いっきり体を動かして遊べる場が、児童館でも、公園にも、少なくなっていると感じています。特に酷暑が多い夏、また雨天の日などは子どもたちから「居場所がない」という声も聴いています。
- これからの社会に必要なこと
- 乳幼児を中心とした児童館になってからは、小学生は児童館に行っても居場所がないため、「歓迎されていない」と感じていたこと、そしてコロナ禍で小学生の利用を中断したことによって、児童館を利用している小学生は大変少ない状況にあります。コロナ禍で自宅で友だちを招いて遊びにくくなっており、遊び場を求めている小学生を児童館で歓迎してもらいたいと思います。
- 生涯学習センター(まなぽーと)センター内に設置されている中高生・若者支援スペース「i-youth(アイ・ユース)」は、利用者の多くは近隣にある中学校の生徒にしか使われていない現状です。生涯学習センターから1キロ未満のところにi-youthがないと利用しないということが分かりました。より多くの中高生が利用できるよう、i-youthの増設が求められます。
- 今までやってきたこと
- 児童館が小学生の遊び場や居場所の選択肢として拡充していける可能性があるのではないかと仮定し、児童館の夕方の利用者数について実態調査を実施。「「板橋区立児童館(全26館)調査報告書及び活用提案書―2022年5月〜8月の<児童館における夕方の利用実態調査>を終えて」としてまとめ、児童館職員のみなさんや関心のある方々に配布しました。板橋区内のすべての児童館(26館)を調査し、夕方の児童館は幅広く活用ができる可能性を秘めていると感じました。調査を踏まえ、利用者が少ない午後の児童館のホールは、学校終わりの夕方以降を小学生の居場所として活用できることや、特に酷暑の夏休みの午後は小学生の居場所になりうること、Wi-Fiの整備などについて児童館に提案しました。
(出典:板橋区内の公園利用についての調査報告書(「子どもの居場所に関する調査-子どもの視点か見た公園の現状と今後に向けた提言-」駒澤大学・萩原建次郎)
【写真:夕方のホールの様子】
「板橋区立児童館(全26館)調査報告書及び活用提案書―2022年5月〜8月の<児童館における夕方の利用実態調査>を終えて」より抜粋(子ども家庭部長へ「児童館(全26館)調査報告&提案書」をお渡ししました | NPO×議員 井上温子 (atsukoinoue.jp)
- 令和4年10月、決算調査特別委員会で板橋区のすべての児童館26館を巡回した調査の結果を踏まえ、児童館の課題と改善策のほかi-youthの増設について質問しました。
- 「ボール遊びを思いっきりしたい」と声をあげた子どもたちと月数回遊び場について話し合う「子ども会議」をサポート(2019年2月~)。活動内容をまとめ、遊び場についての陳情を板橋区議会に提出し、5項目中5項目が採択されました。
- 「いつも遊んでいた赤塚公園沖山地区でボール遊びが突然禁止されてしまった」という区民の連絡を受け、東京都に問い合わせ。沖山公園の現状と課題を整理し、禁止看板の表示を変更してもらいました。より自由な活動がしやすい表示になっています。(2019年夏)
ひとり親・子どもの貧困
ひとり親家庭に目を向けてみると、平日に、子どもが幼稚園・保育園以外で遊ぶときの遊び相手は、親・養育者(86.7%)が最も多く、子ども一人も約1割(11.4%)。また、土曜・日曜、祝日の勤務について「定期的にある」31・4%、「不定期にある」29・7%となっており、ひとり親家庭が養育者と子どもだけで平日の多くの時間を過ごし、土曜・日曜日、祝日についても養育者の6割超が仕事に従事する姿がうかがえます。(「板橋区ひとり親家庭等生活実態調査」令和3年度)
2021(令和3)年度 板橋区の児童育成手当受給者数(区)は4,223人とされており、これはひとり親世帯の数に近い数字とされています。
また、養育費については、受け取っている方が24.6%しかおらず、受け取れていない方が多いのが現状です。養育費受給率は、先進国に比べても大変低い状況となっており、こどもの貧困につながっています。
養育費の取り決めと受給状況(「板橋区ひとり親家庭等生活実態調査」(令和3年)より作成」)
- これからの社会に必要なこと
- 離婚後、養育費を受け取ったことのない人が板橋区では約6割。ひとり親家庭支援として「養育費保証制度」の実施を。
- 家庭の経済状況に関わらず、子どもたちが民間の習い事やクラブなど、学習機会を選択できるクーポン事業の実施。
- 学校支援地域本部の有給コーディネーターの活動を促進し、学校と地域資源(NPO等)とをつなぎ、日常的なサポートの充実を図ることが必要です。
- 今までやってきたこと
- 2018年、こどもに無料もしくは低額で食事を提供する「こども食堂に、月2万円(年間24万円)の補助実施がスタートし、現在、こどもの居場所は区内50カ所以上に広がっています。
- 認証保育所利用者へ所得階層別の保育料補助実施を求め、実現しました。
- 学校での朝食・夕食提供や、家庭環境に関係なく民間の習い事に参加できるクーポン事業の実施、養育費の取り決めと保証制度の実施など、子どもの貧困対策調査特別委員会で提案し賛同を得て、提言として残すことができました。
- 2018年度、こどもに無料もしくは低額で食事を提供する「こども食堂」に、月2万円(年間24万円)の補助実施がスタート。現在、こどもの居場所は区内20カ所以上にまで広がっています。2022年度は、この月2万円に加えて、感染対策の費用として月1万円が上乗せされています。また、配食や宅食を行う取り組みについては、年間60万円が上乗せされています。さらには、ウクライナ危機に伴う緊急支援として、新たに立ち上げをする団体や支援の拡充を行う団体へ設備整備費を、50万円を上限に交付されるようになりました。これは、東京都の事業を活用し、板橋区が区内のこども食堂等を支援している事業になります。
- 2022年2月、NPO法人ドリームタウンでこども宅食を開始。11月には区内にこども宅食を広げていくため勉強会開催。子ども家庭総合支援センターの所長さんから板橋区の現状について、文京区からは、こども宅食の事例についてお話しいただき、地域活動実践者や区職員と共に学ぶ場となりました。
児童虐待
虐待についての理解が社会的に深まり、通報件数が増えた結果ではありますが。
厚生労働省 児童虐待相談対応件数の推移(R3)によると対応件数は増え続けています。
- これからの社会に必要なこと
- 2022年7月、板橋区に児童相談所と一時保護施設が設置されました。こどもも保護者も「助けて」と言える仕組み作りを。
- 要保護児童対策委員会に、地縁団体等のみならず、こどもに関する活動をしているNPOやボランティア団体の代表に守秘義務を課した上で参加してもらい、 こどもたちの日常的サポートへ。
- 支援対象児童等見守り強化事業の実施を。2022年12月の一般質問では、支援ニーズが高いこどもたちへ、安定して見守りを含めた支援を全区で安定的に実施していくために、「支援対象児童等見守り強化事業」の実施を求めて質問しました。この事業は、令和2年に国の第3次補正予算で打ち出されたものです。見守りを兼ねたこども宅食や学習支援、クーポン券などが予算化されたものです。2022年4月時点で、都内では5つ、全国では128の市区町村がこの事業に取り組んでいます。協力団体や訪問員などを地域に増やしていき、民間や地域住民と協力し合いながらこどもたちを支えていくことが必要です。
- 今までやってきたこと
- 短期里親や里親の普及をしていきます。
- 私が代表をしているNPO法人ドリームタウンにて、2015年4月から続けているこども食堂「おかえりごはん」があります。無料・低額で食事をすることができると共に、多世代交流ができ、情報交換や困りごと・悩み事の相談などができる環境になっています。
- こども食堂の開設講座やフォーラムなど、主催したり、事例として活動を紹介してきました。こども食堂は、障がいのあるこどもや、不登校のこどもたちの居場所機能も果たしています。また、2019年からは、児童扶養手当受給世帯やヤングケアラー世帯等に向けて、こども宅食を始めましたが、需要が想像を上回り、全区で実施する必要性を実感しました。勉強会の実施や一般質問につなげました。
進む高齢化
板橋区の高齢化率は、2003年には約17%でしたが、2019年には約23%となりました。
2025年には65歳以上の人口のうち58.3%が75歳以上(後期高齢者)になると推計されています。
- | 2003(H15)年 | 2019(H31)年 | 2022(R4)年 |
---|---|---|---|
総人口 | 520,931人 | 566,885人 | 567,214人 |
65歳以上 | 87,029人 | 130,895人 | 132,201人 |
高齢化率 | 約17% | 約23% | 約23% |
(板橋区HPより作成)
- これからの社会に必要なこと
- 常設の居場所の運営に十分な補助実現を。
- いつまでも住み慣れたまちで自分らしく生きられる社会を目指し、住民主体の訪問型サービスBを制度化し、介護保険等で対応できない訪問支援を行なっている地域活動への補助を。
- 地域の支え合い・助け合いを促進していく「協議体」は、第一層・第二層協議体で8,000万円の予算がついていますが、十分に機能しているとは言えません。現場の活動(第三層)の活動をする中での困りごと、課題をボトムアップで提案し、話し合って解決していく仕組みにしていくことが重要です。第二層協議体には、有給のスタッフが生活支援コーディネーターとして配置されているため、地域づくりのプロとしての活躍が必要です。
- 今までやってきたこと
- 地域の人たちが地域活動を行う場所として大切な集会所。2011年に73カ所あった集会所は、 2022年には58カ所にまで減りました。委員会や一般質問でこれまで何度も、集会所の必要性を訴え、削減に反対してきました。高齢化が進んでおり、在宅の人口はますます増えていきます。足腰が弱ってくると近所に居場所があることが重要になります。
- 2014年から、高齢者が会食や体操など介護予防を行う住民主体の通いの場(通所型サービスB)の制度化を提案し続け、2017年1月に実現しました。その結果、月2~5万円の補助額(年最大60万円)を介護予防に資する場所に補助できるようになりました。2017年度は、区内17団体が事業を行ない、15団体が補助金を活用しました。2021年度は26団体が事業を実施していますが、補助額は新型コロナウイルス等の影響によって、30万円まで減額されました。補助金の活用はしやすくなりましたが、月に2回までしか活動への補助がでないこと、補助額自体の減額がなされたこと、同じ地域には新たな団体が活動を開始できないことなど課題があり、議会で指摘してきました。
介護保険制度等の限界
板橋区で介護保険料や健康保険料が上がり続けています。板橋区の 65 歳以上の高齢者人口は、介護保険制度が開始された平成 12 年当時、約72,700 人でしたが、その後約 132,000 人(令和4年 10 月現在)となり、高齢化率も約 14%から約 23%に上昇しています。
また、認知症高齢者やひとり暮らしの高齢者が増加しているほか、板橋区の要介護認定者数は 25,000 人を超え、介護保険給付額は約 370 億円となっています。
表:第92回社会保障審議会・介護保険部会(令和4年3月24日開催)「介護保険をめぐる最近の動向について」から転載
第8期介護保険料基準額は、(月額)6,040円ですが、2025年の第9期には約7,300円に、2040年の第14期には約9,400円にまで上がると言われています。
- これからの社会に必要なこと
- 介護人材の不足が深刻です。介護職は超高齢化社会を下支えするキーパーソン。やりがいを持って継続的に働けるよう待遇面を含めた地位向上を。
- 高齢者が元気で居続けられるよう活躍の場を増やします。
- 制度のサービスだけでなく、制度外サービスを充実させ、生きがいを持って暮らせる地域づくりを進めます。
- 地域の支え合い・助け合いを促進していく「協議体」や、地域の高齢者を見守る民生委員さんの活動が重要となっていきます。
- 今までやってきたこと
- 住民主体の活動への予算化を進めてきました。専門家だけが福祉を担うことから、 多様な人たちで支え合う地域づくりへ。ボトムアップの視点で、持続可能な地域づくりを進めてきました。
- 民生委員さんの見守り活動は、一人当たり1100人以上を受け持ち、年々大変に。他の介護予防事業等と連携し、 日常から見守りができている人については訪問を減らし、支援が必要な人に時間がかけられるように提案してきました。(2019年2月健康福祉委員会)
- 全区に協議体が設置されました。設置に向け、勉強会から始めることなど、あるべき姿について提案。活かされてきました。2011年から「地域に予算と決定権を」と政策を掲げてきたので期待大の取り組みです。しかし、制度についての学習や情報提供が不十分で、行政主導になってしまっている面も。問題点を指摘してきました。
最期を迎えたい場所は「自宅」が半数を超える
「治る見込みがない病気になった場合、どこで最期を迎えたいか」について
- 「自宅」…51.0%
- 「病院などの医療施設」…31.4%
- 「特別養護老人ホームな どの福祉施設」…7.5%
- 「高齢者向けのケア付き住宅」…3.0%
- 「子どもの家」… 0.6%
- 「兄弟姉妹など親族の家」…0.2%
- 「わからない・その他」…6.3%
- これからの社会に必要なこと
- 住み慣れたまちで、最後まで過ごすことができるように、在宅医療の普及が必要です。
自宅で継続的な医療・看護・介護が受けられれば自宅にいられるのであり、本当はそうしたいと思っている人がたくさんいるのです。ケアをしてくれる家族がいないから入院や施設に入所している人も多いため、在宅ケアを手厚くしていくことが必要です。 - 専門的なケアだけでなく、最期まで生きがいを持って自宅での生活をできるように、住民主体の助け合いも重要です。訪問型サービスBの制度化は待ったなしです。
- 今までやってきたこと
- 2018年、訪問型サービスBの制度についての勉強会を実施しました。2020年度に制度化に向け動いていたはずでしたが、事業実施が遅れています。2022年10月の総括質問においては、健康生きがい部長から、「訪問型サービスBにつきましては、支え合いの地域づくりの一つとして、AIP(Aging in Place:年を重ねても安心して住み慣れたまち(地域)に住み続けること)の進化推進に寄与するものと認識をしています。現在認識している課題を整理して、事業化に向けて取り組んでいきたいと考えています」との答弁が改めてありました。社会福祉協議会のぬくもりサービスとの兼ね合いが弊害となっているのか、事業実施まで時間がかかっていますが、早期実現を今後も要望していきます。
障がいがあっても地域で安心して暮らし続けられる
・相談支援
障がいがあっても、地域で安心して暮らし続けることができるように、サービスの効果的な利用が求められます。しかしながら現在は、サービス等利用計画の作成を担う相談支援事業所の受入数が不足していることや、総合的なバックアップが少なくセルフプラン(指定特定相談支援事業者以外の者(ご本人やご家族など)が作成する計画のこと)となっているケースが約4分の1あり、相談を受けたくても受けられないという現状があります。
・日中一時支援
日中一時支援事業は、障がいのある方の日中の活動の場を一時的に提供するサービスです。障がいのある方の日常的な支援を担われているご家族が、一時的な休息が得られることを目的にしています。必要な休息が得られない場合、過負担によって様ざまな問題や事故が発生する可能性が懸念されています。また、自宅で過ごすことが多い障がい者にとっても、生活の幅が広がり、居場所を見出せる可能性があります。
・移動支援
移動が困難な障がい児・者が余暇活動、生きがい支援、居場所等につながるためにも、移動手段が必要です。社会生活上、必要不可欠な外出や余暇活動等の社会参加のための外出支援を拡充させることは、地域での自立生活や主体的な社会生活を送ることにつながっていくと考えています。
身体障がい児では61.9%、知的障がい児では60.0%が外出するときに「いつも支援が必要」との回答。
どのように外出しているかとの問いには、身体障がい児の83.6%、知的障がい児の89.7%、精神障がい児の79.5%といずれの属性も「家族に付き添ってもらっている」が最も高い。
板橋区では就労のための移動支援…就職後1週間以内の通勤について利用が可能。
厚労省の「地域生活支援事業における移動支援事業の実態調査(H27)」によると、通勤を目的とする移動支援の実施状況は決して高くはない。しかしながら、実施している自治体で「通勤の利用期限」を設けているのは12.3%。
これからの社会に必要なこと
・相談支援体制の充実
必要な人が相談したいときに相談できる仕組みづくりが求められます。相談支援事業者に相談をしたことがない人が障がい者では64%、障がい児では51%と過半数を超えています(令和3年3月「板橋区障がい者実態調査報告書」)。相談支援の仕組みや、相談支援専門員についての周知が必要です。特に生活が大きく変わる際のサポート体制の強化は重要で、計画相談につながりやすくなる仕組みづくりが必要です。
また板橋区では、セルフプランの実施率が障がい者では22.7%、 障がい児は53.3%となっています(令和4年8月23日井上温子議員要求資料「23区のセルフプラン率について」福祉部障がいサービス課)。基幹相談支援センターでのセルフプランの方のサポートが求められます。そして、十分な人数の相談支援専門員を確保し、1事業所あたりの受け入れ人数の増加を目指すとともに、新規事業所の開設が急がれます。
相談支援についての認識
移動が困難な障がい児・者が余暇活動、生きがい支援、居場所等につながるためにも、移動手段が必要です。社会生活上、必要不可欠な外出や余暇活動等の社会参加のための外出支援を拡充させることは、地域での自立生活や主体的な社会生活を送ることにつながっていくと考えています。
障がい児・者ともに、「相談したことがない」の比率が高くなっている。
その理由として多いのが「制度がわからない」というもの。制度自体が広く知られていないことが分かる。
・日中一時支援の活用
板橋区では、日中一時支援を担う事業者の数が少なく、利用者の需要実態についても十分に把握されているとは思えません。事業者が少ないため、利用できる受入数も不足しています。一方で、事業者の運営も厳しい局面にさらされています。大規模な事業者が撤退してしまう現状があり、報酬も安価です。日中一時支援の正確な待機者数を把握し、具体的な対策を講じる必要があります。
障がいのある方によって多様な活躍ができる場所として、サードプレイス的な居場所にアクセスしやすくすることは有効です。多様な仕事のあり方を模索するためにも、障がい者の施設外での就労を積極的に進めていくことで、障がい者だけでなく地域全体がインクルーシブな就労環境が増えていくのではないでしょうか。
・移動支援の拡充
障がい者・児の移動支援は、地域での自立生活や主体的な社会生活を送ることに直結します。利用者にとってわかりやすい制度であるべきです。また、就労先までの移動支援が継続的に利用できることは、障がい者が就労を断念しないためにも不可欠だと考えます。
今までやってきたこと
・相談支援
相談支援を利用したい人が利用できずにセルフプランになっている現状があることに対し、打開策を問いました。区長からは「セルフプランの削減に向け、相談支援事業所の支援に向けた取り組みを検討していく」との答弁がありました(2022年6月6日一般質問)。その後も「セルフプラン率を削減するための事業を検討し、財政部局と協議を行う」との回答があり、早期の改善が期待されます。
2022年6月6日の一般質問にて、セルフプランについて質問したところ、区長から「相談支援事業所の支援に向けた取り組みを検討していく」との答弁がありました。今後もチェックしていきます。また、「セルフプランの方への対応について、板橋区における基幹相談支援センターの役割が明確には与えられていない」(令和4年3月30日 自立支援協議会第3回相談支援部会)との発言を受け、基幹相談支援センターでセルフプランの方のサポートを求めていきます。
・日中一時支援
日中一時支援について資料要求をしたところ、待機者0となっていましたが、おそらく実態を把握されていないということだと思います。令和3年4月13日健康福祉委員会において、正確な日中一時支援の待機者数というのも明確に出していただくよう求めました。
日中一時支援は、障がいのある方にとって多様な活躍ができる場所になると考え、令和3年6月14日インクルージョン推進調査特別委員会において、日中一時支援の可能性についても提案しました。
東京都との連携による分散型の就労支援事業を実施するなど、インクルーシブな就労環境の実現を目指すことを令和4年12月9日インクルージョン推進調査特別委員会で提案しました。施設外就労の実現を目指していきます。
・移動支援
「今年度中に利用者にとってわかりやすい制度とするために、対象となるサービスの範囲やQ&Aなどを記載する『板橋区移動等支援事業について』の改正を行う」との回答を得ました(2022年7月に資料要求)。
就労先までの移動支援を継続的に利用できることは、就労を断念する人の減少につながります。令和4年6月6日第2回定例会において、板橋区が実施する移動支援の拡充を求めました。
障がい者が日中の過ごす場所について
板橋区における障がい者数は、33,199 人(令和2年度)です。障がい者数は全般的に増加傾向にありますが、精神障がい者の増加が顕著で、知的障がい者と指定範囲が拡大している難病の順となり、身体障がい者の数は微増にとどまっています。
障がい種別でみると、身体障がい者、精神障がい者、難病患者で「自宅にいることが多い」の割合が高くなっています。(身体39.8%、精神47.8%、難病40.8%)また、知的障がい者で「福祉施設、作業所などに通っている」の割合が高くなっています。(43.3%)
障がい種別でみると、すべての障がい児で「幼稚園や保育園、学校などに通っている」の割合が高くなっています。(全障がい種別平均85.6%) (「板橋区障がい者実態意調査結果報告書」令和3年3月より)
- これからの社会に必要なこと
- 日中や夕方以降の街中の居場所や移動支援の拡充をし、障がいがあっても地域で暮らし続けられるようにしていくことが重要と考えています。また、区民の障がい者に対する理解を深め、社会的障壁をなくすこと、重症心身障がい者の1対1支援促進で一人あたりにあった生活プランが立てられるようにすることが必要です。
- 障がい者の日中の居場所については、障がい者のみで集うことが多いのが現状です。多様な人が出会えるような共生型の施策の拡充が必要です。
- 重層的支援体制整備事業の実施を求め、板橋区でも「断らない相談窓口」「参加支援」「地域づくり支援」について、実施していくとの回答を得ています。それぞれの事業の具体化や地域の居場所へのコミュニティソーシャルワーカーの設置を求めていきます。
- 今までやってきたこと
- だれもが参加できる居場所づくりを通して、実践・研究・提案につなげました。一人ひとりとの出会いから必要な施策を提案して、実現につなげました。
- 重度訪問の担い手の育成や24時間ヘルパーの拡充、「だれでもトイレ」への大人用ベッドの設置など提案、一部実現してきました。
- 新中央図書館では休憩スペースの設置を行うとの答弁がありました。
- 幼児教育での手話導入や、行政職員の手話習得を提案しました(2018年度健康福祉委員会)。
- NPO法人ドリームタウンで、板橋区向原にレストラン&地域交流スペース「ななテラス」を開設し、就労継続支援事業で運営をしています。社会福祉法人の地域交流スペースをNPOでお借りし、障がい者就労の場にし、地域交流事業やレストラン事業の仕事を障がい者やスタッフで担っています。
コロナ禍で顕在化した女性の生きづらさ
2019年3月以降、男女ともに非正規雇用者は減少し、正規雇用者は増加しました。2020年4月のコロナ下で発出された緊急事態宣言はサービス業や飲食業、宿泊業を直撃し、特に女性の非正規雇用者が多い「宿泊業・サービス飲食業」や「生活関連サービス業・娯楽業」に就業者数の減少幅が大きくなっています。
シングルマザーの完全失業率はコロナの影響で約3%押し上げられています(「男女共同参画白書令和3年版」)。令和2(2020)年末に向けての暮らし向きが「苦しい」と回答したひとり親は60.8%に上りました。また,直近1か月間に必要とする食料が買えないことが「あった」と回答したひとり親は35.6%も。(独立行政法人労働政策研究・研修機構「新型コロナウイルス感染症のひとり親家庭への影響に関する緊急調査」)
家計が厳しい状況にある世帯は,ひとり親世帯だけに限りません。女性の収入が1割以上減った家庭では、5世帯に1世帯で食費の切詰めを行っており、1割弱が公共料金等の滞納をしているという調査結果も出ています。(独立行政法人労働政策研究・研修機構「第3回コロナ下の女性への影響と課題に関する研究会 資料2」(令和2(2020)年10月29日)
コロナの影響が生活に大きく表れた令和2(2020)年の自殺者は前年2019年に比べて、約900人の増加でした。特に女性の自殺者の数は大幅に増加しており、男女共同参画の遅れが顕著だった日本において、コロナによってより厳しさが増したことが分かります。だれもが不安を抱えることなく、安定した雇用形態で働ける社会が求められます。
また、23区別の男女を合計した自殺死亡率では、板橋区はワースト3となっています。男女比では男性の自殺者が女性の約2倍です。40代〜50代の働き盛りの男性の自殺者数が多くなっています。コロナ禍の影響では、20代の男性と20代〜40代の女性の自殺者が増加しています。
NPO・ボランティア団体
1998年にNPO法が施行されてから、20年余りが経過しました。板橋区には186団体のNPO法人が存在します(東京都生活文化スポーツ局のポータルサイトより)。その一方で、板橋区ではNPOやボランティアが行政との対等な協働関係が築けていないことやNPO法人への理解の不足などの課題があります。
- これからの社会に必要なこと
- ボランティア・NPOと行政の対等な協働関係の促進をし、まちづくりや地域のことを住民主体で決めていけるようにする必要があります。 また、まちづくりの外部委託化の是正を求めていきます。
- 現在、高齢分野では住民主体の活動の実施が、子どもや障がいの分野でも、地域団体などを生かした事業実施が国や東京都をはじめ、様ざまな部署で進められています。しかし、いくらそのような施策が打ち出されても、自治体が実施をしなければ民間団体は活用すらできません。また、連携して実施する事業については、民間や行政だけ、それぞれ単体で検討していると、良いモデルはつくりにくいと考えます。様ざまな制度を活用し機会損失を減らすことで、地域で活動する小規模な団体まで、人やもの、お金や情報の流れがよくなり、地域団体の力も向上していくと考えます。定期的に民間と行政が協議し、一緒に国や都が実施する事業の活用について検討し活動を生み出していく必要があります。
- 今までやってきたこと
- ミニ・ボランティアセンターを小学校区に設置することを提案してきています。
- ボランティアセンターは、基本理念を尊重し住民・NPOの自立的運営をと、行政運営の根本姿勢について厳しく追及してきました(2015年一般質問~2019年予算検討まで7回指摘)。2019年10月の板橋区議会決算調査特別委員会総括質問においても質問しました(参照:『決算調査特別委員会 総括質問』を行いました | NPO×議員 井上温子 (atsukoinoue.jp))
- 社会起業家の育成についても、質問してきました。
- 板橋区はコロナ禍で売上が落ち込む中小企業へ緊急家賃助成事業を実施しました。しかし、NPO法人が除外されていたり、本店が板橋区にあるものの事業所が区外にある場合は除外されていたので、継続的に困っている事業者にきちんとした予算を使って支援する必要があることを指摘しました。(参照:2021/10/22 総括質問の報告(1、事業者支援策 2、病児・病後児保育 3、通所型サービスB 4、多世代共生型の居場所) | NPO×議員 井上温子 (atsukoinoue.jp))
外国人の人口の増加
板橋区の外国人人数は増加傾向にあり、10年前に比べ11,713人増となっています。
それにより外国籍の児童・生徒も増加しています。10年前と比較すると小学校で253人、中学校で24人増となり、特に小学生の増加が顕著です。 その一方、外国人の子どもや親(大人)を中心として行っている施策等は行われていないのが現状です。
小学校(人) | 中学校(人) | |
---|---|---|
R3/5/1 | 769 | 205 |
R2/5/1 | 664 | 213 |
R1/5/1 | 634 | 178 |
H30/5/1 | 526 | 146 |
※親の国籍までは確認していない
- これからの社会に必要なこと
- 外国人との共生社会に向け、地域に住む外国人を主人公にした国際交流の促進、学校においても外国籍のこどもやその親が中心となり活動できる取り組みの拡充を。
- 住まいや仕事における外国人差別解消を。
- 日本在住の外国人へ社会保障制度等、母国語での説明を。
- 今までやってきたこと
- 地域の外国人を中心とした国際交流の促進について質問し、「検討する」との答弁がありました。今後も具体的提案につなげていきます。
- 外国人の人権について一般質問で質問し、支援体制の拡充を求めました。
コロナ・物価高・経済施策
2020年1月に日本で初めて新型コロナウイルス感染症の感染者が確認され、同年4月7日に7都府県を対象に、特別措置法に基づく緊急事態宣言が発出されました。学校の休校や施設の休業、イベントの自粛、不要不急の外出を控えるなどの政府から要請がなされ、その後、5月25日に解除されました。しかし、その後も緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などが繰り返し発出されてきました。
その間、
・病院や施設での面会禁止
・学校の分散登校や給食を黙って食べる「黙食」
・大学生はキャンパスに通えずオンライン授業
・パーティやカラオケ、忘年会、新年会、歓送迎会等の中止
・帰省の中止
・部活動、大会等の中止・縮小
など、さまざまな交流活動が中止や縮小がなされてきました。
現在は政府から自粛が要請されているわけではありませんが、いまだに病院や施設では面会できずにいるところもあります。
また、ロシアのウクライナ侵攻などによりエネルギーの価格が高騰しています。
消費者物価指数は2022年12月時点で、前年同月比で4%上昇しています。
消費者物価指数の4%の上昇率は、第二次オイルショックの影響が続いていた1981年12月以来の水準です。食料品や電気、ガスなどのエネルギーが主な物価の上昇要因となっているとのことです(NHK NEWS WEB 2023年1月20日「消費者物価指数 41年ぶり高水準 厳しい家計 物価上昇どこまで」より)。
消費者物価指数は食料品では7.4%(油33.6%、牛乳9.9%、たまご7.8%)、電気代では21.3%、ガス代23.3%の上昇となっており、家計のほか、事業者の経費としても大きな影響を及ぼしています。
- これからの社会に必要なこと
- エネルギー、農産物の地産地消を促進すること
- 自然エネルギーの開発に投資し、エネルギーの生産量を増やしていくこと、エネルギーを大切に使うこと
- 世代を限定せず、困窮世帯への食料や物品支援をすること
- コロナや物価高など社会情勢によって大きな打撃を受けている産業への事業改善・事業支援金を
- 創業支援、シェアオフィスなどの在宅ワークの支援
- 新型コロナウイルス感染症を5類にし、日常生活を維持していくこと
- 乳幼児やこども・若者は、新型コロナウイルス感染症では重症化しないことがわかってきたことから、行動制限を行わないこと(特に、乳幼児やこどもはマスクを外して生活ができるようにすること)
- 今までやってきたこと
- コロナへの影響や物価高に伴う個人や事業者への給付金や支援金について、国や都で行うべき施策に対し、意見書や陳情に賛成し意見をあげてきました。
- コロナ禍における事業者支援については、国や都の支援策でもれている事業者への支援や、事業規模や影響度に応じた支援を行うべきと主張してきました。
- 高齢者や障がい者などが家族と会えずに施設にこもり切りでは、心身が弱くなってしまうと考え、面会や外出を行えるよう質問してきました。